少年士官と緋弾のアリア   作:関東の酒飲

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頼光ママが1万で出ました!!
アガルタの女の‘‘不夜城のキャスター’’も欲しいし・・・6月は大金が出てくなぁ・・・。




まさか女装姿で会うなんて・・・

 午後からは専門科目の授業である。ところで、俺はある悩みを抱えていた。

{イ・ウーの中には銃どころか刀を喰らっても平気な奴がいるかもしれない・・・}

ブラドのようなHPチートがいるのなら、防御力チート、回避力チートがいてもおかしくない。今まで対峙したのはブラド、理子、ジャンヌの三人だけだが、この三人は耐久が半端ない。ジャンヌに至っては、一発でも当たったら上半身と下半身がサヨナラする威力を持っている25ミリ機銃を喰らっても肋骨3本骨折で済んだ。もしかしたら25ミリ機銃を喰らっても平気な奴がいるかもしれないと考えると・・・。もう、対戦車ミサイルや対戦車砲を使わなきゃいけないかも・・・。いや、直死の魔眼が無いとやっていけなくなるかも・・・。でも、死を理解するとか無理な話だし、それに精神やられそうだし・・・。もう戦艦の砲弾投げるか?

 などと考えがだいぶ飛躍してきた頃

「イブキ、久しぶりね。元気にしてる?」

俺に話しかけてきた人がいた。懐かしい声だが誰だかわからない。振り向くとそこには、キンジの兄のキンイチさん(女装Ver)がいた。え?

「キンイチさん、お久しぶりです。いくら弟が心配だからって女装して潜入は無理があるんじゃ・・・。」

カチャリ

俺の腹にリボルバーが・・・

「今の私はカナ。いいわね。」

「イエス、マム。」

リボルバーが下ろされた。

「カナさん、なんでここにいるんです?来るなら連絡してくださいよ。」

「悪かったわね。ちょっと用事があってここに来たの。」

その用事とやらを知りたいけど、深入りは禁物だしな・・・。

「そうですか。キンジには会いました?だいぶ心配してましたよ。」

おかげで憲兵動員したしな。

「ええ、もう会ったわ。元気そうでよかった。」

「そうですか、偶には連絡くださいよ。」

「ええ、分かったわ。」

そう言ってカナさん(キンイチさん)はスタスタと何処かへ行ってしまった。ったく、無事なら連絡くらい欲しかったぜ。

 

「イブキ、今の人は誰かな。」

エルが瞳孔を開きったまま、俺に話しかけて来た。うん、何か大きな誤解をしていそうだ。

「あまり大きな声で言えないけど、キンジの兄さんだから。俺がちっさい頃世話焼いてもらった人だから。」

「じゃあ、なんで女装してるのかな?」

「俺が知りたいよ。何でも用事があるそうだ。その為じゃないか?」

そう伝えるとエルの瞳孔は元に戻った。よかった。ついでだ、エルにさっきまで悩んでたことを相談しよう。

「なあ、エル。ty・・・」

「おい!!札幌武偵高の生徒と神崎が戦うってよ!!」

知らない生徒が走ってきて、この大部屋にいる皆に大声で伝えてきた。

「イブキ、どうしたの?」

「いや・・・何でもないわ・・・。」

なんか、喋る気失せちゃったよ。いいや、平賀さんに今度25ミリ機銃用の 硬芯徹甲弾(APCR)でも作ってもらおう。それに辻さんに頼んでパンツァーファウストかそれに近い物貰ってくればいいか。

 

 

 俺とエルは第一体育館に行くと、そこはすでに人だかりができていた。

「おい、あの札高の子すげぇぞ。」

「こりゃ神崎の不敗伝説も終わりか?」

「ハァハァ、アリアたんの汗、太もも・・・ハァハァ。」

なんか怖い奴もいたけど気のせいに違いない。人をかき分け最前列へ行くと、そこではアリアとカナさん(キンイチさん)が戦闘をしていた。これは・・・まぁ、戦力差ありすぎだろ。アリアはいくら将来性があるからって言っても経験の差がなぁ・・・。霊基再臨1段のアリアが聖杯使われたカナさん(キンイチさん)と戦っているって思えばいい。圧倒的な戦力差だ。というかなんで戦ってるんだ?カナさん(キンイチさん)に殺気はないし、全力を出しているようにも見えない。アリアの実力を計っているのか、稽古しているかのどっちかだな。

