東方氷災録   作:魔神王

4 / 53
最終話です。


後編『竜王』

「そんな訳で、笑夢、あとは任せた」

 

「えっ?!」

 

 

 

 

『ふん...煽っておきながら自分で戦うこともしないとは…やはり下等生物だな』

 

ガハハハ、と竜王が嗤う。

それに対し、笑夢はーー

 

(いやどうしろとォォォ?!)

 

ーー混乱していた。

 

それもそのはず。

「殺れるもんならやってみろ」と、啖呵を切ったにも関わらず、「笑夢、任せた」

と飛び去ったのだ。

笑夢は泣いていい。

 

『さて、人間よ、死ぬ覚悟はできたか?』

 

(出来てるわけないでしょ!!てか氷霧さんは?!)

 

どこに逝ったあいつ、と探すと人一人隠しても余りある岩からサムズアップしていた。

 

後で殴る。

そう決心した笑夢であった。

 

そんなことを考えている間に、竜王は霊力でも妖力でもない力ーー

ーー笑夢は知らないが魔力をーー口にため始める。

 

『消えるがいい人間(下等生物)魔符「魔砲」』

 

魔力による砲撃というか、レーザーが発射される。

それは、魔理沙の放つマスタースパークに、にていた。

 

結界(けっかい)金剛障壁(こんごうしょうへき)』」

 

とっさにスペルを発動する。

笑夢の周囲に御札が展開し、結界ができる。

 

そのままぶつかり、魔力のレーザーが消えると同時に、結界も消えた。

怯む笑夢。

 

『ふむ、ならばこれはどうだ?』

 

右手ーー右足かわからんーーで殴りかかってくる竜王。

後ろに飛び、避ける。

 

 

降符(こうふ)彗星時雨(すいせいしぐれ)』」

 

地の力ーー笑夢の能力ーーを宿した針を3本ずつ、計12本上空に放つ。

針は時間差で3本ずつ竜王の頭上に落ちていく。

 

その様子は、さながら彗星のようである。

 

しかし、傷を与えただけに終わった。

 

全弾命中。

それでも、鱗を一枚二枚、破壊しただけに終わった。

 

『ほう....ならば竜符「竜王の咆哮」』

 

放射状に魔力の弾幕を展開する竜王。

 

飛び回り、回避する笑夢。

現状、笑夢には火力がたりない。

 

下手なスペルでも放とうものなら、返り討ちに会いそうだ。

時間いっぱいまで、避けることができた。

が、被弾はしてなくても、数発程カスってしまい、少なくないダメージを負ってしまった。

 

「そぉい!」

 

『グボァ!』

 

竜王の首が、落ちた。

デカイーー五十メートルはあるであろう、巨大な剣により。

 

「え?」

 

笑夢は、混乱した。

なぜなら、零が、竜王を、殺したのだからーー

 

 

 

 

作戦成功!

 

いやー成功するかわからんかったが、成功してよかった、うん。

 

因みに作戦名は、[笑夢と竜王が戦っている間に、ぶっ殺しちゃおう大作戦☆]である。

そのまま。

 

「えーいや…流石にこれは…」

 

「なぁに、引いてルンだこのやろう、とっとと回収するでぇ」

 

と、俺は近くに落ちていた白い玉を拾う。

 

これで……

 

 

「ダンジョンクリア!」

 

 

 

「流石にそれはないわね」

 

「そうですよね」

 

俺の作戦は不評である。

合理的だとと思ったんだがなぁ………

 

「彼の台詞がようやくわかったわ....」

 

なんかいってるしこいつら。

 

「で、修行おれで終わりか?」

 

「え、ああ終わりです」

 

「流石にあれは...」

 

まだ言うかこいつら。

 

紫がスキマを開く。

 

「それでは、またいつか会いましょう、氷霧さん」

 

「おう!またな!!」

 

すきまに入り、笑夢は帰っていった。

 

まったく、実に楽しかったぜ、笑夢。

 

さて、じゃあ。

 

「俺も行きますかねぇ!!」

 

ーーまだ冒険は、終わらない。




なんだろう....こう....ジ○ンプの打ち切り漫画見たいな終わりになった....

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。