分類:強襲揚陸艦
建造:アナハイム・エレクトロニクス社
艦籍番号:SCVA-76
全長:380メートル
武装:2連装メガ粒子砲×4、サブ・メガ粒子砲×2、単装ビーム砲×2、ミサイルランチャー、ハイパー・メガ粒子砲、2連装対空機銃×24
主なパイロット:オットー・ミタス
アナハイムが開発した強襲揚陸艦。
グリプス戦役よりエゥーゴの旗艦として活躍し、ネオ・ジオン戦争において諸事情により地球へ降下し、宇宙へ戻ることができなくなったアーガマをカラバに譲渡することとなった代替として開発されていた艦であり、モビルスーツの運用と居住性を重視したアーガマと比較すると、ハイパー・メガ粒子砲の採用や前方3基、後方1基のカタパルトデッキの搭載、格納庫の大型化によってあらゆる面でアーガマを上回り、そのうえで戦艦レベルの攻撃力を獲得したことから、ロンド・ベル発足後はラー・カイラムが採用されるまで、旗艦として運用された。
ラー・カイラム採用後は同時期に連邦軍で採用されたクラップ級戦艦の兵装などを取り入れた近代化設備が施されたものの、同型の戦艦が存在しないことから今回の合流がなければ、単艦行動を続けることになっていたようだ。
なお、ネオ・ジオン戦争が1年前のことであり、それにもかかわらず新型艦の登場による近代化設備が施されていることから、宇宙世紀世界における技術レベルの急速な上昇とそうしなければならなくなるほどのジオンとの戦いの苛烈さがうかがえる。
-太平洋 日本付近無人島-
「使徒以外との戦い…確かに、シミュレーターではそればっかりだったけど!!」
モビルスーツの頭がついた青い爆撃機というべき機械獣、グロイザーX10にパレットライフルを放つシンジだが、装甲がかなりの強度に仕上がっているためなのか、ダメージを受けている気配はなく、目の部分からビームを地表に向けて放ちながらヤマトへ向かう。
そのうえには巨大な針が前面についたオレンジの箱に人間の手足をつけたようないびつな機械獣、トロスD7が乗っていて、上空から攻撃を仕掛けようとするストライクフリーダムやヴァングレイ、ブラックサレナに向けてミサイルで攻撃する。
「あの爆撃機はでかい爆弾そのものだ!爆発に巻き込まれるなよ!!」
実質特攻兵器といえるそれに向けて突っ込んだマジンガーZはまずはその背中に乗り、針のミサイルで援護を行うトロスD7を蹴り飛ばす。
続けて頭部に向けて光子力ビームを放って視界を奪うと、今度は真下へ向かってグロイザーX10を上空まで押し上げていく。
少しでも遠くへ飛ばして、そこで撃破するために。
確かにマジンガーZはグロイザーX10と比較すると小さいが、パワーは段違いにマジンガーZが上回っている。
ある程度高度を上げると、グロイザーX10を投げ飛ばし、ブレストファイヤーで焼き尽くす。
炎がグロイザーX10の体内にある爆薬に引火し、上空で大きな爆発を引き起こす。
小規模な核爆発に匹敵するそれをもし地上や至近距離で受けたとなると、地上がどのような状況になるかと思うとぞっとする。
地上に落とされたトロスD7は零号機がプログラッシブナイフで切り裂かれて沈黙した。
(戦っているんだ、僕は…戦場で…でも、相手は機械獣なんだ。人間じゃない…)
機械獣が人じゃない以上、使徒と戦うときと感覚は同じで、それならまだマシだろう。
生き物に近い使徒をマゴロクソードで斬った時の生々しい感触よりも機械の方がいい。
ただ、これから先は機械獣だけでなく、人が乗っているモビルスーツやアームスレイブとも戦うことになるだろう。
その時も同じように戦えるのか?
