Grand Order Of Fate   作:レモンの人

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内定もらた……勉強の合間にゆっくりと進めていきます






いきなりですが総力戦です

「さてと、アメリカの現大統領もとい大統王ことエジソンを口先だけで陥落させた俺達は機械兵を大量に引き連れ、チームを2つに分断して北部と南部に分かれて攻め入っているのであった…まる」

「はいはい端折りお疲れ」

「原作をなぞって進むってのは二次創作としてアレかな?と思ったわけで…てな事で!俺達卓袱台の騎士団は2つにチームを分けて行く事にした。男子組はエジソン達と…残り俺達とカルナで敵中央を突破すんぞ!ラーマーヤナはどうした?しら管。どっかでイチャついてるだろうさ」

「メタ発言お疲れさん。よし、行くぞお前ら!」

 

残ったアメリカ兵数十人と機械兵を引き連れて俺達は拠点目指して走った。これ以上ケルトの連中に土地を奪われるとマズイからな!

 

 

「アルトリアとモードレッドは俺と行くぞ〜!ナイチンゲールも同行してくれ」

「バカ!ケツ触んな!」ドゴォッ

「ぐはっ!?」

「そんな…///もっと前を触っても──」

「父上は何発情してんだよ!?行くぞオラァッ!!!」

 

 

「さて、私は男子組の支援行ってくるから。気をつけてねナイチンゲール」

「ジャンヌ・ダルクこそ、ご武運を」

 

恥ずかしながら、俺は「マスターに余計な疲労を与えたくない」とかいう理由でナイチンゲールが用意した背負子に括り付けられた状態で移動している。実際こっちの方が楽だし、彼女が無茶して突貫しなければいい話だ。黒ジャンヌには「ブークスクス」と笑われたがな!

 

「実際、無理なんだけどな〜!」

 

ナイチンゲールは病気と判断した者には治療という名の攻撃を加えようと突撃する癖がある。仕方ないから背中を守るように俺もライフル銃で牽制している。正直、付け焼き刃で覚えたから精度は滅茶苦茶だ。ナイチンゲールも推進剤の残量を一切考慮せず最大出力で駆け抜けているし、さっきから銃口がブレてるってのもあるが…。

まぁ、撃ってりゃそのうち当たるだろ。

 

「よし、やっと1人!」

「殺菌ッ!!!」

 

さっきから鉄の破片やら血肉が飛び散っているが…今のところ掠ってはいない。

 

 

******************

 

「ふんっ!!!」

 

凄まじい速度で突進したガウェインは刀身を傾けて銃弾を弾きながら体を捻り、その遠心力でガラティーンを薙ぎ払い2人のケルト兵を両断する。さらに、右腕に用意したマウントラッチにガラティーンを装着すると向かってきたケルト兵1人の顔面をパンチの要領で拳ごと剣先を叩き込み、頭を斬り飛ばす。続けて飛んで来た矢に対し右腕を掲げ刀身で身を守る。

 

「まだまだ行けます!全軍持ち堪えて下さい!!!」

 

トリスタンが割と無茶をして前線を維持している以上、こちらも同等クラスで暴れなければ彼に攻撃が集中する。負担軽減を考慮しての行動だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全隊!進め!引いたらこの作戦は失敗だ!!!」

 

アルトリアが凄まじい速度で突っ込み活路を抉じ開け、そこにモードレッドとカルナが斬り込む。一方、俺とナイチンゲールは負傷者の手当て・腹を空かせた兵士に軽食を食わせて士気を維持する仕事を請け負った。主力が集結した南側に続々と増援が来る中で俺達は必死に前進していた。

 

「む…」

「どうした?カルナ」

「約束だ。俺は戦線を離脱する」

「───チッ、あーかったよ。行って来い!」

 

やって来る別のプレッシャーに応じるようにカルナが離脱した。だが、まだ勢いは衰えていない。このままなら行けるぞ。

 

「弾切れか…」

 

乾いた音だけを鳴らす軽機関銃にベディヴィエールから貰った吸着爆弾を取り付けると敵の密集地目掛けて投擲。隙と見たケルトの槍兵の槍を仰け反って避けつつクラレントで両腕ごと両断した。さらに押し寄せるケルト兵を薙ぎ払ったのは、アルトリアだった。

 

「また突破します。推進剤の残量は?」

「カートリッジ1個分ある。突破は出来る──」

「───すみません。私は先攻します!」

「ちょっ!?父上!?」

 

突然アルトリアは何かを感じたのか、ブースターを噴かせて敵陣を切り崩し走り出した。直後に飛んで来た赤い何かが交戦中のカルナの胸に刺さった。あれは……槍?

