銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす   作:(´鋼`)

95 / 132
剣術大会は波乱の連続

「おーい、ちゃっちゃと行くぞ~」

 

「待ってくださいよ師匠ー」

 

「だから師匠ちゃうって。俺万事屋。分かる?」

 

「銀ちゃん早く行かないの?」

 

「っとと、ヤタ!!」

 

「あーい」

 

 

 ヤタが姿勢を低くする。つまりは乗って行くのだ。

 

 何処にかって?剣術大会が行われるザッカリアに行くんだよ。天職を終えて2人は長の許可証みたいなヤツを持って剣術大会をするんだよ。今はユージオ待ち。

 

 

「お、御待たせしましたッ」

 

「おーしユージオ乗れ、2人共ヤタに捕まっとけよ」

 

「「はーい」」

 

 

 ヤタに乗った事を確認してと……うし、準備は良いな。んじゃあ出発ッ!!

 

 そこでヤタが飛ぶ。烏が人を乗せるという事は聞いたことないが、ヤタはあれだからな。神獣だからな。会話可能つまりウマがあった。

 

 こんな感じで空中からザッカリア行くということは人生に一度きりしか無いと考えるユージオとアリスの表情は、単なる好奇心溢れた子どもにしか見えなかった。

 

 暫くしてザッカリアの大会が行われる場所付近まで着く。ユージオとアリスは降りて、それに続くように俺も降りる。

 

 ザッカリア……そういや、ここの住人が頼み事やら何やらで来てたな。確か名前が……

 

 

「おろ?万事屋の旦那かい?」

 

「あり?アンベル、ここで何してんの?」

 

 

 丁度良かった、居たよ。彼の名は『アンベル・クリミス』38歳。勿の論オリキャラ。以前万事屋に来て【ザッカリアの警護】を依頼したんだっけ。承諾して依頼完了した後、飯奢ってくれたっけ。

 

 

「師匠、知り合いですか?」

 

「ん?あぁ、紹介するぜ。こっちはアンベル・クリミス、俺の元依頼人だ。仕事でザッカリアに来てた時があってな、そこで世話になったのさ」

 

「旦那、そこのお2人さんは?」

 

「あぁ、そうだな。コイツらを剣術大会に参加させたいんだが」

 

「そうでしたか!!なら早く済ませちゃいましょう!!」

 

 

 そんなアンベルのテンションに引き気味のユージオとアリス。それよか、ユージオとアリスは参加者欄の所に名前と出身、剣術名を書くそうだ。……あっ、剣術名出してなかった。

 

 

「し、師匠。剣術の名前って教えてくれませんでしたよね?」

 

「そういえば………銀ちゃん技術とか教えるばっかりで、剣術の名前全然聞いてなかった」

 

「おや?旦那、この子たちに剣術教えたんですかい?」

 

「条件付きでな。それと2人とも、剣術名には【ウツロ流剣術】って書いとけ」

 

「「あ、はい」」

 

 

 即席で考えといて良かった。んまぁ親父から教えられた剣術だし?親父のOSプレイヤー名『ウツロ』だし?別に大丈夫でしょ。

 

 

「……確認しました!!旦那の剣術だから知らなくて当然だわな!!それじゃあ2人共、案内に従って控え室に行ってくれるか?」

 

「分かりました」

 

「はー………分かりました。ダカラギンチャン、ボクトウチラツカセナイデ」

 

「ったく、さっさと行ってこいバカ共」

 

「「はい!!/はーい」」

 

 

 そう言って2人は会場に入っていった。はてさて、俺は……あ、ヤタどうしよ?困ったな、神獣だから放っておくと誰かから被害にあうかもしれんしなぁ。

 

 

「なぁアンベル、ペット同伴で見れるか?」

 

「ペットですか?まぁ小さいのなら構いませんけど……あっ、ヤタに乗って来たんですか」

 

「そうなんだよなぁ、これが参った」

 

 

 アンベルが依頼に来たのはヤタと同居した後の事だったので、アンベルがヤタの事を神獣ということは知っているのだ。

 

 

「あ、なんなら旦那。どうせ受け付け終わったらする事ないし俺が見ましょうか?」

 

「うぇ?良いのかよアンベル、大会見なくてよ」

 

「良いんですよ。それに弟子たちの成長した姿を見たいから旦那も来たんでしょうに」

 

「あー……んまぁ当たってるな。悪い、頼めるか?」

 

「御安いご用。万事屋の旦那から依頼されるなんて滅多にありませんからね」

 

「ハハッ、違いない。ヤタ!!アンベルさんが面倒見てくれるから大人しくしてろよ!!」

 

「聞こえてるわ!!」

 

 

 この生意気烏……知能が高い分色んな事を知ってるし、俺もヤタにこの世界を隅々まで教えられた1人だからなぁ。それでも同居してるのは可笑しいと思います。思います……?