その不安を払しょくするのを敵は待ってくれない。
「さらにグロイザーX10が来るわ!でも、これって…」
更に現れるグロイザーX10を3機見つけるさやかだが、機体の色は先ほどのものとは違って赤色で、おまけに背中にトロスD7を乗せていない。
下部のコンテナを開くと、そこから剣と盾を装備した古代ギリシャ風の石像のような機体が次々と降りてくる。
「こいつ…輸送タイプの機械獣かよ!」
「キャップ、石像型の機械獣が10機近く、中には弓矢を装備しているタイプもあります」
「そうかよ、うおお!!」
輸送任務を終えたグロイザーX10の目からビームがヴァングレイに向けて放たれ、やはり輸送タイプとなってもビームの火力は健在というべきか、かわしたとはいえ装甲が焼ける。
「チトセちゃん、ポジトロンカノンを!!」
「爆発は大丈夫なんですか?」
「爆撃するタイプじゃないなら、問題ないだろ!!」
ポジトロンカノンを右腕に装備したヴァングレイが狙いをグロイザーX10の頭部に定める。
エネルギー充填を追え、ポジトロンカノンから発射されたビームは頭部をえぐり、そのまま機体を貫いていく。
先ほど甲児が撃破したグロイザーX10ほどではないとはいえ、それでも大きな爆発を起こし、その光は下手な目くらまし以上といえた。
「やっぱ…下手に爆発させるもんじゃねえな、こりゃ…」
上空ではグロイザーX10をはじめとした爆撃獣との戦いが繰り広げられる中、地上では数多くのタロス像が剣や弓矢、槍などを手に攻撃を仕掛けてくる。
石像のような機械獣だが、その癖に並のモビルスーツ以上の頑丈さを誇るためにネェル・アーガマやラー・カイラムから出撃したロンド・ベルとエコーズの混合のモビルスーツ部隊のビームライフル1発程度では撃破できないくらいだ。
「1機だけで戦おうとするんじゃないよ!集団戦法だ、剣を槍を持っている奴には近づくな!!」
ケーラが乗るリ・ガズィと3機のジェガンが一斉にビームライフルを放ち、1機のタロス像を沈黙させる。
銃を持つタイプが存在しない以上、少なくとも足を破壊しさえすれば、何もさせずに済むだろう。
マジンガーZやガンダムなどの高性能な兵器が存在しない部隊ではこうした集団戦法で機械獣を沈黙させているケースが多い。
かつての一年戦争前期に戦車や歩兵でモビルスーツと戦っていた時よりはましかもしれないが、それでもこうした戦い方をしなければ勝てない相手がゴロゴロと存在する今の状況にケーラは唇をかみしめる。
(もっと、力があれば…)
グリプス戦役の頃から、ルーと共にエゥーゴで戦ってきたケーラは今もこうして生き延びるだけの力を持ち、現在はラー・カイラムに所属するモビルスーツの指揮を任せられるくらいにはなっている。
だが、戦う中で多くの戦友の死を見て、おまけにジオンに所属していた強化人間と戦ったときはリ・ガズィに乗っていたが、一方的にやられた上にガンダムチームに助けられなかったら人質にされていたかもしれないほどにまで追いつめられてしまった。
助けられたのはいいが、傷ついたケーラはネェル・アーガマに戻ることになり、他の負傷兵と共に病室でアクシズが地球から離れていく光景を見ることしかできなかった。
「おおおおおお!!!」
近くでまた、味方のジェガンが撃墜されるのを見たケーラが叫ぶ。
そうでもしなければ、自分の無力さに押しつぶされそうだったから。
「ロメロ12より各機へ、後方より新たな機械獣を確認!数は3機!!」
警戒していたEWACジェガンからもたらされる新たな機械獣の映像。
首と脚が3本ずつついた亀2機を左右に配置し、中央にいるのはあしゅら男爵を模した人型の機械獣だった。
その映像は当然、マジンガーZにももたらされる。
「あしゅら男爵!奴もここに…!!」
-グール 艦橋-
「あしゅら男爵だと!なぜ奴がここにいるのだ!?」
バートス島で待機していたはずの彼の登場はブロッケン伯爵に苛立ちをもたらす。
既にロンド・ベルとミスリルの機動兵器を複数機撃破していて、現状では互角であるにもかかわらず、自分の戦果に対して横槍を入れようといわんばかりに後ろから出てきた彼に通信をつなぐ。
「あしゅら男爵!これはどういう了見だ!!貴様はDr.ヘル様に待機を…」
「Dr.ヘル様の命令で来たのだ!貴様の了解などいらん!」
「何…!!」
「ブロッケン伯爵!Dr.ヘル様より入電!『あしゅら男爵と共にロンド・ベルと兜甲児を抹殺すべし』と…」
暗号通信を読み上げた自らの私兵である鉄十字兵の頭上へ頭部を移動させ、そこからそれが記載されている紙に目を通す。
部下の言う通りの内容で、偽物ではない。
これにはさすがのブロッケン伯爵も受け入れざるを得なかった。
-太平洋 日本付近無人島-
