仮面ライダーARTHUR 王の名を持つ仮面の騎士 作:名もなきA・弐
それでは、どうぞ。
ジャラジャラと音が聞こえる…一定のリズムで聞こえてくるその金属音は自分いや…『自分たち』をさらに高ぶらせる。
『ニャハハ♪』
『…あは』
気づけば、自分たちは笑っていた。
多くの金が集まることも、金の手に入るゲームが出来ることも…ゲームに敗れた負け犬どもの顔を見ることも。
何もかもが楽しかった。
……そう思えてしまう自分が何よりも怖かった。
千歳とリアは自分たちの故郷でもある貧民街で子どもたちに自作の紙芝居や折り紙芸を見せていた。
元来、手先が器用な方である二人は自身の特技を生かした芸を駆使して子どもたちを笑顔にしていた。
「こうして、お爺さんになってしまった青年は鶴へと変身し、同じく亀へと変身したお姫様と末永く暮らしたのでした…めでたしめでたし」
「これをこうしたら…はい、魔法少女の完成です」
千歳は可愛らしくデフォルメしたキャラクターを描いた紙芝居を見せて、リアは水色の折り紙を折って立体的な魔法少女を作り上げて子どもたちを湧かせていた。
完全なボランティアだったが子ども好きである彼女たちは故郷でもあるこの場所を少しでもより良い場所にしようと内緒で活動しているのである。
無論、こうした慈善活動をしているのは彼女たちだけではない。
「『KP仮面』…参上っ!!」
『わーーーーーーーーーーっっ!!!』
マスクを装着した斑鳩が悪役のスタッフたちと激しいアクションを行っており詠や叢も斑鳩に続く形で名乗りを上げている。
三人も同じように慈善活動をしている中なのだが千歳はあの三人がどうも好きになれなかった。
リアは嬉しそうにしていたが実の両親と他人に裏切られ続けてきた彼女にとって、信じられるのは身内だけであり赤の他人を信用することはとても難しい。
そんな複雑な感情を向けたまま、千歳は黙ってヒーローショーを眺めていた。
午前の部が終了し、昼食の時間となった。
斑鳩と詠が作った『特製 もやし豚汁』に全員が舌鼓を打っており子どもたちの顔にも笑顔が浮かび上がっている。
千歳も一口すする…悪くない味だ(というよりも美味い)。
頬が綻びそうになるのを堪えながらも豚汁を黙々と食べていると、隣に座っていた少年が声を掛けてきた。
「ねーねー、千歳お姉ちゃん」
「っ?どうしました?」
「『命のギャンブラー』って知ってるー?」
命のギャンブル……?
子どもの口から「ギャンブラー」などというキーワードが出てくるとは思わず、少し驚いたが好奇心が勝った千歳は話を聞こうとするよりも早く斑鳩と詠が話に割り込んでくる。
「聞いたことありませんね…どういったお話ですか?」
「わたくしも興味がありますわ」
割って入ってきた二人にむっとするも、リアが「まあまあ」と宥めてきたため仕方なく子どもに続きを促す。
「最近、
「ふむ……聞かせてくれないか」
「都市伝説」と聞いて漫画を描くためのインスピレーションが刺激されたのか叢がメモとペンを持って尋ねると、子どもは笑顔で答えた。
「えっとねー、お金をたくさん持っている人の前に必ず現れるギャンブラーがいるんだってー」
子どもは朗らかな表情で話を始めた。
「待ちやがれっ!!」
『好い加減しつこいにゃんっ!!…たく、どうしてこんなことに…!』
戒は女性の声で喋る一体のエラーを追いかけていた。
きっかけである連続昏睡事件の解決依頼を受けた彼は蛇女学園の補欠メンバーを連れて佑斗と共に行動を開始しており、被害者がいる豪邸に踏み入れようとした時だった。
――――「ぎゃあああああああああああああっっっ!!!」――――
悲鳴を聞いた戒たちが豪邸に入るとそこには一つ目の猫又がおり、ルーレットやトランプ、サイコロなどのギャンブルの道具をあしらった金色の鎧を纏った異形『ハトゥール・エラー』と引っ掻き傷を負った倒れている男性がおり、侵入者に気づいたハトゥールはテーブルに置いてあった金のインゴットを口に含んで体内に取り込むと、慌ててその場から逃げ出す。
