アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件 作:100¥ライター
ちなみに配布呼び符をフルで使ってもイシュタルどころか星4鯖1体しか出せないサーヴァント運に恵まれないマスターですww
FGOキャラをもうちょい出そうかなと検討中です
今回も見てくださると嬉しいです
修正
話数をミスりましたw
33話 夏休み最終日
「っ…やっぱ遠距離担当が足りないか…?モモは遠距離をやれなくはないが、尻尾ビーム以外は火力がそんなにあるわけじゃない。他作品の植物にはもちろん遠距離で使えるものもあるが、モモは飛べるという優位性があるから偵察や搦め手ベース。そして不意に接近してきた相手を近接格闘で仕留めるといったやり方の方が力を生かせる。だからどちらかと言うと仲間に撃破させる立ち回りをさせている。だからこそ、高火力を出せる遠距離系統が欲しい…」
「だが、高火力かつ遠距離系統だと候補が絞られてくる…ゆんゆんは他のマスターが所持しているのを確認。仲間に出来る可能性は低い。花京院はエメラルドスプラッシュこそ火力はあるものの、絡め手、偵察などモモと役割が被るか…なら深雪は…いや、まだ見ていないが初回で引かれている可能性が高いな。」
「津島さん」
初回ガチャは基本有能なキャラが出やすい仕様になっていると勝手に推測している。確かに雑魚キャラ出されてそれで始めろとか課金しないとほぼ強いやつはゲットできないとかだとモチベ下がるしな。マスターの腕のみが試されたバカテス編の賞品である主人公先行配布も恐らくガチャ運がない人への救済措置だろう。
「いや、深雪に何かあったら俺はどう足掻こうが必ずお兄様に殺されちまう。強いが入手はためらわれる。じゃあ、他にいるか?高火力かつ遠距離系… 近接格闘も可能なドラゴンボールに行くか?いやいや…あの手のキャラはちょっと…アルティメット悟飯が一番当たり。キャベも割と当たりか。だが、それ以外のキャラは大概俺の手に負えない気がしてならないし、あのブロリー女が来たらと思うと…」
「津島さん、考え事をボソボソ口に出して喋るのはやめてください。」
「あっ、すまん。気に障ったか?」
やっぱ今の俺は少し正常ではないのかもな。魔王軍にカズマを取られ、アイリスの願いを叶えられなかったことを未だに引きずっているのか?
「あ、いえ…そこまでではありませんが…少し怖いです。」
「ねぇ、ハヤト!夏祭り行かない?」
夏祭り?あのくじでは平然と詐欺紛いを行い、飯は必要以上に価格を高くし、そして尚且つリア充共が集まる害悪ゲリラダンジョンに…?
あんな場所に行っても気が滅入るだけだ。浴衣?3次元の女の浴衣を見ることの何が楽しいんだか。
「あのさぁ、明日学校だぜ?普通に始業式があるんだが。」
「ん…それなら仕方なー」
「だが行こう。」
俺達はユウキの提案により、急遽夏祭りに行くことになった
〜
「さて、格好はこんなものですかね?」
今回はせっかく夏祭りだというので浴衣をレンタルすることになった。そして俺は着替えを見る暇などなく、準備に戸惑っている。
「これがお兄様の言っていたYUTAKAなる服装なのですね!」
カズマは一体いくら日本の知識を教え込んだのだろうか。アイリスがもう異世界人の域から出ているぞ。
「先輩、どうですか?」
マシュも浴衣仕様に!…さすがマシュ、可愛い。生きていて良かった。生きてみるものだな。ここまで来たらもう死にたくはない。今度は初詣で着物姿も拝み…あれ?浴衣と着物ってどう違うんだっけ。
「あぁ、似合ってる。とても可愛いよ。」
「ありがとうございます、先輩。一緒に回りますか?」
「おう、ちょっと回ってみるか。モモとユウキはアイリスの面倒を見ていてくれ。」
それからは想像し難くもなかった。くじで札束を大量にぶっこんで当たりは本当にあるのかと問い詰めたら金は返すからこの事は黙っていろと全額を突き返され、射的に行けばこの戦いで培ったテクニックをマシュに見せてやろうと片っ端から物を落としただけなのに出禁をくらう。これは酷い。
「やっぱクソゲーだな、リアルって。」
「先輩、先輩は祭りの楽しみ方を著しく間違っていると思うのですが。」
