アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件 作:100¥ライター
今回から新学期!新たなマスターと作者が個人的に好きな作品からも新キャラが登場!?
ここから見ても大丈夫(?)な軽いあらすじがありますのでまぁ、初めての方はそちらをどうぞw
今までのあらすじ
ただの高校生だった津島隼人はひょんなことからアニメキャラ達の戦いのマスターに選ばれた!?
ユウキ(SAO)のマスターとなった隼人は更にアイリス(このすば)・マシュ(FGO)・モモ(ToLOVEる)の3人の仲間にし、隼人自身もトリガー(ワートリ)という新たな力を手に入れ数々の戦いを乗り越えていった。
そして夏が終わり、新学期が始まろうとしていた。
〜
「津島さん、紅茶が入りましたよ。」
「ん?今日はダージリンか?」
「あら、津島さんは紅茶に関しても詳しいのですね。私の周りにはあまり分かる方がいなくて…」
言えない…ガルパン知識でテキトーに言ったら当たっただなんて言えない。引くに引けなくなってしまった。後で色々見てみよう。
「あぁ、ありがとう。いただくよ。」
「ハヤト!今日から学校じゃないの!?」
「あ、やべ!急がないと!」
やれやれ…また面倒な学校へ行くのか…
〜学校
まず第一関門。外での校長先生の挨拶。全校集会で長話はやめてくれ。校長先生の話なんてよく聞くとちょっと意味が違うだけでほぼ同じことしか言ってない。反復法大好きマンか。
「イケメン!イケメン!僕イケメン!イケメン!イケメン!僕イケメン!」
ほら…また同じことばっかり…あれ?
「イケメン!イケメン!僕イケメン!イケメン!イケメン!僕イケメン!」
「イケ〜メェェェン!イケ〜メェェェン! ん〜っ!イケメン…」
待て待て待て…誰だ?どっかで聞いたことありそうなリズムに合わせて歌ったりとかふざけたことやってるやつは…トランクス!?どうして屋上に!?
…はっ!しまった!やつが仮にマスター以外に認識阻害をかけているならトランクスの声が聞こえるのはトランクスのマスターと俺のような他のマスターだけ…
思い出した…前に学校近辺でトランクスに会ったんだ…同じ学校かもと疑わない方がおかしいだろ…!やられた…!
校長のつまらない話で注意力を削ぎ落としてからの視線誘導をかます…中々面白い策だ。だが、少しでもマスターが囮に視線をやれば逆に自分がバレる諸刃の剣でもある。それにある程度キャラバレが生じるため俺はやらなかった。得られるか分からないメリットより手札を自ら開示するというデメリットの方がデカい。
「…特定されてないことを願うしかないな。」
ほとんどないに等しい希望的観測だが、今はそれを信じるしかない。
〜昼休み
今日も一人で飯を食ー
「津島隼人ね。来なさい。」
あ〜誰だっけ、この女。知らねーな。つか周りうるせーぞ、何がヒューヒューだ。
全く…モブ共め。そんなに彼女が欲しいのか…気苦労の方が多いのに。
あっ、せっかくだし…
「アステロイド…」
誰にも聞こえない声でやつに見られないよう上手く威力を最小限、速度をかなり上げ、射程もそこそこのトリオンキューブを上にあるバケツにシュゥゥゥゥト!!
「いたっ!」
ざまぁみろ。よし、俺はこれで満足した。ついでに能力で一般人に間接的には攻撃可能なことが判明した。いつか直接やー
「あっ、おい待てぃ!」
俺が制止しようとするがガン無視し、つい江戸っ子口調が出るような勢いで俺を人気のない廊下に連れて行った。
「…で、何の用だ?愛の告白って感じじゃないよな?」
「あんた、私と組みなさい。マスターなんでしょ?」
なんだ、この高圧的な態度は…人に頼み事をする態度じゃないな。
「二つ聞きたい。」
「何よ。」
「何故トランクスにブロリーMADで見るようなことをさせた。」
「あんたを炙り出すため。他意はないわ。」
いや、もはや他意しかねーだろ!まぁ、これでひとまずマスターは確定か。トランクスについても掘り下げてみたくなったが、それよりも俺が一番気になった疑問をぶつけることにした。
「あとさぁ、お前誰?」
「…は?」
俺はこんなやつ知らない。というかクラスメイトの名前とか誰も覚えてない。あんな刺激的な生活をすれば当たり前かもしれないし、つーか覚えても仕事上一緒にならない限り会話なんてしないだろ。
だから特に覚えない。
そんなものを覚えるくらいならアニメキャラの知識をぶっ込む。
もし覚えなければ何らかの支障が出るなら話は別だが。
「
いや、だから知らないやつは知らないんだってば。可哀想だがお前をクラスメイトだと思ったことはない。それくらい興味がない。
「身の程を知れ三次元が…次元を一つ減らしてからまたこい。じゃあな。」
こいつが本当にマスターかどうかはともかく、俺には組むことはおろか話を聞くメリットも責任も義務もない。
「私に協力しなさい。」
やはり三次元の女に壁ドンされてもキュンと来たりなんてしない。さて、こいつはどうすっかな…
「俺と組んで何をしたいのかは知らんがこれだけは言っておく。俺にはお前に協力する理由、責任、義務、そしてメリットがない!」
仮に俺に何かの事件を解決できる力があるとしてもそれを行使する義務は全くない。簡単に言うなら勇者だからって魔王を倒す義務がないのと同じだ。
まぁ、それを仕事にしているなら話は別になるがな。
さて、こいつはどう出るか…
「…私を敵に回すと後悔するわよ。最後にもう1回言うわ。私に協力しなさい。」
「やれやれ…戦いの時間外に脅迫されても怖くもなんともないね。今は時間のキレが悪いから戦いなんて絶対起こらなー」
『試合開始5分前です。』
は?マジかよ…戦いが始まってから3ヶ月は経ってるはずなのによりによって今日が例外かよ…!
