リインのアトリエーアインクラッドの錬金術師ー 作:kaenn
短いですが書き溜めた物が無くなったのと内容改定しながらなのでだいぶ遅くなっていますが続けて行くのでこれからもよろしくお願いします。
では本編です。
ードゴーーン!!ー
2人を追って林の奥に走っていると大きな武器を叩きつけた様な音がする。
急いで走っていると視界が開けてきて其処には……
ーグエエエエエエェェーーー!!ー
其処まで大きくはないが翼竜がいた。
先程の2人はもう交戦を開始しており短剣を持ったメイルが避けながら斬撃を打ち込んでヘイトを稼ぎ、大剣を持ったマイルが隙をみては一撃を打ち込んでいた。
「すごい連携だな……まるで将とヴィータのようだ……………ん?そういえばあの竜は何処かで…………まぁいいか、取り敢えず邪魔にならないように参戦するか。」
あまりに見事な連携に少し見惚れていたようだ、気を取り直すと槍を構えて近づいて行く。
「む?…先程の方か!アルゴ殿の紹介ならば大丈夫だろうが気をつけられよ!此奴強いぞ!」
気配でも感じ取ったのかマイルは視線を翼竜から逸らさず私に背を向けたまま声を掛ける。
「了解した!では、行かせてもらう!!」
2人が離れたのを確認するとソードスキルを発動させる為のモーションをとる。
「ハァーーーーーーッ!!」
槍に光が集まりソードスキル”フェイタル・スラストが発動すると一気に距離を詰めて翼竜に槍が突き刺さる。
すると、槍が突き刺さった場所から何かが剥がれ落ちた。
翼竜は驚いたのかこちらを警戒するように飛び上がると少し高い丘に登ってジッとこちらを見ている。
「………まさかの一撃……私達は苦労してやっと剥がした装甲をたったの一撃………」
「ムム……あのソードスキルはなんだ?動きはフェイタル・スラストに似ていたが威力が違いすぎる……奥義か?……」
メイルとマイルが私の放ったソードスキルに驚愕しているのを尻目に翼竜への注意は継続させたまま剥がれ落ちた物を確認してみる。
「……ん?……この材質はまさか!」
剥がれ落ちた物を鑑定してみると”魔導兵器の装甲”というアイテム名で表示された…瞬間的に古い記憶が蘇り、目の前のモンスターの事を思い出す。
「コレは魔女殿と初めて会った時の魔導兵器じゃないか?…………やはり魔女殿が何処かで関わっているのか?……しかしいくらあの人でも此処まで死者が出るのを見過ごすか?……………やりそうだな………。」
初めて会った時は敵として出会いこの魔女殿作の翼竜を二体嗾けられ戦ったのだ。
不意に浮かんだ魔女殿の顔が愉悦により歪む光景を幻想し妙に納得してしまう。
「其処の方!なんとお呼びすればよいか!」
私の横に来て大剣を構えるマイル
「いやーー、メイルちゃんビックリだよ〜〜、でお姉さんお名前は?」
白いマントを羽織ったメイルが短剣を構えながら反対側の横に立つ
「私はリイン、しがない料理屋兼道具屋の店主だよ。取り敢えず話はコレを倒してからにしようか?」
自己紹介をすると私も槍を構え直して翼竜に対峙する。
「いやいや!しがない店主はあんな強力な攻撃できないよ?!」
メイルが「ありえないでしょ?!」と言いながらこちらを見ており、その横で
「しがない店主でこの威力………やはりまだまだ修行不足ということか………」
と、力不足を痛感するマイルが居た。
ーグエエエエエーーッー
俺を忘れるな!と、ばかりに大きな声で吼える翼竜に哀愁を感じた。
規格外の戦闘能力により初期のソードスキルで攻略組もビックリの威力を発揮させるリインさん
あまりに強力な為、マイルが奥義と勘違いする事案が発生。