仮面ライダーARTHUR 王の名を持つ仮面の騎士   作:名もなきA・弐

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 解決編です。シーフ・エラーの正体や柊介が何をしていたのかが判明します。しかし、もう少し心理描写にも気を付けた方が良いと痛感しています…勉強しなきゃなー。
 それでは、どうぞ。


COMBO4 姉弟×チームワーク

レッドゾーン・エラーの剛腕から繰り出される剣撃にアーサーは掌底で攻撃を受け流すと、がら空きになったわき腹を蹴り飛ばす。

 

『そんな攻撃…痛くもかゆくもないんだよっ!!』

「う、わっとぉっ!!?」

 

しかし、レッドゾーンはアーサーの脚を掴むと勢い良く投げ飛ばす…何とか受け身を取るが、煙を噴出し内燃機関のパワーを引き出しながら大剣を乱雑に振り回しアーサーを叩き斬ろうとしてくる。

だが単純な軌道であることが幸いし、それを躱して反撃に移ろうとしたが…直後に放たれたストレートをくらってしまい、噴水場に激突する。

 

「かはっ!…たく、スピードと小回りはともかく、力はあっちの方がずっと上だ…どうするかねー…?」

『OK! それなら「アレ」の出番だ』

『何をゴチャゴチャ言ってやがる!これで終わりだぁっ!!』

「っ!!」

 

アーサーとウェルシュが自分を無視して話を始めたことにイラついたレッドゾーンは渾身の力を込めて振り下ろした大剣を直撃させた。

「カー君!」と琴音が悲痛な叫びをあげ、斑鳩たちも目の前で起こった惨状に絶句する……。

 

『な、にぃぃぃ……!!』

 

しかし、レッドゾーンの渾身の一撃はアーサーが召喚したある物によって防がれていた。

その手に握られたのは鞘に納められた一振りの日本刀……鍔や柄が紅蓮に染まり、鞘の部分には緑色のナックルガードがある。

アーサーは武器を滑らし攻撃を受け流すと、態勢を崩したレッドゾーンを蹴り飛ばす。

 

『ってぇな!武器を持った程度でっ!!』

「変わるんだよ!脳筋野郎っ!!」

 

アーサーが叫ぶと、赤のボタンを押し脚力強化による高速移動を行い撹乱すると日本刀『グレンバーン』を抜刀しすれ違いざまにレッドゾーンを何度も斬りつけていく。

「グァッ」とレッドゾーンが呻き声をあげ、少し離れた箇所で距離を取るとアーサーは紅蓮の刀身を鞘に納めた。

怒り狂ったレッドゾーンはアーサーに突撃を仕掛ける…しかしその攻撃は阻止された。

アーサーが何時の間にか抜刀したグレンバーンを投擲し左肩に刺したのだ。

激痛に悶え苦しみながらもレッドゾーンは引き抜こうとするが、その必要はなかった。

 

「……」

『なっ、があああああああああああっっっ!!?』

 

アーサーが指を鳴らした途端、グレンバーンから発生した爆発が彼を包み込んだ。

爆風によって発生した煙に紛れてアーサーはウェルシュによって呼び出されていたドライグハートに乗り、全員に撤退を合図するとその場から立ち去って行った。

 

『くそがあああああっ!!……ぐぅっ!?』

 

追跡しようとするレッドゾーンが激痛によって止まる、エラーブレスを装着している左腕を見ると、自身のエラーカセットに小さな皹が入っていた。

これ以上の戦闘は判断だと判断したレッドゾーンは舌打ちと共に変身を解除すると元の少年の姿へと戻る。

 

「しばらく戦闘は無理か……だけど、次は僕が勝たせてもらうよ、仮面ライダー…!!」

 

呟くと、レッドゾーンだった少年もその場を離れて行った。

 

 

 

 

 

「あー、しんどい……」

「大丈夫?カー君」

『まさか、武器を爆発させるとはね』

 

忍学科にある椅子に身体を任せて戒は思い切り力を抜いた…琴音は心配そうに戒に駆け寄るが伸びをしている辺り問題はないのだろう。

ウェルシュは先ほどの戦闘を思い返し、戒の無茶な作戦に感心していた。

グレンバーンは元々、戒の魔力によって生成された刀をドラゴンカセットの力で改造された代物…それを爆弾代わりにすることでレッドゾーンを退け、結果的に逃げ切ることに成功したのだ。

