アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件 作:100¥ライター
京都に行く津島隼人一行!そして待ち構える敵達は…!!
京都騒乱編では最もリクエストが多かったあいつがラスボス枠から満を持して登場!
今回も見てくださると嬉しいです。
43話 最初の災難
「あぁ、遂に行くことになるのか…」
なんとなく決心はしていた。いつかは行くんじゃないかって。だが、それが今となるとやはり決心は鈍ってくる。
念のためトリガーの調整は既にしている。
メイントリガー
スコーピオン
メテオラ
グラスホッパー
シールド
サブトリガー
スコーピオン
ハウンド
グラスホッパー
シールド
今までは風刃を酷使したせいでベイルアウトを自ら使えなくしていたので今回は対応力の高いオールラウンダー用の調整である。これで風刃を使わなくても大抵はなんとかなるはず。
そしてあとは…
「モモ、あれは出来たか?」
「はい、必要になれば出せますよ。」
「オッケー、サンキューな。」
これで更に戦いを円滑に進められるはず。現在の京都には誰がいるか分からないらしいからな。やれることはやっておきたい。
「待っててね、ルミア…」
今回の元きょーゲフンゲフン…今回京都に行きたいと言い出したのはシスティーナだ。ジョルノのノートにルミアとグレン先生の名前が書いてあったので京都へ行くことになった。
後日、もちろん直接話を聞いた。ルミアとグレン先生は本当に京都にいるのか。観光客ではなかったか。そうしたらやはり観光客ではなかった。
これで京都行きが確定。俺はシスティーナに何一つ反論出来ず、言いくるめられた。
「今更嫌だなんて言わないわよね?私のマスター?」
「はいはい、折角なんでちゃんと連れて行きますよ。システィーナ様!」
システィーナの言葉にぶっきらぼうに返し、とりあえず何処に行きたいかを聞いておく。
「…お前ら何処に行きたい?」
「僕は金閣!」
「私は銀閣です!」
「清水寺に行きたいです。」
ユウキとアイリス、マシュの意見がキッパリと分かれた。
「あのなぁ…金閣と銀閣ってそこそこ遠いんだぞ?確かバス使えば30分くらいだが、それ以外の交通機関がない。…とりあえず京都駅に着いたら先に金閣、次に銀閣、そして…あとは散策しながら清水寺ってプランにしようか。」
「ん?結構詳しいのね。調べてくれたの?」
「あぁ、そんなとこだ。まっ、どうでもいいだろ。」
「ハヤト、乗り気じゃない感じだったのに…結構優しいのね」
「だから違うってば」
「では、あとは宿泊先の確保ですね。」
モモはやっぱ色々後先考えてんな。スパイの疑いも晴れたし、今後一緒に交渉とかさせるのもありかもしれないな。
「すまんがそれは覚えなーいや、それはおいおい決めていこうか。基本は清水寺の周辺。もし万が一の事があれば銀閣から清水寺の間辺りで。」
「ん、どうしたの?何か言いかけた?」
「あ、いや…何でもないんだ。ユウキ。」
「じゃあ、とりあえずさっさと行くか。」
〜
京都駅からバスと徒歩で40分程かかったが、無事金閣に着いた。
「よし、金閣に着いた!」
「ここが金閣…ですか」
「そうだ。実際見てみると結構迫力あるだろ?」
「えぇ、私は資料でしか見る機会がなかったので…」
「やっぱり実物はすごいね…」
金閣は1394年、足利義満が建てた…とかは言うまでもないだろう。
「まっ、昔焼かれたりとかで修繕が2回程行われたんだ。だから今俺達が見てるのは昭和30年…つまり1955年のときの金閣なんだ。」
「先輩はやはり京都に詳しいのですね。」
「あ、いや…その…日本人として当たり前っていうか…詳しいやつはもっと話せるし…」
「今日の津島さんは少し変ではないですか?」
「へ、変!?どの辺がだ?」
マジか…ちょっと顔に出ていたか?モモめ…察しが良すぎるのも考えものか…
「何だか…私達に隠し事をしていませんか?」
ここまで気づかれたか…じゃあ、仕方ない。嘘は言わない方が良いな。
「…京都に滞在中か帰るとき、いずれ全てを話す。それまで待ってくれるか?」
「はい、待ってますね」
