少年士官と緋弾のアリア   作:関東の酒飲

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これが不死の英霊(イモータル・スピリット)だ!!

あと、さらに一万課金して沖田さん爆死・・・


誤診なんてひどい・・・

ガトリング銃は1丁おおよそ毎分3000発なので毎秒50発という速さで撃つ。単純計算すると、そのガトリング銃が5丁あるので毎秒250発イブキに向かってくるという事に・・・。

「リアルな数字なんて考えなきゃよかった!!くたばれガトリング!!」

クソッ!!案の定「影を薄くする技」使っても狙っていやがる!!でも一瞬だけ動きがおかしかったな。機械の助けを借りた人間が遠隔操作してるのか?今とっさに刀抜いて自分に当たる銃弾だけを何とかしてるけど、このままだとジリ貧だ。すでに何発もかすって血まみれだし。

「バンザーーーイ!!!」

俺はバスから飛び、車の一台へ!!その間に散々撃たれたけど致命傷になる部分しか弾けなかった。クソッ!!何発被弾した?あちこちがイテェ!!俺の動きが変化する時に一瞬「影の薄くなる技」使っているから敵の銃の動きが若干遅いけど、それでも何発も被弾する。「緋弾のアリア」から「被弾のイブキ」にでもするか!?うん、絶対売れないな。カット

 俺は一台に乗り移り、その車にあった銃に一閃。そして刀を納刀し、二丁拳銃で残り4台のタイヤを破壊。よろめきながら乗っている車の運転席に乗り込み、減速・・・。ヤバい、意識が朦朧としてきた。血の流し過ぎか?もう一台新しいのが来たな。そいつのタイヤを破壊し

「おう、俺離脱するからよろしく・・・。」

インカムでそう伝えた俺は意識を失った。

 

 なぜか、お経のようなものが聞こえる。なんでだ?俺は目を開けると、箱に入れられていた。しかも俺は白装束を着させられてるし。え?ふざけるな!!これは冗談でもしちゃいけねぇだろ!?

「おい!!俺は生きてるぞ!!!」

俺は箱のふたを蹴り、何とかどかした。そして、その箱から俺は出て

「冗談でもこれはないだろ!!」

と怒鳴った。あちこちがイテェ・・・。流石に結構傷を負ったしな・・・。その場を見渡すと、そこには坊さんと、涙を流す第2中隊の面々、山口少将、カジノで会った山本さん、士官候補生の時に世話になった人たち、武偵高校の面々に、家族まで・・・え?なんでみんな驚いた顔してるの?まるで死人が蘇ったような・・・。

「「「「「「ぎゃぁあああああああああ!!!生き返ったぁああああああああ!!!!」」」」」」」

 

 どうも、バスジャックから三日も経っていたようだ。矢常呂イリン先生から

「銃創18箇所、また20箇所以上弾丸や車の破片が食い込んでいたのよ!?脱臼や捻挫もあったのになんで生きてるの!?何度も死亡判定したのよ!?」

なんて言われた。18箇所しか被弾してないのか、運がいいな。俺は

「人ですし間違えくらいありますよ。」

そういうと、矢常呂先生は、おかしい、間違えるはずがない・・・。などとブツブツと何かをしゃべってた。後日、俺のサンプルが欲しいと強請られた。

 矢常呂先生がブツブツと何か言いだした時、やっと我に戻ったのか、第2中隊と武偵高

の面々が俺に駆け寄り、、俺を叩いてきた。

「なんだ生きてたのかよ!!」

「心配かけやがって!!」

「この希信!!感涙の涙が止まらん!!」

「死んだって聞いてたのにこの野郎!!」

イタイ、イタイって!!

 

 何とかみんな落ち着き、俺は病院に搬送されることになった。その時に聞いたのだが、家族のみんなは生きていることはわかっていたようだ。まぁ、死んだらパスが切れるし。でも、ネロと牛若は泣いて抱き着いてくるし、エルとニトに師匠はしきりに俺の体に触っていた。ところで、エル?瞳孔開いて

「こんな風にしたのは武偵殺しだっけ?・・・どこを切り落とそうか」

なんて言わないで。ほら武偵は不殺だからね。牛若も

「首・・・落とす・・・。」

なんて言わないで!!

 病院に着くころ、俺はアリアとキンジがどうなっているのか気になった。何でもアリアは今日、羽田から4時の便でイギリスに帰るらしい。思い出したぞ、そこに武偵殺しがいるんだった。犯人は理子だっけ?