後方からやってくるあしゅら男爵を中心とした3機の機械獣の足止めをすべく、コスモファルコン隊が攻撃を仕掛ける。
「まさか…こんなゲテモノみたいな兵器まで存在するなんて…世界は広いですねえ」
「無駄口をたたくな、篠原!!あの気色悪い人型もそうだが、あのでかい亀を近づけるわけにはいかねえぞ!!」
亀形の機械獣、ジェイサーJ1の目から発射される怪光線がヤマトを襲い、波動防壁が受け止める。
大型な機械獣が放つそれの出力はモビルアーマーに匹敵し、接近されたらその質量でモビルスーツやアームスレイヴは一瞬で押しつぶされる。
コスモファルコン隊によるミサイル攻撃が襲うも、機械獣の堅牢な装甲がそれを受け止める。
コスモファルコン隊の使命は撃墜ではなく、マジンガーZが到着するまでの足止め。
弾幕を張ることで、これ以上ジェイサーJ1から怪光線を発射させないことだ。
「ふん、時代遅れの羽虫どもが…ジェイサーJ1の武器はこれだけではない!」
体を90度持ち上げたジェイサーJ1の下部に隠された巨大なファンがコスモファルコン隊に披露されるとともに、回転を始めたそれが激しい風を引き起こす。
2機のジェイサーJ1のファンが放つ竜巻はコスモファルコンを次々と捕まり、中には仲間同士でぶつかり合ったがために爆散する機体も存在する。
脱出しようにも、この竜巻の中に飲み込まれるのがオチだ。
「ハハハハ、無様なものだ!」
「野郎…!こんなところでやられるかよ!!」
加藤の叫びと共に、座席側面に追加されたレバーを倒す。
同時に加藤の乗るコスモファルコンの胴体部分からモビルスーツの脚と言えるものが出現し、そこに取り付けられているスラスターで竜巻に突入しかけた機体のスピードを落とす。
それを皮切りに変形していったコスモファルコンのコックピットが収納され、両腕とガンダムとジムの中間といえる頭部が現れる。
「モビルスーツに変形??」
「やられっぱなしで終わるわけねえだろ!!」
右手に装備された、追加武装である機首の機銃の正体であるビームライフルがジェイサーJ1のうちの1機の頭部を襲う。
頭部の1つを撃ちぬかれたのを皮切りにジェイサーJ1の動きが不安定になり、竜巻が弱まる。
「ビームライフルでこの破壊力だと!?」
「こいつをただのビームライフルだなんて思うなよな!!」
加藤の新たなコスモファルコンに装備されたビームライフルにはコスモゼロの機関砲に採用されたビーム圧縮技術が取り入れられている。
新たな自らの愛機の力でヤマトを守る。
不意に何度も自分の手当てをしてくれた原田の顔が浮かぶが、頭を振ってそれを吹き飛ばし、ビームライフルを撃ちながらジェイサーJ1に迫る。
残り2つの頭から怪光線を加藤のコスモファルコンに向けて放つが、獣の名を得たとしても機械であること、AIであることに変わりない。
そして、そんなAI以上の実力を持ったパイロットが仲間の中に数多く存在している。
「そんな程度で、なんだっていうんだ!!」
「ちぃ…」
「よそ見してんじゃねえぞ、あしゅら男爵!!」
甲児の声が響くとともに飛んでくるロケットパンチ。
機械獣あしゅら男爵の左右の体が割れてパンチを避けるとともに、接近するマジンガーZを視認する。
再び合体した機械獣あしゅら男爵がまだ両手が戻っていないマジンガーZに接近し、右手の爪で切りかかる。
「これだけ接近すれば、ブレストファイヤーは撃てんだろう!兜甲児!!」
「あしゅら男爵!おじいちゃんの仇!!」
「2つに割れて合体??どういう神経なんだよ、あの機械獣は!!」
甲児とあしゅら男爵の戦いも気がかりではあるが、今戦うべきはジェイサーJ1。
ビームサーベルを抜き、仲間を襲うジェイサーJ1へと突っ込んでいった。
「なんだ…今日のあしゅら男爵は、何かが…違う!」
1対1となった甲児とあしゅら男爵との戦い。
甲児はこれまで何度もあしゅら男爵と戦ってきたが、今日対峙している彼はこれまでとは違うように感じられた。
ニュータイプではないが、機体越しに相手から気迫のようなものはわずかながら感じ取れる。
「死ねええ!!」
ロケットパンチが戻り、拳を振るうマジンガーZに対して、当たるギリギリのところで再び左右に体を分離させた機械獣あしゅら男爵の断面部分に棘が出現する。
そして、左右からマジンガーZを挟み込んだ。
「これが、私のためにDr.ヘルがくださった、いわばもう1つの鋼の体。機械獣あしゅら男爵の力だ!!それに我らの思いを組み合わせれば、貴様にも…マジンガーZにも負けることはない!!」
コックピットに座るあしゅら男爵の背中には端末がついており、後部座席から伸びているケーブルと接続している。
かつての一年戦争で、ジオンのフラナガン機関はニュータイプの軍事利用を目的にサイコミュやEXAMなどを開発していた。
