銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす 作:(´鋼`)
『空都ライン』
~シノンside~
「ほらほら、素直にゲロっちまいなさいよ」
「いや何その口調!?ってか、何でアスナとシリカ連れてくる訳!?」
「そりゃあ……ねぇ?」
「滅多に見られないリズの赤面シーンを!!」
「この記録結晶に残す為です!!」
「それを渡しなさいシリカ、悪いことは言わないから」
「きゅるるぅ」
宿屋の一室。そこで私、アスナ、シリカを含めた3人は、リズの昔話(という名の馴れ初め)を聞く為にこうして……尋mゲフンゲフン尋問をしていた。
「字幕が変わって無いんだけど?」
「何の事やら?それより、あのインプ領主とどんな関係なのか聞きたいわね」
アスナとシリカも首を上下に動かし肯定の意を見せる。対しリズは、アスナとシリカの襟を掴み外に出そうとする。
「おっと、リズ。逃げられないわよ」
「ぐっ!!バレたか」
リズの腕を掴み、部屋から出させないようにする。そのままソファーに座らせ、逃げられない様に前、左、右の全ての方向を塞ぐ。しかし一向にリズは喋ろうとしないので質問することにした。
「………リズは、あのドミナ……いや」
リズの耳に近付き、あのインプ領主のリアルネームを囁くと体をビクッと震わせ、顔を赤く染めた。
その隙にシリカは持っていた記録結晶で写真を取る。ご丁寧にリズの顔だけを写して。
「べべ、べつにアイツの事をどう思っているかなんてどうでも良いじゃない!!あ、アンタらもも早とちりりし過ぎよよ!!」
「リズ、慌てて2文字の所あるわよ」
「はっ!!」
「「「好きなんでしょう?」」」
「ぬあぁぁぁぁ!!!やめてぇぇぇ!!!」
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『一方その頃』
~シヴァside~
「んで、ドミナ……リズとどんな関係なのかなぁ?」ニヤニヤ
「ただの腐れ縁だ」
一方、ドミナは平然と答えていた。でも………
「んなコーヒーカップをメッチャ揺らして飲もうとする辺り『ただの』腐れ縁でもなんでもないんでしょうに」
「こ、これは!!その、あれだあれ!!このコーヒー美味いから感動して!!」
「ドミナ、感動も何もありゃしないでしょうが。コーヒー飲んでも普通の時は何にも反応しなかったよな?」
「い、いや!!このコーヒーは美味くてだな!!」
「それ俺が淹れたヤツ」
「ッ!!!………」
「毎度毎度、領主会議で出された飲み物。俺が淹れた飲み物には手を付けなかったのは誰かなぁ?」
「ぬあぁぁぁぁ!!テメエこの場で殺るかゴラァ!!?」
「殺るかバカタレ。それよかさっさとノロケ話でも聞かせろや」
「ノロケ話じゃねぇって言ってんだろ!!」
ドミナは立ち上がって槍を構えたけど、ここ宿屋。弁償代はお前が払え。どうやろうとしても口を開かないので、こんな質問を投げ掛けてみました。
「ドミナはさ、あの姉御肌リズの何処がす『パリーン』あっ、それ高いコーヒーカップ」
ドミナは……何も言わずに固まって耳の辺りまで赤く染めていた。面白そうなのでkaimuにして直ぐ様記録結晶を使い撮影する。カップ代は請求しておくけど。
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『戻りまして』
~シノンside~
「じゃあ次」
「次!?」
「リズはドミナと何時知り合ったのよ?」
「いやこれ以上はリアルに関わるからストッ「駄目よ」何でよ!?」
「リアルに走ろうが、私はリズの馴れ初めを聞く為に禁忌を犯す!!」
「要らない努力をしないで!!お願いだから!!」
「「それで!!?何時!?」」
「2人共調子に乗るなぁ!!」
「ほれほれ、さっさと吐いちまいなさいよ」
「アンタシヴァのSうつってない!!?」
根掘り葉掘り聞こうと、ドミナあの手この手を駆使していくが固い。ガードが固すぎる。ここは当てずっぽで行きましょうか。
「もしかして……幼稚園の時に告白したとか?」
「そんな時にしてないわよ!!したのは小3………ハッ!!」
「「「…………………」」」
「……み、見ないで……お願い……お願いだから……今のアタシの顔を見ないでぇぇぇ!!!」
顔を両手で隠し、後ろを向かれた。流石にこれ以上聞くのはよそう。………と思っていたのかしら?まだ続くわよ。
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『また戻りまして』
~シヴァside~
「んでぇ?リズこと里香は姉御肌じゃなく、笑顔が眩しい可憐な乙女という事を口走ったんだな?kaimuに頼んで記録したから聞き間違いは無いぞ」
「お前は何でこんな時だけ用意周到なの!?無駄な努力に全てを費やすつもりかお前は!?」
「マスター、意外に下世話な面もありますからね。こういうのは大好物の部類に入るんでしょう」
「んでっと……告白されて、フって、でも未練があると」
「ッ……!!何でコイツに知られたんだ!?」
「口走ったのドミナじゃん」
「んで、ドミナさんはリズさんとイチャイチャしたいんですか?したくないんですか?どっちですか?」
「お前ら揃いも揃いやがって!!もう良いよな!?俺は帰らせてもらうぞ!!」
「あっ、ちょ」
宿部屋のドアを強引に閉めて、ドミナは帰った。
「……まだカップの代金払ってない」
「クレイジーダイヤモンドで直せば良かったじゃないですか。私のデータもありますけど」
「それもそうか。んじゃあ、シノンたちの所に行くか」
俺とkaimuは立ち上がり、『隣の部屋』に入る。
そう……シノンたちと協力し、ドミナとリズの馴れ初めを交換する為に考えたのだよ。
んで、ドミナの口走った発言を聞くとリズはオーバーヒート。アスナとシリカは歓喜の声を挙げ、俺とシノンは一息お茶を飲んでいた。