 俺とエルが観戦をしていると聞きなれた声が聞こえてきた。

「どけ!!どいてくれ!!」

キンジが人波をかき分けて最前列にいる俺たちの隣に来た。

「キンジ、お前も見に来たのか?」

「アリア!!!!」

こりゃぁ、俺達のこと視界に入ってないな。・・・試合でも見るか。

「おいで、神崎・H・アリア。もうちょっと・・・あなたを見せてごらん。」

そう言ってカナさん(キンイチさん)は憂いた表情をしたまま、早撃ちをした。この早撃ちはすごいな、普通じゃこの早撃ちが見えないぞ。

「っう!!」

アリアの体から鞭でたたかれた音が聞こえた後、前のめりに倒れた。アリアは防弾制服を着ているから弾が貫通しないけど、その分そのエネルギーすべてを受けるからなぁ・・・。流石に倒れるよなぁ・・・。・・・これが普通なんだよね。初期の戦車を貫通できる威力の銃弾何発も喰らって肋骨三本骨折で済むのっておかしいよね・・・。イ・ウーって化け物ばっかりなんだろうなぁ・・・。カット

「蘭豹、やめさせろ!!こんなのどう考えても違法だろ!!また死人が出るぞ!!」

キンジが蘭豹に抗議をし始めた。確かに武偵法によって実弾使用の訓練においてはC装備(全身フルアーマー)の着用が義務付けられている。まぁ、生徒同士の私闘や蘭豹の命令のせいでC装備なんてほとんど着けている奴はいないけどな。どうせ戦闘の時なんてC装備つけていることなんてほとんどないから、初期訓練以外はC装備いらないと思うんだけどなぁ。

「おう死ね死ね!!教育のため、大観衆の前で華々しく死んで見せろや!!」

そう言って蘭豹は瓢箪をグイッと・・・あの中酒入ってるのかよ。それで給料よく出てるな。・・・それに蘭豹もあんなこと言ってるが、カナさん(キンイチさん)がアリアに殺意や殺気が無いのは分かってるだろう。そうじゃなかったら絶対に門前払いだからな。

 キンジは蘭豹の説得を諦めたようで、今度は防弾ガラス製の扉の鍵を開け中に侵入した。

「カナ!!やめろ!!」

キンジがここまで焦ってやるということは・・・アリアとカナに何か関係があるのか?

「くぉらキンジ!!!授業妨害するなや!!脳みそぶちまけたいんか!?」

ズドォン

そう言って蘭豹はキンジの足元にS&WM500をぶっ放した。キンジはそのせいで転びかけたが、それでもカナさん(キンイチさん)のほうへ駆け寄る。ここまでやるってことは大分ヤバいことでもあったのか?

「・・・キンジ?」

カナがキンジのほうへ注意がいった瞬間、アリアは逆立ちをするように立ち上がりカナさん(キンイチさん)へ蹴りを入れようとした。カナさん(キンイチさん)はほとんど動かずに避ける

「こんのぉ!!」

そう言ってアリアは至近距離で発砲するも、カナさん(キンイチさん)に手首を叩かれ射線がずれる。

ダンダンダンダン・・・ガチャ

アリアの拳銃が弾切れを起こした。ちょうどその時アリアはカナさん(キンイチさん)の背後に入り込んだ。絶好のチャンスとばかりに拳銃から小太刀に替えて切りかかった。

ガガガ!!

金属と金属の激しい衝突の音が聞こえたと思ったら、アリアの小太刀は真っ二つになっており、刀身は宙にくるくると飛んでいた。カナさん(キンイチさん)は頭の三つ編みにナイフでも仕込んでいたのだろう。ただ軽く髪を振っただけで小太刀を切り刻む威力を生むとか、カナさん(キンイチさん)も化け物だな・・・。

「はぁ・・・はぁ・・・さ、さっきの銃撃・・・‘‘ピースメーカー’’ね!?」

アリアはカナさん(キンイチさん)を睨みながら言った。

「よくわかったわね。そう、私の銃は、コルトSAA・・・通称、平和の作り手(ピースメーカー)。でも、あなたはそれを見ることができなかったはずだけど?」

アリアよくわかったな。俺見えていても、古い6発装填のリボルバーくらいしかわからなかったぞ。・・・勉強不足か。

「イブキよ!!この集まりは一体何だ?」

いつの間にかネロも来ていたらしい。

「アリアとカナさん(キンイチさん)の戦闘をみんな見ようと来たみたいだ。まぁ、キンジの乱入でもうそろそろお開きになりそうだけど。」

「ほう、カナとやらはあの三つ編みの子か?」

「あぁ、キンイチの兄さんだ。」

「なかなか美しい奴よのう。」

「・・・ネロさん。あの人男だし彼女いるぞ。」

「余は関係ない!」

・・・そういえば、両刀だったんだっけ。そういえば、キンイチさんはパトラと結ばれるんだっけか?

