銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす 作:(´鋼`)
『2013年6月14日』
「じゃあ行きますか」
「おー」
今から桐ヶ谷家に向かいます。母親は仕事で来れないが、「また別の機会に会えば良いでしょ」なんて言ってた。
両親は基本的楽観的だ。それにより俺が一歳の時に言葉を話したり、英文を書いたりしてても凄いとしか思ってない。
インターフォンを押すと翠さんの声が聞こえる。
『何方ですかー?』
「翠さーん、銀先ですー。改めてご挨拶に伺いましたー」
『あ、銀君!?ちょっと待ってて!!』
インターフォンが切れると、ドタドタと玄関から足音が聞こえてきた。
「銀君来たのー!?」
「来たぞー!!」
「和人ちょっと待って!!」
「こんにちわ」
父さんが平常運転で良かったよ。
玄関の扉が開けられると和人が手を掴んできた。
「銀君やっほー!!」
「和人君来たぞー。後お父さんも来たよー」
「銀君のお父さん?」
「初めまして。銀先から聞いてるよ和人君」
「あら、お父さんだけかしら?銀君」
「お母さんは仕事で忙しくて」
「それよりさ!!!一緒に遊ぼ!!!」
兎も角、父さんを横目で見る。
分かってくれたのか………
「すみません、しばらく銀先を遊ばせてやってもらえませんか?」
俺じゃねぇんだよ!!!
「あら?貴方の方はどうなされるんですか?」
「いえ、これから塾の準備もありますので」
父さんはしゃがんで、和人と目線を合わせるようにする。
「和人君だね、銀先と遊んでやってくれ。銀先はあまり遊ぶことをしなかったからね」
「うん!!!行こっ、銀君!!!」
「分かったから引っ張んないで。バランスが」
連れていかれました。………考えてみりゃ、俺キリト…和人のお隣さんになるってラッキーなのか?
縁側にて
「………スゲーな、和人」
いや、四歳で何ラジコン作ってんだよ。動きメッチャスムーズぅ!!!
「へへん♪凄いでしょー♪」
「あぁ(将来有望だな。)」
不意に視線を感じたので、振り向いてみると曲がり角に隠れている直葉ちゃん。
目が合ったのか直ぐ様顔を引っ込める。
「………そういや和人。ここ道場なんだな」
「ん?あーここね、お祖父ちゃんが『けいこ』する為に建てたんだって」
「ちょっと体を動かしてきても良いか?勿論、この中で」
「うーん……お祖父ちゃんに聞かないと分かんない」
「そっか。ちょっと中を覗いてみますか」
立ち上がって、その道場とやらに向かう。
和人もてってと走って追いかけてくる。
その場所に着いた。中では一人のジジイが一所懸命に竹刀振ってる。剣道かな?
「頼もー」
がらがらと扉を開けると、こちらに視線を向ける年食ったジジイが一匹。
「………誰かね?子どもが来て良い場所では無いぞ」
「いえね、ちょっと体動かしたくて……」
そのジジイは俺の木刀を見ていた。
「………真似事はよした方が良いぞ。怪我をしたくなければな」
「その台詞、そっくりそのまま返すよ。アンタみたいに競技をする為に強くなるどうこうでやってても、俺には勝てない。それと真似事じゃあない。父さんが剣術の先生なんでな。何時も教えてもらってる」
「それに関しては躾がなっとらんガキだ」
「そっちこそ、剣道やってんのに躾がなってねぇジジイだな」
着いてきた和人は扉から覗きこむのみ。
んまぁ恐いのは仕方無いか。
「………そこまで言うのであれば………剣で戦うのが良いじゃろ」
「奇遇だねぇ、俺もそっちの方が分かりやすくて良いぜ。つっても、俺は剣術でアンタは剣道だ。全く違うものとの対決でも良いのかい?」
「ふん、違いがあろうが何だろうが躾のないガキには丁度良いじゃろ」
「んじゃあ始めるか」
俺はその場所の中央から少し離れた所に立ち、ジジイも同じ様にした。
ジジイは剣道の中段の構え。対し俺は、刀身部分を胸辺りの所で構え峰部分に手を添える形に構える。
辺りに静寂が響き渡る。一瞬でも気を抜けば勝負が着く中……俺は………
わざと気を許した。
「かああああっ!!!」
ジジイがウルセー。それと同時に突っ込んできた。
面狙い、んまぁ『先ずは』だな。
俺は柄部分を持っている腕を上げ、刃をジジイの放った竹刀に向けた。
受け止めるんじゃない………いなして一瞬で鎮めろ!!!
竹刀の軌道がずれると、そのまま一歩踏み込み左手の甲に一発お見舞いさせる。
「ッア!!!」
「!?ぐっ」
まだまだ!!!次は右手に向けて下から上へと突きを放った。
「ラアッ!!!」
「カッ!?」
手から離した竹刀を持ち、体全体を使って左側の顔面向けて振るう。
しかし…………
先程帰った筈の父さんに弾き飛ばされた。
「はい、二人とも終了です。お疲れさまでした。」
「!?」
「また何時ものだ。」
俺の父さん、銀将は何時そこに居たのかすら分からない程素早い………というのが父さんの持論。そんな速度で動けるバケモン見たことねぇよ。
「銀先、また相手を挑発する様な発言を……」
この時、俺は完全に体が震えている。だって………
「言葉づかいはキチンと丁寧に使いましょう。」コツン
こういって頭をコツンと叩く。叩くのだが………それで地面にめり込むって、どんな威力なんだよ!?
「あ、銀君が落ちた。」
「」
「すみません。何分ひねくれ者なので。あ、先週お隣に引っ越して来た坂倉と申します。」
「あ、あぁ。どうも、ご丁寧に。」
「では、銀先行くよ。」
「はいほい。」
兎も角、穴から出て道場を後にするよ。次いでに『直しとく』がよ。
玄関にて
「すみません、勝手に入り込んでしまい」
「いえいえ、こちらこそ和人と遊んでもらってありがとうございます。和人、お礼は?」
「ありがとう銀君!!!また遊ぼうね!!!」
「そうだね。所で……直葉ちゃんはまだ慣れませんか?」
「ごめんなさいね。直葉はまだ人見知りで。」
「まあ、時間が経てば良くなるでしょう。では私どもはこれにて失礼します」
「バイバイ和人」
「バイバイ銀君!!!」
何時もの様に家に戻った。その後、練習メニューがハードになったのは言うまでもない。