リインのアトリエーアインクラッドの錬金術師ー   作:kaenn

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初のクラインxリインフォース回を書いてみました。
原作キャラのイメージが壊れる!!という方はご遠慮ください。
それでも良いよっていう方はどうぞ

では本編です。


第1話 クラインのプロポーズ?

ーピンポーン……ドタドタドタドタ……ガチャッー

 

私の暮らす大学の寮から然程遠くない歩いて30分程の所にある遼太郎の部屋に到着してインターホンを鳴らすと中からおそらく遼太郎だろう人の走る音が聞こえ扉が開く

 

「悪りぃ、待たせたか?取り敢えず中に入れよ。」

 

「あぁ、ではお言葉に甘えてあがらせてもらうよ。」

 

SAO帰還後から何度か訪れている勝手知ったる彼氏の家だが今日は何故か遼太郎が緊張している様だ、緊張をほぐす為にこの間電話で話した和人君の事を話題に上げる。

 

これは和人君が菊岡さんに依頼をされた事を知らない頃の話なので、和人君がGGOにコンバートした事を聞いた遼太郎が私に愚痴をこぼす。

 

「聞いてくれよリインちゃん!キリトの奴がガンゲイルオンラインってゲームにアバターコンバートしやがったんだよ!俺たちにもなんか一言あっても良いと思わねぇか?」

 

和人君がSAOで1番の友と言っていた遼太郎は明らかに不満そうだ、ガンゲイルオンラインと言えば大学院に進んでいる友人が上位ランカーで賞金を貰って研究費に充てていると言っていたのを思い出し相槌を打つ。

 

「私の友人もやっているよ、何だかライフルとかハンドガンとかの射撃メインのゲームらしいが和人君は賞金でも狙っているのかな?ユイちゃんの為のAR機器作る為にだいぶ掛かっているみたいだしね。」

 

ユイちゃんの為、というのが効いたのか「でもよ〜〜」とか「相談くらい……」という感じに落ち着いた。

 

「それより何か大事な話があるとギルバートさんから言われて来たんだけど?話って何?。」

 

何故かギルバートさんから遼太郎が大事な話があるから部屋に来てくれって言っていた。

と伝言を貰った、それを聞いて元々部屋に行くつもりだった私は早めにダイシー・カフェを出て遼太郎の部屋に来たのだ。

 

「いや、こう…その…なんだ、こうやって改まって言うのもなんだけどよぉ。」

 

「何か言いたいことがあるんだろう?もしかして他に好きな人が出来たとか?」

 

また緊張したのかいつもと違い歯切れの悪い遼太郎に少し冗談を混ぜつつ話を促す。

 

「いやいや!!俺にリインちゃん以上に好きな奴が出来るわけないだろ?!もしかしてリインちゃんの方が俺と別れたいとか?」

 

冗談を冗談ととれなかったようだ、本気で落ち込んでいる様子の遼太郎に苦笑しながら声をかける。

 

「ふふっ、駄目だよ?遼太郎としてもクラインとしても私の初めてを奪ったんだから責任は取ってもらうからね?もしも別れたくなっても逃さないからね?」

 

この間大学の友人に教えて貰った、目のハイライトを消して静かに訴えかける様に言うと彼氏に対して効果抜群!!という謳い文句の決め台詞を言い、反応を見ると、

 

「……おっ、おう…。」

 

アレ?なんか引いてる?顔が真っ青でクォーターポイントのボスを見る様な目になっている?何故?

 

 

「……まぁ初めての彼氏で、他の人は分からないけど私が遼太郎を嫌いになるわけないけどね。」

 

「おう!俺もリインちゃん以外の奴と付き合う気なんか更々ねぇ、加えて言うなら俺以上にリインちゃんを幸せに出来る奴がいるとは思えないしな!」

 

ヤンデレ疑惑の誤解を解いて、いつもと同じ遣り取りを再開した私達は、いつも通りデートに向かった。

 

 

今日は遊園地に行った。

10才の時両親に連れられて行って以来行っていなかったがジェットコースターとはあんなに複雑な動きをする物だったか?上下左右反転回転何でもありで少し気分が悪くなってしまった。

 

「大丈夫か?少しここのベンチで休んどけ、いま飲みモン買って来るから此処で大人しくしてろよ?」

 

私が調子が良くない事に気づいた遼太郎が座ってろと言い、飲み物を買いに売店まで歩いて行った。

 

「ふふっ、何時もモテないモテないって言っているけど私の友人が狙っているのを知らないのかな?結構気がきくし、髪型変えただけでも褒めてくれるし、それに可愛いとか綺麗って言われると言葉では素っ気なくても内心嬉しいものなのだけどね……。」

