もしも楽と双子の兄がニセコイ生活を始めたら。   作:孤独なバカ

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ウソツキ

「これなんだ?」

千棘の定期デートに迎えにいった時に面白そうな機械があった。

「おや、夕貴坊ちゃんどうしましたか?」

「クロードこれなんだ?」

「ああ昔うちが尋問用に使っていた特注の嘘発見器だ。」

「嘘発見器?よくテレビで見る?」

「あぁ、的中率は驚異の98%。」

結構すごいな。

「ふーん。じゃあ今から尋問するのか?」

「いや。ただ処理しようと思っていたのだが。」

「ふーん」

少し面白そうだな。

「これもらっていいか?」

「いいが?何するんだ?」

「ちょっとしたレクリエーションに使おうかなぁって。」

俺はニヤリと笑いそういった。

 

「ってことで勉強会の合間にこれを使って遊ぼうぜ。」

俺の家でいつものメンバーで勉強会を開いた時に笑いながらいう。

「あんたうちからなに持ってきてるのよ。」

「夕貴様何を持ってきてるんですか?」

千棘とつぐみに呆れられている。

「でも色々面白そうじゃね?嘘発見器なんかあまり見ることはないし。」

「うん。面白そう。私千棘ちゃんとゆう兄に聞きたいことある。」

「あっ私も。」

杏とれいは聞きたいことがあるらしく賛成らしい。

「まぁ、わたしも使って見たいけど。」

「じゃあ、面白そうだしやってみようよ。」

「ついでに100%ではないらしいからもしかしたら違う反応が出るかもな。んじゃあ誰からやる?」

「兄貴が持ってきたんだし兄貴からでいいんじゃないか?」

楽が俺をさす。まぁいいか。

「別にいいけど。」

「じゃあ私からいいかな?」

小野寺が手をあげる。

「別にいいけど。」

「じゃあ、夕貴くんは千棘ちゃんにどんな告白したの。」

「えっと、まじ、それ言わないといけない?」

「うん。」

嬉しそうな小野寺。

「えっと。シンプルに好きだって伝えたかな。」

反応はない。まぁ正直に答えたから当然だけど。

「これ嘘つくとどうなるの?」

「さぁ?そうだつぐみお前やってみろよ。」

「え、は、はい。」

俺はつぐみに渡す。

「じゃあ、私が聞いていいかな?」

杏が気になったのか手をあげる。

「村杉様、どうぞ。」

「つぐみさんは好きな人がいますか。」

するとつぐみがふき出す。

「す、村杉様…何を……」

「ちょっと気になったから……」

「いませんよ。そんな人は。」

すると嘘発見器からビービーと音がなり響く。

「なるほど嘘をつくとこう反応するのか。」

「夕貴様だからそんな人は。」

ピーピーピー

バンっ!!

「いやぁ……本当に壊れているんじゃないか。うんそうに違いない。」

必死だなお前。

「そういえば私も聞きたいことがあるのだけど、あんたと夕貴プールで何を話してたの?」

「ぶっ。」

俺は吹き出してしまう。

「えっとそれはですね。」

「ちょっとつぐみいったらわかってるよな。」

俺が軽く殺気を出す。

「すみません。なにもありません。」

ビーと音がなる。

「あんたいったいなんて言ったのよ。」

「千棘にだけは言えるか。」

俺はため息をつく。

「まぁ、兄貴がなんて言ったかは予想できるけどな。」

「言ったら殺るぞ。」

「本当になに言ったのさ。」

恥ずかしすぎることなんでスルーする。

「俺とつぐみばっかりじゃなくて他のやつにも聞こうぜ。」

「あら、では私が。」

万里花が手をあげる。

「んじゃ俺から聞きたいことがある。」

俺が手をあげる。

「はい。なんでしょうか?」

「お前と楽許嫁解消したって本当か?」

俺が聞くと万里花の顔が硬直する。

「えっ?そうなの?」

「らしいぞ。こいつの親父さんから連絡もらった。」

「兄貴、なんで警視総監と公友関係にあるんだ?」

「前にハリウッドスターが日本公演にきたときにパーティーに呼ばれた時に。」

「本当に兄貴の公友関係どうなってるんだよ。」

楽が呆れている。

「まぁ楽でもいいけどどうなんだよ。」

「……本当ですわ。」

嘘発見器は反応がない。

「ふーん。まぁフラットになったし面白くなってきたじゃん。」

「面白くなってきた?あんた何言ってるの?」

俺はため息をつく。なんでこいつらは鈍感なんだろう。

「別に。」

「次小野寺さんなどいかがです?」

「えっ、私?」

「あ!じゃあオレが質問していい?」

集が手をあげる。

「別にいいけど。」

「ずばり小野寺のバストはC以上?」

すると思いっきり集がぶっ飛ばされる。

すると宮本にいつもどうりボコボコにしていた。

「えっと、集ちゃん大丈夫?」

「れい。集は殴られるのが好きなドMやろうなんだ。いつも宮本に殴られているのがデフォルトだからきにするな。」

「そ、そうなんだ。」

「ゆう。れいちゃんに嘘つくのやめてよ。」

ボコボコにされながら集がいうけど

「お前ってドMじゃないのか?」

「ゆう。お前って俺のことどう思ってるの?」

「女ったらしドMメガネ。」

「辛辣すぎない?」

「まぁ、冗談だ。……半分は。」

「なんか、集と兄貴のこのやりとり久しぶりだな。」

「そうね。」

「いつものやりとりだったからね。」

「まぁ、俺たちは俺繋がりで結構つきあいあったからな。」

基本は楽の応援だったからなぁ。

「次誰行く?小野寺選んだら?」

「じゃあ。千棘ちゃん。」

「えっ。わたし?」

「あらでは質問は私が夕貴様と桐崎さんはキスはもう済ませたのですか?」

「ぬな!」

千棘が驚いているけどしてないから慌てる必要がないだろう。

「い、イエス。」

「……は?」

嘘発見器は音がならない。

「あ、あの?ち、千棘?」

「違う!!自転車に乗っているときに。偶然、頰に当たって。」

「でも、わたしもゆう兄にキスしたことあるよ。」

「ちょっと待て、れい。それはいつだよ。」

「ちょっと夕貴どういうこと?」

千棘からかなりの殺気が放たれている。

「千棘落ち着け。俺本当に知らないから。」

「うん知らないと思うよ。ゆう兄寝てたから。」

「ちょっと待て。お前オレが寝てる間何してる。」

「大丈夫だよ。小学生の頃だから。」

「いつのまにしたんだよ。」

そんなことしてたのか。

「まぁ次。」

「じゃあれいちゃん。」

れいに嘘発見器を渡す。

「じゃあ俺から。いい?」

楽が手をあげる。

「何?楽兄?」

「れいってなんで兄貴のこと好きなんだ。昔集のことがすきだったのだろう。」

れいの笑顔が固まる。

そうなんだよなぁ。昔れいは集のことが好きだったんだけどあの事件があってから俺に方向転換したのだ

「えっと、何個か理由はあるんだけど。わたしを変えてくれたからかな。」

れいが笑う。そして

「何よりゆう兄はわたしのヒーローだから。」

最高な笑顔でいうれいに俺たちはなにも言えなかった。オレはどうこういえるものでもないけど。

まぁこの後はなぜか始まったつぐみいじりで勉強会は全く進まなかった。


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