佑斗にその場を任せると、戒たちは追跡を開始したのだ。
そして、再び現在へと変わると戒はボーラーハットに手を当てながら脚を速める。
『ひぃ、ひぃ…ち、ちょっと休け…』
「オラァッ!!」
機動性はあるのだが体力はあまりないのだろう…全力で走って数分で息を切らしてしまったハトゥールはその場で動きを止めてしまい、その隙に戒の跳び蹴りが叩き込まれた。
「ぶぎゃ」と悲鳴をあげながら地面を転がる羽目になったハトゥールは起き上がると、戒を狐のように吊り上ったモノアイで睨みつける。
『くそっ、ギャンブルの邪魔だにゃんっ!!こうなったらお前も始末してやるにゃんっ!!』
両手に持ったエラーカセットを投げてポーントルーパーを複数召喚すると、その内の一体が戒に襲い掛かるが振り下ろされた攻撃を躱して蹴り飛ばす。
そしてアーサードライバーを腰に巻きつけて、起動したドラゴンカセットを装填してサイドグリップを握った。
「変身っ!!」
【RIDE UP! DRAGON! 牙の連撃!RED KNIGHT!!】
アーサーへと変身してグレンバーンで殴る。
目の前の少年が仮面ライダーだったことにハトゥールは驚くが呪術が施された鉤爪でアーサーを引き裂こうとするが……。
「甘いっ!!」
『ミギャッ!?』
「…そこですっ!!」
総司が放った鎖鎌が右腕に絡め取られるとそこを間髪入れずに芭蕉の大型筆に仕込んだ刃がすれ違いざまに繰り出されたことでハトゥールは派手に転んでしまう。
その一方で芦屋と伊吹がチャクラムと大鋏でポーントルーパーを消滅していく。
二人とアーサーがポーントルーパーを全滅させたころに、何とか鎖鎌を引きちぎって立ち上がったハトゥールだが瞬時に距離を詰めたアーサーの前蹴りが彼女の顎を捉えていた。
「そらよっ!!」
『ニャアアアアアアアアアアアアアッッ!!!』
浮き上がったところを間髪入れずに蹴り飛ばして再び地面を転がるハトゥール…致命傷を与えようとマジシャンリンクにチェンジしたアーサーのパンチが繰り出されようとした時だった。
「ぐわっ!?」
「教官っ!」
右腕に走った激痛に蹲るアーサーに芭蕉と総司が駆け寄っているその隙にハトゥールはトランプ型のエネルギー弾を手裏剣のように飛ばして地面に着弾して発生した煙を目くらましに逃走する。
総司は標的を見失ったことに憤るが教官である戒の安否を確認する。
「教官っ、無事か!?」
「ああ、でも…」
アーサーは傷口を見るが大した外傷はなく、何時もなら絶えることの出来る怪我だった。
ただ分かったのは、視界の端に映った黒い生物的な剣…あれが投擲されて自分の右腕に当たったのが原因なのは分かる。
(…面倒なことになったな)
未知の敵に警戒しながらも、アーサーはゆっくりと立ち上がってからドラゴンカセットを抜き取るとグリップのトリガーを引いて変身を解除した。
「やれやれ、危なかったねぇ…強力な能力だったから大丈夫だとは思ったんだけどなぁ」
『所詮は一般人の女で寄生型だ、強力な能力を持とうが宝の持ち腐れだろ』
エラーの融合を解除した男性はパペット人形に言い訳を口にしていた。
パペット人形は相も変わらず毒のある言動で男性を罵倒するが、それに対して彼はただ笑うだけ。
一人と一体が会話をしていると、やがてハトゥールが足早にこっちに来る。
『た、助かったにゃん』
『テメーが不甲斐ないから手伝ってやったんだ、少しは頑張りやがれ』
「分かってる」とハトゥールはパペット人形そう返すとその場から立ち去ろうとするがそこに男性が声をかける。
「頑張ってねぇ。『猫に小判』なんて結果にならないようにお兄さんは健気に応援しているからさぁ」
『余計なお世話だにゃんっ!!!』
その言葉に苛立たしげに返したハトゥールは、今度こそ足早にこの場から去って行った。
男性もこの場から立ち去ろうとした時だった。
『見つけたぞてめぇ…!!』
「んんっ?」
