学園長先生にちょっとしたお手伝いを頼まれました。あなたならどうしますか?
姫路瑞希の答え: 喜んで引き受ける。
教師のコメント: それなら学園長も喜ぶでしょう。
吉井明久&坂本雄二の答え: 内容を問わず絶対に拒否する。
学園長のコメント: ちよっと、そんなこと言わなくてもいいさね…
土屋康太の答え: …内容による。
教師のコメント: なんであなたも学園長に疑り深いんですか?
今回はFクラスの思惑とFクラス VS Dクラス前編です!
「僕はFクラスが勝つと思うなー。」
お?明久君、早速予想ですか。結果はどうなるんでしょうね?
では、本編へ!
雄二Side
俺は屋上にいた。今、みんなで作戦会議しているところである。
「…これだけ有力候補がいるというのに一体何を話し合えと?」
という康太の問いかけに対して雄二は、
「何で俺らはこのクラスにわざと入ったと思う?」
「…!まさか、この事態を予測して…」
「じゃなきゃこうすることないだろ?」
そう、俺らがこのクラスにわざと理由は明久とあの2人を引き離してそのすきに更生させるためなのである。
明久に辛い思いはさせたくない。一緒にバカやってきた仲だけどあの光景を見てしまったら…
…だからやるしかない。引きずり回した仲間には申し訳ないけど、こうでもしないと上手くいかない。みんなの協力が必要なんだ。
「分かってはおるのじゃ。でも1つ疑問を感じるのじゃが…」
「ん?何だ?」
「どうしてそれが試召戦争と関連性を持つのじゃ?」
「ああ、それはな…」
雄二が一呼吸置いて言い始める。
「今回の戦争の目的は、あの2人に真実を見せてやりたい。明久を通じて、あの現実は間違ってると理解させてあげたい。」
「…しかし、それなら明久をここに連れてくればよいのでは?」
「それだと明久の将来を1年縛ることになる。明久は俺たちについてきてくれた。だがそのとき、明久はどんな感情を持っていたか分からない。だけど、明久には思い人がいる。それを力に必死に勉強してAクラスで学年主席にまで登り詰めた。」
「…明久が学年主席?」
「どうしてそれを早く言わなかったのじゃ?」
「あの2人の前でそれを言ったら明久を襲いにAクラスへ押しかけるだろ?それを未然に防ぐためだ。俺は明久の将来を尊重したい。明久にはのびのびと過ごしてもらいたい。…協力してくれるか?」
「…それを言われる以前に答えはもう決まってる。」
「そういう理由ならわしも納得できるぞい。」
「ありがとな、みんな…!」
??Side
「…そういうことだったんですね?」
「とはいえ、アキが他の女の子、しかもAクラスの女の子といるのは許せないわ。明久は私たちのところだけ見ていればいいのよ!」
「そうですよね!明久君が他の女の子と一緒にいるなんて許せません!美波ちゃんに同感です!」
「そうと決まれば対策を講じるのよ!」
「でも…何をすれば?」
「…そうだわ。あの手を使いましょ。」
「あれですね?」
雄二Side
「よし。須川、お前が大使としてDクラスに宣戦布告に行ってこい。」
「おいちょっと待て、確か下位クラスが上位クラスへ宣戦布告すると大概ボコボコにされると聞いたぞ?お、俺は嫌だぞ、そんなの。」
「…須川、お前はモテたくないのか?」
「な、何だとおぉぉぉぉ!?」
「…はぁ、お前このままだと嫌われるぞ?そうなりたくなかったらさっさと行くんだな。」
「…わかった。」
『『『『異端者に死を!!!!』』』』
「おいおい、お前らもモテたいならさっさと静まれ。」
『『『『…へ~い。』』』』
FFF団を相手するくらい簡単なことだ。何だってアイツらは女子のイチャイチャが許せないみたいだからな。
~Dクラス~
ガラッ
「おい!Dクラスの代表はどこだ!」
「俺が代表だが、何のようだ?」
「我々FクラスはDクラスへ宣戦布告をする!かくごしろ!」
「…構わない、殺れ。」
ボコッ!バキッ!
~Fクラス~
「おい、なんだこれは。モテるどころの話じゃないだろ!」
「まあ、最初からそんなの期待してなかったからな。」
「坂本、てめぇ……!」
「まあまあ、で? ちゃんと宣戦布告できたか?」
「ああ、明後日の午後1時からだ。」
「わかった。…おい、お前ら!しっかり補充しとけよ!」
『『『『ぉぉぉおおお!』』』』
明久Side
雄二の考えはなんとなく分かってきた。けど、そこまでしなくてもいいのに…
「…たぶん雄二は吉井の幸せを願っているんじゃない?」
「うーん、そういうことか…って霧島さんいつの間に!?あと、やっぱり心読まれた!?」
「…ほら、私は読心術が得意って言ったでしょ?それに、雄二は吉井を無理やり付き合わせたことを後悔してるんじゃないかしら?」
後悔?僕何か悪いことしたかな…?