良かった…もちろんこれだけで全信頼が無くなることを恐れたりする程みんなを信頼していないわけではなかったが、改めて口でそう言ってもらえると安心する。
「さて、ある程度見たら次は銀閣に行くぞ」
京都は2泊3日。あいつらの旅行は長い。きっといつか話せるだろう。
〜銀閣
俺の記憶通り金閣から30分程で銀閣に到着。
「銀閣は隠居とか別荘って感じで作られたんだ。」
だから銀閣は金閣と比べると派手さがない。だが、なんだか日本っぽくて良い。
「そういえば銀閣は銀がないのに何で銀閣っていうの?」
ふとユウキがそんなありがちな質問をしてきた。
「ん?別に金閣と対照的だからってだけで銀閣って名前なわけじゃないぞ?」
「そうなの?」
「銀閣にも銀はある。2階の天井にな。主に月見に使われてな。あそこからだと月明かりがキラキラ輝いて見えるらしいぜ?」
無論銀閣には入れないからそこからの月なんて見えないけどな。
「すごいね!銀閣にそんな理由があったなんて!」
「あぁ、そうだな。先人達の発想もすごいもんだ。」
「では、次は散策ですね。京都観光といきましょう。」
「おう、マシュ。案内してやろう。」
戦いは毎日あるわけではない。だから京都観光は何もない。ホテルも問題なく取れたしゆっくりできるだろう。そう思っていた時期が俺にもあった。
『試合開始5分前です!』
「タイミングが悪いといいますか…」
「あぁ、京都に来てまで戦いたくはなかったかな…モモ、可視化されたキャラはどれくらいいる?」
「はい、少し待ってください。」
モモが翼を広げて偵察に行った。さて、どれくらいキャラがいるんだろうか…
「システィーナさんと同い年くらいの子が二人程…そして近くには一人の男性とマスターらしき人物がいます。そして我々の近くに…オレンジの丸いのが…」
「ん?オレンジ?丸い?もうちょい説明しー」
『試合開始!』
「おい、お前達!観光中か?なら運が悪かったな!」
オレンジでなんかトゲトゲして金平糖を彷彿させるような…うん、あいつだな…
「俺がラスボス枠から出て来た首領パッチだ!!」
「嘘つけ!絶対違うぞ!!」
「…まぁ、お前らじゃ分からないか…この領域の話は。」
「さすがです。お兄様!」
腹立つ!なんか最強のお兄様風なCADみたいなやつ持ってたたずんでるんですけど!
そして天の助まで出てくんな!深雪のコスプレすんな!!
だが、ギャグ漫画のキャラには今まで会ったことがなかった…もしかしてギャグ漫画補正とかいうすごい能力を持ってたり…?
「京都最強と言われた俺の力…見せてやろう!痛い目見たくなかったらさっさと帰ー」
バクッ!
「…え?」
何が起き…
「あれは何ですか!?巨人…のように見えますが…!」
首領パッチと天の助を一飲みしたやつは…
「のように見える?違うな…巨人なんだよ!」
小柄ではあるもののそれでも5mはあり、機動力に長けた巨人。
「ユミル…だよな…?」
世界観的にありえないと勝手に決めつけていた。だが、それは大きな誤りだった。ヤバい。こいつは相手にしたら死ぬ。京都は今死ぬほど危ない場所なのかもしれない。
「お前達!逃げるぞ!」
巨人とまともに戦えるやつなんてウチにはいない。いや、ユウキならいけるかもしれないが、ユウキをガン無視でかかられたら怖い。
「ハヤト!ベイルアウトで逃げられないの!?」
「悪いな、システィーナ。こっからホテルまで1kmない!だから1kmルール適応外でお前らだけ置き去りだ!」
「っ!」
ベイルアウトはマスターが行う場合に限り、リスポーン地点から1km圏外であって初めて真価を発揮する。だから今のままではただ俺が死ななくなるだけだ。
「そんなときの苦肉の策がある!」
「それはどんな策ですか?」
マシュが焦りながら聞いてきた。今回が京都であって良かった。この策も十分発揮するってもんだ。
「建物に逃げる!」
「建物に!?それがどう変わるのですか!?」
「ルールを逆手に取る!やつじゃ一般人を殺せない!」
呼び出されたアニメキャラはマスター及び呼び出されたアニメキャラしか害することができない!なら一般人を巻き込んだ範囲攻撃は封印可能!
