少年士官と緋弾のアリア   作:関東の酒飲

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今回で魔法少女リリカル〇のは編は終わりです。

旅行中に書いたんですが データが吹き飛んでしまい、作り直しました。バックアップは大切・・・。


あと、今回は短いです。


魔法少女リリカル〇のは  休みをください・・・

 灰になった俺を辻さんと神城さんが無理やり高機動車に乗せ、俺達は留置所に向かった。辻さん曰く、留置所よって、高町家の皆様を送った後、俺を旅館に送っていくれるそうだ。

「ここ海鳴は温泉が有名らしいな。希信達も疲れを取るべくみんなで旅館に泊まるか!!・・・どうしたイブキ大尉?自分の分?イブキ大尉の分はないぞ。帰らなければならないのだろう?」

・・・泣きそう。

 

 

 留置所に着くと、俺達はフェイト・テスタロッサ、高町兄妹とフェレット、クロノ・ハラオウンを拾い、ひとまず高町家に向かった

 ・・・留置所でテスタロッサ家感動の再会が起きたがここでは割愛しよう。

 

 

 

 

 高機動車は高町家に向かってゆっくりと向かっている。その間に今回の顛末を回想しよう。

 銃刀法違反、公務執行妨害、傷害未遂、殺人未遂などの罪に問われた恭也さんは文書厳重注意で釈放となった。帯刀帯銃免許を恭也さんは取得しているのにも関わらず、免許を携帯せずに刀剣を帯び、他人に刀を振るうのは何事か・・・ということで、後日講習を受ける必要があるそうだ。・・・恭也さん、緊急事態とはいえ免許不携帯は弁護できないですよ。

 そして、少女暴行の参考人のなのはちゃんとユーノ君(フェレットに擬態していたのは驚いた。)は調書を取り、簡単な注意を受けて終わった。今回の事は大人に言っても相手にされなかっただろう・・・ということ、政治家からの圧力、証拠不十分などもあってそのまま釈放だそうだ。瀬島さんはなのはちゃんに何かあったら連絡するようにと携帯電話の番号を教えていた。・・・今後こういう事があったら軍、警察に教えてね。

 テスタロッサ家は一切のお咎めなしだ。プレシアさんは事前に危険物を回収して、軍・警察の手伝いをしてくれていた・・・ということになった。フェイトちゃんも同じだ。プレシアさんは今後、「時の庭園」やその他諸々も売り、そのお金で海鳴に住むようだ。家族三人、幸せに過ごしてください。

 そして問題のクロノ・ハラオウンであるが、テスタロッサ家が許したこと、未成年ということで厳重注意となった。しかし、辻さんと瀬島さんは巡航艦「アースラ」艦長で、彼の母親であるリンディ・ハラオウンにそのことをひた隠しにして、彼女に恩を着せることができた。なんでも辻さんと瀬島さんが彼のために法を破るギリギリのことをやった・・・ということになっているそうだ。書類偽装は辻さんが、その他アリバイや証拠の処理は瀬島さんが・・・これならほぼ永遠にばれないだろう。リンディさんは釈放してくれたことに大変ありがたがっていて、辻さん、瀬島さんは時空管理局に伝手&貸しができたと喜んでいた。・・・まぁ、お互いがいいならそれでいいです。

 

 

 

 俺が回想(現実逃避)していると車が停止した。高町家の前に着いたようだ。

「お父さん!!」

「なのは!!」

なのはちゃんが士郎さんに抱き着いた。なのはちゃんの目元には薄っすらと水滴がついていた。流石に小学三年生で留置所一日体験はきついものがあるだろう。

「・・・」

「・・・」

恭也さんと忍さんはお互いに一言も発さず抱き合っていた。ッケ、リア充ガ・・・。

「イーブーキーさーん!!!」

そしてすずかちゃんは俺に向かって突撃・・・って、マジ

ドスッ!!!

ゴハァ!!!!

すずかちゃんは肉体能力が一般人より高いのだろう。見事な頭突きが俺のみぞおちに決まった。

ッハ!?

俺は一瞬気絶していたようだ。この子・・・子供と侮ったら・・・死ぬ!?

「イブキさん!!今日帰っちゃうんですか!?」

・・・この子、ついてくるとか言わないよな!?

「あ、あぁ・・・。今日帰っちゃうんだよ。残念だなぁ・・・。」

「そうですか・・・。本当はついていきたかったんですけど・・・お姉ちゃんに反対されて・・・。」

忍さん!!ナイス!!!

「でも・・・イブキさんが許可するなら行ってもいいって言ってました!!」

・・・責任はてめぇで取れってことか!?忍さんよ!!

「い・・・いやぁ・・・この後アメリカ行けなきゃいけないし・・・。(学校は)銃弾が雨の如く降る所だから・・・。あまり来て欲しくないかな。自分の身を守るので精一杯だと思うしさ・・・。」

「そうですか・・・。」

すずかちゃんは残念そうにしている。いや・・・マジであなた来たら家が混沌になって、学校と軍にロリコンって噂立つから・・・。

「イブキ君、軍の皆さん・・・家族が迷惑をかけてすみませんでした。」

士郎さんと恭也さんが俺達に謝ってきた。

「いえいえ、家族や友人が攫われたとなれば混乱しますよ。今後こういう事が無ければいいだけですし。」

免許不携帯以外、謀られたわけだし・・・。まぁ、大目に見ますよ。

「本当に・・・すみませんでした!!!」

「士郎さん、頭を上げてください。」

そのまま五分ほど士郎さんは頭を上げず、俺たちはその対処に追われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何を言っても頭を上げないので、今後うまいコーヒー(紅茶)を入れてくださいということになった。士郎さんのことだしタダにしそうだよな。・・・まぁ、問題になるからこっちは意地でも払うけどさ・・・。