「違うのか?だったらどう楽しむんだ?」
正直夏祭りなど5年…いや、10年はご無沙汰だ。あの頃どう楽しんでいたっけか。
「だ、だから…その…」
あれ?あそこにいるのは…
「ゆんゆんじゃないか?」
「あっ、遊園地の時の…あの時はありがとうございます!」
「ん…礼ならお前を守ったマシュに言ってくれ。…それで今日はどうしたんだ?」
「えっと…こっちにはまだふにふらさんやどどんこさんは来ていないと聞いたので夏祭りに行きたいなぁと…」
あ、あれか。『あ、お前。誘ってなかったわー。ごめんねっ!』的なことをされたくないから今まで行けなかったと。そこまで気を使うのか、ゆんゆん。優しいじゃねーか、ゆんゆん。仲間に入れてやれよ。
「ふにふら…?どどんこ…?」
あぁ、マシュは紅魔族の名前を知らないからこんな顔してんのか。あとでめぐみんやゆんゆんは本名だと教えとくか。
「すみません、こういうのを頼むのはあまり良くはないと思うのですが…」
「私にニホンの夏祭りを教えてもらえませんか?」
「…え?」
俺とマシュはゆんゆんの思いもよらない発言にフリーズした。
〜
聞けばゆんゆんのマスターはほぼ家から出ないらしい。いや、マスターとしてだけならそれが一番得策だろう。
引きこもることにより、家にマスターじゃない人間がいるなら敵が超大規模破壊の技を家に撃っても一般人への攻撃も含むため、技自体がキャンセルされる。おまけに無人の家を破壊する行為は普通に目立つ。近くを張っていればその目立ったやつを狙撃するなんてのも容易。
無論、外にいれば他のマスターに先入観でマスターではないと考えさせることも可能だが、基本的には部屋から出るのは危険行為だ。
だが、俺はキャラの精神的なケアも必要ではないかと考えている。
この戦いで消耗するのは肉体ではなくメンタルだ。
肉体は試合後に回復するが、1日の中でいつ起こるか分からない戦いに神経を張り詰めるだけで脆いやつのメンタルは簡単にやられる。
だからこそメンタル面は可能な限りは俺がなんとかしてやりたいと思っている。
それに部屋にずっといたら気分や考えも籠りがちになるしな。
「分かった。案内しよう」
ゆんゆんを味方サイドに入れることが出来れば得ではあるし、万が一の時は倒されたらスカウトシステムでこちら側に来てくれるかもしれない。
あと他は個人的な理由。ゆんゆんは可愛い。このすばで一番可愛いと思う。
「ありがとうございます!」
それからはゆんゆんと一緒に屋台の食べ物を食べ歩きをメインに色々と回った。そうか、夏祭りとはこうやって楽しむものなのか。改めて理解した。やはり一人で楽しむものではないんだな。
そして若干マシュがむすっとした気がするがきっと気のせいだろう。
「…あれ、イリスちゃん?」
「やっほ、アイリス。」
どうやらアイリス達も色々楽しんでいるらしい。連れて行ったのは正解だったな。
「何ですか!その大量のお菓子やおもちゃは!?」
「射的で取りまくった。何故か出禁くらったけど。」
「そりゃあ、くらいますよ…津島さん、もう日本人離れするくらいに射的が上手くなりましたからね…」
そりゃあ、毎日あんな戦いに巻き込まれてたらこれくらいの一芸がないと生きていられない。止まっているものに当てるなんて本当に楽だ。トリガーは相手の攻撃を一回だけ確実に耐えて状況次第では即離脱可能なようにと選んだが、まさかここまでなるとは予想外だった。
こうなれば俺の切り札も実戦で使えるようにするべきか…?
『試合開始5分前です!』
くそっ!最後の最後まで戦いかよ!
「モモは空中から状況把握!他はすぐさま臨戦体勢に入れ!」
まさかこういう状況ですら戦いとは…子供の頃他人事のように見ていたプリキュアとかでは行く先々で戦いに巻き込まれるなんてよくあったが、そんなあいつらの気持ちってこんな感じなのだろうか。
「ゆんゆんは…消えて…ない?」
戦いのコールが鳴っても移動していないということはマスターの家はここから1km圏内か。一応覚えておこう。
「ゆんゆん!後方からのアシストは任せる!いいか!?」
「はい!」
さて、かかって来いや!
『試合開始!』
ドォォォォン!!