「…そうじゃないと思う。吉井は雄二のバカについて行ったせいで『観察処分者』という肩書きが与えられてしまった。それにあの2人がきっかけで吉井はひどい目に遭っている。…たぶん、雄二はそのことを後悔して、二度と辛い思いはさせたくないと思っているはず。吉井のことを絶対に守りたい…今はそんな思いで何か計画をしていると思う。」
そっか…雄二はそこまで考えていたのか…。なんか申し訳ないことしちゃったな-。でも、そこまで考えてくれていたのはうれしい。…今度は僕が雄二に恩返しする番だ。
「雄二が頑張るようなら僕も頑張る。あの2人を納得させたい。…でもこの計画は1人じゃできない。それにはみんなの協力が必要なんだ。厚かましいように感じると思うけどお願いできるかな?」
「…既に答えは見つかっている。みんなも説明すれば協力してくれると思う。…大丈夫、吉井の未来は絶対に守ってみせる。」
「その答えにアタシも賛同するわ。」
「…木下さんも聞いていたんだ。ありがとう、恩に着るよ…」
「ど、どうってことないわよ、これくらい… あ、後、秀吉と間違われるから優子でいいわよ。」
「あ、僕も明久でいいよ、優子さん。」
「そ、そう?明久…//」
「お?優子顔が赤いよ~?どうしたの~?」
「ち、ちょっと愛子…!//」
「もう、からかわないから…涙目にならないで!?」
「…もう、愛子のせいよ//」
「…ごめんね~☆」
~Fクラス~ 雄二Side
「戦争開始だ!!」
『『『『おぉぉぉーっ!!!!』』』』
「で、今回はどのような配置なのじゃ?」
あ、秀吉にだけ伝え忘れたな…
「今回の前線に島田と康太を投入してある。ただ…それだけだと得意科目で勝負しない限り突入されかねない。今回は立ち会い教師が少ないからな…というわけで後援隊として秀吉に行ってもらう。タイミングは分かるか?」
「前線が突破されそうになった時じゃろ?心得ておる。」
「なら、話は早い。後は、姫路の回復試験の終了を待つだけだ…」
「つまり、持久戦に持ち込むということじゃな?」
「要するに、そういうことだ。」
何自慢げに話してるんだろう、オレというやつは…
~Dクラス前~ 康太Side
…ん?敵のアジトから前線部隊が10名ほど出てくるぞ?…まあ、倒せないこともないが面倒だな。
「…どうやら数学のフィールドらしい。島田、いけるか?」
「あ、当たり前じゃない。私を誰だと思って…」
『我々DクラスはFクラス共に試召戦争を申し込む。覚悟はできてるか?』
「も、もちろんよ。いくわよ!試獣召喚、サモン!!」
『『『『試獣召喚、サモン!!!!』』』』
~数学~
島田美波 VS Dクラスモブ×12名
277点 Av.119点
「あら、数では負けているけど点数に関してはそれほどでもないかしら。」
『なんだとー!? 調子に乗るな!』
…だから『彼女にしたくないランキング』で1位をとるんだ。
「つべこべ言わずに…かかってきなさい!」
『ふん!俺らDクラスの力、思い知らせてやる!』
The 3rd person Side
と言ってDクラス共は真正面から突っ込んできた。
「そんなんじゃ甘いわ!」
と言って美波はするりとかわす。その間から攻撃を始め、すでに2名を戦死させた。
『なんとすごい操作力…!』
「私なりに考えたのよ、『どうすれば上手く操作できるか』ってね♪」
と言って次々に敵を倒し10分後、気が付けばみんな戦死していた。
「戦死者は補習!!!」
突然上から鉄人が降ってきた。
「さすがね…あの身体能力は。」
美波も絶賛する。ただ…この後、思いもよらないDクラスの奇襲にFクラスのみんなが苦戦するのを、この時のFクラスは誰も知らない…。
なんか大変なことになりましたね…
「でも、代表が雄二だからなんとかなるんじゃないかな?」
へぇ~、明久君もそう思いますか。…まぁ、昔は「神童」と呼ばれたくらいですしね…
そんなFクラスの運命を分ける後半戦と戦後対談は次回になります!
果たしてFクラスの運命やいかに…