 家族のみんなが病室から出て行ったあと、俺は鬼塚大尉に電話をした。家族にこの事伝えたら絶対理子を殺しに行くだろうし・・・。

「どうした、ボウズ。さっき会ったばっかりだろう。」

「鬼塚大尉!!俺を羽田まで送ってください!!友人が危ないんです!!」

「・・・ボウズ。それは傷だらけのお前が行かなきゃダメな事なのか?」

「そうです!!今日の4時の便には間に合わないと!!」

「もう3時過ぎだぞ。それでもか?」

「そうです!!何とかなりませんか!!」

「わかった。病院の外で待ってろ。」

鬼塚大尉は電話を切った。これできっと羽田に間に合う。武装は「4次元倉庫」に全部入ってるな。俺は「影が薄くなる技」を使い、病院の外に出た。よかった家族がいたらバレそうだし・・・。

 そういえばそろそろ「4次元倉庫」の名前をつけないとダメかな。「王の財宝」がもとだし「一般人の雑貨」にでもするか?うん、ネーミングセンスないな。などと考えていると、病院の大きな駐車スペースにC-1が着陸した。そこから辻さんが出てきた。あ、この人も巻き込んだのか。

「イブキ大尉!!早く来い!!」

「ハイ!!」

C-1の中で鬼塚大尉、辻さん、神城さん、角山中隊長に散々泣かれながら、よかった、生きてたか、と言われたときは悪いことしたなぁなどと思った。

「イブキ大尉、これは本当に君がやらなきゃいけないのかね?」

辻さんが聞いてきた。

「友人の命の危機です。それにその便に乗っている一般人も危機に瀕するので。」

そう言ったら、角山中隊長が

「まぁ、村田大尉はやるって言ったら聞かないだろうしね。ナカジマプラザや空港の件でもそうだったらしいじゃないか。行ってきなさい。でも我々は行けないからね。」

「なんでです!?行きましょうよ!!」

コックピットから鬼塚大尉が反論をした。

「私も行きたいんだけど、三角諸島の件がまだ引きずっていてね。あの事件があったのに1年もたたずにもう一回となると弁護は難しい。もちろん、‘‘通りすがりのタコ’’や‘‘偶々いたイカ’’は無理だからね。」

「「「・・・・・・。」」」

三人がそっぽを向いた。おい、やる気だったのかよ。だから隅っこにタコやイカの足や魚の被り物があるのか・・・。

「ところで、その飛行機は4時12分羽田発ロンドン・ヒースロー空港行き、ANA600便ボーイング737-350だよね。」

「え?多分そうですが?」

角山中隊長は急にそんなことを聞いてきた。

「うん、神崎・H・アリアという名前が乗客名簿にあったからね。」

・・・・・・嫌な予感がするなぁ。

「ちょうど村田大尉の葬式があったから有給を4日もらったんだ。でも村田大尉が生き返っちゃったしなー。ちょうどその便でイギリスにでも旅行しようかと考えていたんだー。」

・・・もしかして。

「旅行鞄ありませんよ?パスポート持ってるんですか?」

「必需品は現地調達。パスポートは持っているし大丈夫さ。軍人ではなく、旅行者として行く。チケット代だいぶかかったなぁ」

「「「中隊長!!!ずるいです!!」」」

三人が猛抗議。

「君たち有給は二日しかとってないでしょ?それにパスポートも持ってきてない。前回の件で君たちは自重しなきゃいけないしね。」

その一言で三人は黙ってしまった。よって、角山中隊長も同行することになった。

 

「ところで、村田大尉。君は二階級特進だったんだけど、それ取り消しになるからね。」

「ですよねー。中佐になれるかも!!って思ってたんですが・・・。」

 

何とかギリギリで羽田に着いた。俺と角山中隊長は空港内を走り、搭乗ゲートに向かっていた。その時、武偵高の制服を着た人間が走っているのを見つけた。キンジだ。

「キンジ!!お前もアリアの飛行機止めようとしているのか!?」

「え?イブキ!?なんでいるんだよ!?死んだって聞いたぞ!?幽霊か!?幽霊なのか!?」

キンジは大分慌てている様子。

「矢常呂先生の誤診で死んだことになってたんだよ!!」

「あの先生が誤診とかありえないだろ!?俺も確認したぞ!?イブキ、本当に幽霊じゃないのか!?」

「しつこいな!!俺は生きてるよ!!あちこちケガばっかりだけど!!」

そうすると、走りながらキンジは俺の頭を指さした。頭になんかついてるのか?

「なんで白装束に三角のやつ頭に着けてるんだよ!!」

え?そういえば式場からここまで着替えるの忘れてた・・・。だから空港内でジロジロ見られるのか。

「・・・着替えるの忘れてた。」

「ふつう忘れるか!!!」

なんでC-1内で指摘されなかったんだ?