その機関とは別に、サイコミュという名前を冠していながらも全くの別物のシステムもジオンでは開発されていた。
リユース・サイコ・デバイス、四肢を欠損したパイロットの義手や義足等を通し、脳の思考によるモビルスーツの操作を可能にした技術であり、傷痍軍人を中心とした部隊で試験運用されていたという。
終戦段階での完成度では、高機動型ザクⅡ単騎でガンダムを倒せる可能性が高いといわれたものの、そのガンダムと戦う前に終戦を迎えたことで日の目を浴びることはなかった。
Dr.ヘルはミケーネ島で手にした技術だけでは飽き足らず、連邦やジオンの技術データの解析も行っていた。
サイコフレームまでは手にすることができなかったものの、それらの技術を元に機械獣あしゅら男爵に独自のリユース・サイコ・デバイスを搭載した。
彼としては、傷痍軍人の再利用としての意味合いでのこのリユース・サイコ・デバイスなどは満足できるものではない。
ザクⅡでガンダムを倒せる可能性のある技術だとしても、両手両足を義肢にする必要があり、そのためだけの健常な手足を斬るような所業はあまりにも非効率だ。
おまけに両手両足を接続した状態で戦い、仮に敗れるようなことがあれば脱出できないのは明白だ。
失った手足よりも自由になれるのは戦場だけなのだから。
だとしたら、接続端末を体に埋め込んでそこから神経接続する形をとればいい。
その端末を取り付ける手術に最初に名乗りを上げたのがあしゅら男爵であり、その効果をマジンガーZを倒すことで証明する。
「甲児ー--!!」
挟まれているマジンガーZを助けるべく走り出すボスボロットだが、上空にいる機械獣あしゅら男爵に対して、ボスボロットは地上にいる。
おまけに重量の都合でサブフライトシステムに乗ることなどできない。
パワーアームでも届かないとなると、できるのは撃破された機械獣の残骸や岩を投げつけることくらいだ。
「ボス!!」
「我らの戦いに水を差すな、ザコめが!!」
左手に握っている杖をボスボロットに向けて投げつける。
ビームのようなスピードで飛んでくる杖はボスボロットの目の前に突き刺さると同時に、その衝撃でボスボロットが吹き飛んでしまう。
「いくらマジンガーZが強固だとしても、パイロットはそうでなかろう!死んでもらう!!」
あしゅら男爵の声が接触回線で甲児の耳に届くとともに、全身を爪で引き裂くような電撃が彼を襲う。
マジンガーZに接触する棘から放たれる電撃がマジンガーZと、パイルダーの中にいる甲児を襲う。
確かに装甲そのものに大きなダメージを与えているわけではないが、強烈な電撃が内部の精密機器、そしてパイロットである甲児に確実にダメージを与えていく。
「ふ…ざ、けるん…じゃ、ねえぞ!!」
全身を貫く電撃が意識を奪っていくのを感じる甲児だが、それを心の底からこみ上げる怒りで保たせる。
脳裏に浮かぶのは彼によって命を奪われた、偉大なる祖父の姿。
そして、彼の手で作られたマジンガーZ。
「お前…みたいな、奴に!!マジンガー…Zが、負けるかあ!!!」
甲児の叫びと共に、モニターに奇妙な数字の羅列が一瞬だけ表示される。
その後で急にマジンガーZの体が金色の光を放ったと同時に挟み込んでいた機械獣あしゅら男爵が左右に吹き飛ぶ。
「な、なんだ、これは!?今、何が起こったというのだ!?」
機械獣あしゅら男爵の挟み込みと電撃で、確かにマジンガーZの内部にダメージを与えたはず。
そして、その状態からマジンガーZが自力で引きはがすことなどできないはず。
だが、あの光を放ったほんの一瞬、マジンガーZの出力が爆発的に上昇していた。
「いっくぜー----!!!」
動揺するあしゅら男爵を見逃すはずのない甲児が再びロケットパンチを放つ。
だが、普段のロケットパンチとは異なり、発射された腕から刃が展開されており、さらに肘関節の断面からはドリル状のミサイルが数多く発射されていた。
「ちいいいい!!」
知らない武装相手では反応が遅れるのが常ではあるが、対処できないほどのものではない。
左胸部分から発射されるミサイルからばらまかれた散弾がミサイルに接触し、ミサイルが爆発するとともに周囲のそれも巻き込んでいく。
刃を展開したロケットパンチは破壊することはできないが、それでもロケットパンチからの派生であることに変わりはなく、そんなものはリユース・サイコ・デバイスで得た反応速度の敵ではない。
悠々と回避するが、ミサイルの煙のせいでマジンガーZの姿は見えない。
「新たな兵装とはいえ、これでは…何!?」
「もらったああああ!!」
新たなミサイルとロケットパンチに意識を向けていたあしゅら男爵の背後に回り込んでいたマジンガーZの腹部が展開され、そこから発射される大型のミサイル。
体に収まりきらないはずの大型のミサイルが一直線に機械獣あしゅら男爵を襲い、反応が遅れた彼への直撃コースを進む。
