東方氷災録   作:魔神王

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閑話『???転生』

「○○!!」

 

 

 

そんな俺の叫びを前に、轢かれる○○

 

 

 

「そんな…」

 

 

 

昨日も、今日も、明日も。

 

ずっと普通の毎日が続くと思っていた。

 

 

 

なのにーー何で。

 

 

 

何で死んだんだよ、○○

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、聞いた?この前の話」

 

 

 

「えぇ、聞いたわよ、何でも運転手が居ないトラックに轢かれたとか」

 

 

 

「最近妙にそんな話を聞くわねぇ」

 

 

 

「警察が犯罪組織がなにかやってるんじゃないかって、調査してるらしいわよ」

 

 

 

「そりゃ一ヶ月で1000人も誰も乗っていないトラックに轢かれたんだからねぇ」

 

 

 

 

 

ヒソヒソと、近所の人達がこの前の事故を話している。

最近妙に事故が多くなっている。

しかもその大半がトラックによる事故。

更には運転手も誰も居ないときた。

 

 

 

こんな話を聞くと、あいつが話していたアニメを思い出す。

そうだ、あの時もあいつと事故の話をしていて「もしかしたら引かれれば転生できるんじゃないか」

 

って、バカみたいな話をして……

 

 

 

…あいつは俺の、唯一無二の親友だった。

なのになぜ。

 

 

 

そんな暗い事を考えていたからだろうか。

何故かあったバナナの皮を踏み、転んでしまう。

追い討ちをかける様に、赤子が乗っていないベビーカーに轢かれる。

 

 

 

そして、トラック・・・・に轢かれる。

 

 

 

 

 

『そんなに彼に会いたいのなら、会わせてあげよう』

 

 

 

 

 

最後にそんな声が聞こえたーー気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………何処だここ」

 

 

 

一人、なにもない空間で呟く。

 

俺の記憶が正しければ俺は死んだはず。

 

というか、ここまで白い空間、見たことがない。

 

いや、まて。

 

これは、まさか。

 

 

 

「最近の若者は察しがよいのう」

 

 

 

そんな声に、過剰に反応し、振り向く。

 

 

 

「…ダン〇ルドア先生?」

 

 

 

「なんじゃ、お主もあやつと同じ反応をするんじゃな」

 

 

 

そこに居たのは、どこぞの魔法学校の校長のような姿をした、老人だった。

 

 

 

「さて、本題から入らせてもらおう、お主には「転生か?」…ホントに察しが良いな、お主」

 

 

 

「うーむ、これは予想外」

 

 

 

と、虚空から、赤い服を着た男が現れる。

もう、驚かない。

こんなに現実実が無いことが起きてるんだ、多少のことでは驚かん。

 

 

 

「さて、なにから話そうかーー」

 

 

 

赤い服を着た男が、急に語り始めたーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー全ての話を聞いたとき、気ずいたらゼロと名乗った男の胸ぐらを掴んでいた。

 

 

 

「てメぇ!!ふざけんなよ!何でそんな理由で!」

 

 

 

「これこれ、落ち着かんか」

 

 

 

ダン〇ルドア擬きがなにか言ってくるが、無視する。

 

 

 

「まー君の言葉こそ最もだと思うんだけど、あのジジイ共が」

 

 

 

「そもそもお前が原因だろうが!」

 

 

 

「いや、確かにそうだけども」

 

 

 

大声で怒鳴り散らすも、まだ怒りは収まらない。

なんで、そんな理由で、あいつが殺されなきゃいけない。

 

 

 

「てメぇの尻は自分でふけ!それが大人だろうが!」

 

 

 

「うーむ、見事なまでの正論」

 

 

 

ハァハァと、息をきらす。

あれだけ怒鳴り散らしたんだ、息がきれるのも当たり前か。

 

 

 

「して、どうするんじゃ?転生するのか?しないのか?」

 

 

 

「するに決まってんだろ!」

 

 

 

「ふむ、では、始めるぞーー」

 

 

 

 

 

急に視界がぼやけ始め、俺の意識が消えていくーー

 

 

 

ーー待ってろよ、氷霧。




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