行く手を阻むように現れたのはレッドゾーン・エラー。
モノアイは怒りに染まっており、今にも飛び掛からんばかりの敵意を持っている。
「久しぶりだねぇ、車君。相変わらず口調が安定しな…」
男性がフレンドリーに話しながらこちらに駆け寄ろうとした途端、レッドゾーンは彼を殴り飛ばしていた。
凄まじい勢いのまま、男性は壁に叩きつけられるとその場に崩れ落ちる……しかし。
「痛いじゃないかぁ。お兄さん、ボディランゲージは嫌いじゃないけどやり過ぎは好まないなぁ」
何事もなく立ち上がった男性は服に付いた誇りを払い、改めてレッドゾーンに向き直る。
男性は笑っていたが一人だけ過剰な反応を示す存在がいた。
『テメーッ!!ふざけた真似してんじゃねぇぞ、ジャンク野郎っ!死んだらどうする気だっっ!!!』
パペット人形は恐怖と怒りをにじませた口調で両腕を大きく動かしながら騒ぎ立てる。
レッドゾーンはそれを無視して話を始める。
『何でオーナーに顔を見せねぇ?』
「マキムラ君のとこには後で行くつもりだよ。だけど、お兄さんはエラーカセットをいくつかばら撒いてしまったからねぇ…それの監視をしなきゃいけないんだよぉ」
『それはボクちゃんの仕事ニャ』
彼の言葉に反応したのは何時の間にかレッドゾーンの肩に座っていたミケネ…その声は僅かながら呆れの感情が見えており、目の前の男性が如何に面倒なことをしているのか分かるだろう。
ため息を吐いた男性は「やれやれ」と首を振ると両手を大げさに上げる。
「分かったよ。マキムラ君のところに案内してくれないかなぁ、黒猫君と車君?」
『ちっ』
『耐えるニャ、レッドゾーン。何時ものことだニャ』
自分のペースを崩さない彼に舌打ちをするレッドゾーンを窘めるように言うと、ミケネはこの場にいるメンバーをデータ化してこの場から立ち去った。
「…で、そのギャンブラーとの勝負に負けると魂を奪われちゃうってお話ー」
『……』
話しが終わると五人はその話について考えていた。
教えてくれた子どもにお礼を言うと、顔を合わせて話し合いを始める。
「これはもしや…」
「エラーの可能性、がありますわね」
斑鳩と詠が話しあう中、千歳は帰り支度をしておりリアが彼女に声を掛ける。
「千歳?」
「兄様と琴音のところに行きます。もしかしたらもう事件に関わっている可能性が…」
「我も協力する」
叢が彼女の肩に手を置くが、千歳はそれに少し驚きながらも「大丈夫です」と返す。
リアは少し注意するように彼女に対して口を開く。
「千歳、好い加減にしてください。協力出来るのでしたら力を借りるべきです」
「分かっているでしょ、リア。私はあなたみたいに他人を信じることは…っ!?」
リアに対して千歳が反論しようとした時だった。
『金、金っ!金っ!!』
『うわああああああああああっっ!!?』
切羽詰まった様子の猫又の怪人…ハトゥールが転がるようにこの場に現れたのだ。
突然現れた怪物に全員が悲鳴をあげてパニック状態に陥るが叢とリアが避難誘導を開始する。
一方のハトゥールは周囲から聞こえる悲鳴にヒステリックに頭を掻きむしると叫ぶ。
『うるさいっ!!!静かにしろにゃんっっ!!』
ハトゥールは「黙れ」と言わんばかりに大量のポーントルーパーを召喚してからトランプ型エネルギー弾を撒き散らすとその内の一つが千歳の元にぶつかろうとするが忍転身した斑鳩がそれを庇い、右肩をかする。
「な、何でっ…!?」
「だって、戒さんの友達は…わたくしの友達ですから」
「……っ!!」
笑顔でそう言った彼女に対して千歳は罪悪感が湧き上がるが、ハトゥールは斑鳩を見た途端、歓喜と狂喜に満ちた声を出す。
『お、お前っ!!鳳凰財閥の娘だにゃんっ!!勝負っ、私と勝負するにゃんっ!有り金全部と魂を賭けたゲームをするにゃんっ!!!』
「っ、どうしてこのようなことを…!」
彼女の問いにハトゥールは一転して苛立たしげに喋る。
『うるさいうるさいっ!!お前みたいなブルジョワにはバンピーの気持ちなんか分からないにゃんっ!!!』