(ドリルミサイルにアイアンカッター…そして、ミサイルパンチ。こんな武装がマジンガーにあったなんて…)
甲児が先ほど使用した兵装はいずれも急にマジンガーZのシステムの中で解禁されたものばかり。
時折兵装の追加を光子力研究所で行うことはあったものの、これらの兵装はそんなことをした覚えもない。
最初から搭載されていたというなら、整備中に何かしらの痕跡があり、甲児の耳に届くはずだ。
だが、そんな謎は今はどうでもいい。
こうして祖父の仇を討つことができるのであれば。
「恐るべし、マジンガーZ、恐るべし、兜甲児…!!」
避けることのできない一撃。
大きなダメージを覚悟するあしゅら男爵だが、襲うはずのミサイルパンチに黒い何かが側面から襲いかかる。
ミサイルパンチをそれが貫き、大きな爆発が起こる。
「うおおおおおお!!」
思わぬ何かによって直撃は避けられたが、その余波だけでも機械獣あしゅら男爵を吹き飛ばし、海へと落ちていく。
「これ以上は、させん」
「今のは…ロケットパンチ!?まさか…!」
ミサイルパンチを破壊した黒い物体、黒い拳が戻っていき、それを探知したマジンガーZがとらえたのは大型のブースターを搭載したグレートマジンガーの姿だった。
拳を戻したグレートマジンガーがブースターを強制排除すると、マジンガーブレードを引き抜いてマジンガーZに切りかかる。
ブレートをかろうじてアイアンカッターで受け止めた甲児は接触回線で乗っているであろう鉄也に通信をつなぐ。
「鉄也さん、何をするんだよ!!」
それに対して、鉄也は何も答えるそぶりを見せなかった。
鍔迫り合う中、鉄也の意識は海に落ちた機械獣あしゅら男爵に向けられる。
(この程度のダメージであれば、生き延びるだろう。貴様を始末すべきタイミングはここではない…)
「何!?グレートマジンガーが来て、マジンガーZを攻撃してるだと!?」
ヤマトがとらえた2機のマジンガーの戦いのことを森からの通信で聞いたソウジにはなぜそんな行動を鉄也が取るのかが理解できなかった。
理由はわからないが、ここで不利になる可能性が高いのは甲児だ。
新正暦世界にいたときに何度もシミュレーションで鉄也と戦ったソウジは鉄也がどれだけの実力を持つパイロットなのかを知っている。
ニュータイプではないが、パイロットとしての技量は教科書にその名前が残るほどといえる。
「あの野郎…わけのわからねえことをしやがって!!」
ハイパーハンマーを振り回してタロス像を叩き潰したゲッター1が甲児の元へ向かう。
勝手に行った竜馬に通信しようとするソウジだが、新たな反応がそれを許さない。
「嘘…また?!」
「機械獣とわけのわからん像だけでも手一杯だってのに…!」
北方から飛来する複数のドラゴン達。
その中には火星で目撃したという正体不明にパラメイルの姿もあった。
「くっそお!!アイアンカッターが…もたない!!」
何度かマジンガーブレードからマジンガーZを守ってきたアイアンカッターがバキリと音を立てて叩き折られる。
腕の中に格納し、光子力ビームを放ちながら距離をとる。
光子力ビームをマジンガーブレードで受け止める鉄也は焦りの表情を見せる甲児に対してはるかに冷静だ。
アイアンカッターは確かに強度は腕本体よりも落ちるだろうが、それでも超合金Zで構築された強固なものであることには変わりない。
それを折ったマジンガーブレードには傷一つついていない。
(これならば、マジンガーZに十分対抗できる)
「くっそぉ!!最大パワーで…!!」
出力を引き上げた光子力ビームがマジンブレードを破壊しようとするが、強引にふるわれたその刃は光子力ビームを両断する。
刀身が若干溶けた状態になってはいるものの、それでもしのぎ切られたことは甲児にとっては衝撃だった。
「聞け、甲児。マジンガーZから降りろ」
「何…??」
「この戦いから手を引き、元の生活に戻れ。それがお前のためでもある」
「ふざけんな!!訳も分からないまま、そんなことできるかよ!!」
「鉄也あああああ!!」
側面から飛んでくるハイパーハンマーを左手で受け止め、ハンマーを振るったゲッター1に鉄也が目を向ける。
「竜馬か、邪魔をするな。今のお前の機体では、このグレートには勝てない。甲児を力づくでも、マジンガーから降りさせる。たとえ、マジンガーを破壊することになったとしてもだ」
「マジンガーを破壊する…そんなこと、させるかよ!!あんたが何者かはどうでもいい!!あんたが俺からマジンガーZを奪うというなら、全力で抵抗するだけだ!!」
光子力ビームをしのがれ、アイアンカッターを叩き折られたとなれば、ダメージを与えることができるであろう攻撃はそれを上回る破壊力を持つミサイルパンチとビッグバンパンチ、そしてブレストファイヤー。
