インフィニット・ストラトス 黄金の不死鳥   作:PHENEX

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すいません間違えて消しました。


episode03

「織斑くん、何処かわからないところはありますか?」

 

HR後、合間の時間を寝たフリをして過ごし、1時限目のが始まった。

ついでに席は一番後ろの一番左だ。

 

 

そして半分が経過した頃、山田先生が気を使ってくれていた。

 

「……全部わかりません」

 

流石に全部わからないとは…。

彼はこの学園でやっていけるのか?

 

「え、えーと桜月君は大丈夫ですか?」

 

困惑している山田先生はこちらにも聞いてきた。

 

「自分は大丈夫です。しかし、細かいところで気になる点がいくつかありますので、後で聞いてもよろしいでしょうか?」

 

「はい!どんどん聞いてくださいね!」

 

ある程度ISについて触れているため1年の範囲程度なら問題無い。

2、3年の範囲は分からないところもまだあるためしばらくは復習をしなければ。

 

 

「…織斑、入学前に渡した冊子はどうした?」

 

「古い電話帳と間違えて捨てました!」

 

馬鹿か。

いやどちらかと言うとアホか。

どうしたら電話帳と間違えるのか…

 

そして恒例行事のように出席簿で頭を叩かれたアホは1週間以内に参考書を覚えるように言われ、授業は元の話に戻って言った。

 

 

 

──────

 

合間の休憩時間を寝て過ごし、2時限目が始まった。

2時限目は織斑先生が担当するようで、教室内は少しだけ緊張の糸が張り詰めていた。

 

「そうだ、授業を始める前に決めなければならないことがある。」

 

授業を開始して早々、織斑先生はそう言った。

 

「再来週に行われるクラス対抗戦の代表を決めようと思う。

まぁ簡単に言えば、通常の高等学校におけるクラス委員に相当する役割だ。

生徒による会議への出席や、今後の文化祭などの行事の責任者的な役割もやってもらう予定だ。

その事を理解しろ。

それと、自薦他薦は問わん。誰か立候補者は居ないか?」

 

織斑先生がそう言うとすぐに手が上がる。

こんなにやりたい人がいるなんて…

なんて冗談は止しておこう。

この手を挙げてる人々は恐らく男性IS操縦者という特別な存在にやってもらいたいだけ。

 

「織斑くんを推薦します!」

 

「はい!私も織斑くんがいいと思います!」

 

ひとつ訂正しよう。

織斑一夏にやってもらいたいようだ。

それならそれで楽ができるから個人的には構わない。

 

 

「お、俺っ!?」

 

まさか自分が当てられるとは思ってもみなかったのだろう。

 

織斑は驚き、後ろの席にいるクラスメイト達を見た。

こちらを見たような気がしたが、あえて目を合わせなかった。

 

「ふむ。第1候補は織斑だな。

他にいないか?」

 

このままではクラス代表になってしまう織斑は顔を青ざめて、こちらを見た

もちろん目は合わせない。

 

「な、なら──」

 

「そのような選出は認められません!大体男がクラス代表だなんていい恥さらしですわ!このイギリスの代表候補生、セシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」

 

机を叩き、大きな音を出しながら立ち上がったのは金髪の女子生徒。

名前はセシリア•ボイコット?らしい。

 

突然の罵倒に織斑は顔を顰め、クラス全体は驚きに満ちていた。

ボイコット?嬢は続けて喋りだした。

 

「実力から行けば私がクラス代表になるのは必然。それを物珍しいという理由で極東の猿にされては困ります!大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、私にとっては耐え難い苦痛で──」

 

言葉を遮り、日本代表()織斑が、反論を始めた。

 

「イギリスだって大したお国自慢が無いだろ。世界一不味い料理で何年覇者だよ」

 

軽くボソッと言ったつもりなのだろうか…。

こちらまで聞こえてくる声で言わなくてもいいと思うが。

 

「なっ………貴方ッ!私の祖国を侮辱しますの!?」

 

彼らは売り言葉に買い言葉という言葉を知っているだろうか。

「先に侮辱したのはそっちだろ!!」

 

「いや、だから売り言葉に買い言葉って知ってる?互いに相手の国を馬鹿にし合うとかグローバル化した小学生か!」

 

思わず、口に出してしまった。

するとすぐにオルコットがこちらを睨み、

 

「あら、貴方居たのね。

今まで誰にも推薦されなかったから忘れていたわ。」

 

「それは個人的には良かったですね。クラス代表なんかめんどくさいので。それよりもボイコット?嬢でしたか?」

 

「何か?それと、オルコットですわ。」

 

「オルコット嬢でしたか、失礼しました。

さて、イギリスの代表としてこの学園に来てるにも関わらず、先程の暴言。

 

恥を知れ。

 

一般人ならいざ知らず、貴女は軍人と同義の立場にある。

先の発言は些か問題があるのでは?」

 

むしろ問題しかないと言ってもいい。

オルコット嬢が、何やらプルプルしているような気がする…。

 

「…決闘ですわ」

 

「え、」

 

「そこまでコケにされて黙ってはいられません!決闘ですわ!」

 

「え、ちょっとそれは…」

 

「丁度いいな。では一週間後に織斑とオルコット、桜月兄による、模擬戦を行う。とりあえずこれで一旦終わりだ。席につけ」

 

強引に終わらせられた…。

いや、口から思ってることをこぼしたのが悪かったな…仕方ない。

非常にめんどくさいが、やるか。

 

その頃には試作のジェガンができているはず。

 

とりあえずそれで頑張ろう。

 

 




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