アニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれた件   作:100¥ライター

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バカテス編2話目です!
ついに評価バーが黄色になっていて嬉しいです。
今後も頑張ります!

今回視点が色々変わるのでちょっと見にくいかもしれません。


14話 俺と優子と入れ替わり事情

知った風にオタクの一言でオタクをまとめる人間がいるが、オタクとて一枚岩ではない。

 

 

例えばアニオタとドルオタは両方オーケーな全方位オタクなどではない限り、基本的に対立関係となる。

 

 

そして同じアニオタで同じキャラを推す人の中にも推し被り歓迎と推し被り殺すマンがいる。この場合推し被り殺すマンは歓迎勢だろうと同族だろうと敵と見做して駆逐する。

 

 

もっと簡単に言えば女の子のキャラに彼氏ができた時、そいつとお幸せにーと思う人や俺の嫁を取りやがって!死ね!!とか思う人に分かれている。ちなみに俺は前者だ。

 

 

今回はオタク男子の話を中心にしたが、これと似たようなことがオタク女子にもあって…

 

 

 

 

全く…人様の身体を勝手に乗っ取って…幸いこいつは秀吉の時と違ってアタシをほぼほぼ再現しているように行動していたから良かったけど…

 

 

「何があったら身体なんて乗っ取られるんだか…」

 

 

戻って昨日通販で届いた小説でも読もう。あれは中々期待値が高い。

 

 

「さて、ここからどうなー」

 

 

 

 

「ん…元に戻った…のかな?」

 

 

さっき純愛小説を読もうとした辺りから記憶が…あれ?なんでBL小説を…?

 

 

『ねぇ、聞いてる!?今どうなっているの!?』

 

 

ん?誰かの声…じゃなくて…

 

 

『お前、木下優子か?』

 

 

『他に誰がいるのよ!』

 

 

ヒカルの碁みたいに会話できるんですね。了解です

 

 

『とりあえず自己紹介しとく。俺の名前は津島隼人。よろしく。何故こうなっているかはあまり分からない。』

 

 

アクアが文月学園二年生の既存キャラ160人にマスターを憑依させただなんて話。信じられるわけないもんな。だが、何で俺は木下優子だったんだ?

 

 

あ、左腕に何か書かれていー

 

 

《あんたもそうやって猫を被ってなさい。あんたが憑依した彼女のようにね!プークスクス byアクア》

 

 

殺してやりたい。…いや、失敬。女を殴りたいと本気で思ったのは生まれて初めてだ

 

 

『とりあえず俺お気に入りの小説を…』

 

 

 

 

あれ?もしかして…

 

 

「よし、戻ったわ…よくは分からないけど」

 

 

『ふむ…ある行動がトリガーになり、入れ替わると』

 

 

『とにかく!もうあんたに好き勝手されてたまー』

 

 

アタシがさっき読もうとしたBL小説を開いた瞬間…

 

 

『やはりそうか』

 

 

『なによ!一人で納得してないで教えなさいよ!』

 

 

『お前さ、SDカードあるか?』

 

 

『え?ケータイに入っているけど…』

 

 

オーケー…それで十分だ。

 

 

「さて、ちょっと外にでも行こうかしら。」

 

 

「姉上、どこへ行くのじゃ?」

 

 

「ちょっとそこのコンビニよ。」

 

 

 

コンビニの用はそんなになかったのでやることが終わり次第すぐ帰宅。

 

 

『で、あんなことして何をする気?』

 

 

そこにあるのは小さくコピーした純愛小説とBL小説の1ページ。俺の推測が正しければ…

 

 

『よし、生徒手帳に仕込んだ。まずは一番最後のページへ行ってくれ。』

 

 

 

 

「なるほどね…さっきの純愛小説だと…」

 

 

身体が戻ったようね。そしてトリガーとなったのはあいつが好きだと言う純愛小説だと判明した。

 

 

『そして一番最初のページを開けば…』

 

 

「その手には乗らないわ…アタシがBL小説を読むのを我慢すればいいんだから…」

 

 

『昨日買ったやつの最後のオチを言うぞ』

 

 

「っっ〜!!」

 

 

 

 

成功して良かった。ブラフだったから本当に言えとなれば困ったが彼女もネタバレを言われるのを恐れるタイプの人間だったか。

 

 

『あんた、津島とかいったっけ…よくもやってくれたわね…』

 

 

『俺の推測が、ほぼ確信に変わった。俺が純愛小説を読めばそれが引き金になり、肉体の支配権はお前に移る。そしてお前がBL小説を読めば同じように肉体の支配権は俺に移るってわけだ。』

 

 

面白い発見をした。全員何かしら入れ替わりのトリガーがあるのか?もしそうならマスターが憑依しているやつ。マスターが憑依していないやつ。そしてマスターと入れ替わり、支配権を奪ったやつの3種類になるのか。

 

 

『まぁ、要するにお互い自分の心じゃ好きなことはできないってことらしい。』

 

 

『で、アタシを脅そうってわけ?』

 

 

『いや、俺は困りたくない。お前も困りたくない。ウィンウィンだろ。』

 

 

『全然違うわよ!』

 

 

