あれから時間が経ち、歴史の教科書にも乗るような大きな事件が起きた。
白騎士事件である。
それからISの発表により、桜月もISに対し研究を開始した。
さらにそれから数年後。
俺が、高校を卒業し大学に進学をする一方で、男性IS操縦者が発見された。
原作の開始である
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昨日から書いている大学の書類が完成し、一息つこうと部屋を出た。
ここ数年の出来事、
何年か前に、婚約者ができて以来、顔を合わせることなく、高校を卒業してしまった。
「写真で見てはいるが、流石に合わないというのは…」
まぁ、流石金がある家と言ったところか。
桜月家は様々な分野の商品を生産、販売をして今では世界でトップクラスのシェアを誇っている。
ISも出してはいるが、倉持には負けると言ったところか。
数年前からそのIS産業に参加して、ある程度の知識を得てはいるが…そも倉持に匹敵するようなISを作れてはいない。
試験機であのジェガンを製造中ではあるが…
まぁ、桜月家はインフィニット・ストラトスを宇宙にあげることに成功して、さらにある程度の社会的地位があるためしばらくの間はISに関われるだろう。
2回目はまだ出来てないが、しばらくしたらやる予定ではある。
「あ…」
…完全に忘れていたが、昨日の出来事だったか。
大学に進学をするために書類記入をしていたら、いつもは話しかけてすらこない妹が部屋にやってきた。
明日は、部屋から出るなと言われた。
どうやら、妹が彼ピッピを作ったらしい。
────しかし、水分補給しに来たときに出会ってしまうのはしょうがないと思う。
「は、はじめまして!奏さんとお付き合いをさせていただいています。織斑一夏と申します!」
おそらく原作の主人公。
最近テレビでよく見かける男性IS操縦者だった。
「え、あぁ。俺は桜月 榛也。
まぁ、ごゆっくり」
「え…あ、はい」
そうして、原作主人公らしき人物は、妹の部屋に戻っていった。
やはり妹も面食いか…?
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桜咲いたら1年生。
と、小学生の頃はよく聞く歌の歌詞。
「織斑君、織斑一夏君!」
本来なら大学の1年生になっているはずの自分は今。
IS学園の1年生になっていた。
「あ…は、はい!」
────
事の発端は、卒業した高校にて行われたIS検査。卒業生全員が集まり検査を実施した。
結果は勿論適合。そのまま大学の内定を消され、IS学園に入学という形になった。
この時は忘れていたのだが、転生前に言っていた特典というのはISに乗れるということだったのだろう。
それだけであって欲しい。
というか、むしろ転生特典なんていらなかった…
平穏に過ごしたいものだ…
───────
…まるで金属製の板で人の頭を叩いたような音が響き、意識の底から戻ってきた。
あの教師…ブリュンヒルデか。
織斑一夏を出席簿で叩いたのか、見るからに痛そうだ
「いってぇ! …げ、関羽!?」
何故そこで関羽が出てくるのかよく分からない。
それに匹敵するプレッシャーでも放っているように見えるのか?
「誰が関羽だ馬鹿者。織斑先生と呼べ」
「織斑先生、もう会議は終わったんですか?」
「あぁ、山田くん。
すまないな、まかせてしまって」
「い、いえ副担任ですから、
これぐらいしないと…」
顔を赤らめる山田先生。
なるほど。
あの般若の如き、教か────
「あっ…ぶな」
──────何か飛んでくるかと思ったら出席簿か…びっくりした
「先生、出席簿は投げるものではありません。」
「む。…これに反応するか」
「あはは、たまたまですよ。」
ん?回りがとても驚いた表情をしてこちらを見つめている。
なにかおかしなところがあったか?
いや、出席簿投げる時点でおかしいことではあるが。
「まぁいい。自己紹介しろ」
いつの間にか自分の番まで回っていたのか?気が付かなかったな。
「桜月 榛也、歳は18歳。
趣味はプラモデル作りとアニメ鑑賞です。特技は特に無いです。
こんななりですが、桜月技術研究所の技術長を務めています。
年が上ですが気にせず話しかけていただければ嬉しいです。」
『…なんか髪の毛長くて不潔な感じ…それにアニメが趣味とかオタクっぽくない?』
『…それに、男の癖に技術長とか調子載ってない?あんなのがなれるなら私もなれるわよ』
せめて聞こえるように言わないでほしい…
これでも人間だ。流石に傷つく。
「…はぁ、まぁいい。次、桜月妹」
「はい。桜月 奏と申します。趣味は料理、それと、一夏の彼女やらせて頂いております。よろしくお願いします。」
…耳を塞いだ。
「「「えぇぇぇぇ!!??」」」
やはり嫌な予感がして耳を塞いだのは正解だった。
『調子に乗った兄のほうと違ってちゃんとしてそうね』
…………いや、もう気にしない。
次の更新は来週になる予定です。
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