アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件 作:100¥ライター
でも質を落とすのは論外だし、質をどんどん上げなくては…
これからも頑張ります!
今回も見てくださると嬉しいです
28話 最強最弱の冒険者を追え!
レベル0、無個性、最弱職業、落第騎士、劣等生…
そう言った弱いやつのレッテルを貼られたやつに限って凄い才能を持っていたり、ものすごく強かったりするのを昨今のラノベなどでよく見かける。
俺はそういうのは嫌いじゃないし、むしろ大好きだ。特に落第騎士。
この手の作品の最初でよくあるのは本当は強いやつのはずなのにその弱いやつのレッテルを貼られた主人公に負けるというものだが、それは大抵は相手側の慢心だと思う。(元から力量差がありすぎていたなどもあり、一概には言えないが)
だからそんなやつらに対しても決して油断や慢心をしないと俺は誓う。どんなに優勢であろうとも最後の最後まで油断はしない。
〜
「よし、着いた!」
無事に福島に到着!近くにホテルは取ったし、そろそろやつを探しにいこう
「すみません、ハヤト…誰を探しているのですか?」
あ、言ってなかったな。みんなにしっかり言わなければ
「サトウカズマ…アイリスなら誰か知っているよな?」
知らない方のために能力をある程度紹介しておこう。
佐藤和真。日本で事故死したことから異世界に転生することになった引きこもり高校生である。
職業はステータスこそそれほど高くならない代わりに全てのスキルを会得可能である冒険者。
相手からアイテムを奪うスティールをはじめ、ドレインタッチ、狙撃、潜伏などといった戦闘向きスキルだけではなく、料理、生産、鍛冶、読唇術、暗視などといったあらゆるスキルを使いこなす。
機転が利き、策を練るのも得意。
敵に回すのはとてつもなく厄介。
時には手段を選ばなかったり、姑息な手を使うことも辞さないことからギルドからは「カスマ」、「クズマ」、「ゲスマ」などと呼ばれている。
「お兄様ですか!?」
「あぁ、ここにいるらしいんだ。この福島に…」
あまり考えたくはないがもう嗅ぎつけているやつがいるかもしれない。
今特定した主人公枠とラスボス枠はマシュ、吉良吉影、ジョルノ、そしてカズマ…
俺が知らないだけでまだ6人もいる…
カズマは正面からの戦いにはあまり向かないが、搦め手などが得意だ。だからこそ強いやつと組むと手に負えなくなる。
「やつは仲間次第でいくらでも化ける。極力戦うのは避けるが、万が一戦う際は注意して戦え」
カズマのゲーム力は侮れない。
かつてカズマはあるネトゲのギルドでは幹部と呼ばれるほどだったらしく、新人の育成やボス狩りのスケジュール管理など様々な大役を担っていたんだとか。
そんな中だからこそあれだけ上手い指揮や策を練る能力が培われたのかもしれない。
「ハヤト、カズマ以外の仲間の情報は分かっているの?」
ユウキがまた痛い所を…主人公枠だから恐らく1人くらい仲間がいるんだろうけどさ…
「すまないが分からん。」
カズマのオンライン仲間を調べてはみたが、全くそれらしいやつはいなかった。カズマの場合はINしたらいつもいることや圧倒的な運の高さから特定することは容易かったが、そんな明らかな特徴を持つやつは一人もいなかった。さすがに本名プレイで探し出せるのはネトゲの嫁のアコぐらいだろうか。
「さて、次は手分けして具体的な位置を探るぞ。モモは空中から、あとは俺とマシュ、ユウキとアイリスで探す。連絡手段は…えっと…あ、前に使ってたダヅールの種…スペックはそのままで更に緊急信号を出す改良版があったはずだが…」
「緊急信号はあの時は使いませんでしたが…よくご存知ですね。ですがさすがに目立つので…通信機を渡しますね」
あぁ、あれ自体には認識阻害はかからないのか。オーケー。おまけにあんなのが急に出たら他のキャラやマスターにはバレるしな。
「真昼間なのにカーテンしてるとか近所で噂になっている家とかとにかくなんか変わったことを見つけ次第報告してくれ。じゃっ、散るぞ!」
サトウカズマ…あいつは味方にしなくては…
〜
「だが、土地勘がない場所を探すのは大変だな」
実はマシュにのみ認識阻害をかけていない。理由としては住宅街にいる見覚えがないやつなんてのは正直言ってマスターでなかろうが誰だって警戒する。俺もする。
下手すれば空き巣か何かだと疑われ、警察に職質とかされるかもしれない。
ToLOVEるはウェルカムだが、トラブルはごめんだ。マスターがいるとは限らないし、ここはこれでいく。
それに余程用心するマスターでない限りはある程度先入観で欺けるはず。
だからマシュにはちょっと悪いが、一般人に話しかけられたら二人で旅行しに来たということにする。
「マスター、今回は何故東京から遠いのにわざわざ遠出を?」
あぁ、やっぱそこは思うところがあるんだな。確かに手を焼く程度なら俺達はガン無視して、相性のいいやつに撃破を任せればいい。