あ、足音?秀吉か!秀吉がやってきたのに対して素早くBL小説を取り出して読むことにした。

 

 

「姉上、ちょっといいかのう」

 

 

「いいわよー、どうしたの?秀吉」

 

 

「明後日のバトルロイヤル…勝ったら何をお願いするのじゃ?」

 

 

秀吉…マスターとして俺に探りを入れてきたか?いや、あくまで普通に木下優子に対して話していると考えるべきか。

 

 

「ちょっと入手が困難な本があってね。それを頼む予定よ。秀吉は?」

 

 

「なるほど…ワシはまだ決めてはおらぬ。姉上、感謝する。こんな時間にすまなかったのう」

 

 

よし、秀吉はもう行った。上手くやり過ごしたか。

 

 

『こんなのが良いのか?』

 

 

『えぇ、特にあの小説の愛を受け入れない彼に鈍器で襲いかかるシーンが…』

 

 

『さっき読んだやつであそこが一番理解できんわ!!』

 

 

この後パジャマを着るので支配権は優子に戻ってから寝ることにした。

 

 

 

 

 

「結婚おめでとう!」

 

 

「おめでとー!!」

 

 

ん?ちょっと待て、結婚?え、相手は…?

 

 

「ふふっ、これから堕天してもずっとヨハネと一緒よ」

 

 

ヨハネ!?待て待て…心の準備が…

 

 

「ないわー。あんたこんな夢見るのね。」

 

 

一瞬で現実に引き戻された。マジかよ。

 

 

「夢の中くらい共同生活やめようぜ!?何サラッと入ってくんの!?」

 

 

俺にはプライベートなしってか。つか憑依されたマスターみんなこんな感じか。お気の毒。

 

 

「夢は繋がっているのね…全く…あんた意外とそういうやつなのね。」

 

 

「ああ、そうだよ!何か文句あるか!?」

 

 

「いえ、別に… じゃっ、おやすみ…」

 

 

 

 

 

 

 

「お前しか見えない…もうお前を放さないからな…」

 

 

「あぁ…俺を捕まえてくれ…ずっと…」

 

 

 

「はぁぁぁぁ…」

 

 

ここでキスしちゃう?しちゃうの?あぁ…二人が近づいて…あれ?こっち見てー

 

 

『パラガスでございます。…貴方もどうぞ?』

 

 

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

はぁ…はぁ…はぁ…夢、よね?酷い夢だった…

 

 

「姉上!どうしたのじゃ!?」

 

 

「い、いえ…何でもないわ…おやすみー」

 

 

『へぇー、面白いな。こんなことできんのか。』

 

 

『何してくれるのよ!!』

 

 

『夢が繋がってるってどれくらい自由なのかなって思って。』

 

 

お互いプライベートないのはキツすぎるな…やってみたがほぼ自由自在じゃねぇか。

 

 

『ないわー。人にあんだけ言って自分はあれか。アロマ企画でもないねー。』

 

 

『いいでしょ!あれくらい!』

 

 

『つか自分が相手ってのは考えないのか?好きな相手と付き合う想像なんてのは誰でも一度くらいはやったことあんだろ。』

 

 

つかさっき自分でやった。恥ずかしい。死にたい。

 

 

『あんた何にも分かってないわね!! あの空間にアタシがいたら完全に邪魔者でしょ!?』

 

 

あぁ、そういうことか。キリトとアスナ。ルシアンとアコ。みたいなラブラブカップルの男キャラがもし自分だったら…だなんて確かに思わないな。

 

 

『理解が足りなかった。すまない』

 

 

『分かれば別にいいわ…お互い邪魔しないってことで。おやすみ』

 

 

 

昨日はよく眠れなかった。あまりよく覚えてはいないがとりあえずお互い邪魔しあったことだけは覚えている。

 

 

『とりあえず基本はアタシをベースにするけどいいわよね。』

 

 

『問題ない。』

 

 

勉強に関しちゃあっちの方が優秀だし、演じる上で足がついたら困るしな。それに俺は身体を任せることでより注意して周りを見ることができる。

 

 

『そういえば秀吉もこんな状態になっていたりするの?』

 

 

『なっている可能性は高い。油断はするなよ。』

 

 

「秀吉ー!先行くわよ!」

 

 

「ま、待って欲しいのじゃ!姉上!」

 

 

準備がもたついた。これは疑いが濃くなった。マスターは女か。

 

 

『秀吉も疑うべきだな 割と濃厚』

 

 

『どこに疑う要素があったのよ』

 

 

『秀吉がボタンにもたついていた。あれは元が女子だったせいだろう。』

 

 

秀吉ならどちらでもいけそうだが、もたついたってのは十分マスターと疑っていいはずだ。

 

 

『あんた意外とよく見てるのね。』

 

 

『まぁな。』

 

 

さて、バトルロイヤル開始は明日。今後の戦いのためにも絶対に勝ってやる。




二人が入れ替わっちゃいました!
そしてバカテス編には他作品キャラが一切出ないなどと…その気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ(某親父ィ風)
これから始まるバトルロイヤルと更に激化していく心理戦!
次回もお楽しみに!
それでは!!

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