 

朴念仁系男?の遼太郎は私の友人や後輩からは相当人気があり、私が付き合っていなければ付き合いたかった、と言う意見をよく聞く、理由はさっき呟いたが……

 

「本当に…もうリアルとSAOの時付き合ってる期間を考えたら3年近くつきあっているんだな…」

 

明日奈と買い物に行ったショッピングモールで偶々当たったSAOでラフコフのメンバーに殺されそうになった所を、偶々近くのクエストを終えたクライン達のギルド”風林火山”のメンバーが助けてくれたのだ。

 

それから深い関係になり、私が35層の主街区ミーシェに店を構えてからはほぼ毎日のように通いつめて来ていた事を思い出す。

 

 

「あっ!リインさんこんにちは、奇遇ですね?今日はクラインさんと?」

 

「…どうも、お久しぶりです、リアルで会うのはコレで3回目ぐらいでしたっけ?」

 

思いにふけっていると見知ったカップルが声をかけてきた。

キリトこと桐ヶ谷和人君とアスナこと結城明日奈の2人だ。

 

「リインさん♪私も居ますよー。」

 

おっと、2人の娘さんのユイちゃんも居た様だ。

 

「あぁ今日は遊園地でデートだよ。しかしそこのジェットコースターに乗ったら気分が悪くなってね、クラインが飲み物を買って来るから休んでていいよと言ってくれたので待っている所だ。」

 

視線を3人から頭上のジェットコースター乗り場に向けながら事情を話すと、

 

「…クラインのクセに気がきくだと?バカな……」

 

驚愕の表情を見せる和人君に明日奈が、

 

「キリト君失礼だよ!すいません、リインさん。」

 

と言って注意するが私は、

 

「いや良いんだ明日奈、だけどね桐ヶ谷君?遼太郎が本当に気が利かない人間だったらSAOでギルドのリーダーなんて出来たかな?それに君も”キリト”としてはクラインを信頼しているように見えるけど?私の気のせいだったかな?」

 

その言葉を聞いた桐ヶ谷君は鳩が豆鉄砲を食ったような顔できょとんとして固まってしまった。

 

少しすると顔が赤くなってきて、

 

「……ちょっとユイにマスコットキャラを見せに行ってくる…」

 

と言って走って行ってしまった。

 

「ふふふ、和人君凄く照れてましたよ?リインさんも意地悪ですね。」

 

軽く笑う明日奈がこちらをチラチラ見ながら遠ざかる桐ヶ谷君とユイちゃんに手を振ると桐ヶ谷君が答える様に軽く手を上げた。

 

「悪いね、人の彼氏を悪く言うから少しだけ意地悪させてもらったよ。」

 

私も悪戯が成功した子供の様に笑い明日奈もそそくさと歩いて行く和人君を見て笑みを深める。

 

「待たせたな、ちょっとレジが混んでて……ってアスナちゃんじゃねぇか!キリの字は元気か?あいつ最近ALOにログインしてねぇみたいだから気になってな?」

 

心配そうにアスナに聞く遼太郎を見て、

 

「なっ?気がきくだろ?」

 

と笑顔で明日奈に言うと、明日奈も笑顔で、

 

「ええ、和人君もこれぐらいしてくれればなぁ…まぁたまにしてくれる時もあるし…。」

 

と言い、少しだけ近況報告をした後、私とクラインの邪魔をしては悪いからと言い離れて行った。

 

「にしてもキリトの奴!俺に挨拶くらいしてもいいだろうに、ALOで会ったらとっちめてやる。」

 

明日奈と別れた後、和人君が先ほどまでいた事を知った遼太郎は息巻いていたので、

 

「和人君にも何か事情があるんだろう、話せる時が来たら自分から話して来るさ。」

 

そう言いながらなだめていた。

 

結局その後は明日奈達に遭わずに陽が落ち始めていたので私達は帰る事にした。

 

夕陽が照らすその帰り道の河原で、遼太郎が急に真剣な顔になってちょっと下に降りようぜ?と言って来たので腰を下ろして空を眺めながら話し始める。

 

「あのよ、リインちゃん?オレ達付き合ってから3年ぐらい経ったよな?」

 

「あぁ、そうだね大体3年は経ったと思うけど急にどうしたんだ?」

 

何故そんな事を確認してきたのか判らず聞き返す。

 

「いや、あのな?………うーーーん…えぇい!まどろっこしい!」

 

遼太郎が自分の頭を掻き乱しながら大声を出す。

驚いた私は、

 

「!?今日は何なんだ?今朝会った時といい少しおかしいよ?体調でも悪かったのか?」

 

ビックリしながら今日は調子が良くなかったのではないか心配すると、遼太郎が自分の上着の内ポケットから小さな箱を出して、

 

