Grand Order Of Fate   作:レモンの人

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孔明&マーリンは正義(白目)






北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム
完全敗北したカルデアUC


「次の介入する国はアメリカか…」

「しかも南北戦争の辺りだそうね。全く、いつの時代も戦争ばっか」

 

黒ジャンヌは呆れた口調ながらも好戦的な笑みを浮かべている。今回も有りっ丈のサーヴァントを投入して短期間で決着させる予定だ。だが、今回はスケールが違う。上手く行くかは分からない。

 

「私も任務に参加します。負傷した皆さんを癒しましょう」

「ナイチンゲールが参戦するんなら心強い。遠慮無く戦えるぜ」

「安心してください。殺してでも救います」

「おぅ、やっぱレアプにすべきだったわ」

 

心強い(?)味方も増えたし、今度は安定した継戦も出来る。頑張ろう!

 

「ロマン、レイシフトする。」

「了解、気を付けてね」

「マシュのリハビリを頼んだぞ」

「それも心配しないでくれ。ボクがキッチリ管理するから」

 

じゃあ、新たな特異点へ出発!

 

 

 

 

*********************

 

「ロマン、メンバーが揃った」

『OK、周囲に何が見える?』

「荒野、晴天、火薬の匂い、飛んで来る砲弾ッ!?」

 

突然飛んで来る砲弾に反応したモードレッドが俺を掴むとブースターを噴かせて回避する。続けて飛んで来る弾はトリスタンにより処理された。

 

「現代兵器かよ───!」

「また分が悪い!」

「落ち着け!流れ弾だ。取り敢えず、戦況を確認───おい!ナイチンゲール!何処に行くんだ!!!」

「直ちに治療を始めます」

 

取り敢えず、陣形を組もうと思った時、突然ナイチンゲールが走り出した。砲弾を軽々と避け、銃弾を躱した彼女は戦線に混じった。

 

「ったく!バーサーカーである理由が分かった気がするぜ。お前ら!悪いがフォローしてくれ!」

「「はッ!!!」」

「私、めんどくさいからマスターを守ってるわ」

 

黒ジャンヌが俺を守るように傍に立ち、円卓の騎士団が一斉に戦線に加わる。そこからが圧倒的だった。モードレッドのビームと機銃の雨により切り崩した所からベディヴィエールとガウェインが突貫して切り抜け、アルトリアが戦線を掻き乱す。トリスタンは円卓の騎士団に攻撃しようとする敵を徹底的に斬り刻む。

だが、不思議と敵達は撤退しようとせず襲い掛かっていた。

 

「なんだこの喧嘩っ早い奴ら!!!」

 

モードレッドがクラレントで敵兵の槍を叩き折りライフルモードで顔面を撃ち抜く。さらに飛んで来た矢を刀身で弾き機銃をお見舞いする。が、ここでアクシデントが発生した。

 

「───っ!?」

 

ガウェインが被弾した。鎧を突き破った銃弾が右肩を貫通した。

 

「ガウェイン卿!くっ…!?しつこい兵士と機械兵とは…一体どうなっているのですか!?」

 

ベディヴィエールはガウェインの救助に向かおうとするが、機械兵に阻まれて近付く事すら叶わない。

 

「撤退して下さい!ガウェイン卿!」

「分かっています───っ」

 

利き手が負傷した為に満足に力が入らないガウェインは防戦一方になっていた。オマケに前に出過ぎている。矢が頬を掠め、上手く当てた銃弾が肌に届く前に弾ける。何とか下がろうとするも、四方を囲まれてしまった。

 

「最早これまで…」

「────殺菌!」

 

直後、一方を任されていた兵士の頭が手刀によりカチ割られた。そこから現れたのはナイチンゲールだった。槍・剣・矢…いずれも次々に回避した彼女は腰からメスを抜き投擲して撃破する(その間、「やむを得ません」という後悔の言葉が聞こえたらしい)。突破口を作ったナイチンゲールはガウェインを担ぎ戦線を離脱した。

 

「撤退だ撤退!クソッ…!」

 

機銃が空回りする。舌打ちしたモードレッドはクラレントを前に向け、一気にブースターを噴かせて強行突破。戦線離脱に成功した。

 

 

 

*********************

 

無事戦線を離脱した円卓の騎士団を見た俺は絶句した。

全員揃って負傷しており、ナイチンゲールが応急処置で傷の手当を行っていた。切除はしなかった辺り成長を感じるな。うん。

 

「マスター、中世の兵器では限界があります。幾ら伝説の騎士とはいえ、剣一本で銃を持つ兵士を相手取るのは極めて不利です」

「……やっぱりか」

 

薄々勘付いてはいた。だが、事実を告げても彼らはそれを否定した。『我々にはこの聖剣があります』とか『私にはフェイルノートがあります』とかな。だが、フェイルノートは機能していても聖剣は間違い無く不利である事に違いはなかった。宝具を撃てばパワーダウンで動きが鈍くなる。そうなれば蜂の巣になってOUTだ。

 

「………」

「マスター、オレからも進言する。一度この特異点を離脱したい。あいつらにしっかりと現代戦を教えてから此処に来るべきだ」

「モードレッド…分った。お得意の乱戦も通用しない。俺達は転換期にあるらしいな………」

 

 

 

ロマンに連絡を取り、俺達は一度大人しく帰還する事にした。俺も一度射撃訓練をするべきだ。




冷静に考えたら剣一本で現代兵器に勝てるわけ無いやん(逆ギレ)という事で今回は「敗北」撤退回とさせていただきました。次回はふざけつつの強化回となります。

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