東方始天神   作:永夜 報

4 / 21
本日3話目の投稿。


かなりペースを上げていますが、
完全な不定期ですのでご了承ください。


それではどうぞ。












4話 魔導回廊

 あれから数億年流れて・・・・。

 

 遥か昔、遠い銀河系の彼方で・・・。

 

 

 

「この前置きはなんだ?

訳が分からん。元ネタを見たことはあるんだが」

 

『あ、そうなんですか。

まあ、銀河系も何もそんなにないんですけどね』

 

 能力の整理をしていたら、実に数億年ぶりで意思疎通をした。

 かなり久しぶりであったからコミュ障みたいになっているかと、

心配していたが別にそんなことはなさそうだな。

 

『それで今は何をやっているんです?』

 

「さあ?なんだと思う?」

 

 すごく適当に返す。

 でもこいつなら正解しそうだな。

 

『そうですねぇ。

ただの勘ではありますが『魔力の制御法について』、考えているのでは?』

 

 やっぱり当てやがったか。

 正直なところ心を読んだとしか考えられないし、

たぶんそうだろう。

 

「・・・・便利だな、それ」

 

『伊達に長く生きてるわけじゃないですよ。

そもそもあなたも似たようなもの持ってるじゃないですか。』

 

 なるほど。

 数億年でもこいつにとっちゃ一瞬ってことかよ。

 

 でだ。

分かっているなら手伝ってくれるか?

 

『ハイ。丁度暇してたんですよね♪』

 

 かなり、嬉しそうだ。

 

「じゃあ、お願いしましょう!」

 

 

 

 

「ていうかお前今まで何してたんだ?

こんなだたっぴろくつまんない宇宙空間でやることなんてないだろう?」

 

 漂う魔力を練り続け、それを使って魔法を使う空間を創る。

そういう作業をやっているときに、気になったので聞いてみた。

 

『・・・・・・・・好きなことやってりゃいいあなたとは違うんですよ。

私はここで星を作ったりそれで銀河を創ったりしているんですよ』

 

 なかなかめんどくさそうな作業じゃないか。

勿論やりたくないね。

 

『でも、他にやることもないんですよ。

暇すぎて暇すぎて。あー』

 

 ・・・・・こいつも大変なんだな。

・・・ただし同情はせん。

 

 そもそもこいつはなぜ俺を連れてきた?

いや、一億年もたっているのに今更だがな。

 

 こいつは俺を連れてきた理由を全く話していない。

いや、根本的にこいつはいったい誰でなんで俺をここに連れて来ることが出来た?

 

 こんな空間に干渉するなんていったいどういう存在なんだ?

 

 こいつに関しては疑問が多すぎる・・・いや。

 

 俺はこいつを何一つ知らない。

知らなすぎる・・・・・

 

 

『神琉君?手が止まっていますけど?』

 

「ッ!・・・・済まない。すこし考え事をしていた」

 

 突然に声をかけられちょっと動揺する。

 

『隠し事は無意味なんですよ。学習したらどうですか?』

 

 ・・・・・一瞬でバレてる。

 

『すみませんが何か教えるつもりはありませんし、聞いても何も答えません。

あと、探ることも無理です』

 

 ・・・・・こいつを上回れる自信が全くない。

策士という意味ではなく・・・・性格が悪い。

 

 

「はあ・・・」

 

『ほら、ため息なんてついたら進む作業も進まないんですよ?

もっと手を動かす!!』

 

「わかったわかった!

もう何も言わなくてもいいよ!」

 

 ちなみにさっきから手を動かすと言ってはいるが精神を使って、

魔力を通すパイプを作っているため手は動いていない。

 

 そして魔力を作る空間を創造し、

次に魔力を回す回路を作って、

最後に・・・・

 

 

 

 

 

 

 

『この後何をするんですか?

もう特にしなくてはならないことはなかったはずですが?』

 

「いや、星を創ろうと思ってな」

 

『星ですか?なんで今作ろうと?』

 

 天地はどうやら理解できていないようだ。

・・・一瞬だけでも有利に立ててちょっとうれしいぜ!

 

『貴方は本当に失礼な人ですね!

で、どうしてなんです?星を創ろうと?』

 

「うん、星といっても魔力の塊を創ろうと思ってな」

 

『魔力の塊・・・?

ああ、そういうことですか。魔法を使うときの標として使うのですね』

 

 正解だ。

つまり自分が魔法を使いやすくするための、道具をつくるということだ。

いや、おそらく星がなくても扱うことはできると思うが。

 

『なら作るなら作っちゃってください。

そうなるとここら辺にもう惑星は作れませんね・・・。

魔力の塊なんて危険な物体の近くに星を創れません』

 

「はいはい、そんじゃ作っていきましょう!!」

 

 一応練習したから、作れるとは思うが・・・。

自分の魔力を固めてそれを一つにしていき、結果的に自分の十倍くらいまでに作った。

 

 まだちょっと足りない。

あと百倍ぐらいの魔力が必要だろう。

 

 

 

 

 

 

 数年かけて魔力を集めて、一応満足するぐらいには集めることが出来た。

それでも最初に求めていたようなものよりかは小規模で稚拙なものだ。

しかしこれで手を打たないと今度は十年単位で時間が必要になる。

 

『終わりました?』

 

「ああ、あとは仕上げに空中に浮かせるだけだな」

 

 空中に浮かせる。

ふつうは魔力の塊なんて宙に浮かない。

それを可能にするのはとても強い・・・・具体的にいうと

「縛りから解放される程度の能力」である。

 

・・・・博麗霊夢の能力の上位互換である。

 

「やっぱり主人公補正すぎるよな・・・

ありとあらゆるものから『浮く』なんてな」

 

『その能力の上位互換をつかうあなたはいったい何になるんですか?』

 

天地がちょっと呆れてるがが放っておこう。

 

 早速この能力を使って・・・・ハイ浮いた!

 

「これで終わりっと!」

 

『お疲れさまでした』

 

特に興味もなさそうに天地が拍手をしてくれる。

 

『まあ、これで魔法の概念が誕生して仕事が一つ終わりました。

あと、この星に名前を付けてあげてください。

それも通過儀礼なんで』

 

 名前?

・・・全く考えてなかったな。

 

「なんかいい名前あるか?」

 

『・・・・わかんないです。

私自身名前はすごく適当につけてます。

なんか東方関係でどうでしょうか?』

 

『・・・・パンデモウム』

 

 適当に、本当に適当に考えた名前をつぶやいてみる。

 

『パンデモニウム、ですか?いいんじゃないですか?

魔界の中の街の名前ですよね』

 

「まあ、そういうことなんだけどね」

 

『?

どういう意味です?』

 

どうやら割とマジで理解できなかったらしい。

 

『意味なんてないよ・・・』

 ・・・・すごい、適当だな。

そんでもって怒られそうだが気にしちゃいけない。

 

じゃあ、本当に完成か。

 

 

 

 

 ・・・・・また暇になるな。

 

 

 

 

 

 

 

東国まであと124億年。

 

 

 

 

 

 

 




惑星の名前は元ネタ分かった人が多いでしょう!

この後出てくるキャラも分かったでしょう!

何てったってパンデモニウムのプラネットだもんね!!







▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。