なのでそれ相応の実力があるってことですね。
とりあえず俺達+アスタロトはここで一晩を明かすことにした。アスタロトは眠ってるし問題はないだろう‥‥多分‥‥
てか以外とヘルと麒麟が乗り気だからなぁ‥‥アスタロトを相当気に入ったらしい。
忘れんなよ?そいつ幹部だから。
「‥‥寝るか‥‥」
周りの奴らはもう眠りについている。
俺も眠りについた。
③❭・"
‥‥ここは‥‥学校?
どういうことだ?さっきまで床に寝ていた筈だが‥‥
「おい玄馬‼なに突っ立ってるんだよ‼さっさとこっちにこいよ‼」
そう俺に言ってくるのはクラスメイトだ。
‥‥おかしい‥‥
奴らが俺にこんな態度をとるわけがない。
ここは‥‥夢?
そうか‥‥夢だから学校に立っていたのか。
‥‥やな予感がする。急いで夢から覚めなくては‼
しかしどうやって夢から覚める?何か夢の中で強い衝撃を受ければ‥‥
そう考えた俺は学校の屋上に急いで上がる。
「‥‥高いな‥‥だがここからなら‥‥」
俺は一呼吸し、屋上から飛び降りた。
グシャァ‼
そんな音がしたが、俺は夢の中で目の前が暗くなった。
▶▶(▶
「どうしたんだヘル、早くこっちに来て一緒に飯を食べるぞ‼」
今私の目の前には[いないはずの]父親と弟たちがいた。
「‥‥お父さん‥‥?」
私は泣きかけていた。もう二度と会えないと思っていた家族に会えたから。
「姉さん、早く来て食べようぜ?冷めちまう」
「うん、食べましょう‼」
私は家族と一緒に食事を取る。
‥‥これが幸せなのかしら‥‥
▼①▲▼
「みんなよく眠ってる‥‥ふふふ‥‥」
アスタロトはデュラハン達が眠っているのを見て怪しげに微笑む。
「そう‥‥貴方達が一番望んでいたこと‥‥それを目の当たりにして、幸せを感じても現実に戻ってこようとするかしら?」
アスタロトは魔王軍の幹部だ。
夢幻王アスタロト
その実態は謎に包まれている。
それもそのはず。何故なら目撃したものは、永久に覚めぬ夢を見させられる。
夢の中は自分が一番望んでいたことが実現する。
そしていつしか夢を見せられる奴らはこう思ってしまう。
「このまま夢の中にいたい」
そう思い、完全に意識が夢に飛ぶとアスタロトは現実の眠っている奴から命を奪う。
殺された側はきずかない。いつしか夢が現実だと思ってしまう。
そして、永久に夢から出られなくなるのだ。
アスタロトはこの方法で多数の命を奪ってきた。
そして今回もそのつもりだった。
「やっぱりそんなことだろうと思ったぜ?」
そんな声がアスタロトに話しかける。
アスタロトは驚く。
「そんな‥‥ありえない‥‥夢から覚めた‥‥?」
アスタロトは声をかけてきた人物を見て驚愕する。
その姿は、あの神でもなく、冥界の女王でも、大魔法使いでもなかった。
自分が一番軽視していた、アンデットだった。
「悪いが‥‥俺は現実の方が好きでね‥‥」
男‥‥デュラハンはそうアスタロトに話しかける。
「それに‥‥もう一人いるな。俺と同じく夢より現実を取った奴が」
「マスター、私はそもそも精霊なんですから夢なんか‥‥見ますね。まぁひどい夢でしたよ」
そう言うのは妖刀の精霊、月光だ。
「さて‥‥どうしましょうか‥‥」
月光が殺意を溢れさせながら、アスタロトに近づく。
「ヒッ‥‥やめて‥‥」
アスタロトはその威圧に恐怖する。
いや、しない方がおかしいだろう。
なにせ目の前にいるのは
魔王軍を壊滅の危機に陥れた元凶の妖刀と、最狂のアンデットと呼ばれ、かなり前に死んだと言われていたデュラハンがいるのだから。
「‥‥何が目的で命を奪ってきた?」
デュラハンがアスタロトに聞く。
「‥‥そ、それは‥‥魔王に頼まれて‥‥」
アスタロトはおどおどしながらも答える。
「‥‥そうか‥‥その人形から多少の正気を感じるのだが?」
ビクッと、アスタロトの肩が跳ねる。
「正直に言え。何が目的だ?」
デュラハンは少し強めにそう言った。
「この子を‥‥コシュマルを復活させるためにやりました‥‥」
アスタロトは涙目になりながらそう言う。
「コシュマル?この人形がですが?」
月光が不思議そうにそう言う。
「魔王に‥‥封印されたんです‥‥だから‥‥」
そう言うと、アスタロトは泣き出してしまった。
「‥‥この件は後だ。アスタロト、お前は他の奴を夢から覚めさせろ。月光はアスタロトに協力しろ」
デュラハンがそう言うと、月光が了解と言った。
アスタロト可愛い。
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