銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす   作:(´鋼`)

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魂の色

「魔法・遠距離の者は各自散開し、牽制や目眩ましを頼む!!残りの者は接近戦で対処!!攻撃には一発も当たんなよ!!」

 

『無茶言うな!!』

 

 

 と言いつつ普通にこなしてる辺り無茶でも何でもないな、うん。心配しなくて良かった良かった……さて、こちらも援護にまわるか。

 

 ビーバックから渡されたまんまの【聖剣エクスキャリバー】を装備し、地面に突き刺す。

 

 

「【call plant】」

 

 

 突き刺された場所から木の根がウヨウヨと出現する。中々出現の仕方が気持ち悪かったが気にしない。

 

 直ぐ様【ゴールド・エクスペリエンス】と【アダム・アント】にさせ、先ずはG・Eで木の根に命を吹き込む。

 

 木の根は触手の様にウネウネと動ける様になっていた。次にその木の根にアダム・アントを付けさせ、セブンを拘束するかの様に木の根が伸ばされる。

 

 

「!?コレハ!?」

 

「初代伝説級武器が持つ特殊効果【call】だ」

 

 

 セブンの腕、脚、体、首に巻き付いた木の根は固定され、その木の根からアダム・アントを鎧の隙間から侵入する。

 

 侵入に成功するとアダム・アントで徐々に鎧にダメージを与えていく。

 

 お次は高速詠唱での水属性魔法【アブソリュート・ゼロ】を放ちダメージを与えていく。光線の様に打ち出された氷は、少なからずセブンにダメージを蓄積させている。

 

 

「クッ!!嘗メナイデ!!」

「総員退避!!全体攻撃が来るぞ!!」

 

 

 セブンは乱雑に腕を振り回し、その腕から風魔法の雨を降らせてくる。俺の言葉で直ぐ様離脱、風魔法の雨を避け続ける。

 

 しかしながら腕を乱雑に振り回されたお陰で木の根の拘束が解けてしまった。さらにアダム・アントでの影響も相まって数ドットのダメージを受ける。さらにデバフでスタンが出ていた。

 

 風魔法の一つが此方の上にあった。一時的なスタン状態で避けられそうに無い。そう思った矢先、その魔法が破壊される。

 

 

「シヴァ!!平気!?」

 

「サンキューシノン!!ふっと!!」

 

 

 また当たらない様にその場から離脱、さらにアダム・アントを撤退させ元に戻す。

 

 風魔法の雨が止むと一気に近接攻撃隊はセブンに急接近し、魔法・遠距離隊はある程度近付き射程距離内に入って魔法や弓矢を放つ。

 

 まだ10分で1本目の半分しか削れていない。少々手間取る事が確認出来るが……だったら接近戦で俺も行くか。

 

 【神刀フツノミタマ】と【神壊刀・壊無】の二刀流を装備し、フツノミタマの特殊効果【call spirit】で呪い効果のデバフをかける。

 

 接近を仕掛け、右上からの二連撃。流れに逆らわない様に移動し左手に持ったフツノミタマを一旦手放し逆手で持った後セブンの首元に刺し込む。

 

 

「グギイィィ!!!離レロ!!離レロォォォォ!!!」

 

 

 セブンの周囲に風のバリアらしき物が張られそうになる。直ぐ様刀を引き抜き離脱、離れた距離からSS【残月】を放ちダメージを追加させる。

 

 そのSSで技のキャンセルが確認されると、キリト、ユウキ、ストレア、クライン、エギルが一気に接近し各々SSを放つ。

 

 【スターバースト・ストリーム】

 【ノヴァ・アセンション】

 【グラビティ・インパクト】

 【レイ・ブランディッシュ】

 【羅生門】

 

の順に放たれ、やっと1本目をクリア。2本目のHPバーを少し削っていた。

 

 

「ソ、ソンナ……コノチカラヲ……クラウド・ブレインノチカラデモ……」

 

「じゃっかぁしぃぃぃぃいいい!!!」

 

 

 俺は渡された両手斧【ナズ】を持ちながらセブンの頭に突っ込んで黙らせた。

 

 

「ヌオンッ!?」

 

「おぃぃいいいい!!待てやコラァァ!!今バトルの途中!!今シリアスの途中!!」

 

「何か機械みたいな声が気に入らなかった」

 

「やめろ!!さっきまで喋ってたから喋らせろよ!!」

 

「おいテメエシヴァ!!」

 

「クライン!!お前も何か言っt「何でセブンちゃんの頭を狙ったんだよぉ!?」いやそこぉ!?」

 

「何でアレをセブンとして認識してんだよテメエは!?つーかアレバリバリモンスターじゃねぇか!!」

 

「モンスターといえど!!セブンちゃんには変わらない!!」

 

『気持ち悪ッ!!!』

 

「ナ……ナンナノヨ?……ナンデアナタタチハ……ソンナニフザケテイラレルノ!?」

 

 

 俺たちはセブンの方へと向き、一斉に言う。

 

 

『これが普通』

 

「………ヘッ?」

 

「これが奇兵隊だからね」

 

 

 頷きながらフィリアが言う。

 

 

「あのデスゲームに囚われていた時と何にも変わらないしね」

 

