元島国人の短編   作:屍原

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不完全な過去話、よくある『お決まり』だな。
哀れな『一般人』よ、死に方まで『一般』、まさに平凡だ。



……なにを言ってるんだ、屍原少佐?
無駄口叩く暇があるなら、さっさと作業を済ませろッ!

勿論、リハビリの事だこの蛆虫が!!!


過去話
死神信仰の話


  死を遠ざけるために、死を司る死神を信仰する。なんと皮肉な事だろう。我が家は一軒家ではなく、マンションに住んではいるが、隣人から、挙句はその地域の人々から遠ざかられてる。

 

  小さい頃から、家族は黒い服しか身に着けなかった、奇妙なドクロのネックレスを首に下がっていた、夜な夜な、おかしな儀式をしてきた。私も、例外ではなかった。

 

「ああ、崇高なる死の神よ!どうか、どうか私達に、あなた様のご加護を…!」

「……死が我らを遠ざからん事を」

  起床したのち、食事の前、儀式の最後、そして、就寝前に、必ずコレ(祈り)を口にする。家族曰く、我々は祈りを捧げる事で、死を遠ざけられる。故に、これは必然、義務と言われ、やらなければならない(強制)

 

  なんの役にも立たないというのに、なぜ家族は時間を惜しみもなく捧げ、存在するはずもない存在(死神)を敬うのだ?こんな事で時間を無駄にするくらいなら、コーヒーを堪能する時間に変えたい。むしろ要らぬ信仰を捨てたい、もしくは消したい。毎日毎日黒ずくめで、異質な目で見られるのは、気にしてるポイントじゃないが。私が忌み嫌い、呆れているのは、なぜ、信仰が生まれた?

 

  神があってこそ、信仰が生まれたのか?それとも、信仰があってこそ、神が生まれたのか?捏造され、この世に誕生した何か(聖典)が世に出回り、あらぬ信仰心を作り出した信者共の頭を、一度開いてみたいものだ。

 

  ああ、実に馬鹿馬鹿しい。

 

  だが、その代わり、私が学校で虐められた事はおろか、誰も私と接触を図らない。現に、大学にまで昇ってきたというのに、誰も私にちょっかいを出さない。ありがたいと言えば、ありがたいのだが。おかしな噂を拡散されるのは、流石にやめて欲しい。

 

  詳細は、こうだ。

 

  異端者()と関わりを持つ者は、死ぬ。接触を始めた瞬間、それは、即ち(冥界)への扉を開いたのと同然である。初めの頃は、些細な不幸が訪れる。例えば、日常においてなんともないミス、ちょっとした怪我。だが、その不幸の象徴は、時が経つにつれ、過酷なものへと変わる。四六時中感じる、得体の知れない(恐ろしい)視線。周りで起きる大きな事故や、物騒な事件に巻き込まれやすい。最終的には、命を落とす者が何人も。それはまるで、死神に目をつけられてしまったように。

 

  ちなみに、オカルトサイトの抜粋だ。暇な連中は、貴重な時間を台無しにするのが得意らしい。愚かで、救いようがない輩、両親とは意味が違うが、愚かである事は確かだ。彼らが書いてる事はあながち、間違っていない。両親以外私に関わろうとした、全ての人間はあっという間にこの世から消えて亡くなる、それはまるで、何者か(死神)が自分の存在を示してるような感覚。

 

  正常な感覚が殺された今でも、アイツ(死神)が未だ存在を示そうと、周りで事故やら殺人事件、人が近くで命を落としているのだ。だが私の知ったことではない、奴らの死に関わってなどいないし、私に巻き込まれ死んだという、勝手な噂をされるのはうんざりだ。

 

 

 

「まったくさ、どーして信じてくれねーの?」

  ふとした瞬間に、聞き慣れた(幻聴)が聞こえるのだ。幼い頃から、飽きずに話しかける声に、いつも構わず無視する方針を取る。なぜなら、声の主は常に己の事を『死神』と呼び、私に取り憑いてると馬鹿げた言葉を吐くのだ。非現実的で、非科学的なのは十分承知してはいるが、こうも頻繁に自分の身に起きたら、もうどうでもよくなってしまった。適応しやす過ぎる、という自覚はある。

 

  だがまあ、もうどうでもいい。

 

「貴様こそ、いつになったら消えるんだ」

  貴様のおかげで、今の今まで平穏な生活を得られていない。身近で死人が出る日常は、望んでない。ましてや私に殺しを強いる何者(死神)など、お呼びじゃない。いい加減静かな日々を送りたい、もしくは今すぐにでもこのクソ野郎を消し去りたい。

 

「平穏なんて言葉、オマエには似合わないけど?」

「ほう、ならさっさとこんなくそったれな人生を終わらせたいな」

 

  いっそ、平穏がどれほど貴重なのかを、思い知らせてくれる最高(くそ)の生を受けたいものだ。

 

  嘲笑うように、緑だった信号機が赤になり、空には不吉を象徴するカラスの群れが飛び交う。光が降り注ぎ、遮るように灰色の雲が浮かぶ、黄昏の不気味な紫が空を侵食する。遠くから、車が走るエンジンの音が近付く。

 

  そちらに、目を向く。目前まで、迫ってくるトラック。なんとも非日常な光景だろう。ハンドルを握ってる運転手の顔には、狂気に満ちた笑みが浮かばれてる。口を動かして、何かを言ってるようだ。

 

「叶ってやるよ」

 

  ああ、やっぱり、コイツは最低な野郎だ。

 




……リハビリのつもりが、駄文を生み出した気配が半端ない。
無駄な設定もあったり…?
分からん。

後日、修正するかもしれない。
するかもしれない、しなかったり…?

死神(自称)、お前、一体なにを考えてるんだ。

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