「そんな訳で、笑夢、あとは任せた」
「えっ?!」
◆
『ふん...煽っておきながら自分で戦うこともしないとは…やはり下等生物だな』
ガハハハ、と竜王が嗤う。
それに対し、笑夢はーー
(いやどうしろとォォォ?!)
ーー混乱していた。
それもそのはず。
「殺れるもんならやってみろ」と、啖呵を切ったにも関わらず、「笑夢、任せた」
と飛び去ったのだ。
笑夢は泣いていい。
『さて、人間よ、死ぬ覚悟はできたか?』
(出来てるわけないでしょ!!てか氷霧さんは?!)
どこに逝ったあいつ、と探すと人一人隠しても余りある岩からサムズアップしていた。
後で殴る。
そう決心した笑夢であった。
そんなことを考えている間に、竜王は霊力でも妖力でもない力ーー
ーー笑夢は知らないが魔力をーー口にため始める。
『消えるがいい
魔力による砲撃というか、レーザーが発射される。
それは、魔理沙の放つマスタースパークに、にていた。
「
とっさにスペルを発動する。
笑夢の周囲に御札が展開し、結界ができる。
そのままぶつかり、魔力のレーザーが消えると同時に、結界も消えた。
怯む笑夢。
『ふむ、ならばこれはどうだ?』
右手ーー右足かわからんーーで殴りかかってくる竜王。
後ろに飛び、避ける。
「
地の力ーー笑夢の能力ーーを宿した針を3本ずつ、計12本上空に放つ。
針は時間差で3本ずつ竜王の頭上に落ちていく。
その様子は、さながら彗星のようである。
しかし、傷を与えただけに終わった。
全弾命中。
それでも、鱗を一枚二枚、破壊しただけに終わった。
『ほう....ならば竜符「竜王の咆哮」』
放射状に魔力の弾幕を展開する竜王。
飛び回り、回避する笑夢。
現状、笑夢には火力がたりない。
下手なスペルでも放とうものなら、返り討ちに会いそうだ。
時間いっぱいまで、避けることができた。
が、被弾はしてなくても、数発程カスってしまい、少なくないダメージを負ってしまった。
「そぉい!」
『グボァ!』
竜王の首が、落ちた。
デカイーー五十メートルはあるであろう、巨大な剣により。
「え?」
笑夢は、混乱した。
なぜなら、零が、竜王を、殺したのだからーー
◆
作戦成功!
いやー成功するかわからんかったが、成功してよかった、うん。
因みに作戦名は、[笑夢と竜王が戦っている間に、ぶっ殺しちゃおう大作戦☆]である。
そのまま。
「えーいや…流石にこれは…」
「なぁに、引いてルンだこのやろう、とっとと回収するでぇ」
と、俺は近くに落ちていた白い玉を拾う。
これで……
「ダンジョンクリア!」
◆
「流石にそれはないわね」
「そうですよね」
俺の作戦は不評である。
合理的だとと思ったんだがなぁ………
「彼の台詞がようやくわかったわ....」
なんかいってるしこいつら。
「で、修行おれで終わりか?」
「え、ああ終わりです」
「流石にあれは...」
まだ言うかこいつら。
紫がスキマを開く。
「それでは、またいつか会いましょう、氷霧さん」
「おう!またな!!」
すきまに入り、笑夢は帰っていった。
まったく、実に楽しかったぜ、笑夢。
さて、じゃあ。
「俺も行きますかねぇ!!」
ーーまだ冒険は、終わらない。
なんだろう....こう....ジ○ンプの打ち切り漫画見たいな終わりになった....