「やはり...貴方達でしたか...」
ミルザム達が天照を蹴り飛ばした方へ飛んでいくと、既に天照が、万全の状態で
待ち構えていた。
「あらら、気づいちゃったかな☆」
「ええ、予想はしていましたから」
天照は最初から、気づいていたのだ。
ミルザムがこのことに一枚噛んでると。
あり得ないからだ。
妖怪というのは、基本同種でしか群れない。
いくら強い奴がいても、同種以外には反抗てきだ。
故にこそ天照はミルザムが関与していると思ったのだ。
人知をこえた力を持つミルザムならば、と。
「んーあっているしあってないね★」
「え?」
「まーそういうのはどうでもいいとして、クロノスちゃん、頼んだ☆」
「ふん...」
後ろにいた男ーークロノスに指示をだす。
青空色の目に髪をしている。
180以上はありそうな身長。
そしてイケメン。
そしてなにより驚くのはその男が神の力ーー
ーー神力を放っていたからだ。
「なっ?!」
神が、何故!
そう叫びたいのを必死に抑える天照。
そしてクロノスは何処からか刀を取りだし、天照に斬りかかる。
咄嗟に天照も剣を作りだし、防御する。
「ぬん!」
「はっ!」
何合も、何合も切り会う。
常人では、いや、たとえ高位の力を持っている存在でも
視認出来ぬ速度で二人は切り会う。
「んーと、これでいいかな☆」
そんな中、ミルザムは手頃な岩を破壊する。
「
能力を発動し、砕けた石の欠片一つ一つが、物理法則や質量保存の法則等を無視し、
巨大な人形となる。
その一体が、天照に向かって、殴りかかった。
「ッ」
とっさに剣を作り、防ぐ。
ーーそれがいけなかった。
「ハァッ!」
「ガッ」
心臓を貫かれた。
防御しち瞬間、クロノスが刺したのだ。
たとえ神でも
だが。
「油断...しましたね...」
「なっ?!」
しかし、彼女はこれでも最高位神。
心臓を貫かれたぐらいでは、死なないのだ。
腕を掴む。
心臓が貫かれていると言うのに、もの凄い握力で掴まれる。
「燃えろ!」
「ガアアアア!!」
ーー燃えた。
刀を離し、ゴロゴロと転げ回るクロノス。
彼女は天照大神。
太陽を司る神。
故に、燃やすのは動作も無いこと。
「あらら、想定外★」
何処からかミルザムが宝石を取り出す。
それを捧げると、クロノスが青いドーム状の光に包まれた。
「何を..」
「俺の役目はここまで☆元々君の足止めしか頼まれてないからね★
じゃ、バイバイ☆」
するとミルザムとクロノスは、ボンッと、消えた。
まるで最初から誰も居なかったかのように。
消えると同時に、闇に包まれた。
「なっ?!」
全てが闇に変わった。
暗黒という言葉すら生ぬるい闇に。
「これは....いったい...」
ーー天照の疑問に答えられる者は、いなかった。
う~む。
やはり文字数が増えない。