だが、本題はそこではない……戒はゆっくりと起き上がると教室の隅で座っている柊介に目を向ける。

撤退をした時、戒が無理やり連行してきたのだが、彼は口を開こうとしない。

 

「なぁ、好い加減話してくれよ。お前はどうしてあそこにいたんだ?」

「……」

 

戒からの質問に無言で答える柊介に困った表情を見せたが、「やれやれ」とため息を吐くと言葉を続けた。

 

「当主の座を奪った人の邪魔をしてそんな楽しいか?」

「っ!違う!姉さんは関係ないっ!!これは俺の問題だ!」

「…やっと口を開いたな」

 

戒の冷徹とも言える言葉に柊介は憤るがそれがハッタリだと分かると苦虫を噛み潰したような表情でしばらく黙っていたが斑鳩の顔を見ると、やがてとつとつと話し始めた。

 

「……『大野健一』って知ってるか?あの家にいる奴だ」

「知ってるよ、『リアル熱血教師』って呼ばれている教師だろ?でも…」

「そうだ。あいつは最低最悪の人間だ…!!」

 

柊介はズボンを力強く握り、吐き捨てるように呟いた。

大野健一は世間では『リアル熱血教師』と呼ばれるぐらい、生徒想いな人物として知られており時々半蔵学院の非常勤講師として教鞭を取っているが、その裏には黒い噂が広まっている。

分け隔てなく接しているがその実態は成績だけで生徒を判断し自らの面目のことしか頭にない事なかれ主義の男…戒も仕事柄、彼のそういった噂は聞いていた。

だが、柊介の話し方からするとその話は本当なのだろう…戒は黙ったまま彼に話の続きを促す。

 

「お前は別のクラスだったから知らなかったけど、あいつは目の敵にした生徒を追い込んでいたんだ、そいつは…俺の友人だった」

 

聞けば、大野は自分が目にかけたにも関わらず逆に歯向かってきたのを根に持ち様々な嫌がらせをしてきたという…そして責任を全て擦り付け退学、転校にまで追い込んだのだ。

つまり、柊介はその友人の仇をとる目的で大野の家を調べており、たまたまシーフの写った写真を撮っていたのだ。

話を最後まで聞いた戒はある質問をぶつける。

 

「警察とか、他の先生には?」

「無理だ。警察や他の教師はあいつのことを完全に信頼しきっているし、証拠もなかった…それに……」

 

家族に迷惑を掛けたくなかった……そこまで言った時、斑鳩は口元に両手を当てた。

それに気づかず、柊介は懺悔をするように続けていく。

 

「あの時から、足を怪我して無理だって言われた時…俺はお荷物になったんだ。だから父さんや母さん、社長になる兄貴や当主になる姉さんに……これ以上迷惑を掛けたくなかったんだよっ!!」

 

そこまで言い切った時、拳を握りしめながら柊介は涙を流していた…だが、握りしめた手を優しく包む手があった……斑鳩だった。

 

「そんなこと、ありません。迷惑なことなんて、何一つありません!お父様たちも、お兄様も…みんな、あなたのことを心配していました……!もちろん、わたくしだって…!」

 

その声に柊介が顔を上げた…斑鳩が…義姉が泣いていたのだ、目に涙を溜めている彼女に動揺する彼に戒は独り言のように語り出す。

 

「家族だから、迷惑かけちゃ駄目なのかな。本当に、お荷物だって思っていたのかな?」

 

一見すると、綺麗ごとのように聞こえる言葉……だが、不思議と柊介にはその言葉が響いていた。

だから、柊介は恐る恐る…姉に問いかけた。

 

「俺は、家族で良いの?家族になって良いの……?」

「良いも何も…もうとっくに家族ではありませんか……」

 

その言葉に柊介は大粒の涙を零して嗚咽と共に泣き始めた、姉弟のやり取りに琴音は喜んでいたが葛城と戒は号泣していた…「何で二人とも泣くの!?」とツッコまれていたが……。

そして、一しきり泣くと落ち着いてきたのか、戒は思考を初めある結論へと辿りつく。

犯人…シーフの目的は『大野健一』ただ一人…他の人間を襲ったのは自分の容疑を向けないための撹乱…そこまで考えた時、戒は全ての資料を読み進め、ある部分で目を止めた。

 

