仮面ライダーARTHUR 王の名を持つ仮面の騎士   作:名もなきA・弐

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 アーサーのフォームがすべてそろったで三回目のアーサーチャンネルです。今回はゲストが二人も登場します。どうぞ、お楽しみください。ではどうぞ。


COMBO EX3 第三回アーサーチャンネル!!

『さん、はい』

『「アーサーチャンネル!!~~~~」』

 

いつもの場所で、いつものタイトルコールを行うウェルシュと琴音に対して多くの拍手が彼らを出迎える。

拍手がある程度止んだ辺りでウェルシュが挨拶を始める。

 

『皆さん、おはこんばんにちは。ルパン三世で好きなキャラクターは「次元大介」のウェルシュだ。よろしく』

「(金曜日にルパンがやってたからかな?)おはこんばんにちは、ルパン三世で好きなキャラクターは「銭形警部」の幸村琴音です。よろしくお願いしまーすっ!!」

 

二人の挨拶の後に先程と同じ拍手が起こると、ウェルシュは満足そうに番組を進行させていく。

 

『さて、この時点で気付いている方がいるかもしれないが…今回、戒は欠席だ』

「理由としては、予習のために閃乱カグラEVの映像を観ていたらOP辺りで顔を真っ赤にしてダウンしたので急きょ欠席となりました」

『その埋め合わせというわけではないが、今回はゲストを二人用意したぞ。門矢美緒と雪泉の二人だ…では、どうぞっ!!』

 

ウェルシュの呼びかけの後に、美緒と雪泉(忍装束Ver)の二人がスタジオに入り頭を下げる。

 

「おはこんばんにちわ。ルパン三世で好きなキャラクターは主役の『ルパン三世』の門矢美緒です。よろしくお願いします」

「お初にお目にかかります。ルパン三世は主要人物しか分からない雪泉と申します。所属は死塾月閃女学館の選抜メンバー、学年は三年です。よろしくお願い致します」

 

美緒は白い日傘を差しながら軽く挨拶を行い、雪泉の方は丁寧に自身の紹介をすると深々と頭を下げた。

頭を上げた雪泉に対して、美緒は日傘を畳むと彼女の方に向き直って頭を下げる。

 

「あの時はすいませんでした。息子を助けてくれたのにあんな酷いことを…」

「あ、頭をお上げください!ご子息のことを思うのは当然のことです」

「そう言っていただけると助かります…本当にすいませんでした」

 

互いに謝罪を終えたのを見計らってウェルシュが話に割って入る。

 

『ちなみに、あの後どうなったんだい?』

「桜花からお説教をくらいました」

「だからお母さん、カー君の家にいたんだ」

 

当日、門下生たちに顔を見せなかった母親に何処か納得した琴音はスマホで時間を確認すると、本筋へと軌道修正する。

 

「第一回、第二回を呼んでくれた方は察しがついていると思いますが、本編で語れなかったとこ、感想であった身近な疑問を答えていく所謂『質問コーナー』だね、例によってメタ発言が多いので、苦手な人はバックすることをお勧めします」

『では、さっそく本題に入ろうか。最初のお題はこちら』

 

琴音の注意事項の後に、ウェルシュはモニターにお題を映す。

 

【美海たちの能力と出生、琴音の父親について】

「精霊術です」

 

お題が映った瞬間、即答する美緒に対して雪泉がおずおずと手を挙げて質問する。

 

「では、真希奈さんの衝撃波や恵利奈さんの槍も?」

「ええ。基本、精霊術は何でもありの技術ですから武器をデータ状にしてスマートフォンに収納したりネックレスの魔力を流して異なる物質に変えるなど造作もありません」

『そうは言っても、データとして分解するのは相応の機械や技術を必要とするから下手に…それも生身で真似すると収納しただけで体力を持って行かれる危険性もある』

「それを平然と出来るって…おばさんたち本当に何者なんですか?」

 

