くさのねフレンズ   作:イナバん

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けものフレンズが終わった今、我々に希望はあるのか・・・
いや!ある!かばんちゃん達のグレートジャーニーはまだまだ続く!



3話 じゃんぐるちほー その2

蛮奇が橋の残骸らしきものの方を見るとフレンズがいた、その子は橋の残骸を滑り台にして遊んでいた。何回も登っては滑りを繰り返しあんなにやって飽きないんだろうか?と疑問に思った。

「おーい!」

「わーい!たっのしー!おお!君達も滑りにきたの?私コツメカワウソ!今日はいい滑り日和だね!」

「私は赤蛮奇って言うんだよろしく・・・なあ、ここに橋なかったかな?多分昔あったと思うんだけど」

「うーん、わかんなーい!私がきた時はすでにこんなだったよー!」

「なるほど、ありがとう・・・・で私達はどうする?」

相変わらずボスはフリーズしたまま、サーバルも少し不安げに影狼の方を見ている、小傘はジャングル行進が少しきつかったのか木の下で休憩している、わかさぎ姫は目を輝かせ蛮奇の方を見ている。

「わかったよ姫、向こう岸までよろしく」

「うふふ、やっと出番のようね・・・人間化解除!えい!」

みるみるうちに姫の足が魚の尻尾に変わった。

「やっぱり姫はこうでないとね!」

「ありがとう影狼ちゃん」

「さあボス捕まって!」

姫がボスをひょいと持ち上げた。

「あわわ、わかさぎ姫君は一体?」

「さあボス、アンイン橋まで案内して」

「君はフレンズなのかい?」

「え、えっと・・・・・そうよ!フレンズ!魚のフレンズなの!」

「・・・・」

「もう!また固まっちゃったわ!」

姫が少し不機嫌そうにそう言った。また姫の変身を見てカワウソが目を丸くしてこちらによってきて、

「すっごーーーい!なにいまの!?なにいまの!?」

「えっと・・・そう!フレンズの技なのよ!」

「ええーーー!あんなの見たことないよ!」

「だよねカワウソ!すごいよね!」

サーバルとカワウソは姫を中心に盛り上がっていた。

「影狼、私は小傘呼んでくるよ」

そう言うと蛮奇は小傘のいる方へ歩いていった、その間に影狼はカワウソにアンイン橋までどう行けばいいのかを聞くとジャガーと呼ばれるフレンズが泳げるから連れて行ってくれると言うことを聞いた。そのことを聞き終えた時ちょうど蛮奇と小傘が歩いてきたので蛮奇に今の話しをしてみんなでジャガーが来るのを待つ事にした。

 

 

