銀髪スタンド使いの転生者はSAOの世界で第二の人生を過ごす 作:(´鋼`)
~シヴァside~
「「寝たいッス」」
「「「寝んなアホ共」」」
くっそぉ……寝たい。というか此処の所スッゲェ眠たい。ガチで一日丸々動いてると思うからなぁ。ルテンも同じ様に眠たそうだよな。というかステージが夜だから眠気誘われるんだよ。
眠気が覚まされる。何でって?キリトとレディオはガチで心意使って起こそうと《殺そうと》してるし。ドミナはトライデントの特殊効果使おうとしてるんだお。
「相変わらず騒がしいのは何時もの事だねぇ」
「ルテン、何時もああなの。そのせいでよくプラチナやオース、今もしてるけどレディオも制裁を加えてるの」
「制裁……あれツッコミじゃね?」
そうそうこれはツッコミ……じゃねぇんだよ!!!俺殺されそうなんだけど!?こういうのツッコミじゃなくて殺意に呑み込まれそうなんだけど!?
間髪入れずに心意と特殊効果の塩水が襲って来たから瞬時に立ち上がって、俺は心意で翼を生やして逃げる。ルテンは心意技【アグレッシブ・センス】で素早くして逃げていく。
こんな無駄な所で体力やら何やら使うなという方が無理だ。だって死にそうだもん……あっ、俺コンティニュー出来たわ。そうなりゃ何処ぞの神ィ!!みたいに土管から「フーハハハハ!!!」って登場してみるか。
《んだよ、そのネタキャラ?》
「そりゃあれだよ、テッテテテッテッテーっていう感じだよ。序でにお前のメモルシステムで遠距離攻撃をすれば万事OK」
《誰がするか》
逃げてきた先に此方はシノン、ルテンの方はパドの方に到着した様で。そこまで到着すると心意も特殊効果の終了時間が来た。危ない危ない。
溜め息ついて一段落している所に、これまた面倒な事が起きるのは御約束だな。完全に。咆哮が急に聴こえるなんて早々無いぞ。という訳で咆哮の場所まで行ってくる。
俺は先に到着している。何故か?そりゃお前、心意で翼を生やしてスピードを出しているんだわ。到着したのは良かったんだが…………何だこりゃ?
「グロロロロロロロロォ!!!!!」
こんな化け物見たことがねぇ。完全に獣じゃねぇか。闘争本能のままに殺して殺していく様子が普通に分かる。しっかしまぁ、こんな獣には害獣対策として…………
「kaimu、PoH。こういうのは」
《あぁ……こういう時は》
「アンタら……もう殺して良い?マスターとゴーストデータの誰かだけ」
「《本気で殺しにかかるだけだ!!!!!!》」
「コイツら……目的忘れてるよな」
【神壊刀・壊無】を引き抜き心意とメモルシステムの複合技術、さらにメモルシステムからデータの上乗せで身体能力の向上を謀る。
多分俺の目は殺し合いしたくて堪らんだろうな。完全な異常者だが、それでもコイツと楽しみたい思いが全てだ。俺は目の色変えずに突っ込んでいく。
壊無の柄を頭の高さまで上げて突っ込んで振るう。同じ様に目の前の輩も真上から血みたいに赤い大剣を振るった。俺の持つ壊無と大剣がぶつかり合い、辺りに金属音が響いている。
相手の目を見ようとしても何処にも無さそうだ。だから?んなもんどーでも良い。どうもPoHの癖が移ったのか分からんが殺し合いしたくて堪らない。
だが、コイツは…………くっそ気持ち悪い。負の感情が入り交じって対峙していると面倒なんだ。ここまであからさまに負の感情が入り交じり過ぎてると戦うのが億劫になる。
まぁ関係ない。ぶつかり合った刀と大剣をお互い引いて、その場で一回転してもう一度ぶつかり合う。加速を付けてるとは言え、この速度に対抗できる奴が居るのがスゲェ。
一旦離れて翼を生やして一直線に向かう。壊無は剣先を相手に向けながらだが、目の前の奴は巨体らしからぬ跳躍力で逃げて上から攻撃を仕掛ける。俺は左腕からPoHと友切包丁を生成して防御を図った。
どうやら威力も馬鹿にならないらしい、何せ落とされたんだからな。地面に体を思いっきり叩き付けられたから痛みが起きてる。くっそ痛いのもあるが、それ以前にやり返す事を実行する。
翼を生やして最高速度を出しながら脱出、からの……Uターン脳天カチ割りじゃボケぇ!!!
「オッラァ!!!!!」
これを腕で受け止める辺り、まだまだ楽しめそうだ。何にも喋らないし言わない部分なんざ、どうでも良くなってきた。
「ひっさびさに…………やるぜ!!!!」
──────【20連撃OSS 銀魂】
自らが決めたSSの順序の動きを淡々とこなしていく。経験をしすぎた。大人を体験してしまった。殺すか殺されるかを体験してしまった。今居る“バカ”に感化され過ぎた。
だからこそ少し…………いや、大分目的を見失ってる。元々の本質を失いつつある。今の俺は守るんじゃない、“殺す”事を楽しんでいる屑と変わりない。
だったら……今目の前に居る奴には、自分の本能を出しても良いだろう?強い奴等と戦いすぎてつまらなくなったから、仕方ないだろう?
心なしか、相手も何処か楽しんでいる様に見えた。
「ッァアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
「グロロロロアアアアアアアアアアア!!!!!」
心意とメモルシステム複合の壊無と、赤い大剣が真っ向からぶつかり合う。黒と銀のオーラが巻き上がり、この世界で感じられない筈の風圧を直に受けてる錯覚を受ける。
これでも連撃を続ける気力があるから俺自身でも恐ろしい。左下から、右下から、左上から、右上から、右から、左から、上から、下から、真ん中から刀を突き、振るう。
突きから右に振るい、刃を相手の方に向けて左へと振るう。刃を方向を変えて左下から右上へと、剣先の方向を変えて勢いよく突く。
相手の方も、この連撃を防いではいる。しかし所々穴がある。防御に穴がある。そのせいで、相手ご自慢の鎧が“欠けている”。その欠けた部分を積極的に狙えば壊せる。破壊できると俺は踏んでいた。それは“普通”ならチャンスだったんだ。
「!?」
重いッ!?体が……重いッ!!何だ?何が起きてる?何をされた?コイツに何をされた?体の自由が効かない!!
それに……これ…………はッ!?感情かッ!?何でッ!?何で流れ込んできた!?体勢が……持たないッ…………!!
薄れていく意識の中、目の前の奴は膝を着く俺を見た後その場から消え去る。ついに俺の意識も持たなくなって、目を閉じた。感覚は未だ残っていたのか、持ち上げられた感覚を一瞬だけ感じて漸く感覚も機能をしなくなった。