美海の解説に付け足すように言ったウェルシュの説明に軽く引いた琴音は続けて『彼女たち』に関する質問をする。

すると、美緒はフリップを取り出してマジックで何やら書き始める。

そして両手に持って全員に見せるように掲げた。

 

「『仮面ライダーディケイド The After』…いつ更新されるか分かりませんが、戒たちが産まれる前の話…つまり、私たちと出会うお話で明らかになります。リマジ世界とオリジナルの世界が混合してしまった世界をディケイドメンバーと、エグゼイドを除く平成二期のライダーたちが旅するストーリーとなっています」

「…て宣伝かいっ!!」

「そうは言っても、本編で語ると本筋からずれますし何よりこれは戒とあなたたちの物語。老兵が出る幕ではありません」

 

なぜか宣伝を始めた美緒に対して琴音がツッコミを入れるが、それを理路整然と流した彼女は逆に琴音に対して質問する。

(※)「ディケイド The After」はアーサーの目処がついたらちょくちょく進めていきます。

 

「そう言う琴音ちゃんはどうですか?お父さんについて漁師やら猟師やら色々と言われてましたが……」

「そこで私にふる?えっと、私のお父さんは道場の経営や設備の管理などをお母さんから任されています。後は、ゆるキャラのアクターやってたり喧嘩を売ってくる街のチンピラ叩きのめしたりしてるけど、ピーマンが苦手な一面もあるんだ」

「子どもらしい一面もあるのですね、幸村さんの父上は」

 

雪泉にそう言われた琴音は恥ずかしそうにする。

何だか温かい雰囲気になったところで美緒がボタンを押して次のお題へと切り替える。

 

【戒の嫌いなものについて】

「生エビ、生ホタテ、ナマコの三つですね、これ答える必要あります?嫌いな物は嫌いで良いでしょ?高級品だろうが…あの子が嫌いと言ったら嫌いなんです」

「おばさん落ち着いて、これ別にカー君ディスってるわけじゃないし」

 

マシンガントークへとなりかけている幼馴染の母親に琴音は苦笑い気味に必死に宥める。

雪泉も琴音の援護射撃をすべく幼少時代の話に質問する。

 

「幼いころはどうだったのですか?」

「礼司と違って元々食わず嫌いの子でしたけど…きっかけは小学校の時に給食でベビーホタテと生エビが入ったクラムチャウダーが出た時です。覚えてますか琴音ちゃん?」

「あー、確か無駄に豪華だったので覚えてるけど…普通に食べてたような……」

「出された食事は何も言わずに完食する子でしたからその時も文句言わずに食べたんでしょう…で帰ってきたら必要以上にうがいと口をゆすぎ始めてたので『どうしたんです?』って尋ねたら『もう食べたくない!』て泣き出して」

『それで、生エビと生ホタテが駄目になったのか…ナマコはどうなんだい?』

「あのコソ泥がナマコ怪人なる話をしてトラウマになったからですよ…!!物を盗むのと逃走するのと裏切るしか能のないドブネズミの分際で私の可愛い可愛い息子二号を泣かせやがってそもそも…」

「はい、次の話に入りまーすっ!!」

 

これ以上は流石にまずいと判断した琴音は彼女の怨嗟の籠ったセリフを遮りながらボタンを押すと強引に話題を変えた。

(※)ナマコ怪人は『粘液を吐き出すヌメヌメした赤褐色と暗青緑の怪人が人間を丸飲みする』というホラーテイストのお話。ちなみに本人に悪気はないし作者のお気に入りのキャラクターです。

 

【キャラを書く上で意識していること】

「ある程度の種類に分けています。例えば年上で真面目の斑鳩ちゃんと雪泉ちゃんを例に出しましょう」

 

気持ちを落ち着かせた美緒がパチン、と指を鳴らす。

 

