東方氷災録   作:魔神王

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前回のあらすじ:

神奈子「あとは任せた!」

諏訪子「ファ?!」

黒森「じゃけんやりあいましょうね~」


第七話『黒森』

「どうした?こないのか?」

 

「..........」

 

ーーこれだ。

 

さっきから黒森は無言だった。

なにも喋らず、なにもしない。

何故か絶望したような、なにかやってはいけないことをした子供のような、

そんな顔をしている。

 

「こないなら....こちらからいくぞ!!」

 

「ッ」

 

だが、神奈子は違った。

彼女は好きに妖王に従っていた訳じゃない。

妖王の意思で発動する呪いをかけられていたのだ。

 

しかし、呪いは解かれた。

 

...まぁ、妖王は「それを解こうとしたら、殺す」とも言っていたのだが。

しかし何故か、何処かスッキリしたような顔をしている。

 

(もうどーにでもなーれ!アハハハハハハハハハハハハハ)

 

 

ーー人はそれを、「吹っ切れた」と言う。

 

 

 

「御柱!」

 

神奈子お得意の御柱だ。

見た目はただの木でできた柱。

だがただの柱と侮ることなかれ、神の力、神力が込められた柱だ。

 

「ハァ!」

 

ーーしかし殴り壊された。

 

そのまま、飛んでくる御柱を殴り、壊したのだ。

妖怪が。

 

「なっ...」

 

これには神奈子も驚く。

御柱は、そこらの大妖怪程度なら容易く殺すことができる。

 

それを殴り壊したのだ。

 

そしてそのまま、無言で殴りかかってくる黒森。

 

(距離はまだある...なら!)

 

「天候操作!」

 

天候操作。

 

諏訪子の能力と対になっている能力。

 

それを使い、神奈子は台風を造り出す。

そしてそのまま黒森に向ける。

 

しかし、黒森はそれを無視して来た。

 

「なっ?!」

 

台風のに向かってくるなど、正気の沙汰ではない。

 

 

「オラァ!!」

 

「ガッ!」

 

ーーノーダメージ。

 

そのまま神奈子は殴られ、吹っ飛ばされる。

 

ならば、と今度は雷を落とす。

が、またもノーダメージ。

 

吹雪を起こす、無視して殴られた。

暴風を起こす、なにもないかのように殴られた。

神力を使った術を使う、ダメージなし。

 

絶望。

 

不意に神奈子の頭に、そんな言葉が浮かんだ。

 

(いや...まだだ!)

 

神奈子はふと、思い付いた。

 

変わればいい、と

 

黒森との相性は悪い。

なら、フオルと変わればいい、と。

 

「御柱!」

 

黒森ではなく、フオルに向けて御柱を放つ。

丁度フオルが諏訪子に向けて雷撃を放ったところであり、助ける形になったが。

 

「諏訪子!あっちは任せた!」

 

「え!?」

 

諏訪子の返事を聞かず、そのまま御柱でフオルを吹き飛ばす。

咄嗟の事だったのか、防御出来ずに受けてしまう。

 

そして神奈子はフオルを吹き飛ばした方へ飛ぶ。

そこには身体中にヒビが入ったフオルが居た。

 

「なめ..るなぁ!!」

 

妖力を解放する。

 

妖力の波動で吹き飛ばされそうになるが、なんとか耐える。

 

「ぶち殺してくれる!!」

 

 

ーー第二ラウンド、開始。

 




更新遅れてすみません。

あと、キャラ崩壊酷くてすみません。

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