 

 

 

 

 

 さて、すずかちゃんはとても名残惜しそうにしていたが・・・俺達は高町家を後にし、旅館へ向かった。時刻は11時過ぎ、チェックアウトは10時半まで・・・せめて温泉にと思ったけど無理だな、ハハハ・・・ハァ・・・。やってらんね。

 旅館へ着くと家族のみんなとはやてちゃんが待っていた。

「イブキ兄ちゃん、仕事終わった?」

「海鳴旅行ほとんどパァにしたおかげで何とか終わったよ。ハハハ・・・。」

「ハハハ!!仕事ならばしょうがない!!」

エジソン・・・あなたはそうかもしれないけど俺は一般人だぞ。

「イブキ様、帰りの運転ですが・・・大丈夫ですか?」

・・・あ。運転があった。

「うん・・・大丈夫・・・だと思う。」

「いつでもリサが変わりますよ?」

「あれ?リサ運転できたっけ?」

「免許はないですけど、運転はできますよ?」

それはいかんだろ・・・まぁバレないだろうけどさ。変わってほしいのは山々だけど・・・。

「イブキは余を放っておいたのだろう・・・。そのぐらいできるよなぁ?」

あの・・・ネロ陛下?あなたの笑顔が怖いのですが・・・。

 結果、俺が運転することになったとさ。・・・まぁ帰って三日もすれば飛行機の中だ。存分に休めるさ。・・・休めるよね。・・・休めるといいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 俺は自分の高機動車を運転し、はやてちゃんの家の前に置いた。

「みんなさん、本当にありがとうございました。とても楽しかったです。」

「おいおい、水くせぇな。」

ベオウルフが苦笑しながら言った。そういえば・・・はやてちゃんの両親は共に終始見ることがなかった。もしかして・・・。

「はやてちゃん、あまりこういうのは聞かないほうがいいんだろうけど・・・。君、親は?」

そういった瞬間、はやてちゃんの顔が一瞬曇った。

「私の両親は2年前に交通事故で・・・。」

「そうか・・・保護者はいる?」

「えっと・・・グレアムさん?グレアムさんならイギリスに・・・。」

「ちょっと待って、海外?出張?」

車椅子の子を置いて出張・・・まぁ、はやてちゃんはしっかりしているし、重要な仕事ならしょうがないのか?

「え?・・・えっと、グレアムさんには一回も会ったことなくて・・・。」

・・・はい?

「グレアムさんって本当に保護者なの?」

「た、たぶん・・・毎月お金送ってもろうてるし・・・。」

一回も会ったことがない外人から毎月お金が送られてくる・・・何それ、怖い。

「い、イブキ・・・これって児童虐待では・・・。」

「ニト、良く知ってるね。」

ハァ・・・皆さん、お金だけ渡して放置は児童虐待になるんだよ!!・・・などと考えた(現実逃避をした)後、重い空気の中俺は口を開いた。

「はやてちゃん・・・それは、児童虐待だ。」

「え・・・あ・・・そう・・・ですね。」

児童虐待ということに気づいたようだ。

「イブキ様・・・。」

リサが言った。ニトと玉藻が俺を見た。・・・まぁ、はやてちゃん一人ぐらいなら養育できるし、寮がダメでも俺の家のほうに住まわせれば何とかなる。

「はやてちゃん。言ったと思うけど俺は軍人だ。軍人は公務員だ。流石に公務員が児童虐待を見逃すことができない。だから・・・」

はやてちゃんの目は絶望していた。

「だから・・・俺の家に来るか?」

「はい?」

まぁ、唯一の問題はアメリカ行きのチケットを一人分もう一枚取れるかどうか・・・ぐらいだな。

「たまに、はやてちゃんの家に戻るし、どうする?」

「えっと・・・イブキ兄ちゃんの家に?」

「今は寮暮らしだから寮のほうかな。嫌なら別にいいけど・・・。」

もし、拒否するのなら・・・孤児院に送るしかない。流石に小学生の少女一人で生活は認められない。はやてちゃんは深く考えた後、頭を下げた。

「よろしくお願いします!!」

「あたぼうよ!!はやてちゃん!!いや、はやて!!」

今日、新しい家族ができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 悲しいお知らせがある。飛行機のチケットは取れた。ビジネスクラスだったけど。はやてが家族になったその日から引っ越しが始まったのだが・・・。

「イブキ兄ちゃん・・・大丈夫?」

はやての荷物全てを俺が運ぶことになった。

「なに、あれは修行だ。心配する必要はない。」

師匠曰く修行だそうだが・・・。

「でも・・・スカサハお姉ちゃん・・・。」

「ッ~~~!!!よ・・・よし、あっちでお菓子を食べよう。」

師匠・・・歳だからお姉ちゃんと言われたのが嬉しかったのか?

ドスッ

俺の足元に槍が刺さった。・・・すみませんでした。

 荷物を運び終えた後、リサがお茶を入れてきてくれた。

「ありがとう、リサ。」

「いえいえ・・・ところでイブキ様。」

「どうしたの?」

「あの・・・‘‘四次元倉庫’’で運べばよかったのでは?」

あ・・・・・・。

 




次回からアメリカへ!!

 




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