“インフィニット・ストラトス”の世界に転生して、10年近く経過した。
今は“桜月 榛也”と名乗っている。
意識が芽生えてからは恐ろしく感受性が高く、周りに馴染めなかった。
あの神様の言っていた特典とやらはおそらく『ニュータイプ』の事だったのだろう。
この『桜月』という家はどうやら一般に言うお金持ちとやらで既に婚約者が決まっているらしい。
そして8年前に妹が生まれている
あまり関わらないため直ぐに顔とかが出てこない。
すなわち、あまり仲がよろしくない。
―――――――
今日はとある会議場に来ていた。
父方の方が経営する技術会社と他の有名な技術会社が緊急で会議に行くことになった。
今回は社会勉強として親父に連れられてきている
「いいかい、榛也。静かに聞いているんだよ?」
「うん。」
とりあえず、静かに終わるのを待つ。
暫くして1人のうさ耳の少女(?)がやってきて会場はどよめいた。
それもそのはず、少女がこの重要なはずの会議に出てきたのだ。
「どうゆうことだ?」
「私にわかるものか。しかし、彼女は一体?」
「ここは子供が来るべき場所では無いぞ」
…結構騒がしくなってきている。
「静かにしたまえ!仮にもお客人の前だぞ?」
親父が立ち上がって周りを静めた。
「……失礼しました。」
すると司会者が
「えー、それでは、篠ノ之 束さん。宜しく御願い致します。」
「はい。……えー今回、ここに集まって頂いたのは────」
ここから全て、宇宙を目指すための翼“インフィニット・ストラトス”についてだった。
─────
説明が三十分程たった頃、遂に頭の硬い老人が声を上げた。
「いい加減にしたまえ!ここは子供が夢を語る場所では無い!私はここで帰らせてもらう!」
「私も帰らせてもらおう」
「せめて現実と妄想を理解してから来るんだな」
と、ご老人に続き、参加していた人達が去っていった。
肝心の篠ノ之氏は俯いて震えていた。
そういえば親父は……と周りを見渡すと、目が合った。どうやら篠ノ之さんの近くにいたようだ。
直ぐに向かい俺がそばに来たのを確認すると、閉じていた口を開いた。
「素晴らしい技術だ。だが、あのご老人たちを頷かせるためには証拠を見せつけた方がいいかもね。もし来る気があるならば、是非とも私たちの会社に来なさい。歓迎する。」
すると、篠ノ之さんは俯いていた顔を上げ、驚いた表情でこちらを見た。
「……はい。」
と、言った。
すると親父は
「それではこれで失礼します。また会いましょう。」
と言って入口の歩いていった。
自分も篠ノ之氏に頭を下げてから急いで親父を追いかけた。
「カッコつけるのはいいけど、置いてかないでよ」
「べ、別にかっこつけてるわけでは…」
──────
主人公
桜月 榛也
特典
ニュータイプ
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