もしも楽と双子の兄がニセコイ生活を始めたら。   作:孤独なバカ

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夕飯食べてたらお気に入り登録者が10人超えてた。


ハジメテ

「おい兄貴起きろ」

と楽の声がする。

「……休日くらい寝させてくれよ」

「いやお客さんが来てるんだよ。お前に」

「~客?」

としぶしぶ立ち上がる。どうせ集か宮本だろうしこのままでいいか?

「はい、どなたですか?」

「ご、ごきげんようダーリン!」

と桐崎が扉を開けたとたんにいた。

「と、突然で悪いんだけど、今からデートに行かない?」

「……ちょっと待ってろ」

と俺は部屋に戻る。隣には金髪メガネもいることだし断れないだろうな。

そして20分後

「な、何で私がこんな目に遭わないといけないのよ。」 

「ゴメン。俺があんなこと言ったからな。」

「ううん。私のせいでもあるから。」

「んじゃ、適当に町内案内するよ。」

と俺は歩きだす。

「えっちょっと」

「桐崎後ろ見ろ」

と桐崎は後ろを見ると気づいたのだろう。

「もしかして全員」

「ついてきてる。全くうぜぇ奴等だな。」

とゆっくり歩きだすけど。

「桐崎って肉とか甘いものが好きだったけど嫌いなものってあるか?」

「納豆とかわさびとかかな?」

「んじゃラーメンはどうだ?うまい店知ってるからおごってやるよ。引っ越し祝いってことで」

「ラーメン?まぁいいけど。」

そして俺達はラーメン屋に入る。

「おっちゃんいつものと桐崎は?」

「えっとチャーシュー麺大盛に肉ダブルでトッピングにコーンともやしほうれん草と白菜煮卵メンマネギ」

「おっちゃんもう全部乗っけちゃって。桐崎替え玉は?」

「いる!!」

と桐崎は嬉しそうに言う。

「おかわり自由だから好きに食ってもいいぞ。」

「でもここっておいしいの?」

「俺はボリュームがあるから好きだな。ここのラーメンは。俺は肉ダブルをふたつつけてるし。」

と俺のはお得意様なので好きに注文できる。

「それにチャーハンと唐揚げもおいしいからな。まぁ安くておいしいもの食べたくなったらここにくる。」

「あんたのところってお坊ちゃんじゃないの。」

「いや小遣い制でアルバイトもしてるし。」

「へぇ大変なのね。」

「まぁ俺の食費は凄いことなってるらしいからな。でも大丈夫かその服しみとか。」

「多分大丈夫!!」

「まぁ気にしなくてもいいんだったら別にいいけど。」

と店員が来て大量の料理がくる。

「じゃあ食うか。」

と俺達は箸をとり食べ始めた。

 

「おいしかった!」

「だろ!」

と俺は笑いながら言う。正直桐崎も俺と同じくらいに食べていたので正直料金はくそ高くなった。

「んじゃ映画館でもいくか?一応デートってことになってるし。」

「いかにもデートって感じね?」

「まぁな。」

と映画館につくと色々あるんだけど

「まぁ何見る?基本俺はアクション系が好きだけど」

「そうね、あっこれ観たいCMで爆発とか超派手で面白そーだった。」

「んじゃいいか。俺もこう言うの好きだし」

と俺はチケットを二枚買う。

結局俺もけっこう楽しくみてた。途中桐崎が寝ていたので冷えないようにタオルをかけていたけど、爆発音で起きたので楽しそうにしてた。途中ヤクザとギャングが邪魔してきたからつい殴っちゃったけど。

「あー面白かった。」

「まぁな。途中お前らのところにキスしろとか言われてたから少し殴っちゃったから帰ったら言い訳しといて。」

「えー」

「その分ジュース奢るから、紅茶でいいか?」

「いいけど。」

「んじゃ少し待っとけ。」

と俺は自動販売機に向かう。まぁ桐崎が楽しく遊んでいた気がするから成功かな?そして戻ってくると桐崎が4人の男に捕まっていた。

……あいつやっぱりもてるよな。

と苦笑してしまう。元々モデル顔だから本当はモテるはずなのにギャングの娘ってだけで色々制限があるんだよな。

近づいていくと

「つかこいつハーフじゃん。友達にハブにでもされちゃった?」

「あー分かる分かる。大丈夫、お兄さん達んな事しねーからさ。」

……あいつら

そして桐崎の手を見ると握り拳を握っていた。

……あのバカ

と俺は走り出す。

「すみません。こいつ日本語まだできないので」

と俺は桐崎の手を引く。

「悪い桐崎待たせた。ほら、行くぞ。」

「えっちょっちょっと待ってよ」

「いいから」

としばらく行ったところに公園があった。

「桐崎少し落ち着けよ。」

「何で止めたのよ」

「止めるに決まってるだろ。お前あんな奴殴っちゃいけないぞ」

「何でよ」

と本気で苛ついているのか桐崎は俺を睨む。

「お前はあんなクソみたいな奴を殴るほど安い女なのか?」

と俺はなるべく優しく言う。

「どうせあんなクソみたいな奴殴ったってなんにもならないだろ。そんなクソみたいな奴を殴ると同じ土俵の人間ってことを認めることになるんだよ。……お前はそんな安い人間じゃねぇだろう。」