「リインフォースさん、この世で1番貴方を愛しています。必ず幸せにしてみせるので……俺と結婚してもらえませんか?」

 

箱を開け私に差し出してきた、俯いて片膝をついて私に差し出した箱の中にはシンプルだが綺麗な指輪が入っており、理解するのに数秒掛かった私は意味を理解すると、手に持っていた遊園地のお土産を取り落とし両手を手に当て涙がポロポロ零れ落ちるのを感じた。

 

お土産の袋が落ちる音を聞いて私が無言でいるので不安になったのか遼太郎が顔を上げて私を見る、号泣に近い状態の私を見た遼太郎は、

 

「!?いや、あのよ?嫌なら断ってくれ、えーと、えーと……っん……」

 

私が断るとでも思ったのか慌てている遼太郎の唇を私が抱きつき押し倒して塞ぐ、遼太郎は目を白黒させて居たが、ようやく落ち着いた様で私からくちびを離すと、

 

「えーと……今のはOKって事で良いのか?」

 

不安そうに私に聞いて来る。

その顔を見た私はまた無言で唇を合わせた。

 

 

 

「ふふふ、馬鹿だな?遼太郎のプロポーズを私が断るとでも思ったのかい、それは私に対する冒涜だよ?」

 

「でもよぉ〜、プロポーズしてから返事なくて泣いてるんだぜ?俺断られたと思って頭が真っ白になったぜ……。」

 

嬉し泣き、というものを知らないのか?などという会話を交えながら先ほどまでの調子を取り戻した私達は完全に夕陽が墜ちた河原から遼太郎のマンションの部屋まで歩いて来た。

 

「そう言えば、リインちゃんの寮って夜間外出禁止じゃなかったっけ?」

 

「今更何を言ってるんだ?……今日は泊まっていくに決まってるだろう、もう寮長には電話して許可はもらっているよ。」

 

と、言いながら2人で部屋に入っていった。

 

夕食は簡単なグラタンを作った、ホワイトソースは作らず野菜をたっぷり煮たコンソメベースのミルクスープを作りそこに水溶き片栗粉と茹でたマカロニを加えて耐熱皿に盛る、そしてチーズを載せたら、私が遼太郎の部屋に来た時に買って来たオーブンレンジに入れて焦げ目をつけ完成。

 

食べ終え皿洗いをしようとすると、

 

「皿洗いくらい俺がやるからリインちゃんはテレビでも見てなよ。」

 

と言って座らされてしまった。

 

それから何気ない会話やじゃれ合いを続けるといい時間になった、何となく”そんな”雰囲気を感じた私は、

 

「………じゃあそろそろ先にシャワーを浴びようかな?」

 

此方から誘っている様で顔が熱くなっていくのがわかるが、遼太郎も明日は仕事があるし私も3限目からだが大学に行かなくてはいけない、なので仕方なく私から切り出すと、

 

「ぉう……」

 

私よりもっと赤い顔でガチガチに緊張して居た、もう何回もしているのだからいい加減慣れてくれないかな?と思いながらもそれが遼太郎の良いところなのだと自己完結してシャワーを浴びに行く。

 

 

 

 

 

 

「…………ん?まだ4時か……ふふっ、寝顔は少年みたいだね……」

 

ふと起きて横を見ると遼太郎の寝顔が見える何故か可愛く見え笑みがこぼれる。

 

私は彼を起こさない様にゆっくりと布団から出て上着を羽織るとタンスの上に置いた指輪の箱見てから自分の指にはめられた指輪を見る。

 

「父さん、母さん、すずか、アリサ、私プロポーズされちゃった。……主、シグナム、シャマル、ヴィータ、ザフィーラ………私は元気に…幸せになっているよ?私のもう1人の妹は元気に育っているのかな……」

 

そんな事を考えていると朝日が昇っているのかキッチンに陽射しが差し込む、今日は愛妻弁当を作って持って行かせよう!と考えたが”愛妻”の部分の意味に気がつくと顔から火が出るような恥ずかしさを感じ、いやいや大丈夫なにせプロポーズされたんだからと思い直し準備を始めた。

 

 

 

その日、遼太郎が会社で弁当箱を開けると桜でんぶと魚肉ソーセージで作られた大きなLOVEの文字で同僚から盛大にお祝いと言う名の制裁をくらう事になるがその事をリインフォースが知るのは当分先のことだった。




この描写ならR15くらいで良いのかな?

オーディナル・スケールと言うかガンゲイルオンラインですがこの後の話なのでまぁいいか?

4月6日リインのこの世界での妹を2人に設定
リリカルな人は知っていると思う2人に。

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