「っ!」
大規模な爆発!?いや、ここら一体もすっ飛んだりするから爆裂魔法などではない。だが、なんか良くない感じが…
「花火ですか?やっぱりこの世界にも大量の虫が襲撃してくるんですか?」
ゆんゆんが頓珍漢なことを言い出し…いや、確かこのすばの花火は鑑賞するもんじゃなかったっけか。異世界とのギャップヤバいな。
「そんな虫はいなー!!」
…ん、やつは…
やべっ!祭りなんかでたまにいるスリか…
「全く…変なのがいるもんだ…逃さないぞ…」
俺はすぐさまトリオン体に換装した。
「ゆんゆん、それ借りるぞ。」
「先輩!そ、その姿で行くのですか!?」
「ふん!」
トリオン体である以上、普通の人間にまず負ける訳がない。あっという間に追いつき、犯人を捕まえた。
「貴方はあの爆発に乗じていた。あの手際の良さ…結構味占めていることがよく分かる。あんま図に乗らないで。」
何故人間とは悪巧みが働くのだろうか。確かにアニメキャラが直接犯罪を起こすのは不可能。だが、間接的になら?今回は空中に大きな音を出し、花火か何かかと視線誘導をしてからのスリ…
これならアニメキャラ自体は直接関わってないから許される。
「所持キャラと場所を言って。それなら警察に突き出すだけで済ませる。」
「…ふふ、ここには時限爆弾が仕掛けてある…時間が経てばここにいるやつらはただじゃ済まないだろうな。」
「いや、爆弾でもキャラの能力なら…」
「もしも…キャラ自身が作ったのなら…?フフフ…ハハハーぶふっ!」
「…下衆め。」
「モモはユウキと一緒に犯人らしきやつを探して。マシュとアイリスは周囲に気を配って。」
「はい!」
「了解です。マスター」
モモとユウキがなんとかしてくれるまでは後手に回ることになるけど…それは仕方ない。
「おっ、あったあった。俺の財布…危うく怒られるところだった。」
「ち、近づくな!ここら一体には爆弾が仕掛けられていて俺がその気になー」
「…お前、つまんないウソつくね。」
嘘を見抜く能力…そしてそのセリフ、お前は…
「ん?お前が捕まえてくれたやつか。サンキューな。」
「え、えぇ…」
空閑遊真…所謂超能力にあたるサイドエフェクトであらゆる嘘を見抜き、ボーダーのトリガーはもちろん、学習能力のあるブラックトリガーを使いこなす。
戦いだけでなく、駆け引きでも重宝するかなり優れたキャラである。
「…で、そのトリオン体とか色々と見させてもらった。あの3人はお前がマスターか?」
「…あの黒髪の女の子以外は。」
「あの中に好きなやつでもいるのか?」
「いないよ。マスターとしてパートナーにそういう感情を持っちゃダメだと思う。」
「そっか。それとさ、こいつどうすんの?」
「どうすんのって…スリの現行犯で警察にー」
「…ここは何処だ?だ、誰だお前は!?」
「むっ、マスターでなくなった時に起きる記憶喪失か。」
マスターでなくなればアクセル・ワールドのBBのごとく記憶は消される。
それが起きたってことは…モモやユウキがやってくれたんだと思う。
「じゃっ、俺はこれで。次会う時は良い対戦相手として会おうぜ。」
「そしてさ…お前、面白い嘘つくね。」
《試合終了》
〜
その後は犯人を警察に突き出して、一目散にその場を後にした。
「ふぅ、終わったか…」
「全く…見てくださいよ。これを…」
『プリキュアのお面したやつがスリを捕まえたんだがwww』
『これがその動画です。お納めください。』
『プリキュアが夏祭りに来ていた可能性が微粒子レベルで存在している…?』
『うちさぁ、ケーキの材料あんだけど…焼いてかない?』
『は?プリキュアに会ったとか頭に来ますよ〜』
SNSでめっちゃ写真や動画付きでバラまいてやがる…
あとなんか果てしなく関係ないのあるんだが。
「あ、そういえば…モモやユウキは誰と戦ったんだ?」
「いや…それが…」
「どうした?ユウキ」
「ヤムチャって人が全員倒しちゃって…」
「『もう大丈夫。俺が来た!』とか言ってました。」
気分はオールマイトか。ヤムチャが倒せる敵ってことはアホみたいに強いやつでもないやつやドラゴンボールでもヤムチャより下にあたるやつか。
「オーケー。報告感謝する。」
「そしてこれは…焦ってたし、顔隠しが出来ただけでもまだマシか。サンキュ。」
プリキュアのお面をゆんゆんに返したし、あとは…
「ゆんゆん、アイリス。改めて教えておく。花火ってのはな…こう…あれを見て楽しむもん…らしいぞ。」
「なんで津島さんが自信なさげなんですか…?」
「いや、だって花火を一緒に見る友達なんていなかったし…そもそもこういうイベント自体が初めてだし…」
「先輩、来年からは私がいますよ。」
「…そっか。楽しみにしてる。」
気がかりもまだまだあるし、先なんて全く見えないけど…みんなとならどこまでも行ける。そんな気がした。
そして、俺達の夏が終わり、秋が始まる。
「…沢山の候補がいる中で私を真っ先に選んでくれるとはお目が高い。」
「よし、残りのメンバーはどうすっかな…他に来るであろうキリトや一方通行、黒鉄一輝、グレン…ラノベキャラだけでも対策しなきゃなんねぇメンバー多すぎだろ…よし、こいつらにするか。」
「お前がこの戦いでのマスターか。」
「あぁ、行くぞ…」
ラノベ天下一武闘会開始!…なんてのを近いうちにやりたいなと考えています。元ネタは察していただきたいですww
次回はこんな話とは全く関係のない日常編をやりますw
それでは!