転生したら海の悪霊?   作:ヨシフ書記長

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やっと書きたかったところができたよォ!
これだよ!これが書きたかったの!
短いですが…どうぞ!


未来の大海賊達

フライング・ダッチマン号は海流に乗ってゆっくりと海底を進んでいた。ダッチマンの船長室では、ジョーンズはオルガンの前に座りながらパイプを咥えていた。

 

(腕を切られたってのに…痛みはあまり感じなかったなぁ…。

傷口はすぐに塞がったし、流石はワンピースの世界だな…。)

 

切られた左腕の断面を触れながら、ぼんやり考えつつパイプを吸った。息を吐くと煙が上に向かって登っていった。

すると、船長室のドアがノックされた。

 

「誰だ?」

「私よ…アンジェリカ…。入って…いいかしら?」

「ああ…構わんぞ?」

 

ジョーンズがそういうとアンジェリカが船室に入って来た。

アンジェリカはうつむき加減にジョーンズを見ると言った。

 

「ルーク…弟を助けてくれてありがとう…。」

 

頭を下げながらアンジェリカはそう言った。ジョーンズはパイプを深くを吸い込むと言った。

 

「勘違いをするなよ?アン?お前との血の契約は必ず守らなければならん。あの小僧がもしも溺死でもすれば、それで契約は不成立になる。

だから、小僧を助けたに過ぎん…。それに小僧の能力はうまく使えば、俺に降りかかる厄介事を防げるかもしれんからなぁ?」

 

ジョーンズは椅子に深く腰掛けながら、パイプを咥えてニヤリと笑いながらアンジェリカを見た。アンジェリカはそう言ったジョーンズを睨みつつもこう言った。

 

「…!!それでも!アナタは!腕を無くしてまで!ルークを助けてくれたわ!」

 

アンジェリカの言葉にジョーンズは少し不機嫌そうに言った。

 

「ふん!腕無くしてまでお前の弟を救ったのでは無い…。死神野郎との戦いには学ぶべきものがあると思ったからだ!その授業料として、左腕を持ってかれたにすぎん!」

 

ジョーンズはそう言いながら、腕の無い左袖を触った。

アンジェリカは悲痛な表情を浮かべながら、ジョーンズを見た。

それに気づいたジョーンズはこう言った。

 

「なんだ?俺がこの左腕を無くした事を申し訳ないとでも思ってるのか?バカにするなよ?アン!俺はマゼマゼの実の能力者だ!

その気になれば、代わりの腕ぐらい腕に混ぜ込む事ぐらい出来る!

今はただしないだけだ!」

 

ジョーンズは怒った表情を浮かべながらそう言うと、アンジェリカは頭を下げてこう言った。

 

「ごめんなさい…。もう私は…船室に戻るわ…。」

 

アンジェリカは力無くドアの方を向き、歩き出した。ジョーンズはその様子を見ながら、アンジェリカにこう言った。

 

「おい…。」

「…。何?」

「小僧は元気か?」

「…。ええ…今はぐっすりと寝てるわ…。」

「そうか…。」

 

アンジェリカが扉のドアノブを捻ろうとした瞬間、ジョーンズはこう言った。

 

「もう…手を離すんじゃあねぇぞ…。」

「…!!。わ…わっがっでるわ!!それじゃ!」

 

ジョーンズの言葉を聞くと、アンジェリカは少し言葉に詰まりつつも慌てて船長室を出ると大声で泣いた。ジョーンズは外から聞こえてくるアンジェリカの泣き声に耳を傾けながら、パイプを深く吸い込んだ。

 


 

 

フライング・ダッチマン号が海底を進んでる中…。

一方海上では、一隻の海賊船が満月に照らされながら航行していた。

 

その海賊船の掲げる海賊旗(ジョリー・ロジャー)は骸骨に立派なカールしたヒゲが描かれていた。

この海賊団の名は…ロジャー海賊団!

後に、偉大なる航路(グランドライン)の最終地点"ラフテル"に辿り着く事となる海賊団である。

 

その海賊船の甲板に並べてあるボートの中で、一人の少年が悪巧みをしていた。

 

(やったァ〜!派手にうまくいったぁ!昼間に俺が食ったのは、俺が作った偽物の悪魔の実だったのさ!こうもすんなりと行くとはなぁ!

