インフィニット・ストラトス 黄金の不死鳥   作:PHENEX

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episode09

アリーナの一室。

そこには無数のコードに繋がれたフェネクスがあった。

フェネクスの周りの人達は皆、投影型ディスプレイをずっと凝視して、たまに何かを打ち込んでいる。

 

「やはり、このNT-D…発動条件は一切不明ですね。

しかも発動時の推力なんかのデータも一切わからない。

わかることは第三世代のインターフェースの使用によって発動くらい…。

ここの国以外でも、散々問い合わせが来てますよ…」

 

「そうか、すまないな…。

しかし、どうしたものか。フェネクスに使われているこのサイコフレーム…現在の技術では作れない。

サイコフレームに被弾したら直し用がないな。」

 

「一応、このガンダリウム合金?とやらは月で生産できるみたいですが…このサイコフレーム、まるでオカルトの塊ですよ。」

 

試合が終わったあと、1度研究所に持ち帰り、装甲の素材等の調査を開始した。

やはりというかサイコフレームは一体どうやって生産したのか不明のまま。

普段真面目でオカルトなんて信じていない副技術長の伊藤が、オカルトの塊だと言って投げるレベルで解析が困難な状態。

 

「ところであとどれ位で解析が終わる予定だ?」

 

「現状だと分からないものがNT-Dとサイコフレームぐらいなので、このまま明日まで何もわからなければ作業を中断しようかと。」

 

「そうか。では一足先に学園に戻っている。解析に夢中になりすぎて体を壊すなんてことするなよ。」

 

「気をつけるように言っときます。気をつけて帰ってください。」

 

「ああ、ありがとう。」

 

それだけ話すと、研究所を後にした。

 

その日、丁度、授業が終わる間際についたため、見学していたら上から織斑が地面に突撃していた。

 

 

 

授業終了後に一人寂しく埋めていた。

 

 

 

─────

 

夜。

最近、簪さんがキーボードを叩いている。画面を見るに恐らくISのシステム関連であろう、羅列が並んでいる。

 

「…簪さん」

 

「ぁ…もしかして起こしちゃった…?」

 

「いや、起きてたから大丈夫。

最近、遅くまでやってるみたいだけど、手伝おうか?」

 

「ううん…これは自分で完成させたいの。お姉ちゃんは1人で完成させたって聞いたから…」

 

姉の話になった時、少しだけ顔が悲しげになった。

なにかコンプレックスでもあるのだろうか…

ISを1人で完成させた…?

確か、ロシア代表が更識だった。しかし、聞いた話だとロシアの第2世代のISを改造しただけと聞いていたが…

 

「確かに更識楯無さん…だったかな?

聞いた話だと元々第2世代のISから改造しただけだと聞いたが…。簪さんのようにシステムを1から作り上げたという訳ではないと思う。

だから一人じゃなくて2人でもいいから協力してみよう」

 

「え…!?そ、そうだったんだ…

じゃあ、明日から一緒に手伝って…くれる?」

 

「勿論。とりあえずもう遅いし寝ようか」

 

「うん。そうする。」

 

そういえばなぜ1個人でISを作ることが出来ているのか。

少し疑問が残った。

 

 

─────

 

最近いつも隈を作っていた簪さんだが、今日は隈もなく、可愛らしい寝起きの顔で朝の挨拶を交わした。

 

その後朝食を食べ、それぞれの教室に向かった。

 

席に着き、送られてきたどうでもいい書類やなんかを軽く流しながら処理をしていく。今の時代、書類のほとんどがデータとして送られてくるため、髪を持ち歩かなくても問題ない。

基本的に、フェネクスについての情報提供だったり、予算についての書類。

勿論フェネクスについてなんか一切提供をするつもりは無い。

 

「──聞いた?中国から代表候補生が転入してくるそうよ!」

 

「へ?この時期に?」

 

予算に関しては…技術部の武装開発についてが多いが、基本的にまともなものでは無いので却下をしている。

 

「なんか都合があって1ヶ月遅れたそうよ」

 

中国から転入生…波乱の予感がするな。

主にあの織斑関連で。

それに非公式だが、中国は桜月に対してハッキングをしかけてきた相手でもあるからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

──軽快な出席簿の音が響くと同時に書類から現実に帰ってきた。

 

音のした方を見るとツインテールの小さい子が後ろにいる織斑先生の出席簿で叩かれたみたいだ。

 

「HRの時間だ。さっさと教室にもどれ」

 

「は、はい!分かりました!」

 

「お前らも席につけ!」

 

騒がしかった教室はたった数秒で静かになった静かになった。


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