「さっき聞いたかもしれないが…アイリスはカズマを本当の兄みたいに慕っていてさ…アイリスからはカズマの情報が出たら探しに行ってくれとは頼まれてはいたが、それ抜きで俺はカズマに一度会わせてやりたいなって…」
確かに今回のことは確実性に欠けていたこともあり、少し早計だったかもしれないが、カズマが誰かの傘下などに入ったり、組織をまとめるリーダーなどになれば会える機会は減る。だから早めの方が良いと判断した。
それに…みんなからは沢山のものを与えてもらった。平凡な日常生活こそ消え失せたが、俺はこの現状に感謝してる。おかげでアニメやゲーム以外の生きがいができた。
だからこそせめて俺にできることをやらせてくれ。
「そうですか…」
「怪しい家とか…特にないか。」
というか認識阻害がどこまで働くかは分からない。そもそもソロプレイでは確認不可能だからだ。予め協力者がいて初めて確認が取れる。
カズマのマスターが基本認識阻害をかけるマスターならゲームをやっているカズマを認識することは出来ないが、あの時カズマを見つけたのでカズマが操作しているプレイヤーは認識可能ということになる。だから真昼間から何かしらゲームをやっているやつがいたら怪しいと疑ってもいいはず。
「マスター。こうやって二人きりになるのは初めてですね。」
…え?待て待て待て…ヤバい、思考がまとまらない。何これ?もしかしてマシュは俺のこと…いや、ないないない!あのマシュが俺のことを…だなんて…落ちつけ、落ちつけ。津島隼人、童貞17歳!お前は100%ありという時以外動揺しない男じゃなかったのか!?
…はっ!そもそもマスターがパートナーに手を出すのはいけなー
ドン!
「いってて…」
ヤバい、人にぶつかった。どうしよう、どうか幼女か怖い人のいずれかじゃありませんように!特に前者、前者!前者!!前者は嫌だ!ロリコン野郎のレッテルは張られたくな…あれ?
俺が謝罪をしようと顔をあげるとそこには誰もいなかった。
おかしいな…確かに俺は何か…というより人にぶつかった感触があったんだが…
はっ!もしかして…認識阻害がかかったアニメキャラか?そして守備範囲外のキャラだから見逃したと。それなら説明がつく。
「大丈夫ですか?マスター。」
マシュが手を差し伸べてくれる。ありがたい。ユウキ達に会うまでは俺に手を差し伸べてくれる者などいなかったからな…凄く嬉しい。
「あぁ、ありがとな。」
マシュの手が暖かい…もしかして俺の天使はここにいたのかもしれない…俺のことは基本マスター呼びだけどまたいつかセンパイと呼んでもらーしまった、かなり私情が入ってしまった。ちゃんとしなくては…
「さてと…他にも探してみるか…」
「はい、マスター!」
prrr… ん?モモか。何か有益な情報かな?
「あいよ、どうした?」
『カズマさんがコンビニに行っている場所を目撃しました。家に入るところもしっかり確認したので住所特定完了です。』
おぉう…コンビニくらいマスターに行かせろよ…マシュ達の頼みなら俺は喜んでパシリにだってなるのに…それか少し警戒心が緩んでいたのか?
この戦いに参加したアニメキャラがコンビニなどの施設を利用するためには認識阻害がかけてはいけないので困りものである。
一般人には見えるけどマスターには見えない認識阻害を早く実装してくれ。
「あれ?マスター。もしかしてあれは…」
めぐみんのマスターである茅野…美羽だっけか。もしかしてあいつもか?東京にいる以上、旅行に行くなら京都や大阪、北海道辺りだろうに。
「うむ…もしかしたら俺達と同じ目的で来たのかもな。」
サトウカズマを仲間に…同作品の統一を行えばある程度連携がとりやすいし、多少他作品の仲間がいても馴染みやすい。
俺も同作品キャラ欲しいなぁ…FGOなら沖田さんとかジャンヌ、このすばならめぐみんかゆんゆん、SAOならシノン、ToLOVEるならメア…と言った感じに…
…ッ!
「マシュ!隠れろ!」
「は、はい」
マシュと急いで壁へ隠れ、息を潜める…するとやはり…
「カズマは本当にこのフクシマとやらにいるのだな…?」
ダクネス…私服で歩いているな…やはりマスターのみんなは単独行動を避け、不審者扱いされない対策をしている。考えることは皆一緒だったのか?
「えぇ、そうよ。オンラインゲームから接続している端末を調べれば1発だったわ。確かにここにいる」
アスナとダクネスのマスターじゃねぇか!!あ、そいや名前聞いてないな。機会があった時聞いとこ…って思う余裕はないかもしれないな。
この戦い、サトウカズマ争奪戦の開幕って訳か。やってやろうじゃねぇか… サトウカズマを手に入れるのは俺だ!
今回の長編のメインはサトウカズマです!
サトウカズマを仲間にするために動き出したマスター達…
サトウカズマを手にする者は…
次回もお楽しみに!最後まで見てくださり、ありがとうございます!
それでは!