フフ♪後は、バレねぇうちに船を降りちまおう!この悪魔の実を売った金とこの地図の財宝があれば!スグにだって海賊団を結成できる!

ぐふふふ!)

 

「おい!バギー!何ニヤニヤしてやがんだ?」

 

バギーは慌てて宝の地図を隠し、口に悪魔の実を突っ込むと後ろを見た。そこには、麦わら帽子を被った赤髪のシャンクスがこちらを覗き込んでいた。

 

「な…なんだぁ…。てめぇか…驚かすなよ…。」

「なんて顔してんだい…。盗み食いは程々にしとけよォ!コックさんに怒られるぜ!」

 

シャンクスはそう言うと、バギーから遠ざかっていった。バギーはフゥ…とため息をつくと思った。

 

(あ…危ねぇ…危ねぇ…。)

 

バギーが冷や汗を拭おうとした瞬間!

 

「あっ…!そう言えば!」

 

急に後ろにシャンクスが現れた!

 

「さっきよォ…船長が…!」

(!!!!!!!!)

 

ゴックン…。

 

バギーは急に声を掛けられた事で口にあった悪魔の実を飲み込んでしまった!

 

「が…あ…あ…!」

 

バギーはすぐに後ろを向くとシャンクスを胸ぐらをつかむと捲し立てた!

 

「シャ…!シャンクス!テメェ!俺…俺の!俺はァァァ!?」

 

バギーが立ち上がったことにより、隠してた宝の地図が風でフワリと浮き上がった。シャンクスはそれに気づくと言った。

 

「なんだ?あの紙切れ?」

 

シャンクスの言葉にバギーはハッとするとシャンクスの目線の先にある物見て叫んだ。

 

「あぁぁぁぁ!俺の!俺の地図ぅぅぅ!」

 

バギーはそう叫ぶと、海へと落ちていこうとする地図を追って海へと飛び込んだ!

 

「おい!バギー!」

 

シャンクスは海へと飛び込んだバギーに向かってそう言った。

海へと飛び込んだバギーは体の異変に気づいた!

 

(何だ?体が…動かねぇ!まさか!カナヅチになるってのは本当だったか!はぁ…!マジィ!)

 

ゴボゴボとバギーは海の底へと沈んでいった。

船の上では、シャンクスが様子を見ながら言った。

 

「おい!バギー?何やってんだ?泳ぎは得意だろ?」

 

シャンクスがそう言ったもののバギーは一向に上がってこない。

シャンクスはやっと異常事態に気づくと叫んだ!

 

「…!!!。バギー!」

 

海の中ではバギーが沈みながら助けを乞うた。

 

(た…助けてくれぇ…!)

 

シャンクスはバギーを追って船から、海へ飛び込みながらこう言った。

 

「待ってろ!今助ける!バギー!」

 

シャンクスは海へと飛び込むと必死に海中を探した。

 

(何処だ!何処にいるんだ!バギー!)

 

シャンクスは必死に潜りながら、どんどんバギーを追って海の底へと潜っていった…。

 

(もっと…深い所にいるのか?バギー!待ってろ!必ず助けてやる!)

 

シャンクスはさらに水を掻き分けて潜っていった。シャンクスは目を凝らしながらバギーを探したが…一向に見つからない。

 

(ぐっ…。息が…もう…ちくしょう…バギー…。)

 

シャンクスは口から空気を吐きながら、もがき苦しみ始めた!

すると、シャンクスがもがき苦しみながらも海の底を見ると、海の底が自分に迫って来るように見えた!

 

(な…なん…だ?)

 

シャンクスはそのまま迫って来た何かに体を横たえるとその何かは勢いよく海面へと浮上した!

シャンクスは薄れゆく意識の中…先程まで海底だと思っていた物が船の甲板だと知った。その甲板を義足で歩く音が自分に近づいてくるのが聞こえた。ぼんやりとした視野には異形な姿の水夫達がこちらを見ていたのが見えた。

シャンクスは薄れゆく意識の中で一言だけいうと意識を手放した。

 

「バギー…」




はい…海の底が迫ってくる感じなのは、最新作でウィルの息子がウィルに会う為に足に石を括りつけて自ら海の底に行くシーンみたいな感じね!フライング・ダッチマン号が浮上してくるのはカッコいいからね!


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