だが、ビッグバンパンチは変形に時間を要し、そのすきを目の前の敵が見逃してくれるとは到底思えない。
ミサイルパンチについては、確かに直撃させることができれば機械獣あしゅら男爵を粉砕できるだけの力はあるが、ロケットパンチと比較するとスピードが低い。
ブレストファイヤーは距離を縮めなければ有効ではないだろう。
今、グレートマジンガーは左手で握っていたハイパーハンマーを握りつぶしたため、両手はともに自由に動く。
「甲児、援護してやる。あの石頭野郎を逆にグレートマジンガーから引きずり降ろしてやろうぜ」
「竜馬さん…でも、そのゲッターじゃ…」
「構わねえさ、メカニックの話じゃあ、もうこいつも限界だからな!!」
ウィングを展開したゲッター1が武器がない状態でグレートマジンガーに向けてとびかかる。
ろくな整備を受けることができていない今のゲッター1の性能では、グレートマジンガーを下回っていることは明白だ。
それでも手傷だけでも与えようと右拳を握りしめてくる。
「おおおおおおお!!」
「そんなものではな…!!」
マジンガーブレードを納刀したグレートマジンガーが右拳を握りしめ、お互いの拳がぶつかり合う。
今の鉄也であれば、そんなことをせずとも飛んで回避する、もしくは拳そのものを剣で斬るという手段をとることができただろう。
だが、竜馬という獣を従わせる手段は限られていること、そしてそれらのやり方ではできないことを鉄也は知っている。
ぶつかり合う拳だが、拳が砕けたのはゲッター1で、右腕もろとも粉々に砕ける。
腕を破壊された衝撃でゲッター1は転落し、地面を転がる。
「…かつて、俺がパイロットになった頃、お前は雲の上の存在だった。俺は、お前とゲッターロボにあこがれていた。それに匹敵するパイロットになりたいと」
そうなるため、グレートマジンガーのパイロットとしての訓練を積んでいた時の仮想敵として設定されたのは常にゲッターであり、竜馬であった。
シミュレーションで何度も敗北を繰り返し、その度に彼の強さを味わった。
願わくば、それを現実で感じたいと思っていた鉄也だが、そのころの竜馬は行方不明のため、それはかなわなかった。
だから、新正暦世界で竜馬と出会い、ヤマトで模擬戦を行っていた時は本当にうれしかった。
その中で彼と互角に戦うことで、雲の上の存在だと思っていた彼に近づくことができたと実感できたから。
「だが、今の俺とグレートを前では、お前など敵ではない!!」
「かもな…でもよ、俺に目が行きすぎなんだよ!!鉄也ぁ!!」
「うおおおおおお!!!」
ビッグバンパンチの態勢をとっていたマジンガーZが黄金の輝きを放つとともに、グレートマジンガーに襲い掛かる。
超合金Z製の巨大な砲弾というべきその一撃はグレートマジンガーを直撃し、そのまま上空へと飛ばしていく。
「これで…終わりだあああああ!!」
「終わり、だと…?それを、決めるのは…お前ではない!!!」
機体を向きなおしていたことで、正面からビッグバンパンチを受けることになったグレートマジンガーの関節部にダメージが発生しており、超合金Z製の装甲にもひびが入る。
だが、巨大な拳に対して両手でつかんだグレートマジンガーが急に全身を金色の光で包んでいき、それと同時にマジンガーZのスピードが低下していく。
「な、これは…!!さっきのマジンガーと同じ光…??」
「もてよ…グレート!!」
このまま宇宙まで飛んでいこうかというほどのスピードだったはずのビッグバンパンチが輝くグレートマジンガーに抑えられ、スピードが落ちていく。
次第に空中で停滞した後で、逆にマジンガーZが押されていく。
「おおおおおおお!!!!」
停滞するマジンガーZにグレートマジンガーの拳が襲い、殴られたと同時に島へと落下していく。
地面に転がるマジンガーZのゴッドスクランダーの殴られた箇所には大きなひびが入っていた。
「嘘…だろ…ビッグバンパンチが、効かなかった…」
「はあ、はあ、はあ…よく持ってくれた、グレート…」
どうにかビッグバンパンチをしのいだグレートマジンガーだが、あれほどの攻撃に対して無傷というわけにはいかない。
光が収まったグレートマジンガーのジェネレーターには負荷で異常警報が発せられており、関節部にも無視はできないダメージがある。
これほど派手な戦いを見せてしまった以上、ロンド・ベルから応援の機動兵器が来ることは想像に難しくなく、それらを相手にできるだけの力は残っていない。
「甲児…マジンガーを破壊する。死にたくなければ、パイルダーで逃げろ」
「くっそ…ぉ…」
再び抜いたマジンガーブレードを手に接近してくるグレートマジンガーに対して、光子力ビームで攻撃しようと元の姿へ戻そうとする甲児だが、先ほどのダメージが原因で電子系統にダメージが発生したのか、甲児の操縦にマジンガーZは応えない。
