ホグワーツでカンテレをかき鳴らしながら   作:零崎妖識

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一年生でのクリスマス

そして、十二月二十五日のクリスマス。二人よりも早く起きた私は、某夢の国のお化け屋敷で、クリスマスの間使われている音楽を弾いていた。さすがにゴーストホストとかのセリフは言わなかったけどね。占い師のセリフは言ったけど。弾いている間に、ミッコとアキは起きていた。

 

「おはよう、二人とも。メリークリスマス」

 

「んー。メリークリスマス」

 

「メリークリスマス。えへへ、プレゼントは何かなぁ?」

 

おやおや、アキはプレゼントが楽しみなようだね。かく言う私もだし、早く確認しよう。

ベッドの足元に置かれたプレゼントの山を開ける。このオカリナはハグリッドからかな?楽器の手入れ用品はダンブルドアだね。それと──一番待ちわびていたプレゼントがあった。

 

「ミカ、その熊のぬいぐるみは何?」

 

「包帯とか絆創膏とか貼られてるけど」

 

「これはマダム・マルキンに作ってもらった人形でね。私は好きなんだけど、こっちの方じゃ売ってる場所がなかったんだよ」

 

まあ、売ってるところがあったら驚きだけどね。ボコられグマ、通称ボコ。この良さがわかる人は滅多にいないだろう。色物という見方もできるけど。

 

「さすがマダム・マルキン。ふわふわだね」

 

「どう思う、ミッコ。あれ可愛いかな?」

 

「可愛いと思えば可愛い。微妙と思えば微妙。つまり見た人次第、かな?」

 

「そこ、コソコソ話さない」

 

「「ごめんなさい」」

 

私たちは笑いあって、下へと続く階段を降りていった。

 

 

◇◇◇◇

 

 

クリスマスのご馳走は、最高に美味しかった。上手く伝えることができないんだけどね。でも、みんなにサルミアッキを配ったらみんなドヨーンとしてたんだけど、なんでだろうね?

昼過ぎには、ウィーズリー四兄弟とハリー、それにミッコが猛烈な雪合戦をしているのを見ながらカンテレを弾いていた。私に寄りかかって眠ってたアキの体は暖かかったよ。

それと、翌日にはハリーがちゃんと透明マントを使って鏡のところへ行ったこともわかった。私が書いたメモがなくなってたんだ。さて、ハリーがちゃんと忠告に従ってくれてるといいんだけど……ダンブルドアはちゃんとハリーに言ってくれるかな?

 

 

◇◇◇◇

 

 

クリスマスから数えて三日目の夜。私はこっそりとハリーを追いかけて鏡のある部屋に来ていた。もちろん、アキとミッコには内緒だ。

ハリーは鏡の前で体育座りして、呆けたように鏡を見つめている。そして、暗がりからスーッとダンブルドアが現れた。彼は私に微笑むと、壁際の机に座り、原作通りにハリーに話しかけた。

クリスマス休暇が終わるまでに、私がハリーにアドバイスすることはもうないだろうね。あるとするなら、ニコラス・フラメルのことぐらいかな。いや、確かあれはネビルのおかげで見つけたんだっけ?なら、しばらくは戦車の方に集中できるかもしれないね。




夢の国のお化け屋敷で、クリスマスの間使われている音楽…iTunes Storeに売ってるので聴きたい人はどうぞ。もしくは、ハロウィン〜新年にかけて夢の国に行けば聴けるかも。

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