 

 次にストレアが。

 

 

「お前らは見ていて飽きなかったしな!!」

 

 

 クラインが良いこと言う。「おい待て」

 

 

「クラインと同意件だ。コイツらは何時まで経っても変わらねぇしな」

 

 

 エギルがクラインの言葉をフォローする。「待てやオイ!!」

 

 

「本当に飽きないんだよなぁ、このバカが居ると」

 

「誰がバカだ!?」

 

 

 キリトの発言にツッコミを入れる俺。

 

 

「アッハハ!!何時ものお兄ちゃんとキリトだー!!」

 

「変わらないわね、シヴァは♪」

 

「キリト君も変わらないね~♪」

 

 

 こんな時でもほのぼのしている旧奇兵隊女子。

 

 

「総督……何時もと変わりないね」

 

「あっ、そういえばお父さんがシヴァさん呼んでって言ってたっけ?忘れてた」

 

「ユナ?」

 

 

 何かさらっとネタバレをするユナとツッコミを入れるノーチラス。

 

 

「これが……シヴァさんなんですね」

 

「アタシの時もボケかましてたわね」

 

 

 リーファとリズベットが呆れ顔になっている。

 

 

「「…………」」

 

 

 何も言えないレインとセブン。

 

 

「……んまぁ、つまりだ。俺たちはこれが普通なんだ」

 

 

 俺はセブンと対面する。

 

 

「見たことねぇだろ?こんなギルド。まぁ、そのギルドリーダーは俺だがよ」

 

 

 そのセブンは俺を凝視している。

 

 

「そういや……お前言ってたな。何時までも認められる存在になりたいって。期待されなくなるのが嫌だって」

 

「……少しだけ考えが変わったぜ。アンタは只のガキだな」

 

「ガ……キ……?アタシガ……?」

 

「そりゃそうだろ、そんな願望ぶちまけといてガキって言わねぇ方が可笑しいわ」

 

 

 刀をセブンに向け、目をアーチ状にさせ口角を思いっきり上げる。つまりは○魂の笑い顔。意外にもセブンにこの笑い顔は効いているらしい。

 

 

「だったら……心ん中に溜まったモン、全部吐き出しな」

 

「……何ヲ言ッテ……?」

 

「聞こえなかったのか?最後に言ってやる。溜まったモンを全部吐き出しやがれって言ってんだよぉ!!!セブン!!」

 

 

 俺は壊無を腰に構え、左手を添える。壊無は銀色の光を大量に放出し辺りを包み込む。この銀色の光は誰も見たことが無かったので誰もが驚いていた。

 

 

「コ、コノ光ハ!?」

 

「俺のOSSってやつだ。誰にも教えてなかったからな、初めて実戦で使うねぇ!!」

 

 

 まだ光は治まらない。この空間を包み込む程の膨大な量を放出し続けている。

 

 

「セブン!!これは俺の心の中にある色だ!!魂の色だ!!テメエは溜まったモン全部吐き出して、本当の自分を見せやがれ!!ガキであるテメエの心の奥底を見せやがれぇぇ!!」

 

 

 OSS………【「銀魂」】ァァァァ!!!

 

 システムアシストによる動きでセブンに近付き、縦回転をしながら【残月】を含んだ刀で斬りつける。

 

 続いて回転の余韻を残し、これまた【残月】を含んで右上から斬りつける。右上から斬りつけた行為の反動で頭の位置に移動し、左上から斬りつける。

 

 左上から右下に壊無が移動した瞬間、その反動を押し殺すかの様に突きを放ち壊無をセブンの目に刺す。

 

 壊無で上へと斬りつけた後、急降下でセブンの頭を斬る。

 

 それからはSS【羅生門】の動きで乱雑に斬りつけていく。

 

 これが……最後の一撃。セブンから一旦距離を取り、そこから急接近する。どう悟ったのかは知らないが、セブンもスメラギのOSS【テュールの隻腕】を放ってくる。

 

 壊無とセブンの攻撃が衝突する。その武器と武器の間からは青い光と銀色の光が多量に放出されたが、俺は壊無でいなしてセブンの首に壊無を刺しこむ。

 

 壊無から出ていた銀色の光は刀の形に変貌し、セブンの首を貫いた。そして俺はセブンの首を両断する。

 

 気付けばセブンのHPは尽きているが、一時的にアバターが残されていた。セブンは床に大の字になって寝そべり空を………いや、俺を見ていた。

 

 俺はセブンの元に行き様子を確かめる。

 

 

「……終わったな、セブン」

 

「……えぇ、終わったわ。でも……」

 

「でも?」

 

「……こんなに心が踊ったのは初めてよ」

 

「そうか……なら良かった」

 

「こんな事を言うのもアレだけど……ありがとう、シヴァ」

 

「らしくねぇな。まぁ良いけどよ」

 

「ふふっ、そうね……そろそろ消えるみたいね」

 

「そうか……なら、アバター復活したらエギルの店に来てくれ。俺の料理ご馳走してやるよ」

 

「それじゃあ……そうさせて、もらおうかし」

 

 

 最後の言葉を言い終える前にセブンのアバターは消えた。

 

 こうして、セブンとの戦いは幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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