「……斑鳩さん、全員に連絡してくれませんか?」

「え?それはどういう……」

「犯人が分かったんですよ」

 

そう言った戒の顔は、犯人の正体に辿りついて楽しそうな表情をしていた。

 

 

 

 

 

「ひっ、ひいいいいいいいいっっ!!!」

『また来るって言っただろ……!』

 

この日の午後、シーフはまた大野の自宅へと侵入し胸倉を掴んでいた。

そのモノアイは憎悪に染まっており彼の情けない声と顔を見るだけではらわたが煮えくりたかる思いをする。

 

「や、やめろ!た、助けてくれっ!!た、確かに俺は色々とやってきた…で、でもそれは生徒のためだっ!出来損ないを乏しめて何が悪い、教師に歯向かう奴を追いこんで何が悪いっ!?」

『諦めな、それがお前の運命だ』

『欲の抜けた人生で…一生を過ごせ…!!』

 

大野の命乞いをシーフの二つの人格が斬り捨てると、頭を掴み彼から欲望を抜き取ろうとした、しかし……。

 

『ぐっ、なっ何が…!?』

「オラッ!!」

 

自分を撹乱するように現れたミニ四駆『ウェルシュ』の体当たりに動揺している間に戒のストレートキックがシーフの胴体に炸裂した。

そして、吹き飛んだ彼に戒はある物…録音機を取り出す。

 

「お前のおかげで大野を破滅するだけの証拠も手に入った、これでお前の仕事は終わりだよ……だから、そのカセットを捨ててください…『潮羽大和』さん」

 

シーフを包囲するように現れた斑鳩と葛城たち、柊介この場にいたが戒は真犯人の名前を指名した。

戒の言葉に観念したのかカセットテープを身体から排出しスイッチを押すと逆再生された映像を観ているように姿が戻っていくと現れたのは二十代の青年…資料に載っていた新聞配達員の人物だった。

 

「……」

「なぜ分かったかって言いたげですね?簡単です、『今までの被害者たち全員』と会えるのがあなたしかいなかったからですよ。配達員のバイトをしているあなただからこそ被害者を選べることが出来たし周囲のリサーチも出来た…他の人間はジョガーと都市伝説マニア、傍から見れば怪しい人間ならすぐに気が付きますしね」

 

この場では言わなかったが、もう一つある…最初の被害者の欲望を盗む時思わぬ抵抗を受けていたのだ、傷を隠しても怪しまれない人物…だからこそ帽子を被っている彼を怪しんでいたのだ。

 

「あなたは学生時代、別の学校で教師をしていた大野に成績が悪いからと悪口を吐かれた挙句学校を追い出されたみたいですね」

 

「全て話してくれましたよ」と戒は潮羽を見ると、その目は怨嗟の表情となっていた。

 

「だから盗むんだよ…こいつが勝手に破滅する姿を見て楽しむんだよっ!!邪魔するんじゃねぇっ!」

【LOADING…GAME START…】

 

再びエラーカセットを起動させシーフ・エラーへと融合変身した潮羽に対して、戒はゆっくりと前に立ち塞がる。

 

「どんな事情であれ、止めますよ。俺は、それを放っておけないから…それが俺だからっ!」

 

その言葉聞いた葛城と斑鳩は、ようやく彼の本質を理解する。

何てことはない、単純だったのだ…彼はただ『誰かが困っているのを放っておけない、誰かを助けるのに理由はいらない』……だから戦うための力で救おうとしているのだ。

放っておけないから助けたのだ…自分と、自分の大切な弟を…そんな本質を理解したのと彼がアーサードライバーを腰に巻いたのと同時に、ベルトが光り斑鳩と葛城に『力』を共有させた…門矢戒との絆を結んだのだ。

 

「二人とも、準備は?」

「問題ありません!」

「言われなくてもっ!」

 

戒の問いかけに斑鳩と葛城は快く応じると、ドラゴンカセット取り出し起動してセットしサイドグリップに手を掛け、斑鳩たちも懐から巻物を取り出した。

 

「変身っ!」

「「忍転身っ!!」」

【RIDE UP! DRAGON! 牙の連撃!RED KNIGHT!!】

 