「中隊長、なんで教えてくれなかったんですか!?」

「いや、わざわざ着けてたから意味があるのかなって。」

せめて教えてくれよ・・・。頭巾くらいは取るよ。

「イブキ、隣の人は?」

「俺の部隊の中隊長。角山大佐。」

「どうも少年。角山です。」

「あ、どうも。遠山キンジです。」

 

 ゲートに着き、ボーディングブリッジを過ぎ、何とか飛行機に乗った。バタン、ハッチが閉められた。キンジはフライアテンダントに飛行機を止めるよう説得するが、結局無理なようだ。まぁ、動き出しちゃったしな。キンジは諦めたようで、アリアの部屋であろうとこへ行ってしまった。角山中隊長も自分の席へ行ってしまった。一応聞いておくか。俺はフライアテンダントに声をかけた。そして、フライアテンダントが俺を見たらすごく驚き、困惑、そして少し怯えていた。まぁ、白装束だからショウガナイか?

「お嬢さん、ところでこんな子を見ませんでしたか?」

俺はそういって懐から理子の写真を出し、フライアテンダントに見せた。

「い、いえ。み、見ていません・・・。」

「そうですか、こんなかわいい子見たら、印象に残っていると思うんだけど、やっぱり見覚えありません?」

「は、ハイ・・・。」

なんか怪しいがショウガナイ。

「そうですか。何か思い出したら教えてください。」

俺はアリアのところへ行った。

 

 アリアを驚かせようと思い、取っていた三角のあれを頭に着け、中に入ろうとした。

ガガガーーーン!!

お?雷の音か。いい雰囲気だな。そして俺はアリアの部屋に入り

「キェエエエエ!!よくも!!よくもぉおおおお!!」

「「ぎゃぁああああああああああああああ!!」」

二人して驚きやがった。おい、キンジ、お前は知ってただろうが。

「幽霊!?幽霊なんでしょ!?イブキは死んだって!!」

「いや、生きてますからね、ちゃんと足もあるぞ。」

俺はそう言って三角のやつを取り、足を見せた。それでもアリアは落ち着かない。どうしよう。

 

「医者の誤診だったのね。驚いちゃったわ。」

「泣いて驚いてたよな、アリア。」

俺がそう言ったら睨まれた。もう少しいい反応してくれないかな。愉悦を感じられないじゃないか・・・。そう思いながら俺は刀を差し、銃を身に着けた。

「キンジの分は払うになったけど、イブキはどうするの?」

「そのくらい出すさ貴族様。平民だからってこっちにも矜持はある。」

そう言ったら、アリアはフーンと納得したようだ。あれ?キンジ、なんか苦悶の表情だけどどうした?そう思った瞬間

ダァンダァン

始まったか。俺たちは部屋を出て機体前方のほうへ向かった。その時に角山中隊長と合流した。すると、コックピットへの扉が開いており、そこからさっきのフライアテンダントが基調と副機長を引きずって出てきた。小さい体でよく男二人引きずれるな。

「「「動くな!!」」」

そう言って俺とキンジ、角山中隊長は拳銃を構えた。するとフライアテンダントが

「Attenntion please.でやがります。」

そう言って胸から出した缶をこっちに投げた。缶からは煙が・・・。フライアテンダントは防毒マスクなんてつけてないから、ただの発煙筒だろう。

「みんな部屋に戻れ!!ドアを閉めろ!!」

そう言ってキンジは近くの部屋に避難し・・・って、おい!!

「キンジ!!こいつは毒ガスじゃねぇ!!発煙筒だ!!」

っち、フライアテンダントは一階のほうへ避難しやがった。そこからアリアも合流し、一階に行くと、そこのバーでフライアテンダントが足を組んで座っていた。

「お嬢さん、ところでさっきの写真の女の子。見覚えあるんじゃないですか?」

俺がそう言うと、フライアテンダントは顔に貼ってあった特殊メイクであろう物をベリベリと剝がしながら

「えぇ、毎日見てますから。」

と言った。特殊メイクを剥がした後、その顔には写真に写っていた顔と同じ顔があった。同じくらいの背、胸、そして若干の怯え、もしかしてって思ったけど当たりだったか。

「理子!?」

「やっぱりなぁ・・・。」

「Bon soir」

理子はそう言って横にあったカクテルを飲み、ウインクをした。

 

「おい、理子。お前未成年だよな。」

「ちゃんとノンアルコールだよ!!」

 

 

 




イブキのモデルはあの船坂。アリアの登場人物はほとんど何かの子孫という設定ですが、主人公だけは何かの子孫とかにはしたくなかったので名前は全く違います。主人公は雑種です。(ただ、一族ほとんどが軍人。父ちゃんは事務がすごかったよ、というぐらい。)

あの船坂が赤ん坊のころから鍛えて、途中から英霊や準英霊クラスの人に鍛えてもらったら・・・このぐらいにはなるはず。

新人軍人編でカジノでボロ儲けしたときに山本さんと知り合った。高校生活一学期編の閑話で出会いを書きたいなと思います。

土日月とバイトなので毎日の投稿が難しいかもしれません。努力はしますが・・・。

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