銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす   作:(´鋼`)

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鍛治妖精領主の実力は如何に?

『宿屋 シヴァの泊まる部屋』

 

「何で来てんの?」

 

「なんとなく」

 

「シヴァ、このプレイヤー誰?」

 

「んぁ?あぁ………コイツはビーバック。鍛治妖精領主だ」

 

「へぇ………えっ?」

 

「お兄ちゃんボクたちの知らない所で友だち増えてるよね」

 

「…………」

 

「リアルで妹なんだよ、ユウキは」

 

「あっ、何だそうなんだ。てっきり何処かのプレイヤー垂らしこんで、そんなプレiブンッ!!?」

 

「一応妹は純粋無垢だからな?んな言葉を使うなバカタレ」

 

「領主のボケと領主のツッコミを初めて見た」

 

「キリトはエイドと俺のツッコミやったぞ」

 

「………キリトってスプリガン最強の?あのプレイヤーが自分の領主殴ったの?」

 

「ツッコミという役を利用したのさ、あの真っ黒黒助」

 

「「エイドって誰?」」

 

「影妖精領主。あの真っ黒黒助より黒くは無いね、寧ろ紺色だわ。しかもリアル桂だわ」

 

「あー………はいはい、エイドの顔ね。確かにリアル桂って言われてファンクラブの会員多いんだよね」

 

「マジで?んまぁ確かにエイドの周りに居たな、結構居たな。居たとしても50人程」

 

「多いわね」

 

「いやでも、人気の領主には非公式ながらもファンクラブ位は出来てるもんだよ?あのフォルティとか、サクヤとか、アリシャとか、意外にもガルロックとかも」

 

「………あのゴツ目のガルロックが?何か信じらんねぇな」

 

「居たよ、あの筋肉目当てに」

 

「いやそこなんかい」

 

 

 

 

 

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~ユウキside~

 

今ね、お兄ちゃんの部屋でくつろいでたんだ。シノンお姉ちゃんも居たんだ。何でかお兄ちゃんが頬をローブの裾で脱ぐってたけど……何でだろ?

 

それより………何でか鍛治妖精領主って人が来たんだよね。お兄ちゃんの部屋に。話からだと「暇だから来た」って言ってた。暇だから領主の仕事放っぽっちゃって良いのかな?

 

それより、領主って事は強いんだよね?ってビーバックさんに尋ねてみたんだけど、そこでデュエルでもしない?って言われたんだ。

 

勿論ボクはどんな強さなのか体験したかったからデュエルをすることにしたんだ!!お兄ちゃんとのデュエル見てたけどナックルの速度が速いんだ!!お兄ちゃんからは

 

 

「あれに生半可な気持ちで挑むのは無し。あれにはエンドフレイムにさせる勢いで殺らなきゃ無理」

 

 

字幕が物騒だったけど気にしない。確かにお兄ちゃんとビーバックとのデュエルは白熱した物があったんだ!!だから戦いたい!!

 

そんな気持ちでボクはデュエルを申し込む。ビーバックもOKをし、お互い武器を構える。

 

ボクはいつもの片手剣のみ。この方が速いからね。

 

対してビーバックは………両腕が全部覆われていた。何だろ?

 

 

「これはガントレットって言ってな、オレが愛用する自慢の手製武器なのさ♪」

 

 

つまりは体術で戦うということ。そのガントレットの見た目は緑色の竜の鱗みたいなので覆われていて、完全に打撃専用の武器。斬撃とか刺突とかじゃないみたい。

 

そんな考えをしていると、アラームが鳴り響いた。つまりはデュエル開始の合図。

 

ボクは最高速度でビーバックに突っ込んだ。

 

 

 

 

 

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~シヴァside~

 

さて、始まったか。先に仕掛けたのはユウキ、お得意の素早さで相手と一気に片を付けたいんだろうが……無理な話だ。普通に防がれてるか避けられてるのだ。

 

 

「……速いわね。ユウキのスピードに対応出来るなんて」

 

「そりゃなぁ。そもそも武器の重さやリーチも違うのに」

 

 