 

 

 

 

「──悪く思うな。こいつはルール無視の殺し合いでね」

 

気配としてようやく現れたのは…冬木で出会ったサーヴァントに似た雰囲気を持つ怪人だった。半龍の怪物は赤い槍を携えゆっくりと歩く。その威圧感たるや………いや、それはもう語るまい。

 

「クー・フーリン…!」

「ア?テメェは…あん時のサーヴァントか。外見は違うが間違いねぇ」

 

アルトリアと怪人(クー・フーリン)は知り合いなのか?あの2人を渦巻く魔力のオーラが絡み合い互いに喰らっている。

 

「なら───死ね」

「───!」

 

クー・フーリンは躊躇無く手に持っていた槍を投擲、その棘だらけの槍がアルトリアに殺到する!だが、彼女は冷静にブースターを噴かせて距離を離しつつ、ライフルモードにしたロンの槍から小粒のビームをマシンガンのように掃射し、次々と槍を壊していく。壊れても尚襲い来る破片は照射ビームによって手早く焼き払う。

 

「──抉り穿つ鏖殺の槍(ゲイ・ボルグ)を木っ端微塵にして呪いを消すか。出鱈目な事しやがって」

「そもそも槍という存在自体が無くなれば呪いは適用されない。次はこちらの番だ!」

 

アルトリアはブースターにバッテリーを装着すると、シールドを地面に突き刺して体を固定し、次々とビームの雨を降らせる。重厚な音と共にビームが降り注ぎ、クー・フーリンを後ろに引かせる。

 

「だが、こいつならどうだ?」

 

だが、クー・フーリンはその容姿を変貌させた。まるで骨のような甲冑を纏った彼は突撃を敢行した。真っ直ぐ………俺の方へ!!!

 

「っ!?」

「しまっ!?」

 

アルトリアのブースターはまだ5%しかチャージされておらずガス欠状態。おまけにモードレッドはケルト兵に囲まれて身動きが取れなかった。頼れるのは…ナイチンゲールのみ。その彼女が俺の前に仁王立ちになった。

 

「───命に代えてもお守り致します」

 

だが、ナイチンゲールは恐れてはいなかった。まるで死ぬ事を平然と受入れているようで…。

 

「──我が令呪によって命ずる!ナイチンゲール!命を無駄遣いするな!!!」

「マスター……!?」

 

どうせバーサーカーのナイチンゲールだ。こうでもしないと効かないだろ。

 

「───無駄な足掻き─!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、その槍のような一撃が届く事は無かった。腕の大きな爪はたった1つの花によって阻まれた。

 

 

「ちょっとうたた寝しながら歩いていたら、そこは見知らぬ荒野の国。これは夢の続きか、それとも単なる幻か。まあ、どちらでもいいのだけどね。おはよう。そしてこんにちは、諸君。みんなの頼れる相談役、マーリンさんの登場だよ。」

 

 

 

そこに立っていたのは、白いローブを纏った男だった。

 

「お…お前は一体………」

 

思わずそう尋ねると彼はこう言った。

 

 

「時間が無いから手短に話そう。君たちに朗報だ」

「朗報…?」

「……っと思ったけどそろそろ時間か。すまないけど私はここで退散だ。『メーデー、0783』。彼からの伝言だよ。じゃあ、退散退散っと」

 

 

続けて放たれた爪を杖で軽々と払いのけた瞬間、彼は漫画のようにポンという音を立てて消滅した。

 

「チッ…何だあのオ──!?」

 

突然の邪魔に愚痴った瞬間をカルナは逃さなかった。太陽すら焼き尽くさんとする灼熱の一撃がクー・フーリンに殺到する。避ける事が出来なかった彼はそれをモロに浴びた。

 

「───っ。これが限界…か……」

 

 

カルナが消滅していくのを確認した俺は、横合いからアルトリアが突進して来るのを見た。

 

「勝機…逃さん!!!」

「チッ!流石に分が悪いか…!」

「悪いが逃がさねぇ!!!」

「──殺菌ッ!」

 

アルトリア渾身の体当たりを受け仰け反ったクー・フーリンにモードレッドが追撃を掛ける。そこから離れた瞬間にナイチンゲールが拳を振るう。3対1の状況を作った事で手負いのクー・フーリンの動きがさらに鈍くなっていく。俺も機械兵と即席のコンビを組み、ケルト兵を寄せ付けないよう抵抗していた。

 

「ガッ!?」

 

ナイチンゲールのアイアンクローがクー・フーリンの胸板を突き破った。確かな致命傷だ。だが、モードレッドが追撃の為に振るった一閃は虚しく空を割いた。

 

「霊体化して逃げやがったな!!!やーい!バーカ!バーカ!臆病者!タマナシ!インポ野郎!!」

「モードレッド、口が悪いですよ」

「あでっ!?」

 

ケルト兵達も全滅させた俺達は一旦休憩の為に腰を下ろした。だが、俺には気になる事があった。ロマンとダ・ヴィンチの顔がやや浮かれているのだ。

 

「ロマン…どうしたんだ?」

「聞いてくれ!とてつもない朗報だ!」

 

 

 

彼は笑顔でこう言った。

 

「何処かにカルデアの生存者がいるんだ!!!」




今回オリジナルキャラを参戦させないスタンスを変え、新キャラを匂わす展開となりました。もう1人は生存者なのか、それとも敵なのか……いずれ分かるさ…いずれな。

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