仮面ライダーARTHUR 王の名を持つ仮面の騎士 作:名もなきA・弐
それでは、どうぞ。
「せーの」
『「「アーサーチャンネル!!~~~~」」』
ラジオのスタジオみたいな場所でウェルシュ、戒、琴音の三人が番組名を口にした途端、拍手や歓声が沸き上がった。
賑やか雰囲気の中、戒は挨拶を始める。
「どーもみなさん、おはこんばんにちは!素敵なお姉さんとの出会いを期待している系男子の門矢戒です。よろしくお願いしまーす!!」
「おはこんばんにちは。そんな世迷言を抜かしている隣の幼馴染を殴りたい系女子の幸村琴音です。よろしくお願いしまーす!」
『おはこんばんにちは。そんなことを笑顔で言う隣の女子が怖い系男子のウェルシュだ。よろしく』
ウェルシュが名乗った瞬間、笑い声と再び拍手が沸き上がり、それに満足した戒は説明を始める。
「さあ、やってまいりました第六回目の『アーサーチャンネル!!』、この番組はどんな番組かと言いますと!」
『本編で語れなかったとこ、感想であった身近な疑問を答えていく所謂「質問コーナー」だね、第一回でも触れたがこの番組はメタ発言が多い…それを好まない人はバックすることを勧める』
「じゃあ、解説を始める前にゲストを紹介します!月閃女学館二年『夜桜』さんと巫神楽三姉妹の末っ子『華風流』ちゃんです!どうぞー!!」
戒とウェルシュの注意事項の後、琴音は今回の特別ゲストである二人の名前を呼ぶと忍装束を着た夜桜と華風流が登場する。
「えと、月閃女学館二年の夜桜です。よろしくお願いします」
「どうも、朴念仁を見ると苛々する系女子の華風流よ。よろしく」
緊張した面持ちで夜桜は挨拶を行い、華風流は不機嫌そうに紹介を終える。
【オリジナルエラーについて】
『応募してくれたエラーたちだね。作者が怪人のネタに困ったのとほんの好奇心で募集を行ったのだが思いのほか応募が来て嬉しかったと言っていたな』
「びっくりしたなー。ドーパントやロイミュードみたいな既存の怪人ならまだしも完全オリジナルの怪人だから来た時は本当に驚いたらしい」
「で、その結果が私のエラー化?」
ウェルシュと戒の二人が話す中、不機嫌そうに華風流がチューチューアイスを咥えながら話に割って入る。
「そう不機嫌になるなって。でも、本当に個性的なキャラが多くて作者本人も良い勉強になったらしい」
「モチーフが自由な分、逆にエラーの設定に困るってジレンマがあったもんねー」
「やはり色々と大変だったのですね」
宥めている戒に続くように、琴音は困ったように裏事情を言うと話を聞いていた夜桜が納得したように頷く。
『しかし、まだまだオリジナルエラーはいるから…我々も気を付けなければね』
話をまとめたウェルシュは次の議題へと移るべく、ボタンを押した。
(※)改めて応募してくれた皆様方、ありがとうございました!