 

 ただ、まだ時間があったので付近の出店を漁って小腹を満たす。色々と世話になった人が多いのでお試しで試食したり出来たお。これは素直にありがたい。たまに割引してくれるのはちょっと引ける。

 

 ………それにしても誰か付いてきてんな。ったく、恨まれやすい仕事なのは分かってたがよぉ、こうも恨み丸出しにされちゃあ困るんだよなぁ。

 

 

 

 

【万事屋森へと移動中】

 

 

 

 

 

 ふぅ……さてと。

 

 

「さっきからコソコソ後ろに付いてきてんじゃねぇよ、鬱陶しい事この上ないわ。堂々と姿でも見せやがれってんだバカヤロー」

 

 

 その瞬間、後ろから何かしら来た。振り向き様に木刀を抜刀して打ち砕く。見たところ何かしらのデバフを掛けるタイプのヤツか……確かこれ【神聖術】つうんだっけ?したことないけど。

 

 そうしたら、今度はご登場ってか?兜で顔を隠した奴が現れた。腰には剣が携えられている。

 

 

「……まさか、神聖術が効かんとわな。何者だ?貴様」

 

「人に名前を尋ねる時は自分から名乗りましょうって習わなかったのか?お前の頭ん中大丈夫か?脳みそ入ってますか?」

 

「ふざけた輩だ。だが確かにそうだな、名乗らずして名乗ってもらおう等と甘い考えをしていた」

 

「『ファナティオ・シンセシス・ツー』、整合騎士だ」

 

「坂倉銀先、万事屋だ」

 

 

 おっおう。まさかの整合騎士様ご登場ってか。いきなりかよメンドクセェなぁ。

 

 

「んで?こんな万事屋風情に整合騎士が何の用だ?」

 

「『デュソルバート・シンセシス・セブン』が何者かに殺害されたと聞いてな。3年かけてその原因を調べたら……」

 

「俺が登場したと。んまぁ確かにデュソルバートって奴?俺が殺したわ。うん」

 

 

 その刹那、構えられた剣から光線が発射された。その不意打ちを間一髪で避ける。21になってからというもの、少し体が重いな。

 

 

「ほぉ……今のを避けるか」

 

「黙れアホ。いきなりブッ放す奴は今すぐ黙るか、お家でNTRされてろ」

 

 

 どうやら試してるのか?俺も嘗められたモンだなぁ……本気(という名のスタンド)で行かせてもらうがよ。エンペラーに1つ変化させた後は……

 

 

「ザ・ワールド!!時よ止まれッ!!」

 

 

 時を止めて動けなくさせてやる。ん?卑怯だって?

 

 良いか諸君。ある奴はこんな事を言ったのさ。

 

 『勝てば良かろうなのだあぁぁぁ!!!』

 

 

「WRYYYYYYY!!!無駄無駄無駄無駄ァ!!!」

 

 

 ザ・ワールドと木刀のラッシュで思う存分やってやらぁ!!!その兜砕けた瞬間テメエの脳天かち割ってやらぁ!!!

 

 

「そして時は動き出す」

 

 

 周囲の色が戻り、時が動き出す。刹那、ファナティオの鎧が所々砕け散り体は遠くへ飛ばされ兜は粉微塵になっていた。どんだけやったのかなぁ?と思いつつ飛ばされた奴を追いかける。

 

 んで、その地点に行くと煙が立ち込んでいて視界が悪かった。その煙が晴れるとファナティオは居なかった。

 

 ……そういや大会何処まで進んだんだろ?早足で森を抜けだして会場に到着する。

 

 んで、観戦席に腰掛け……そういや今どうなってんの?

 

 

「んぁ?あれは………」

 

 

 丁度試合会場を見れば、何故かアリスとユージオが対峙しているのが見えた。……あれ?ちょい待ち。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  って、お前らで戦うんかいィィィィイ!!!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。