「さて、あの建物に逃げ…」
グシャッ!
あらら…もうあの建物の人々は避難なされたんですねぇ…
「よし、とにかく逃げるぞ!1km圏外まで逃げればワンチャンある!」
「ちょっと待って!そろそろ…限界…」
「システィーナ!」
しまった…ユウキは普通に身体能力がかなり高い。アイリスも王女だからか同じくかなり身体能力が高い。マシュもサーヴァントなので身体能力は人間のそれを凌駕する。モモも身も蓋もない言い方をするとデビルーク星人なので身体能力はかなり高め。
だが、システィーナは違う。こいつは魔術こそ使えるが、それ以外はただの女の子だ。安易に無茶をさせすぎたか…!!
「システィーナ!」
やるしかない…!やらなきゃシスティーナがやられる!それだけは避けなくては…
「かかって来い!お前の相手は俺が…」
「イェーーガーー」
俺が覚悟決めてユミルに挑もうとした矢先、一人の少女が酷い棒読みをしながら巨大な剣でうなじを削ぎ落とし、そこにいた本体ごとユミルを撃破した。 つか俺の覚悟を返せ。
「お前は…」
「あなたは敵? …いや、そんなことはどうでもいい。とりあえず斬る」
「おいおい、ふざけんなリィエル!」
話が通じにくい上、パワー型。おまけに手が早いことがより一層タチが悪い。
「あなたはシスティーナを傷つけた。斬る理由はそれで十分」
「待ってください!彼はシスティーナさんのマー」
「全く…口より先に手を動かせってのは作業のときだけだぞ?」
咄嗟にスコーピオンで対応したが、受けに回れば受太刀に向かないスコーピオンじゃ速攻砕かれる。
「おい!俺達抜きで勝手に話を進めるんじゃ…」
あれ?首領パッチと天の助が生きてた?ギャグ漫画キャラの耐久力恐るべし。
「邪魔」
「ですよね〜!!」
首領パッチと天の助はまとめてあっという間にリィエルにぶっ飛ばされ、フェードアウトした。まぁ、なんだかんだ普通にまた現れそうだが。
「それじゃあ、次は…あなた」
「待って、リィエル!彼は本当に私の…」
「バカ、お前何やってんだ!」
突如現れた青年がリィエルの髪を引っ張って止めた。
「…痛い。何するの?」
「それはこっちのセリフだ!明らかにやつは白猫のマスターだろ!」
「…マスターは基本戦闘が出来ない。ならマスターじゃない」
「マスターだってその気になりゃ魔術だって使えるようになるやつもいるし、今まで能力持ちのマスターにも何回か会っただろ!」
魔術が使えるマスター?魔術と一口で言ってもいっぱいあるからな…
今グレンが言っている魔術は恐らくロクアカの魔術だろうが、例えば禁書目録のような魔術だったら頑張れば使えるようになるのだろうか…
「…先生?」
「おう、白猫!そしてそのマスターと仲間達!白猫のマスターなら俺のことなんて知っているとは思うが…改めて…こいつらの先生をやっているグレン=レーダスだ。よろしくな。」
グレン=レーダス。今のところ京都で初めてまともなやつに会った。
最後まで見てくださり、ありがとうございます!
ギャグ漫画キャラは扱いが難しいですw
正直、出すのを避けてました。
特にボーボボのキャラは思考回路が全く読めないww
だからこそ面白くて好きなんですけどねw
今回はロクアカからリィエルとグレン先生が遂に登場!
次回はあの二人も登場する予定です!
それでは!