三人の掛け声とともに戒はアーサーに変身し斑鳩は金の装飾がある白い軍服のような忍装束に、葛城は前を全開にした身軽さを通り越した学生服をイメージした忍装束へと姿を変えると、代々から受け継がれた当主の象徴でもある長刀『飛燕』と、両脚に装備した具足をそれぞれ構えた。

 

「お前の物語、ここで終わらせる!」

『威勢の良いガキだ…やれるもんなら、やって…あんらぁっ!?』

「てめぇの相手はアタイだっ!!」

 

アーサーの宣告を聞いたシーフはチャラけた口調で挑発しようとする前に葛城の跳び蹴りが顔面に突き刺さった。

窓ガラスをぶち割りながら落ちた二人の後を追うように地面に降り立つとアーサーと斑鳩は目の前に現れた二体のポーントルーパーと対峙する。

 

『……参る』

『大人の仕事に首突っ込むな…怪我するぜ?』

 

短剣を逆手に構えた侍口調のポーントルーパーとS&W M19と酷似した銃を構えるポーントルーパーはアーサーと斑鳩に襲い掛かる。

二体は互いの攻撃の隙を埋めるように攻撃を行うが、アーサーと斑鳩も忍学科で教わった特訓の成果を活かすように二体のポーントルーパーと応戦する。

協力して闘うのには呼吸を合わせる必要がある……一見簡単なようだが片方が駄目だともう片割れも態勢を崩してしまうのだ…だからこそ、互いに声を掛け合い、合体秘伝忍法の際には呼吸を合わせるために必殺技を口にするのだ。

 

「斑鳩さん、俺に合わせて!」

【CRITICAL ARTS! COMBO STRIKE! DORAGON!!】

「はい!」

 

短剣を構えたポーントルーパーを銃を持つ個体の方へ吹き飛ばすと、アーサーはドラゴンカセットをセットしたグレンバーンに赤い炎を、斑鳩も飛燕に鳳凰を模った蒼い炎を纏わせると最初にアーサーが駆け出す。

ポーントルーパーたちを蹴り飛ばすと、入れ替わるように斑鳩が現れ、抜刀術を浴びせると後退するようにアーサーが居合で攻撃する。

即席ながらも二人の息が合ったコンビネーションはやがて一つの技を生み出す。

 

「「合体秘伝忍法『鳳火龍王閃(おうかりゅうおうせん)』っ!!」」

 

まるで舞を踊るかのように繰り出された攻撃は敵にダメージを蓄積しそれぞれの色を纏った炎の一閃の後、二人は同時に刀身を鞘に納めるとポーントルーパーたちが爆散した。

そして、葛城とシーフとの戦いへと移り変わる…戦況は彼女が優勢であり、葛城の強烈なキックに防戦一方である。

 

「そらっ!!」

『グッ!この露出狂がああああああっっ!!』

「うら若き乙女相手に失礼なこと言うんじゃねぇ!!」

 

シーフの罵倒に侵害だと言いたげに跳び膝蹴りを叩き込むと、シーフは地面を転がる。

 

『くそっ!いったん引くぞ!?』

『あーばよー!!とっつぁーんっ!!』

 

戦況が圧倒的に不利だと悟ったシーフはその場で高く跳躍し逃走を図る、だがそうは問屋が卸さない。

「かつ姉っ!」とアーサーが叫ぶと葛城は彼のやらんとしていることを察したのか助走を付けて走る。

軽く跳ねて自分の出した足に降り立ったのを確認すると、アーサーはドラゴンカセットを左腰のスロットに挿入し赤いボタンを押した。

 

【CRITICAL ARTS! COMBO BREAK! DRAGON!!】

「「ぶっ飛べぇっ!!合体秘伝忍法『シューティングドラゴン』ッ!!」」

『『なっ、なああああああああああっっっ!!?』』

 

アーサーの必殺技の脚力による勢いを利用した葛城は全力で跳躍すると、龍の魔力を纏った具足を装備した脚はシーフへと向けられている…そんなありえない光景に声を揃えて驚くことしか出来なかった。

 

『バカな、こんな…バカなああああああああっっ!!!』

 