そう、ユウキの武器は片手剣。対しビーバックはガントレット。一見すれば武器を持ったユウキが優勢と思うのだが、俺からはそんな考え思いつかない。

 

ガントレットの重さなのだが、「そこまで重くない」と言ってたのでスピードは今のところユウキと同等なのだ。反射神経も目を見張る物がある。

 

ユウキが片手剣で突こうとすると、ビーバックはガントレットで剣の腹を裏拳で弾く。その隙に1発パンチを当てるという、完全に遊んでる戦い方をしている。

 

さらには左足を軸にして回転の勢いでユウキの鳩尾に当てた。そこまでノックバックは無いのか、ユウキは体勢を崩す事は無かった。

 

ユウキはビーバックを見た。楽しそうな目をしているけど……大丈夫かな?ユウキのHPは、まだ安全圏の緑。

 

 

「あっ」

 

「シヴァ?」

 

「そういや……モーティマー以外の領主にOSSあったんだ」

 

「……何それ?」

 

「確かビーバックのOSSは……あ、来るな」

 

 

再度ユウキとビーバックを見る。ユウキが突っ込み、OSSである【マザーズ・ロザリオ】を発動させる。

 

しかし、ビーバックはソードスキル【パワーナックル】を発動させて相殺。意図も簡単に破られた事に対し、ユウキ自身もシノンも驚いている。

 

 

「OSS【ライトニング・ダスト】」

 

 

ビーバックのガントレットが光を帯び始めた。その光に先行される様にビーバックは動いた。

 

ユウキに接近し、両肘でユウキの首を狙い放つ。

 

さらに、右足を軸に回転し裏拳、通常の攻撃と入れる。回転を左足で止め左手でアッパーを食らわせる。

 

最後に空中に少し浮かんだユウキの腹に両手で殴る。地面を滑るユウキはイエローギリギリの状態で居たが、立ち上がり体勢を整える。

 

ビーバックのOSS【ライトニング・ダスト】。7連撃の攻撃だが、威力はバカに出来ない。あれで並大抵のネームドモンスターを狩ってきていたのだ。ここ最近の話だが。

 

因みにエイドのOSS【時は加速する】。これは弓矢自体に【スロウ】の魔法を高速詠唱させ弓矢を設置した後、全ての弓矢に【クイック】の魔法を高速詠唱して敵を穿つ16連撃。

 

俺にもOSSはあるが……まだ見せられないな。お楽しみというやつだ。

 

最後にユウキは俺がヒースクリフとの対戦で使った『隠蔽スキル』を発動させた状態で高速移動し、相手の背後を狙う攻撃を入れた。

 

一撃。たった一撃だが、ユウキは何処か満ち足りた表情をしていた。それはビーバックも同じ。ビーバックは回し蹴りでトドメを刺すとデュエル終了のアラームが鳴り響いた。

 

 

 

 

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『エギルの酒場』

 

「お兄ちゃーん!!!負けちゃったよぉー!!!」

 

「はいはい、それ何度も聞いたから。泣かない泣かない。ビーバックに一太刀入れただけでも凄いから」

 

「へぇ、コイツがね。俺だとどんな結末になってた?シヴァ」

 

「絶対に一撃入れないで負ける」

 

「そこまでかよ……」

 

「いやぁ久しぶりだったよ、一撃入れられたの。シヴァには負けたけどさぁ」

 

「もうコイツ人間じゃない」

 

「エギル、この店の不評を流してやる」

 

「ハッハッハッ!!さてっと、ちょっと鍛治場貸してくれるかな?マスター」

 

「別に構わないが……何を作るんだ?」

 

「ユウキちゃんにプレゼントさ♪」

 

「……ふぇ?」

 

 

それから少し経つと、ビーバックが剣を片手に持っていた。それをユウキに渡した。こういうことなのか。

 

 

「【黒曜石の剣】。スキル追加で『硬直時間短縮』に『スピードアップ』のバフ付きだよ♪」

 

「……俺の武器も頼めるか?」

 

「素材集めね」

 

 

ユウキは、バフ付き【黒曜石の剣】を手に入れて大満足だった。使い勝手は良かったそうだ。ビーバック便利。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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