【オリジナルキャラについて】
「スピンオフ大戦ブレイクでフィリップ先生が授業で教えてくれたことの使い回しだけど、作者はまず『気に入ったキャラの声や性格、見た目』から考える」
『戒の場合は黒鉄一輝の声から、琴音の場合はあるゲームキャラの見た目から細かい設定を練っているよ』
「そうは言うけどさ、カー君、ウェルシュ。それって意外と難しくない?」
琴音からの質問に戒は「そんなことない」と彼女の言葉を否定する。
「見た目が決まれば後は連想ゲームみたいに決まる。例えば作者のお気に入りキャラの一つ、アンデルセンで考えると…見た目と声、口調が気に入っているからそれに合うように自分なりにカスタマイズする。ダボついた白衣と眼鏡をつけて科学者らしい神経質なキャラにして髪形は少しパーマにする。そしてキャラの方針としてなるべく長台詞が特徴にして…これでオリジナルキャラの完成」
『そして、キャラが立っているかどうかセリフを喋らせる』
戒の説明の後にウェルシュが音声の再生ボタンを押す。
インテリ系毒舌のオリキャラ ICV子安武人
「はっ、『なぜ』だと?お前らニンゲンがあまりにも不甲斐ないから俺たちが代わりに支配してやるんだろうが。もっとも、下等生物には理解出来ないがな」
「うわ、随分嫌味なキャラになったわね」
『あくまでも一例だからね。気に入らないと思ったキャラはすぐに没にして次のキャラを作っているよ』
再生されたセリフに華風流が顔をしかめるがウェルシュが注意事項を促すと戒が説明を始める。
「後は、キャラに『死ね』とか『クズ』とかを極力使わせないようにしているぐらいだな。はい次のお題」
ボタンを押して最後の話題へと突入する。
【仮面ライダームネノリと登場した怪人、組織について】
「ANOTHER COMBO7で登場した仮面ライダーじゃな!?」
「そうですけど…夜桜さんテンション高いですね」
半笑いで尋ねた戒の言葉に目を輝かせた夜桜は頬を赤く染めると俯いてしまうが戒が慌ててフォローを入れる。
「いやでも可愛いですよ?年相応って感じがして」
「なっ!?そんなことは…///」
「はいはい、話を始めるよー」
そんな彼女の反応を気にせず、手を叩いた琴音は説明を始める。
その時、華風流が表情を増々不機嫌にさせていたのは恐らく気のせいだろう。
「詳しい設定は本編を見てもらうとして…ムネノリは夏の劇場版に値する番外編で登場する限定ライダーだよね。モチーフは侍、プテラノドンと狼の変わったチョイスだけど剣術と雷撃のみで相手を追い詰める戦法を得意としているよ」
「何か裏モチーフはあるのですか?」
「『雷鳴の勇者 キョウリュウゴールド』だよ。でもモチーフがモチーフだったから詳しい人はすぐに分かっちゃったみたいだけどね」
苦笑いする琴音に夜桜は「なるほど」と納得したように何度も頷くと、ウェルシュは続きを説明する。
『組織と怪人については番外編なので思い切って登場させたのが作者の本音だ。本編には絶対に登場しないので安心したまえ』
「てか、その話だと○○○機関と○○○(読んでいない方のための自主規制)の二つが登場したけど関連性はあるの?」
「そこは作者オリジナルの設定だが同一の組織だよ。○○○機関は○○○が世界政府に取り入って発足させた人体実験専門の機関だ。ムネノリはその殲滅や残党の始末を行っているらしい」
華風流の問いにすらすらと戒は答えるが二人の会話には所々ピー音が入っており聞き取りにくくなっている。
「だけど、他の藩士を比べると随分暗いお話よね」
「作者がVシネの仮面ライダーエターナルをイメージしているからな、必然的に暗い話になってしまったらしい」
「じゃあ…」
「はい、そこまで。これ以上の詳しい設定はネタバレになるから言わない」
なおも質問をしようとする彼女に対して戒は笑みを見せて、華風流の口元に人差し指を当てて言葉を遮る。
突然のことに彼女は顔を赤くしたが特に気にすることもなく、彼は「ちなみに」とあることを教えようとする。
「変身者はある作品に登場するキャラの関係者となっています。ヒントは高木Pと変身者の苗字と名前…これで分かった人は作者と思考が同じです」
「そこっ!不名誉な称号を読者に与えない!!」
カメラ目線で話す戒に対して琴音がツッコム中、いよいよ最後の時間が近づいてくる。
(※)もし彼の正体が分かっても名前を書くなどの『ネタバレは禁止』でお願いします。
『さて、そろそろお別れの時間がやってきたがどうだったかな二人とも?』
「門矢君や他の皆さんとお話が出来て面白かったです。また読んでくださると嬉しいです」
「べ、別に戒に会いたくて来たわけじゃないんだから…勘違いしないでよ」
「はいはいツンデレツンデレ」
「ツンデレ言うな!」と何時も通りの戒に怒る中、ウェルシュは締めの挨拶に入る。
『では、本日はここまで!お相手はウェルシュと』
「門矢戒と!」
「幸村琴音と!」
「華風流と」
「夜桜でお送りしました!」
『バイバーイ!!』
全員の言葉の後、盛大な拍手と歓声と共に『第六回アーサーチャンネル!!』は締めくくられた。
今回は、ちょっとした筆休めのお話です。そろそろ他の作品もすすめなきゃ…でもリアルの都合が…と四苦八苦している状態です。
もしかしたら仮面ライダームネノリのお話を更新するかもしれません。
ではでは。ノシ