断末魔と同時に貫かれたシーフ・エラーが空中で爆散すると、しばらくしてから葛城が潮羽を抱えて鮮やかに着地する。

勝利の喜びを分かち合うように、斑鳩とハイタッチを行いアーサーには少し照れながらも互いの拳を軽くぶつけあった。

『欲望を盗む怪盗』は、ここで活動を停止したのだった。

 

 

 

 

 

「琴音さん、本日もお疲れ様でした」

「あ、ありがとうございます。斑鳩さん」

 

事件が終わってから一週間後、いつものように斑鳩は緑茶の入ったお茶碗を琴音に渡していた。

あの事件の後、被害者たちは全て元に戻っていた…自分の物がなくなっていたことに対してすごく惜しんでいたが何も求めないよりはまだ良いだろう。

そして、潮羽の本来のターゲットだった大野は命こそ助かったが全てのことが明るみになり警察で事情を受けている…新聞やニュースには『熱血教師の薄汚れた本性!』などの見出しで世間を賑わせているが時が過ぎれば忘れられていくだろう、彼の偽物の栄光と共に……。

そして、忍学科にもだが変化が起こっていた。

まずは柊介が無事に家族と和解出来たことだ、それに関して村雨が戒たちに依頼料を振り込んだと共に「やはり跡取りに」としつこく言っていたがスルーした。

最後の変化だがこれは二つある。

 

「戒さん、お茶をどうぞ」

「あ、どうも」

「…!きゃっ!?///」

「あっつううううううううっっ!!?」

 

この光景が数日に一度の確率で起こることだ……斑鳩が戒にお茶を手渡そうとすると偶然、手袋越しの彼の手に軽く触れてしまった斑鳩が誤ってお茶をこぼしてしまう珍事が起こっていた。

原因は十中八九、戒にあるかもしれないがそれしきのことで動揺してしまう斑鳩にも十分非があるがそれだけではない。

 

「ぶふっ!?…て、かつ姉!?/// ゴ、ゴメ…///」

「何だよ戒~?お姉さんのおっぱいがそーんなに気に入ったか~?このこのっ!」

「か、かつ姉何やってるのっ!?」

「カー君にそんな脂肪押し付けんじゃ…じゃなかった、苦しんでるから離してください!…てか窒息しますよ!?」

 

葛城の戒に対するスキンシップが少し過激になったことだ。

暇さえあればセクハラ行為をしてくる彼女だが、あの事件の後から戒に逆セクハラを訴えられても仕方のない行為を繰り返しているのだ。

元来の性格が初心なのと、彼女自身ナイスバディなのも相まって戒は強く断ることが出来ず他人に預けられたペットのように、顔を赤らめたまま黙ってしまうのである。

メンバーがセクハラに慣れ始めたのと、中性的な顔立ちもあって絶好のからかい相手になってしまっている戒を引き剥がそうとする琴音と飛鳥と言った光景が繰り広げられているのだ。

 

「みんな楽しそうだね、柳生ちゃん」

「…そうだな、雲雀」

 

その光景を見て楽しんでいる雲雀と、口では肯定しながらも内心呆れている柳生は遠くからそれを眺めているのであった。

To be continued……。




 取りあえず、今回は斑鳩と葛城のお話でした…と言っても二人の描写が少し甘かったので番外編で掘り下げていこうと思います。まぁ二人にフラグが経ったことは間違いありません。
 合体秘伝忍法は一応オリジナルです。戦闘描写だけでも精一杯なのに、カッコよく書けたかどうかはかなり不安です。
 今回のエラーの能力は『ゴー○ス○ーズ』に登場したゲスト怪人の能力を参考にしました。多分、あのまま欲がなかったらヤバかったと思います。
 一先ずは、ディケイドみたいに絆を深めていく方針ですかね?フォームチェンジ編の構想やら何やらを色々と考えています。ではでは。ノシ

シーフ・エラー CV松本保典・栗田貫一
唐草模様の緑色のコートを身に纏い、ルーペのようなモノアイを持つ頭部をフードで目深に被っている。泥棒と怪盗を足して二で割ったイメージ。
形問わずあらゆるモノを盗み体内の異空間に入れることが出来る能力を持つほか、装備したステッキとワルサーに似た銃を使用したり一時的に姿を消すなどトリッキーながらも高い戦闘力を持つ。

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