そう叫ぶと、声高々に話を始める。
『金は世界一大切な物品だにゃんっ!それを欲しがるのに理由なんてないにゃんっ!宿主は弟の手術費を手に入れた途端、「自首する」とか言い出したにゃんっ!冗談じゃない、私は金が欲しいんだにゃんっ!!!金っ!金っ、金っ、金っ、金金金金金金金金金金金っっ!!だから私と勝負するにゃんっ!!無様な負け顔晒してさっさと有り金寄こすにゃんっっ!!』
まくし立てるハトゥールに対して斑鳩は辛い表情を見せる。
寄生しているエラーの発言には憤りこそ覚えるが、融合してしまった彼女は本当にお金が必要だったのだろう…それに対して自分は何も言うことも行動することも出来ない。
しかし、だからといって……。
「わたくしは、あなたと勝負しません」
彼女の要求を呑むことも、彼女の意思に反して好き勝手に暴走するエラーを見て見ぬふりなど出来ない。
正面からそう断った斑鳩に対してハトゥールは地団太を踏む。
『お前の意見は聞いてないっ!!勝負しろにゃんっ!全てを賭けろにゃんっ!!それが出来ないなら…金を置いて消えろっ!!』
ハトゥールが斑鳩目掛けてエネルギー弾を発射するが、それを全て相殺する影があった…千歳と詠だ。
火縄銃と大剣を担ぎ直すとポーントルーパーを二体排除した叢とリアが並び立つ。
その様子にハトゥールは理解出来ずにいた。
『お前ら…金のない匂いがするにゃんっ。ならどうしてこいつの味方をするにゃんっ!?金のない者同士、手を取り合うべきだにゃんっ!!!』
「…一緒にするな」
「確かに、私も金持ちは嫌いです」
「私もですわ」
三人の言葉に同意するように千歳も頷くと口を開く。
「でも、彼女は…私たちの『友達』です。それなら私たちがあなたの邪魔をする十分な理由になります」
『友達ぃっ?あっはははは。そんなもので世の中上手くいくわけないにゃんっ。金以外にっ、正義なんかないにゃあああああああああああああんっっ!!!』
ヤケになったハトゥールは鉤爪を構えて突撃しようとするが戒の乗るドライグハートがハトゥールを跳ね飛ばした。
『ニャガアアアアアアアアアアアッッ!!』
地面を転がるハトゥールを横目に戒がヘルメットを外して千歳に話しかける。
「どういう状況だ、千歳?」
「後で説明します、兄様」
「はいはい」
この場に斑鳩たちがいることや大量のポーントルーパーに疑問符を浮かべるが代わりにリアが彼の背中を押して起き上がったハトゥールと対峙させる。
「まっ、良いか」と流した戒はアーサードライバーを巻きつけて変身シークエンスを行い……。
「変身っ!」
【RIDE UP! DRAGON! 牙の連撃!RED KNIGHT!!】
アーサーへと変身するとハトゥールに向けて宣言する。
「お前の物語、ここで終わらせるっ!!」
『ほざけにゃんっ!』
頭の煮だったハトゥールはエネルギー弾をばら撒きながら鉤爪を振り下ろそうとするがグレンバーンで防がれ、逆に蹴り飛ばされる。
主を守ろうとポーントルーパーたちが襲い掛かるが、千歳の邪弾とリアの斬撃で迎え撃ち、そこから詠と斑鳩、叢がフォローを入れる。
「行きますわよ、千歳さん」
「…ふん」
「よろしくお願いします、斑鳩さんと叢さん」
「はいっ!」
「任せろ…」
五人はそれぞれの武器を構えると、一斉にポーントルーパーの群れへと駆けだした。
ハトゥールは苦戦していた。
自身の最大の武器でもある鉤爪を振るおうにもグレンバーンで全て防がれてしまい、逆に冷気、または炎の抜刀術を浴びせられてしまう。
ポーントルーパーたちを呼ぼうにも何時の間にか来ていた総司と芭蕉、芦屋と伊吹によって足止めをされており大した期待が出来ない。
脚力を強化した足技で吹き飛んだハトゥールに対してアーサーはリズムカセットを取り出して起動する。
「今度はこいつだっ!」
【RHYTHM!!】
【RIDE UP! RHYTHM! 音色と踊れ!GREEN BEAT!!】