パイルダーはかろうじて機能しており、鉄也のいう通り脱出する手段をとることができるが、そのような選択肢はもはや工事の脳裏から消えていた。
「…何をする?」
グレートマジンガーの右脚が掴まれ、目を向けると足元には左手でグレートマジンガーの右足をつかみ、足止めしようとしているゲッター1の姿が映る。
機体各部からはスパークが発生しており、限界を超えていることは誰の目にも明らかだ。
「てめえ…俺のこと、忘れてんじゃねえぞ…」
「竜馬…」
「どういう事情かは…知らねえけどよ、やりすぎなんじゃねえのか…?」
「…お前が知る必要はない。知ったところで、どうなる」
「気に入らねえな、そういう…決めつけはよぉ!!」
「恨んでくれて構わない。…!?」
邪魔をしてくるゲッター1をまずは破壊すべくマジンガーブレードを振るおうとするグレートマジンガーだが、急速に東方から接近してくる機体の存在を警告音で鉄也に伝える。
「何!?この機体は…」
「おおおおお!!」
急速に接近してきた赤い機体が腕から伸ばした刃がグレートマジンガーの胴体を襲い、その一撃で吹き飛び、尻餅をつく。
「こいつは…」
限界を迎え、動かなくなったゲッター1から出た竜馬は目の前に降りてきたその見覚えのある機体に目を丸くする。
黒く染まった今のゲッター1の本来あるはずだった色彩を取り戻し、マントではなく巨大な蝙蝠の羽根のようなウィングパーツが装着され、全長だけでもゲッター1をはるかに上回っている。
そんな巨体の一撃をグレートマジンガーはビッグバンパンチをしのぎ切った後で受けたのだから、どれほどのダメージになるかは推して知るべしだろう。
「真ゲッター…どうして、お前がここに…」
竜馬の脳裏に、新正暦世界へ転移する直前の記憶がよみがえる。
早乙女を追い詰めるべく、浅間山にある早乙女研究所へ竜馬はかつての仲間である2人の男、神隼人と巴武蔵と共に突入した。
突入したとは言うものの、隼人はかつて早乙女に騙され、竜馬を早乙女殺害の犯人に仕立てる手伝いをしてしまい、早乙女が反乱を起こしたと知った時はその真意を確かめるべく行動を起こしており、連邦軍に所属している武蔵は地上における輸送任務中にインベーダーに襲われ、奪取されたカプセルを取り戻すべく来ていたため、彼ら全員が集結するのは偶然に近いものがあった。
そこで見たのは無数のゲッターロボGが合体したことで生まれた岩石の巨人のようなゲッターロボの姿、そしてそれを制御している深緑の短い髪で全身を黒いタイツで包んだ少年だった。
早乙女の反乱の切り札はゲッターロボGではなく、その集合体である巨大なゲッターロボ、真ゲッタードラゴンであり、それを制御する存在としてその少年を含めて、3人のクローン人間を作り出していた。
少年、號は早乙女と彼の亡き娘である早乙女ミチルの細胞にゲッター線を浴びせることで生み出した。
あとは竜馬の遺伝子を使ったゴール、隼人の遺伝子を使ったブライが存在し、この3人をパイロットとすることで真ゲッタードラゴンは最大の力を発揮するはずだった。
だが、早乙女が想定していなかったのはゴールとブライが暴走し、インベーダーになり果ててしまったことだ。
その2体の暴走に巻き込まれる形で早乙女は重傷を負い、先に研究所に突入していた竜馬と隼人も追い詰められたが、その中で唯一暴走しなかった號が操るもう1機のゲッターロボ、今目の前にいる真ゲッター1が彼らを退けたことで九死に一生を得た。
そして、陽電子ミサイルが発射されることを知った竜馬はゴールとブライの相手を武蔵に任せ、隼人と號と共に真ゲッター1でミサイルの破壊に向かった。
これは重陽子ミサイルを覚醒前に真ゲッタードラゴンが受けることで、体内にため込んでいた膨大なゲッター線を放出して地球を汚染することを避けるためだ。
真ゲッターの性能は当時では最高峰の性能と言われているガンダムをはるかに上回り、大気圏離脱を自力で成功させるとそのまま衛星軌道上のミサイルを破壊しようとした。
だが、ミサイルにとりついていたコーウェンとスティンガーの妨害によって失敗、相討ち覚悟で最もスピードの速い真ゲッター2で突撃した。
そこからの竜馬の記憶はない。
気が付くとただ一人、エンゲラトゥスに思われるゲッターロボやゲッターロボGの残骸たちと共にいた。
テレサとダグザに頼み、ミスリルやエコーズのデータバンクでその後のことを調べ、少なくとも隼人が無事だということはわかった。
彼はセカンドインパクトの直後に浅間山付近に倒れているのを浅間山の調査に向かっていた連邦軍に救出された。
だが、その場でゴールとブライの足止めをしていた武蔵は愛機であるゲッター3と共に相討ちとなっていて、無残な遺体となって発見された。