「貴方の所持キャラは…SAOのユウキ、このすばのアイリス、ToLOVEるのモモ、そして主人公枠であろうマシュね。ユウキ持ちのとあるマスターが単独のマスターの中ではそこそこ強い部類だって聞いたけど貴方だったのね。」
そこそこ強い…か。単独マスター最強は主人公枠を2つ取った精鋭揃いの魔王軍になるのだろうか。
「そういう君はDBのトランクス、落第騎士の珠雫、あとは…」
俺は彼女をよく知っている…凛とした瞳に手にした木刀、そしてあの特攻服ではなく、今回は普通に制服で登場か。
「べるぜバブの
まさか子供の頃好きだったやつが出てくるとは思わなんだ。こういうのってあるんですね。
「私のことを知ってる…?」
「あぁ、マスターなら珍しい話じゃないから。こんなにも早く知っている人と会うとは思わなかったけど…まっ、貴方の技はあらかた知られていると思った方がいいかな。」
あら、まだやって来て日が浅いとかか?なら連携は取りにくいだろう…
『試合開始!』
「マシュ!…というか全員で珠雫とトランクスを抑えろ!」
「それって…あのお姉さんはどうするの!?」
「俺が囮になる。」
戦いではよくある作戦だ。弱いやつが強いやつを抑えて、戦力を削ぐ。この場合は俺が弱いやつにあたる。やつも連携をさせるのが難しいやつをあえて無理に連携させたりしないだろう。
「津島さん…これを渡しておきます。非常事態になったら中を開けてください。」
モモから小さな箱…のようなものを渡された。これは一体…まぁ、何かの役に立つかもしれないし、貰っておこう。
「了解…じゃあ、行ってくるわ」
「葵!やつは1kmルールで逃げる可能性があるわ!敵マスターを抑えなさい!やつを逃さないで!」
いや、1kmルールを使いたかったら今からベイルアウトするだけなんだけど。しかし、そんな情報をくれてやるつもりはさらさらないので俺一人でひとまず逃げることにした。
〜
ヤバい、すぐ逃げ道がなくなった。これも学校を大した見ていない弊害だろうか。そんな焦る俺とは裏腹に葵は冷静に俺との距離を詰めていく。
「私一人ならどうにかなると思った?」
「いや、逆だ。あいつらはあれでどうにかなると思った。俺は捨て駒だ。まぁ、死んでやる気は微塵もないが。」
戦いにおいては特定の例外を除けば基本的に数が多い方が有利だ。4人でやつら2人を相手にすればなんとか倒してくれるはず。
そして何故俺が時間稼ぐのに葵を選んだかは他にも理由はあるが…
「早いとこやつらは抑えてもらいたい。」
「…分かったわ。貴方、私を仲間に入れる気ね。」
…え?いや、確かに好きだけれども…これ以上剣士ポジのキャラはあまり必要としていないというか…強いて剣士をスカウトできるならサブタンクとして運用出来るダクネス辺りだし…
あ、FGOのブーディカさんならお姉さんポジもいけて完璧じゃね!?
いや、あれはどっちかというとママか?