「妬いているイブキは見ものよのう。愛い奴め。」

「ネロ、お前揶揄ってたのかよ・・・。あと妬いてない。」

流石に親友の兄貴を家族が寝取り(NTR)とか笑えないから言ったんですけど。

 そんなこんなネロと話していると

ピーーーーーー!!!

ホイッスルの音が聞こえた。なんだなんだと音がしたほうを見ると、そこには小さな婦警さんがいた。は?なんでここに警察が?

「あなたたちも解散しなさい!!」

婦警さんがそう言うと生徒たちはワラワラと散っていった。学校に警察が入ることはめったにない。それに女性の警察が一人で来るなんて絶対あり得ない。身長、胸の大きさ、声の質からして理子か?

「ッケ!!サムい芝居で水差しやがって。後で教務課に来いや!!・・・峰理子!!」

蘭豹は防弾ガラスの衝立を飛び越え、小さな婦警さんにガン垂れて言った。

「・・くふっ!くふふふふふふふふふ・・・」

婦警さんは笑い出した。理子の声で・・・。うん、正解だな。

 するとカナさん(キンイチさん)はフラリと踵を返し、あくびを一つ。そしてそのまま体育館を去っていった。

緊張の糸が切れたのだろう、キンジは脇腹を抱え、その場に膝をついた。遅れてアリアも膝を折り、顔面から倒れた。

「帰りますか。」

「「そうだね(そうしよう。)」」

アリアの手当とかしようと思ったけど、後はキンジに任したほうがよさそうだしな。

 

 

 「平賀さんいる~?」

俺はあのアリアとカナさん(キンイチさん)の決闘(?)の後、エルとネロから分かれ、平賀さんの工房に顔を出した。

「ここなのだ~。」

平賀さんは大きな箱に頭を突っ込み、足をバタバタ振っていた。パンツが丸見えだが、なんかこう・・・小さい子が遊んでいるようで、まったく興奮しない。よかった、俺はロリコンでない。

「どうしたのだ?」

「あぁ、25ミリ機銃の貫通特化の弾を作ってほしくて。」

それを聞くと平賀さんは少し引いた。

「これ以上威力を増すって何に使うのだ・・・?」

「ちょっ!!何引いてるの!?人には使わないよ!!非装甲や軽装甲の車とかだよ!?」

これ人に使うと思ってやがる!?

「よかった~。イブキ君が警察に捕まるのはさすがに嫌なのだ。」

「・・・俺を何だと思ってるんですか。流石に人に通常弾使うとかしないから。」

25ミリの通常弾(弾の中に火薬が入っている)とか使ったら人間木っ端みじんだぞ!?そのくらい俺だってわかってるぞ!?

「ジャンヌちゃんという例がいるのだ。」

「あれ、あなたが作ったゴム弾使いましたよ!?」

「流石にゴム弾でも対人用じゃないのだ。」

「そうだったの!?」

確かに「ゴム弾作って」と言って、「対人用ゴム弾作って」とは言ってないけどさ。・・・やっぱりジャンヌは化け物だ!!・・・まぁ、対人じゃなかったから倒せたのか?

「対人と思ってました。これ以降、人間には使いません。(人外には使います。)」

「わかったらいいのだ!!」

「それで、貫通特化。作ってくれます?」

「もちろんなのだ。装弾筒付翼安定徹甲弾(APFSDS)でいい?」

え?25ミリの小口径で作れるの!?

「費用無視の貫通特化50発と、費用を抑えた貫通特化を200発お願い。」

あ、費用無視したらどこまではね上がるかわからないし・・・。

「あぁ、費用無視のほうは50発で3000万を目安にして。」

この程度なら支払えないことはないしな。最悪カジノで稼いでくればいいし。

「了解したのだ!」

「よろしくね~」

俺は平賀さんの工房から出ていった。

 

 

 

 

・・・俺は疲れているんだろう。掛け軸が「直流こそ至高」から「直流を崇めよ」って変わっていることは、俺の見間違いだろう。そうに決まってるんだ。

 

 

 

 

寮に戻り、部屋の扉を開けようとすると

ガチャリ

扉が向こうから開き、アリアが出てきた。

「アリア、どっか行くのか?」

俺はアリアに話しかけたが、アリアはフラフラと歩き、何処かへ歩いて行ってしまった。どうかしたのか?