「へえ〜君達げんそーきょーからきたんだ〜」

「うん!カワウソもしかして幻想郷知ってるの!?」

「知らなーい」

蛮奇はカワウソと小傘の微妙に噛み合ってない話に頭が痛くなっていた。そうこうしているとジャガーらしき人影が現れた。

「おーい!ジャガーちゃーん!」

「おお、今日も滑ってたのかー・・ん?そこの子達は?」

「私はサーバル!サバンナちほーからきたんだよ!で、この子達はげんそーきょーからきた蛮奇ちゃん、影狼ちゃん、わかさぎ姫ちゃん、小傘ちゃんだよ!」

「へえ〜聞いたこともないところからきたんだね〜私はジャガーよろしく、君達も乗せてほしいのかい?」

「そうなんだ、アンイン橋ってとこまで案内してほしいんだ」

「あいよ〜」

「私は泳げるから大丈夫よ、でも少し水が汚いわね」

「それは仕方ないさ、ここはそういう地方なんだ、にしてもあんた変わった足してるね〜表面がピカピカして綺麗だよ」

「ふふふこれは鱗って言うのよ」

「へえ〜私もジャングル長いけど姫みたいなのには初めて会ったよ、あ!雨だ!」

2人がわいわい話しているとジャングル特有のにわか雨が降ってきた。

「うわあああ降ってきたー!」

「はい、サーバルちゃんこれで濡れないよ」

「え、えーーーーー!すごーーーーい!これが傘なんだね!」

「なにこれ!なにこれ!すごい!すごい!水を弾いてるよ!」

「今日はいろいろと珍しいもの見れるね〜」

小傘の持ってた傘に驚くフレンズ達、またそれによってお腹が満たされたのだろうか、小傘がご満悦な表情のなっている。

「サーバルちゃん達〜そんな驚かないでよ〜わちきお腹いっぱいだよ〜」

「え!何?小傘ちゃん何か言った?」

「ふへへ〜なんでもないよ〜」

「じゃあ出発するよー」

「ええ!?雨降ってるわよ!?行くの!?」

思わず影狼が声をあげたが、

「ん?このぐらい大したことないよ、すぐに止むさ〜」

「小傘ちょっと入れて〜」

「うーーん3人はちょっときついよ〜」

「う!そうよね・・・・」

「ほら影狼私のマントで少しは防げるだろ?」

そう言って蛮奇は自分の着ていたマントを影狼の頭にかぶせた。

「蛮奇・・・・」

「まっ、これくらいの雨ならこの布切れでも大丈夫だよ」

「ありがとう、でもあなたが濡れるわ」

「たまにはそういうのもいいんじゃない?」

「蛮奇ちゃんって一見無愛想ぽいけど本当はすごい優しい子だよね、セルリアンの囮になった小傘ちゃんを放って置けなかったり、今みたいに影狼ちゃんが濡れないようにしてあげたり、私蛮奇ちゃんのいいところだんだんわかってきたよ!」

「ば、ばか!私は別にそんなつもりじゃあ・・・そう!お風呂だよ!お風呂のかわりだよ!」

「ふ〜ん」

「もう!本当にお風呂のかわりなんだよ!」

「ふへへ蛮奇ちゃん照れてる」

「おもしろ〜い」

そうこうしていると雨も止んでアンイン橋に着いていた。

 

 

 

「着いたよ〜ここがアンイン橋さ」

「・・・・わかってはいたが橋の残骸しかないね」

影狼が呆れた感じでそう言った。

「あ、ボスどこに行くの?」

「小傘、蛮奇ついてきて」

「うわあ!?ボスが喋った」

「そっか、ジャガー初めてなんだね!ボスって喋れたんだよ!」

「おい、ボスどこ行くんだ?」

ボスが歩いて行った先にボロボロの車体があった。

「もしかしてこれがバス?」

「おもしろ〜い!なにこれ!?なにこれ!?」

「大っきい!ボス触っていい?」

サーバルとカワウソははしゃいでいたが蛮奇はここもか、と言わんばかりの顔をしていた。

「運転席がないね」

「運転席?」

蛮奇が首をかしげるとボスが、

「本当は前にもう1つ車体があるんだ」

「それっぽいのなら前に向こう岸で見たよ〜」

「本当!?ジャガー!」

ジャガーと共に向こう岸に渡ると確かにバスの車体らしき物はあったがこちらもやはりボロボロだった。またこの車体をどうやって向こう岸へ運ぶかも問題だった。サーバルは力があったから持てることは持てるのだが泳げない、それに仮に泳げたとしてもバスの重さで沈んでしまうだろう。

「わーい!重たいぞー」

カワウソは無邪気に騒いでいるが蛮奇達にとっては死活問題だった、彼女達はこのジャパリパークでは人間並みに無力、時々自分達が妖怪や付喪神であることを忘れるほどであった。

「ねえねえ蛮奇、あの橋の残骸利用して局所的な橋作れないかな?」

お腹が満たされたからか今日の小傘は絶好調であった。蛮奇は他に策がなかったので小傘の案にのることにし、その場に居合わせたジャガー、カワウソ、サーバルの力を借りて川に途切れ途切れではあるが橋をかけた。

「なにこれ!なにこれ!おもしろーい!」

カワウソが1人ではしゃいでるうちにサーバルが自慢のジャンプ力と怪力でバスを向こう岸までもっていってしまった。

「サーバルちゃんすごいよ!あんな重いもの持ってジャンプできるなんて!わちきには絶対できないよ」

「えへへありがとう小傘ちゃん」

「で、ボスこれで本当に動くんだよな?」

「任せて」

ボスがバスの運転席に乗り何かを始めるとバスのエンジン音がし始めたがすぐに止んだ。

「電池がないよ、あの山で充電できるんだ」

「やっぱり・・・・よしじゃんけん負けたやつあの山行くってことで」

「ちょっと蛮奇いきなりすぎよ!」

そういうわけで蛮奇、影狼、小傘がじゃんけんすることになった。なお姫は久しぶりにはしゃいで泳いだからか、岸で寝ており起こしても起きなかった。

「じゃーーーんけーーーんぽん」

結果、影狼と小傘が行くことになった。

「なんで私が・・・」

「山のぼりかーたのしそうー!」

影狼は自分の運の無さを嘆いていたが小傘はノリノリだった。

「まってー!私も行くー!」

「サーバルちゃんも来てくれるの?」

「うん!なんだかすっごく楽しそうだから!」

「じゃあ私はバス見とくよ」

「私達は遊んどくねー」

こうして3人はかなり険しい山を登ることになった。後々バスで楽するために。

 

 




今回は特にないですね。

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