ん、待てよ…もしかしてここはあえてのロリキャラに母性を求めー
「なるほど…だから私を珠雫ちゃん達やマスターから遠ざけた…そうして私を懐柔さえすればあとは二人を倒してくれるのを待つだけ…」
葵の言葉がわずかだが、怒りを帯び始めてから俺は正気になった。少し計算ミスだったらしい。
「いや、俺はそんな目的はないし、なんならお前のとこのマスターの近くで戦ってもらっても…」
「これだけは言わせてもらうわよ。私は絶対にマスターを裏切ったりはしない。」
うわぁ…窓ガラスが割れ…てはおらず、斬れている…アニメの世界は広しとも言えど木刀で物を斬ってしまうやつはそうはいない。
「そうかい…」
どうする…このまま射手のトリガーで戦うか…?いや、こんな大した距離を取れない場所じゃ不利だ…?仕方ない、切り札を切るか…
「これはまだ誰にも言ってないどころか見せてもいない…俺の切り札を初めてお前にお披露目しよう。」
「『風刃』!起動!!」
周囲に無数の風が吹き荒れた。
今更気づいたが俺は果てしなく馬鹿なことをやっている。何を思ったか近距離を得意とする葵に近距離戦、おまけに言えば同じ武器である剣で勝負を挑もうとしている。だが、この場合距離はあっという間に詰められるから仕方ないってことで。スコーピオンを抜くべきではなかったか。
「貴方…本当にマスター…?」
「あぁ、一応な。」
まず知りたいのは葵の時系列。アニメまでで止まっているなら魔力がメイン。原作の終わりまで行ったのであれば身体能力や魔力耐性などを高める王臣紋があるはず。
後者の場合でも魔力を使ってくる可能性はなくはないが、王臣紋とは相性が悪く、併用するのはリスクがあったため俺を雑魚と判断している彼女が使う確率はほぼ0だ。だから使ってくる技で決まる…
あ、王臣紋って確か男鹿がいないと意味なかったっけ?いや、この戦いのルールだと大半のキャラは…例えばオールマイトは戦いの間だけならマッスルフォームを常に維持可能だとか基本的に全力を出せる仕様になっていて…
いや、今考えるのはやめよう。
今は一瞬の隙が敗北に直結する!
「…」
「…」
「っ!!」
静寂を破ったのは木刀が風を切る音だった。オーケー、なんとかギリギリ見える…一瞬の軌道だけだが…
確か俺の記憶が正しかったら剣の初速は時速250kmを軽々と超え、竹光を定規で折る。それぐらいにはえげつない。
「はは…まともに受け太刀なんてさせてはくれないな!」
だが、接近すればそんな速度も出せないはず!こういうケースはガンガン攻めるに限る!
〜葵side
こいつ…!悔しいけどさっきから私の反撃を完璧に防御して、攻撃に転じている!剣の腕は初心者に毛が生えた程度のはずなのに…!
極力少ない打ち合いであいつのカラクリを理解しないと…
「はぁっ!」
「っ!」
ん?完璧に返していた彼の反応が少し遅れた…。体力の消耗?ただのミス?違う…さっき私が視線を動かさなかったから彼の反応は遅れた!
つまり彼は私の視線から次の攻撃を先読みしている!
…何があったらただの高校生にそんなスキルが身につくのか甚だ疑問だが、恐らく事実である以上は信じるしかない。
なら攻撃の時に視線のフェイクを混ぜれば…
「そこよ!」
「がはっ!」
防御が遅れて彼は思い切り吹っ飛んだ。やっぱり私の推測は間違っていな…
「くっ!!」
頰を何かに裂かれた…!?一体彼は何を…
「あれ?言ってなかったっけか…こいつはこの剣にある風の刃の数だけ自由に刃を飛ばせるって…」
〜隼人side
さっきので減ったトリオンと考えても割に合わないな…
あと痛覚…風刃の痛覚遮断設定を忘れてた。
全く。俺の確認ミスではあるが、貰った最初にこういう設定ぐらいはサービスしとけよな…
おかげで全身が痛い。
結果だけ言えば思いの外早く回避されて頰にかすり傷を付けただけ…
あんなにカッコつけてやっといてこれだけとか笑えない。戦闘力に差がありすぎる…
ゴレイヌさんVSレイザー、御坂美琴VS一方通行、キバオウVSキリト…あ、最後のは何か違うか。
とにかく一方的に嬲られこそしないが、勝てる訳ない程の力量差があるってことだ…
それに今回は本当に誰も助けてくれない。
弱いフリをしてからの一気にひっくり返すやり方や視線読みがダメになった以上、ここからはある程度覚悟しないとな…
「心月流抜刀術…」
あの構えは…
『弐式 百華乱れ桜!』
当たった!あとは回避方法だが…
百華乱れ桜は無数の高速かつ変則的な斬撃が飛んでくる邦枝葵の必殺技の一つ。もろにくらえば…あまり考えたくはない。
「あ、これは普通にはかわせないかも…無理ぽ」
「なら普通にかわさなきゃいい話だよなぁ!」
風刃の刃はまだ残っている!下の地面をくり抜く!
ドォォォォン!
おいおい…学校破壊しまくってんじゃねぇか。戦いが終われば直るからって少々大胆すぎるんじゃないか…?
あ、俺もあんま偉そうなこと言えないか。
「さぁ、どう出る…邦枝葵!」
作者が好きなべるぜバブから邦枝葵を出させていただきました!
実は俺が一番最初に原作を買った漫画ですw
べるぜバブの作者は現在、腹ペコのマリーを連載しているので興味がある方は是非。
次回は普通に主人公メインでやっていきます!
それでは!
最後まで見てくださり、ありがとうございます!