銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす 作:(´鋼`)
~キリトside~
このALOにログイン直後、俺はアバターを決めていた。各種のアバターが決められており、外見はランダムに生成されるらしい。
俺は勿論、黒推しなので【スプリガン】という種族にした。
そして、ALOに突入!!!………だったのだが、空に居ました。
「………何でだあァァァァ!!!?」
叫びながら落ちた。地面に衝突し酷い目にあったと思いつつ体勢を立て直す。
その後、草むらからガサゴソという音が聞こえてきた。
俺はその方向に向き、片手剣を構える。現れたのは………『銀』だった。
「…………へっ?」
「あ、キリトさんでしたか。ここに落ちたの」
「………もしかして………kaimu?」
「もしかしなくてもそうですよ」
「………………」
暫く呆気に取られていた。そして………
「何で居るんだあぁぁぁぁぁ!!?」
少し叫んだ。
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「いや、本当に叫ばないでくださいよ」
「いや、ごめん」
「ごめんなさい兄様、パパが迷惑をかけてしまって」
「ユイ、謝らなくても構いませんよ。気にしてませんし」
少し落ち着いて、kaimuとユイと………先程襲われていたシルフの『リーファ』もとい『スグ』と話している。
何故スグが居るのかというと、サラマンダーの男3人組に襲われていた所を俺とkaimuで撃退したため。残り1人は命惜しさに逃げました。
勿論、銀の姿をしているkaimuにスグは驚きを隠せず、コイツの正体を教えるとショート寸前までもたらされていた。
「え、えーと………こっちの銀さんはAIで、今病室に居る銀さんは本物で………あれ?何だっけ?」
「頭ぶっ壊れ過ぎじゃありませんか?リーファさん」
「ス………リーファはこういう奴なんだ。理解不能の状況に陥ると直ぐこれだ」
「まぁ突拍子過ぎる情報を詰め込み過ぎれば混乱するのは目に見えています。兄様、もう少し簡潔に」
「それもそうでしたね………っと、それより向かうのでしょう?あの世界樹へと」
「!?kaimu知ってるのか!?」
「えぇ。全ての記憶を私に託して、私を逃したんですよ。あのバカマスター」
「シヴァの扱い酷くね?」
「これぐらいが丁度良いのです………っと、それより、マスターを救う唯一の方法をお教えしますが構いませんか?」
「………あぁ。聞かせてくれ」
「では。………その前に、リーファさん!!」
「は、はい!!!何でひょうか!?」
「………この真っ黒黒助に飛び方教えてやってください」
「おいこら、何だその言い方は?」
「貴方の外見をそのまま表した言い方です。それとも厨○病末期とでも呼ばれたいですか?」
「何で俺が厨○病なんだよ!?ってか、俺は16だ!!厨○じゃねぇ!!」
「いやいやいや。そんな何処ぞの“ピーー”作品の“プーー”の真っ黒黒助みたいに黒一色でしょうに」
「“ピーー”作品の“プーー”って何ですか兄様?」
「マスターに聞いてください」
何やかんやあり、俺は飛ぶことに成功。kaimuは飛べなかったので俺に掴まる形で空中に居た。
「って飛べねぇのかよ」
「何故かプライベートピクシーになれず、代わりに武器モードとこのアクティブモード………といっても、ここではNPCプレイヤーの扱いですが」
「………めっちゃ頼もしいと思うのは俺だけか?」
「コホン。それはそうと話しておかなければならない事なのですが………」
kaimuは少し躊躇いつつも、何とか話してくれた。
「先ず、マスターですが………現在、記憶全てを失っています」
「………それは聞いた。それで?」
「マスターの記憶を元に戻すには、マスターの体に私を刺せば良いこと。これだけです」
「………分かった。それより………何で武器にならないんだよ!?お前そもそも武器だろ!?何で人形なんだよ!?」
「この姿が都合が良いんですよ。この世界じゃあ私はマスターから託された記憶を辿って、ある力を使えますから」
「ある力!?何だそれ!?」
「それより、そろそろシルフ領に到着致します。お気をつけください」
「あ、分かった」
kaimuからそろそろシルフ領に到着するというアドバイスを貰う。
「あ、そういえば止め方分かります?」
「…………あ」
「………それじゃあ降りさてもらいまーす」
「え、ちょ!?」
kaimuが俺から離れて、自然落下していく。見ると着地と同時に受け身の体勢を取ってダメージを逃がしていた。
そんでもって俺は………塔の壁に激突寸前であった。
この時思った。野郎ぶっ殺してやらー!!!
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「さてっと、どうしましょうかね?」
「おい待て無視かい。さっきの行動無視かい」
「それよりもですがリーファさん、休める場所は何処に?」
「あ、はい!!こっちです!!」
リーファが先頭となり、案内されようという時………また1人、シルフの妖精が何処からか来た。
「リーファちゃん!!無事だったんだ!!」
「ゲッ!!レコンだ」
「ふむ、苦手と」
「何書いてんだお前は」
「そもそもカーディナルの学習プログラムの一部ですし」
「………リーファちゃん!?何でスプリガンと………何の種族?」
「ただのしがないNPCプレイヤーです。AIですが」
「へぇー………って、それよりリーファちゃん!!このスプリガン、スパイとかじゃないの!?」
「スパイって何だ?」ヒソヒソ
「ここでは幾つかの領に分けられておりまして、そこでは対立とか結構あるんですよ」ヒソヒソ
「思ったよりリアルだな」ヒソヒソ
「あー、このスプリガンと人はアタシを助けてくれたの。それにスパイにしては天然ボケ入りすぎてるし」
「……………」
「貴方の性格なら仕方無いです」
「orz」
「そ、それよりリーファちゃん!!シグルドたちは何時もの酒場で待ってるってさ」
「あー………アタシ今日は良いや。この二人と話があるし」
「そ、そうなんだ………」
「じゃあねぇ」
そう言って、リーファは先に歩き始めた。俺たちもリーファの後を着いていくことにする。