斑鳩の場合

「知ってますよ。確か、有名なキャラクターでしたよね」

「なな、何を言っているのですかっ!?そのようなことを言うのは、風紀に反しますっ!///」

 

雪泉の場合

「はぁ……愛らしいですが、これが人気なのですか?」

「いえっ……ありがとう、ございます///」

 

「このように、斑鳩ちゃんの場合は常識に通じているのである程度の知識があって、読書家なのと男性に免疫がない部分を押し出してます」

『対して、雪泉の方は少し天然というか流行りなどに疎いイメージがあるね。同じ性質のキャラの場合はこうして差別化しているのか』

「まぁ、書いてる時はあまり意識していませんがね。作者なりにベクトルを書くキャラにつけるよう、心掛けています」

 

ウェルシュの言葉に頷いた美緒はつまらなそうに解説を終えると、彼女がボタンを押した。

 

【マジシャンリンクについて】

『アーサーの現時点で最後のフォームだね、スピード重視のバランス、テクニックに続いてパワー系のフォームだね』

「能力は腕力強化と水晶生成だっけ?名前の割にはごり押し系の戦闘スタイルだよね」

『魔法系で遠距離だとありきたりだろう?それに作者はウィザードを観た辺りから「近距離で魔法を使いながら真正面から敵を叩き潰す」ファイトスタイルを考えていたらしい』

 

ウェルシュの言葉に「へー」と納得する琴音と雪泉…それに対して補足するように美緒が会話に入る。

 

「水晶にしたのは『ガ○ヴォ○ト』に登場するボスの能力が面白かったから、武器をグローブにしたのは徒手空拳で戦うフォームが欲しかったからボクシングスタイルで相手を圧倒するマジシャンリンクが誕生しました」

 

「ちなみに」と彼女は言葉を続ける。

 

「実は色についてですが、ドラゴンリンクを除く二つのリンクは『超次元ゲイム ネプテューヌ』に登場する女神『ホワイトハート』と『グリーンハート』をモデルにしています」

「えっ、嘘っ!」

「嘘じゃありません。スーツの色は『パープルハート』と『ブラックハート』、マジシャンはホワイトハート、リズムはグリーンハートがモチーフです」

「……事情は分かりませんが、アーサーのカラーにも意味があったのですね」

 

あまりゲームに詳しくない雪泉だが、色々と凝った設定に嘆息するしかなかった。

(※)理由は単純にゲーム繋がりなのと自分が好きだったから。

 

 

 

 

 

『さて、そろそろ終わりの時間がやってきたか…大体が質問への回答になってしまったが楽しめたかな?』

「楽しんでいただけたら幸いです。それと同時にお知らせがあります」

 

そう言って、琴音は金色のボタンを押してテロップを切り替えた。

 

【仮面ライダーアーサー新章突入兼NOVEL大戦決定!!】

『物語に一先ずの区切りがついたので以降からEV編と映画版に当たる話を別作品枠で登校する予定だ』

「NOVEL大戦では閃乱カグラ2を軸にした話を展開する予定です。私たちは登場しませんが飛鳥さんたちや焔さん率いる『紅蓮隊』がご活躍します」

「ここで焔さんたちとシェアリングナイトフォースでリンクする予定です。EV編は『あの人』も登場しますのでカー君が狂喜乱舞しそうで不安です」

 

上からウェルシュ、雪泉、琴音の順に番宣を終えると美緒が締めの挨拶を始める。

 

「以上、お相手は門矢美緒と」

『ウェルシュと』

「幸村琴音と!」

「雪泉でお送りしました」

「『「「バイバーイ!!」」』

 

四人の言葉の後、盛大な拍手と歓声と共に締めくくられた。

リアルの都合で遅くなるかもしれませんが温かい目で見ていただくと幸いです。




 第三回目のアーサーチャンネル!!でした。これから一体どうなるのか、楽しめるよう頑張っていきたいと思います。
 ではでは。ノシ

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