「貴方が竜帝?本当なの?」
ヘルがゼロにそう聞く。
「本当だ。なんならここでドラゴンになってもよいが?」
やめてください。
「‥‥いや、遠慮しておくわ。本当みたいだし」
そう‥‥
「ん?でも何で竜帝がここに?天空城にいると聞いていたんですが‥‥」
月光がゼロに聞く。
確かに、何でこんな洞穴にいるんだ?
「それは‥‥あいつらが攻めて来たからだ。恥ずかしながら我では奴に勝てなかった‥‥だから逃げたのだ。そして逃げた先が‥‥」
「ここだったと」
ゼロがそう話す。それにタケミカズチが相槌を打つ。
「あいつらって?」
ヘルがゼロに聞く。
「‥‥べリアルと、奴はそう言っていた」
魔王軍幹部じゃねぇか。
というか幹部ってドラゴンにも勝てるの?強すぎない?
「‥‥竜の一族は?」
俺がゼロに竜の一族のことを聞くと、ゼロは少し嫌な顔をした。その事を話したくないかのような顔だ。
「竜の一族は‥‥べリアルと名乗る奴に連れてかれた。我が勝てなかったから‥‥」
ネガティブだな。まぁそうなるのも不思議ではないな。
‥‥しかし、ゾンビマスターは"殲滅"と言っていたのに、連れて行ったのか‥‥どっちだよ。
「‥‥我は少し休んだらここを出ていく」
ゼロがそう言う。
「我は奴らを殺さなければならない。‥‥竜の一族に手を出したのだからな‥‥」
殺気溢れすぎだ。
「負けたのに?」
ヘルが厳しめの声でゼロに言う。
「‥‥それでもだ。我は一族を守らなければならない‼それが我の使命だからな」
ゼロが少し怒ったような声でヘルに言い返す。
「はぁ、呆れた。そのまま行っても二の舞でしょうが」
対してヘルは落ち着いた声でゼロに言う。
「貴様‥‥」
うわぁー絶対怒ってるよ‥‥
「"そのまま行ったら"ね?」
‥‥やな予感しかしない。
「‥‥どういうことだ?」
ゼロは落ち着いた声で聞く。
「確かに、貴方一人でもう一度戦ったらまたべリアルに負けるかもしれない。だけど、私達が一緒にいたら?」
おいやめろ。巻き込むな。
「‥‥貴様らは強いのか?」
ゼロはそうヘルに聞く。
‥‥興味津々で。
「少なくとも、そこら辺の勇者なんかよりは強いわ。どう?悪くないと思うけど?」
「‥‥」
ゼロが黙る。
いいって言うなよ。
「‥‥わかった。貴様らも連れていこう。べリアルを倒すのに協力してくれるのだな?」
ゼロ~‼バカ野郎‼
「ええ、勿論。協力するわ」
みんなもそれで良いでしょ?と、ヘルが俺達に聞く。
よくねぇよ。
「俺は良いぞ。寧ろ大歓迎だ」
なにいってんのこの神。そういや戦闘狂だったわこいつ
タケミカズチのその声を始めに、皆が協力に賛成と言う。
畜生、そうなりゃ俺も腹くくるか‥‥
「‥‥わかった‥‥」
俺がそう言うと、ヘルは皆が協力すると、ゼロに伝え、俺達はゼロから感謝の声をうけた。
‥‥はぁ‥‥
文字数が伸びねぇ‼
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