仮面ライダーARTHUR 王の名を持つ仮面の騎士 作:名もなきA・弐
『さん、はい』
『「「アーサーチャンネル!!~~~~」」』
何時もの場所で、何時ものタイトルコールを行うウェルシュだが、今回司会席にいるのはリアと千歳であり多くの拍手が彼らを出迎えてくれた。
拍手がある程度止んだ辺りでウェルシュが挨拶を始める。
『皆さん、おはこんばんにちは。エグゼイドで好きなライダーは仮面ライダーレーザーのウェルシュだ。よろしく』
「おはこんばんにちは、エグゼイドで好きなライダーは仮面ライダーゲンム(アクション)の…出番が全然なかった幸村リアです。よろしくお願いします」
「おはこんばんにちは、エグゼイドで好きなライダーは仮面ライダーパラドクスの…同じく出番が全くなかった幸村千歳です。よろしくお願いします」
二人の挨拶の後に先程と同じ拍手が起こると、ウェルシュは慣れた手順で番組を進行させていく。
『さて、長々と前置きをするのもあれなので特別ゲスト五人を紹介しよう。それではどうぞっ!!』
ウェルシュの呼びかけの後に、特別ゲスト…門矢戒・幸村琴音・両備・両奈・両姫がスタジオに現れると、大きな拍手で迎えられる。
「おはこんばんにちは、エグゼイドで好きなライダーは仮面ライダーエグゼイドの門矢戒です。よろしくお願いしまーす!」
「おはこんばんにちは、エグゼイドで好きなライダーは仮面ライダーポッピーの幸村琴音です。よろしくお願いしまーす!」
「おはこんばんにちは、エグゼイドで好きなライダーは仮面ライダースナイプの両備よ。よろしく」
「おはこんばんにちは、エグゼイドで好きなライダーは仮面ライダーゲンム(ゾンビ)の両奈ちゃんだよ、みんなよろしくーーーっ!!」
「おはこんばんにちは、エグゼイドで好きなライダーは仮面ライダートゥルーブレイブの両姫お姉ちゃん…17歳です♪よろしくお願いします!」
一度に自己紹介を終えた本日のゲスト五人はゲスト席の方へと座ったのを見計らって、ウェルシュは戒に話しかける。
『さて、と。今回はゲストとして登場したがどうだい?ゲスト席に座った感じは』
「何か新鮮だなー、今まで司会席にいたから特に」
「ねー」と琴音が賛同する中、両備は呼ばれた理由を尋ねる。
「で?どうして両備たちが今回のゲストなの?」
「EV COMBOはあなた方五人のお話でもあったので、今回の功労者でもあるあなたたちをゲストとしてお呼びしました」
「まぁ、私たちが今回の司会なのは出番が少なかった反動らしいですけど」
千歳とリアが彼女の質問に答える中、戒と話をしていたウェルシュが話を切り出した。
『さて、この番組はどんな番組は本編で語れなかったとこ、感想であった身近な疑問を答えていく所謂「質問コーナー」だね、第一回でも触れたがこの番組はメタ発言が多い…それを好まない人はバックすることをお勧めするよ』
「では、今回はゲストに議題を決めていただきます」
「ゲストの方々、ボタンを押してください」
ウェルシュが注意喚起を行い、リアと千歳がゲストにボタンを押すように促すと両姫がボタンを押した。
【幹部エラーとフェニックス・エラーについて】
「最後の最後でフェニックス…段蔵様はエラーカセットの破壊と同時に消滅しちゃったけど、何か関係があるのかしら?」
『ふむ。まずは幹部エラーの特徴について話そう』
両姫からの質問に、ウェルシュは少し考えると幹部エラーについての説明を始める。
『幹部エラーの特徴は大まかに言うと、個別名を持つエラーカセットとエラーブレス。そして本体がエラーカセットと融合していることだ』
「前者二つは分かるけど最後が良く分からないんだけど」
『人間の身体を完全に捨てる、つまり完全な怪人へとなってしまうんだ…その際の強大な力を抑制するために魔力をエラーカセットへと送り込む。そうすることでレッドゾーンやフェニックスと言った名前を持つ幹部用のカセットへと変化するんだ』
全員が「へー」と納得する中、リアがフェニックス・エラー個人の話へと変わる。
(※)謂わば擬似精霊のような存在となっているためエラーカセットの人格も統合される形になります。簡単に言うと幹部用のエラーカセットはロイミュードのコアのような物。
「次にフェニックス・エラーですが、作者曰く『一番差別化したキャラ』とのことです」
「確か、フェニックスって仮面ライダーウィザードにも登場したからね」
「ファントムの方が『好戦的・粗野・限度ない不死性・近距離主体・戦士・救いのない終わり』だったのでエラーのフェニックスは『慎重派・丁寧な口調・限度ある不死性・遠距離主体・魔術師・救いのある終わり』と真反対にしています」
「こうすると、きちんと差別化されてるんだね」
フェニックス・エラーのキャラ構成に関する秘密に両奈が目を輝かせて感心する。
