銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす   作:(´鋼`)

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UWとリアルとの狭間で

『銀先が別の場所に行って2日後』

~詩乃side~

 

『(し~のっ♪)』

 

 

 ───嗚呼、銀が呼んでる。手を伸ばしたい、手を伸ばしたいのに……動かない。どんどん遠ざかっていく銀、どんどん遠ざかっていく光。

 

 その光に手を伸ばしたい。なのに、伸ばせない。それどころか、光は私を置いていく。どんどん闇の彼方へ向かっていく。

 

 しかし、その光景は直ぐに崩れ去った。光が闇に呑み込まれ、真っ暗な世界になる。目の前で……光が失われた。

 

 銀が死んでいた。腹を切られて死んでいた。

 

 

「ッ!!!」

 

 

 その瞬間と共に目が覚める。私を追い詰める悪夢に、銀のお陰で治った筈の病気が再発した。

 

 今は木綿季の部屋で一緒に居る。床に敷かれた敷布団で寝ていたが、冷や汗で濡れていた。手が震えていた。体が言うことを聞かなかった。

 

 

「銀………何処………?」

 

 

 気付けば私はそんな事を口走っていた。ここ最近銀の部屋で寝ていない。私が可笑しくなりそうだったから。でも、やはり銀の温もりが欲しい。そんな葛藤が続いて、早15日目。

 

 私の体は、銀を求め続けていた。

 

 

 

 

 

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『坂倉家剣道場』

~和人side~

 

 二刀流の連撃を繰り返し、左手に持つ竹刀で左下から右上に斬りつけ、右手に持つ竹刀で右から斬るフリから突きを放つ。それに簡単に対応する銀将さん。

 

 ただ、その防御には……その竹刀には……俺たちの竹刀にはある意味魂が込められていなかった様に感じた。

 

 2つの竹刀と1つの竹刀がぶつかり合っているが、分かるのは覇気が無かったということ。俺の太刀筋にも、銀将さんの太刀筋にも。

 

 練習が終わり、俺は帰宅する。

 

 ……ここ最近、ずっとこんな感じだ。何かを紛らわしたい一心で稽古を続けている。心の隙間を埋める様に。

 

 

 

 

 

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『UW 2年後』

~銀先side~

 

「……………」

 

「……………」

 

 

 ユージオとアリスが修剣士になって早2年が経ち、今は万事屋でヤタと共に昼飯を食す……筈なのだが。

 

 

「ユージオ、お代わり」

 

「何で僕に頼むのさ?」

 

「アリス様、私がしましょうか?」

 

「というか、ユージオ様を平気で召し使い代わりにしてるんですね」

 

「「昔からこういう関係」」

 

「待たんかいィィィィイイ!!!」

 

 

 机をバンッ!!という大きな音を立てながら現状についてのツッコミを開始する。

 

 

「何でお前ら万事屋に居んの!?何で此処で飯食ってんの!?何で御付きの修剣士が居んの!?お前らのお陰でヤタに回す分の食費が火の車なんだけど!?」

 

 

 そう、何故かアリスとユージオが御付きの修剣士連れて万事屋に来ているのだ。お陰でヤタに回す食費のせいで俺の食費がおじゃんになりそうなんだけど!?

 

 

「依頼だよ銀ちゃん」

 

「ロニエとティーゼは見張り代わりです。という建前で師匠を知ってもらいたかったというのもあります」

 

「だからって昼飯に来るか?普通」

 

「ほぉら!!ヤタだってこう言ってんじゃん!!」

 

 

 初めて此処【万事屋】に来るロニエとティーゼだっけ?その2人は申し訳なさそうに苦笑するが、平気で飯食ってたりしているユージオとアリスに唖然としていた。

 

 それから10分後に昼食が終了し、俺とヤタも含めて全員で緑茶を飲んで一服している所にアリスとユージオからの依頼内容を聞かされる。

 

 何でも、ユージオとアリスの同期から俺を一目見たいというのだ。物好きな奴だな。

 

 

「お前らなぁ……幾ら同期になった奴の頼みでも、何で俺に興味を持ったのか聞かなかったのか?」

 

「聞きましたよ。でも決まって『主席を2人も出した君たちの師匠を見ていたい』っていう一言だけでしたよ」

 

「うっし直談判してくる」

 

「「「「いや待って!!/待ってください!!」」」」

 

「止めるでないッ!!!ヤタ!!殴り込みに行くぞぉぉぉお!!」

 

「オオォォォオ!!!」

 

 

 外に出てヤタの背中に乗り、【央都セントリア】へと向かう。他の4人は全速力で万事屋を出た後、ヤタの足に掴まって空を移動していた。

 

 

 

 

 

 

 

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【央都セントリア 帝立修剣学院】

~???side~

 

 今、自分は目の前の光景が信じられない。何でかって?

 

 大きな烏が此方に来ているから。というのもあるが、それと同時にもう一つ。

 

 

「おらぁ!!依頼主出てこいやぁぁぁ!!!万事屋銀ちゃんのお通りじゃワレコラァ!!!」

 

 

 銀色で癖っ毛の多い髪をした20代と思わしき人物が、この学院で暴れていたからだ。剣士たちが進行をさせまいとするも、意図も簡単に刀らしき物でやられていく。

 

 あぁ……ユージオ、アリス。僕の願い聞いてくれたんだ。

 

 仕方無い、それじゃあ行こうか。

 

 『第三主席 ルイベン・アストロn』メギャア!!!

 

 不意に頬に痛みが感じられた。その瞬間を見ると、先程の銀髪の20代が物を投げた後の姿をしていた。

 

 頬を見れば、黒一色の刀の形をした剣が衝突していた。

 

 ここから僕の意識は途絶えた。

 

 

 

 

 

 

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~銀先side~

 

 気配探知で依頼主をサーチ&デストロイした後、あの名言を言った。

 

 

「ふぅ……すっとしたぜぇ」

 

「「いや被害甚大なんですけど!?」」

 

 

 何時の間にか着いてきていたユージオとアリスの傍付き剣士の2人がツッコミを入れる。アーアーキコエナイキコエナイー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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