異世界転移なんてろくなもんじゃない。   作:カオス案山子

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日常


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第五十話 お風呂危機一髪


 

「‥‥あの‥‥」

 

「誰が発言していいと言ったかしら?」

 

「はい。すいません」

 

‥‥どういうこと?

 

俺は今目の前で繰り広げられていることに困惑している。

 

正座するゾンビマスター

 

それを睨み付けているヘルと麒麟

 

‥‥なにこれ

 

「‥‥なんだこれは‥‥」

 

俺は月光に聞く

 

「それが‥‥」

 

月光が話始める

 

「あの二人がお風呂に入っていたんですよ。そこに間違えてゾンビマスターが入ってしまって‥‥」

 

あっ‥‥

 

「‥‥で、あれか」

 

「はい」

 

なんというテンプレ

 

「デュラハン、こいつ追い出そう。ここにいたら私の貞操が危ない」

 

麒麟が俺にそう言ってくる。

 

「いやいや‼そんなつもりなかったんですって‼ただ間違えただけですよ姉貴‼」

 

ゾンビマスターがそう麒麟に訴える

 

「姉貴言うな‼」

 

‥‥仲良さそうだなー

 

「一旦落ち着け。取り敢えず両者の言い分を聞こう」

 

そうタケミカズチが言った。

 

さすがタケミカズチ。

 

「えぇ。そうね」

 

ヘルがそう言う。

 

「‥‥じゃあゾンビマスターから」

 

俺がゾンビマスターにそう聞く

 

「はい。あのときあっしはお風呂の掃除をしようとしたんすよ。んで、お風呂の明かりもついてなかったから誰もいないと思って入ったら‥‥」

 

「こいつらがいたと」

 

「えぇ」

 

‥‥明かりはつけろよ

 

「‥‥何で掃除をしようと?」

 

俺が気になったことを聞く

 

「ここに住むのに何もしないのは‥‥なんか‥‥」

 

「あれか」

 

「あれっす」

 

あれってなんだよ。

 

でもまぁわからなくもないな。

 

「なるほどな‥‥じゃあ次は‥‥」

 

そうタケミカズチが言い、麒麟の方を見る

 

「確かに明かりを消していたわ。だけど中に誰かいないか確認をとるべきじゃないの?」

 

理不尽

 

「えぇ。いるかも聞かないで勝手に開いて中にいた"華麗な乙女"の裸を見て、「間違いでした」ですまされると?」

 

華麗な乙女‥‥?

 

「デュラハン?」

 

怖ッ‼

 

「‥‥なんだ」

 

「今失礼なこと考えなかった?」

 

エスパーかな?

 

‥‥ヘルならあり得る‥‥

 

「‥‥何も考えてないが」

 

「そう。ならいいわ」

 

許された

 

「てか両成敗でよくね?」

 

タケミカズチがそう言う。

 

「まぁ私は何でもいいですけど」

 

月光は関係ないもんな

 

「‥‥任せる」

 

迷ったらこの言葉

 

「じゃあそれでいいか?」

 

タケミカズチが双方に確認をとる

 

「あっしはいいですけど‥‥」

 

「‥‥納得できないけど‥‥」

 

ゾンビマスターはいいらしい。

 

麒麟はかなり不満っぽいな

 

「私は何でも。暗かったから完全には見られてないでしょうから」

 

いいのかよ

 

「麒麟、ここで折れるなら‥‥」

 

そうタケミカズチが言い、麒麟に何かを耳打ちする

 

すると、麒麟の顔が真っ赤に染まった

 

「‥‥どうだ?悪くないだろ」

 

タケミカズチがそう言う。

 

「‥‥わかった‥‥」

 

麒麟が小さな声でそう言う。

 

「?ママ顔真っ赤」

 

そうだな




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