説明を終えると、今度は戒がボタンを押した。
(※)段蔵は忍育成機関所属の教師でしたが教え子たちを妖魔に殺された責任を取るため、カグラ千年祭執行部に異動。そこからエラーとして活動した後、幹部格へと昇格しました。
【EV編について】
「正直、一番苦労した話とのことです」
「すごい、カミングアウト…でも確かに色々カットされたところもあったよね」
千歳の複雑な表情を見た琴音は苦笑い気味に話す。
原作なら本来は群像劇めいた部分があったため全キャラに見せ場のような部分があるのだが、大幅にカットした部分があったのだ。
「これについては作者曰く『ほぼ原作通りになるなら書く必要ないかな?』と思ったためカットしました」
『それに、EV編は君たち五人の話を重点的にしたかったから他のキャラを出すのは難しいと判断したのもある』
「原作通りの話をぐだぐだやっても、五人に焦点が当てられないと駄目ですしね」
「だから、戒君や両備ちゃんのシーンが多かったのね」
流石の両姫も困ったように笑っており、弁解の言葉すらもない。
「ただ」とウェルシュが話を続ける。
『読んでくれた方には申し訳ないと思っているが、話のテンポと自分の力量を考えた結果、原作部分も完全再現すると、失踪していた可能性が高いと判断した上の苦渋の決断だったのでその部分は分かってくれると嬉しい』
「そう言った部分は、きちんと反省したいと言っていたので大目に見てください。本当にご迷惑をおかけしました」
ウェルシュとリアが謝罪を行うと、琴音が何時の間にか流れていた音楽に気づく。
「あれ?この曲って…」
『気付いたかな?これは、フェニックス・エラーとの戦いをイメージするため作者が聞いていた、ドライブの「Spinning Wheel」だよ。それの君たちVerだ』
「真希奈姉さんに呼ばれたのかと思ったらいきなり歌えだもんなー。あれには本当にびっくりした」
「元々三人用の曲だから、私完全に場違い感すごかったよ」
「でも、琴音ちゃん歌上手だったよ」
自嘲的な笑みを見せた琴音に対してフォローを入れた両奈に感謝の言葉を口にする。
一しきり語ることを終えると、今度は両備がボタンを押して次の議題へと移った。
(※)ちなみに進兄さんパートは戒と琴音、剛パートは両奈、チェイスパートは両備になっており、一番苦労したのは戒と琴音のパートとのこと。
【戒のフラグについて】
「カー君、ちょっと目と耳塞いでて」
「えっ?」
琴音がそう言われた戒は何時の間にか置かれていたアイマスクとヘッドホンを装着する、ミニ四駆とヒロインたちの会話が開始された。
「どうなのよ、ウェルシュ?ここにいる全員はフラグ立ってるけど、後何人とフラグを立てる予定なのよ」
『詳しくは分からないが、雅緋と忌夢、レジェンドを除くほとんどらしい。後は半蔵と蛇女の補欠メンバー、PBSに登場した夕焼と麗王も候補らしい』
「どんな一夫多妻!?私、絶対やだよっ!」
「それよりもさ、両姫お姉ちゃんはどうなの?」
ウェルシュの言葉に琴音は戦慄するが、それよりも両奈は一番気になっていたことを両姫にぶつける。
全員の視線が集まる中、両姫が笑みを見せて口を開いた。
「うふふ、どっちでしょう♪」
『……』
悪戯っぽく微笑んだその言葉に聞く気がなくなったウェルシュとヒロインズは各々の席に戻ると、戒にヘッドホンとアイマスクを外すように指示を出す。
「あれ、終わった?」
「うん、とりあえず後で考えることにしたから。全員……」
その言葉に戒は疑問符を浮かべるが、その様子を両姫は楽しそうに見守っていた。
(…本気になっちゃったらごめんね)
そんな彼女の心境を知ることなく、番組は続いて行った。
次にボタンを押したのは琴音と両奈…同時にボタンを押すと二つの議題がモニターに映り、やがて一つの議題へとなる。
【今後の方針】
「一先ずの区切りがついたので当分はゆっくり番外編と本編の構想を練るそうです」
『NOVEL大戦を進めたり、もしかしたら別の作品を投稿するかもしれない。気長に待ってくれると嬉しい』
「作者もそろそろリアルの事情が忙しくなりそうですのでご理解いただけると嬉しいです」
リア、ウェルシュ、千歳の順でそう言葉にすると締めの挨拶へと移行した。
『ここで、お別れにしようか。お相手はウェルシュと』
「幸村リアと」
「幸村千歳と」
「ゲストの門矢戒と!」
「幸村琴音と!」
「両備と」
「両奈ちゃんと!」
「両姫お姉ちゃんで、お送りしました」
『バイバーイッ!!』
全員の言葉の後、盛大な拍手と歓声と共に『第四回アーサーチャンネル!!』は締めくくられた。
リアと千歳を今回のパーソナリティにしたのは出番が少なかったからです(汗)出番は増やしてあげないといけませんからね。
両姫さんは番外編では少しは出してあげたい(願望) ではでは。ノシ