リインのアトリエーアインクラッドの錬金術師ー 作:kaenn
その2は半分くらい完成してますので時間ができれば………
では本編をどうぞ
ー第48層 リンダース:主街区外れの森ー
「ふむ……確かにおかしい、リズ?このエリアには大型MOBはポップしないんだったな?」
食い荒らされたようなモンスターの残骸が消滅せずに残っている光景を目の当たりにした私は横に居るリズに確認を取る。
「そうね〜〜……私が知る限り大型は居ないし…だいたいねー、この場所は主街区から5分と離れてないし…そんな場所で危険なモンスターが頻繁に出現してたら命がいくつあっても足りないわよ!」
「そんなトコにプレイヤーホーム買わないわよ!」とぷりぷり怒りながら返事をするリズ
確かにおかしいのだ……モンスター同士の戦闘でも死んでしまえば例外無くポリゴン片になって消えてしまうこの世界で損壊した死体がimmortalobject化するのは不可解であるのだから………しかしこの光景どこかで見たことがある様な………。
ーガサガサ……ー
考え込んで居ると、少し離れた草むらから音がして私とリズは警戒を強めて武器を構えた。
「……と、あそこでマイルちゃんがトドメを刺せてればなーー。」
「しょうがないだろう!だって……目の前に……クモが……」
警戒する私とリズの前に現れたのは白を基調とした装備に身を包む2人の少女だった。
少女達は喧嘩しているようで言い合いに夢中で此方には気づいていないようだった。
「何でモンスターは狩れるのに〜〜クモごときに……ん!誰!?」
瓜二つな少女達の左側の髪をサイドテールにした方が私達に気づいて短剣を構えると、
「!?敵か!」
もう1人の右サイドテールの娘もほぼ同時に大剣を構えた。
私とリズは少女達の切り替えの早さに驚いていたが、
「私達に敵意は無い!この辺りで起きている異変がクエストなのかそれとも異常なのか調べに来ただけだ!」
と、私が言うと少女達は警戒しながらも武器を下ろしたので私とリズも武器を下ろす。
武器をアイテムストレージにしまうと相手も安心したのか武器を仕舞ってくれた。
「わたしはメイルって言います♪それで〜〜、貴女達は何でこんなトコに居るのかな〜?………確かアルルんに頼んで他のプレイヤーは近づかないように警告出してもらったはずだけど?」
メイルと名乗った右サイドテール少女はヘラヘラと胡散臭い笑顔を一転させ、眼を細めながら此方を疑うような視線で質問してくる。
「アルルん?それはもしかしてアルゴのことかい?私はアルゴに依頼されて来たんだ、因みにこっちの娘はこの層で武具店をやっているリズベットだ、よろしく。」
私がアルゴの紹介だとわかると、もう1人の左サイドテールの少女が前に出て、
「アルゴ殿の紹介だったか!それは飛んだ失礼を……私はマイルと言います、以後お見知り置きを。」
軍式の敬礼と丁寧な挨拶でリズは面喰らったようだった。
「それよりアンタ達何でこんな事になってるか知ってるの?リンダースじゃラフコフが出たとかスロータークエストの前触れだとか言ってるんだけど?」
リズベットは事情を知っていそうな2人に今何が起きているのか問い詰める。
その時、
ー………クエエエエェェーーー…ー
私達4人の居る林の奥から何か大型生物の様な鳴き声が微かに聞こえた。
するとメイルとマイルと名乗った少女達は即座に反応して武器を構えて林の奥に走って行った。
「何なのよ!さっきからそんなに驚かせて楽しいの!!」
リズには先程の鳴き声が聞こえていなかった様で2人に文句を言っている。
「いや、リズ?さっき何かの鳴き声が聞こえたから2人はそれを倒しに言ったに違いない…アルゴが言うにはかなり強力なモンスターらしいからリズは急いでリンダースに戻るんだ、私が戻るまで決して街の外に出てはいけないよ?いいね?」
私が真剣な顔をして言い含めると懐かしいおもちゃの様に首を縦に振り「気をつけるのよ?」と言って走って行った。
………では、私はアルゴの依頼を完遂するとしますか………
心の中でそう呟くと愛槍を手にした私は2人を追って林の奥に向かった。
オーディナルスケールもう一回観に行こう!!
と友人に誘われましたが行けるか?時間的にギリギリなんですが………