異世界転移なんてろくなもんじゃない。   作:カオス案山子

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幕間 アスタロトの過去


幕間 狂人

 

私は一人

 

誰にも助けられない

 

みんなが私を置いていく

 

従者も

 

家族も

 

友達も

 

私の周りには誰もいない

 

 

 

 

 

③""

 

 

 

 

 

 

「パパ‼ママ‼見て見て‼」

 

アスタロトは二人の魔族にそう笑顔で話し掛ける

 

「おっ、よくできてる人形だな‼偉いぞ‼」

 

パパと呼ばれた男の魔族はそう言い、アスタロトの頭を撫でる

 

「~‼えへへ‥‥」

 

自然とアスタロトの頬が緩む

 

「でもこれだけじゃないんだよ‼この人形‥‥魂が中に入ってるの‼」

 

アスタロトは笑顔でそう言う。

 

「魂が?へぇ‥‥じゃあその人形は生きてるんだね。名前は何て言うのかな?」

 

「‥‥コシュマルっていうの‼」

 

「コシュマルか。これから娘をよろしくね」

 

何気ない日常

 

だがこの時から歯車は狂い始めた。

 

狂った歯車は止められない。

 

「‥‥おいガキ。勝手に人を呼んどいて人形に憑依させるか?」

 

人形がアスタロトに話し掛ける。

 

「?駄目だった?」

 

「いや別に駄目ってことはないけど‥‥」

 

コシュマルと呼ばれている人形はそれきり黙った。

 

(‥‥こんなガキがとんでもない力を持っているとは‥‥暴走しなければいいんだがな)

 

コシュマルはそう思った。

 

‥‥悪い予感は当たる‥‥

 

その夜のことだった。

 

突如としてアスタロトがうめき始めた。

 

明らかな異変

 

コシュマルは主の能力の暴走だと直感した。

 

❬夢を操る力❭

 

それがこの少女が持つ能力

 

この力は強大だ

 

この能力一つで国一つを崩壊させることが出来る

 

だがそんな強大な能力をこんな少女が制御できるはずもない。

 

強大な能力は確かに強いがそれなりの地力がなくては扱えない

 

コシュマルはなんとか主の暴走を止めようとした。

 

‥‥だがどうすればいい。

 

方法が見つからぬまま時間だけが過ぎていく。

 

‥‥やがてアスタロトはうめきをあげなくなり、眠りについた

 

‥‥コシュマルは安心すると同時に周囲に被害が出ていないかを確認することにした。

 

主の両親が寝ている寝室に入る

 

‥‥両親は寝ていた。

 

‥‥白骨となって。

 

アスタロトの能力にはこんな使い方もある。

 

他人を夢に閉じ込め、夢に肉体を閉じ込める。

 

そうすれば、閉じ込められた人はより気づかなくなる。

 

‥‥だがデメリットとして、対象となった者から肉体がなくなる。

 

今回は魔族‥‥つまり体の骨以外がすべて夢に入ったということだ。

 

コシュマルは絶句した。

 

‥‥能力の暴走といえ、危険すぎる。

 

 

 

 

 

 

 

 

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私は家族を失った

 

唯一の親友も魔王によって封印された

 

何もない

 

魔王に拾ってもらった

 

魔王にいいように使われた

 

今回もその一貫だ

 

獲物の魂を奪い

 

人形に生気を入れる

 

この方法でコシュマルは封印がとける

 

魔王は邪魔な存在が消える

 

私の世界は常にモノクロで色がなかった

 

‥‥だけど‥‥

 

色がついた

 

私を許してくれた

 

私を娘と言ってくれた

 

私を抱いてくれた

 

パパ、ママ

 

今はまだ会えないけれど

 

いつか本物のパパとママに会ってくれる?




なにこれ

とてもとても酷い文章になりました

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