「……なっ何を偉そうに言われなくたって私があんな奴ら相手にするわけないでしょう!?」

「まぁそう言う風にしといてやるよ。ほら」

と紅茶が入っているペットボトルを投げる。

「でも今日は楽しかったわ、ありがと」

「ならよかった。俺が好きなところばっかりまわってたからな。」

「でも彼女とかいたことないの?」

「うーん、何か女々しいから言いたくないんだけど、昔失恋してからトラウマになってるんだよ。だから好きって気持ちが分からないって感じかな。」

と10年前のトラウマが今でも残っていた。だから俺は恋愛ってものができなくなったのかもしれない。

「ふーん意外ね。あんたは過去のこと引きずらないタイプだと思っていたのだけど。」

「……でもその女の子も振られちゃったんだよ!楽に」

「……嘘!!あいつモテるの?」

「今はモテないけど……今でも一人だけあいつのことが好きな人は知ってる。」

「……うわーあんなもやしを好きになる女の子が分からないわ」

「ひでぇな。一応俺の弟だぞ。」

「それにしてもあんたともやしって似てないわね。」

「よく言われるよ。似てるところはお人好しってところだけって。」

「……そうね。」

「とりあえず次はどうする?」

「今日はこれくらいでいいんじゃない?」

時間を見ると3時をまわっていた。

「そうだな。ついでに送っていくよ。」

「……あんたね。……それじゃーね」

「いってらー」

と俺は携帯を開く。とりあえず楽に晩飯作ってくれって連絡しとこ。

「……楽も小野寺誘ってみたらいいのに、あのヘタレが」

「……え?今呼んだ?」

「え?」

と目の前には小野寺がいた。

「あっいたんだ。ゴメン全く気付かなかった。」

「ひどいよ夕貴君。何してるの?」

「桐崎に街を案内してただけだよ。んで今から送って行くところ」

「……あれ?仲よかったの?」

「失礼すぎるだろ俺だって一応友達いるんだぞ!!全く楽と上手くいってないからって俺に八つ当たりするんじゃねえよ」

「……ひどいよ!!」

「はぁ、全くせめてデートぐらい誘えって。宮本も言ってるだろ。」

「うぅ夕貴君もるりちゃんと同じこと言って!!」

小野寺を弄ってると

「ダーリンお待たせ!!ゴメンね~思ったよりずっと時間掛かっちゃって~」

こいつ凄いタイミングでくるよな。

「……小野寺、紹介するけどこいつは桐崎千棘。桐崎、そっちは小野寺小咲」

ととりあえず紹介する

「え?桐崎さんと夕貴君付き合ってるの?」

「……さあ?楽から聞いたらどうだ?」

「……最近私の扱いひどくない?」

「気のせいだよ。まぁ楽から聞いておいて。」

「私一条君の電話番号知らないのだけど。」

「……えっと、夕貴あのこの人って」

「俺の数少ない友達の一人。」

「認めるんだ……」

俺って友達少ないからな。

「んじゃ俺桐崎送っていくから。じゃあな。ついでにこいつと仲良くやってくれると嬉しい。」

「あっうん。じゃあ今度話そうよ!桐崎さん」

「うん小野寺さん」

ととりあえず一人友達できるかな?

「……ほら桐崎いくぞ」

「あっ待ってダーリン。」

と俺はため息をつく。あいつの恋も進展しないよな

「後ダーリン言うの辞めろ。嘘っぽい。普通に名前でいい」

「分かったけど小野寺さんに今日のこと話さないの?」

「そんなタイプじゃあねぇよ。だから俺も信頼してるわけだし。それにどっちにしろ、二人で出かけるってクラスメイトに見られたら、付き合ってるの?って言われるぞ。」

「……面倒臭いわね。これじゃあ休む暇がないじゃないの。」

とその言葉は分かる。

「それが現実だよ。日本は女も男も恋話が好きだからな。絶対聞かれるぞ。まぁ俺は寝たふりするだけだから全部桐崎の方にいくと思うけど。」

「ちょっと少しは助けなさいよ。」

「まぁ気が向いたらな。」

余り関わりたくないけど。そして桐崎を家に送っていったのはいいんだけど。

「……でけぇ」

俺の家もでかいけど、桐崎の家はもっとでかかった。本当に城みたいな家でそう考えるとこいつは本当お嬢様なんだと思う。

「じゃあまた学校で」

「あぁじゃあな。」

と笑顔で言ってくれたあたり今日は成功だったと思いたい。あいつとは長い付き合いになりそうだ。


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