俺は靴を脱ぎ、リビングへ向かった。

「ただいま~。キンジ、お前またアリアとなんかあったのか?」

「起きたら殺すのか?アリアを。」

・・・・・・え?

「殺さないわ。・・・あら、イブキ。おかえりなさい。」

「え?あ・・・ただいま。・・・何の話ですか?物騒な。」

すると、カナさん(キンイチさん)はソファで足を組み、

「‘‘第2の可能性’’がある限り、アリアを殺さない・・・という事よ。」

・・・詳しくはわからないが、今日のキンジとアリアを見てキンイチさんのアリア殺害計画は取りやめた・・・という事か?

「ある限り・・・ってことは、それが無くなったらまた襲うのか。何なんだ、その‘‘第2の可能性’’って・・・」

キンジはカナさん(キンイチさん)を睨みながら言った。・・・またってことは前もあったのか?いや、今日のか?殺気や殺意はなさそうに見えたが・・・。

「・・・ごめんね、教えてあげられないわ。ヘンに意識させたくないもの。」

そう言ってカナさん(キンイチさん)はソファーからスクッと立った。

「創世記2章18・・・人、独りなるは善からず。我、彼に適うt・・・

バーーーン

「主殿!!漁師の者から初ガツオをいただきました!!」

「イブキ、農家の人からキュウリにトマト、山椒、そら豆、ミョウガを送ってもらったよ。」

「イブキ様、今日はごちそうですよ!!あら、キンイチ様、いらっしゃったのですか?」

扉を思いっきり開けた音が聞こえたと思ったら、大きな発泡スチロールの箱を持った牛若、段ボールを抱えたエル、腕まくりをしたリサが入ってきた。

「イブキ、この前もらってきた酒があろう。あれを開けろ。」

「こいつぁいい肴だぜ!!竜ほどじゃないがな!!あぁ、エジソンは研究があるって言って血の涙を流してたぞ。」

師匠にベオウルフも・・・。というかお二人、ほぼ毎日家で飯食ってない?エジソン・・・そこまで大事な研究があったのか・・・残念・・・。

「初ガツオと聞いたなら黙っちゃいられねぇ!!良妻の意地、見せますとも!!」

「今までファラオでしたのでビール造りは初めてなのですが・・・。今日というハレの日のために作ってよかったです。」

すでに着物の上から割烹着セットの玉藻に、大きな(かめ)を持ってきたミイラとメジェド様にニト・・・。ってニトそれ密造!?・・・まぁ、バレなきゃいいか。

「うむ!!至高の肴には至高の酒よな!!」

ワインの瓶を両手に持ったネロまで・・・ってネロ!?あんたどこで買ったの!?

グーーーーキュルルル

音が鳴ったほうを見ると、そこにはおなかを抑え顔が赤くなったカナさん(キンイチさん)が・・・

「食べてきます?」

カナさん(キンイチさん)はコクリと頷いた。まぁ、今日は華の金曜だし、酒解禁でいいかな。

「キンちゃん、実家から梅干しが来たよ。って・・・キンちゃん・・・」

白雪が大きな壺を持って部屋に入ってきた。入った瞬間、瞳孔が開いたが・・・。

「ふっふっふ!!イブイブ~、見よ!!この立派なビワを!!この理子を崇めよ!!」

立派なビワを持ってきた理子も入ってきた。・・・・・・こいつは大宴会だな。一応アリアにも連絡しておくか・・・。そういえば・・・前もこんなことあったような・・・。

 

 

 

 

 

 その後・・・酒を大量に飲まされ、酔っぱらったカナさん(キンイチさん)のカツラが取れたのは秘密だ。

 




イブキはキンイチさんが女装する理由を知りません。

バイトに中間テストにレポートに課題に・・・書く時間が無いです・・・。「足りぬ足りぬは工夫が足りぬ。」なんですけどね・・・。

夏休み編のクロスもある程度決まってきました。でも、またアメリカは無理があるかな?

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