【MAGICAL ARTS! BEAT BEAT! RHYTHM DE BEAT!!】
リズムリンクにチェンジして緑色のボタンを押すとアーサーの舞踏会が幕を開けた。
ピアノアローで狙撃しながらも軽快なステップを踏み、近づいてきた彼に鉤爪を振り下ろそうとしてもハトゥールの太ももを踏み台に、上空からの狙撃を行う。
曲の終わりと同時にピアノアローの斬撃が胴体に直撃した。
同時に千歳たちもポーントルーパーを倒しており、残るは彼女だけとなる。
『ミギャアアアアアアアッッ!?……こ、こんなところでぇぇぇぇ…!!!』
【CRITICAL ARTS! COMBO STRIKE! RHYTHM!!】
尚も立ち上がろうとするハトゥールに対してアーサーはピアノアローにリズムカセットをセットし、狙いを定めてからトリガーを引いた。
「『フィニッシュ!!』」
『猫も小判だにゃああああああああああああああああんっっっ!!!!』
シューティングフィーバーの直撃を受けたハトゥール・エラーは爆散、融合者であり寄生されていた女性も無事に救出されたのであった。
翌日、千歳とリアは貧民街で子どもたちと触れ合っていた。
ただし、今回は少々特殊であり……。
「こうして、彼女はPK仮面と名乗り、子どもたちのため戦うことを決意したのでした…めでたしめでたし」
そう、PK仮面を主役にした紙芝居を子どもたちに話していたのだ。
「同じ慈善活動をしているのだから互いに連携をするべきだ」と斑鳩と詠が提案したため、その一歩として共同の紙芝居を作ることにしたのだ。
設定は詠と斑鳩が、ストーリーは叢が担当しその絵を千歳が描くという中々時間が掛かったが終了すると、子どもたちからの評判は上々であり惜しみない拍手が送られた。
その一方で……。
「芭蕉、良く見てください。ここをこう折ったらモアイ像の顔に…」
「えっ、えっと…こうして」
「てか、無理じゃろっ!?器用もここまで来ると不気味じゃわっ!!」
「見ろっ、伊吹っ!完璧な私をモデルにしたんだぞっ!」
「何ですかそれっ!?福笑いじゃないですかもうっ!!」
リアは子どもたちに折り紙教室を開催しており、芭蕉は彼女の折り方を見てモアイ像を折ろうとしているが、芦屋はツッコミを入れ総司に至っては良く分からない物が出来上がっており、それを伊吹に言われる始末。
楽しそうな妹分たちの光景に戒は折り紙を折りながらも楽しそうにしていた。
そして、自分も適当に一枚使って何かを折ろうとしたが……。
「あっ、ペガサスが出来ちゃった」
『どうしてそうなったっ!!?』
折り紙で出来たペガサス(戒作)に全員がツッコミを入れていたのであった。
To be continued……。
今回の怪人…ハトゥール・エラーはハムショコーポレーションさんからいただきました!ハムショコーポレーションさん、誠にありがとうございます!シーフ・エラーと被らないようにギャンブル要素を足しましたが如何でしたでしょうか?気に入らなかったら申し訳ありません!(涙)
本当に男性の正体は何者なのでしょう?幹部エラーですが怪人態の名前と姿が明らかになるのをお楽しみください。ではでは。ノシ
ハトゥール・エラー CV菊地美香
ハムショコーポレーションさんからいただいたオリジナルエラー。モチーフは『猫または猫又、ギャンブラー』
とある女性が弟の手術費のために融合したエラー。「命のギャンブラー」として金持ち相手に荒稼ぎをしていたが、目標金額まで稼いだため自首しようとするもエラーの人格に乗っ取られたことで寄生型として活動していた。
狐のように吊り上がったモノアイで猫のようなボディにはトランプとルーレットをあしらった黄金の鎧を纏っており、二股の尻尾が特徴。
金を集める能力を持ち、集めれば集めるほど強くなっていく。自分の邪魔になるような敵には両腕にある猫のような爪で呪詛による衰弱を行う他、トランプ型のエネルギー弾を繰り出す。
『ハトゥール』はヘブライ語で「猫」を意味するらしい。