そして、隼人が乗っていたはずの真ゲッター1は號ともども行方不明となっていて、データバンク上では現在でもその行方が確認されていないという。
早乙女については遺体が確認されていないものの、最後に竜馬たちが見たときには瀕死の重傷を負っており、たとえインベーダーに寄生されていたとしても、そこから治療なしで行動することは不可能であることから、死亡したものとして処理された。
「真ゲッター…どうして、ここにいる」
「久しぶりだな、竜馬」
真ゲッター1の口元にあるコックピットが開き、そこから一般の連邦軍のノーマルスーツで身を包んだ號が飛び降りる。
ヘルメットをつけていない彼の姿は17年前と何一つ変わっていない。
「號か…お前、なんでここに!?」
「真ゲッターに乗れ」
「早くしろ、竜馬」
「グレートマジンガーが起き上がっちまうぜ」
「隼人、弁慶…!?」
コックピットは開いていないもののの、オープンチャンネルで真ゲッターから隼人と、かつてのゲッターチームの予備メンバーである車弁慶の声が竜馬の耳に届く。
かつてのゲッターチームが再び集まったのだという思いが強まるが、同時にそこにいるのが武蔵ではなく弁慶であることが、武蔵の死という現実を竜馬に突きつける。
隼人はモニターに映る竜馬の姿に口角を吊り上げていた。
「號に話は聞いていたが…まさか、本当に17年前のままとはな」
「それに対して、隼人も俺も、すっかり老け込んじまったがな」
17年の間に筋肉よりも脂肪の比率が大きくなった感じがする大きな腹回りに触れる弁慶もまた、17年前のままの若い竜馬の姿にうれしさと同時にうらやましさを感じた。
號が現れるまで、ずっと武蔵と共に死んだものとばかり思っていたのだから。
もしあの時、武蔵から預かったものを置いてでも浅間山に向かっていたら、もしかしたら武蔵も竜馬も死なずに済んだのではないかという後悔を抱きながら生きてきたのだから。
「だが、まだまだ現役だ。さっさと乗れ!」
「お前と合わせることができるのは俺たちだけだ」
「なら…その言葉、確かめさせてもらうぜ!」
真ゲッター1が伸ばしたマニピュレーターに乗り、手が口元の開かれたままのコックピットに移動する。
そこから乗り込んだ竜馬はシートに腰を下ろし、無造作に設置されているレバーや操縦桿を見る。
「変わらねえな…17年前と!」
「…あとは任せる」
「お、おい、號!お前、どこへ!!」
自分のやることは終わったといわんばかりに走り出した號だが、一気に速度を上げていき、あっという間に消えていった。
真ゲッターのこと、早乙女や真ゲッタードラゴンのことなど、まだ號には聞きたいことがたくさんあった竜馬が呼び止める前に。
「無駄だ、あいつはそういう男だ」
「俺たちの元へ真ゲッターと一緒に現れたときも、いきなりだったからな」
「そうか…だったら、まずはこいつを本格的に暴れさせてやる!!」
竜馬が叫ぶと同時に真ゲッター1の緑色のクリアパーツが光る。
ゲッター線の申し子である竜馬を迎え入れ、かつてのゲッターチームが集結したことで、真ゲッターは眠っている力を目覚めさせていた。
「すごい…ビリビリ感じるぜ…」
「これが、真ゲッターロボ…面白い」
ニヤリと笑い、グレートマジンガーを起き上がらせるとマジンガーブレードの剣先を目覚めた真ゲッター1に向け、それと相対するように真ゲッター1も自らの前兆を上回るほどの大きさのゲッタートマホークを肩から引き抜いた。
これから始まる竜馬との本気の戦い、鉄也の中に闘争心が燃え上がらない理由はない。
「見せてもらうぞ、竜馬!3つの心を1つとして、真のゲッターロボの力を!!」
機体名:コスモファルコン(可変機機能採用検討型)
建造:ヤマト
全高:15.9メートル
武装:ビームライフル、機銃×2、機関砲×6、各種ミサイル×8、ビームサーベル×2
主なパイロット:加藤三郎
カリストとの戦いで乗機を失った加藤三郎に新たに用意されたコスモファルコン。
最大の特徴はモビルスーツへの可変機能であり、これは宇宙世紀世界におけるムーバブルフレーム、そして宇宙世紀世界と西暦世界における可変モビルスーツの技術が取り入れられた結果である。
新たに追加されたビームライフルにはコスモゼロと同じく最新のビーム圧縮技術が採用されており、それに合わせて耐久性を高めるという意味合いからユニコーンガンダムのビームマグナムの技術を一部取り入れることとなった。
戦闘機とモビルスーツ双方の技術に精通したパイロットが乗り込むことで最大限の性能を発揮し、それについてはモビルスーツのパイロットの経験もある加藤が適任と言える。
ただし、可変機故に整備性とフレームそのものの耐久性に課題があり、採用するか否かについては今後の戦闘データや整備データの蓄積で決まる模様。