「ふぁ~あ、眠い‥‥」
ヘルが欠伸をする
俺達は今日の陣営に向かっている
ツクヨミ曰く約3日かかるらしいので、のんびり向かっている
「私変装とかしなくて大丈夫かな‥‥」
麒麟がそう言う。
確かに麒麟は勇者達から見れば裏切り者だ。
「ある程度はした方が良いと思いますよ~。あ、マスター、そこの団子屋によりましょう」
月光がそう言う。
団子屋はよりません。
「あら、じゃあそこの服屋にでも行って私がコーディネートしてあげようかしら?」
「うーん‥‥お願いするわ」
「「了解」」
ヘルと月光声が重なり二人とも服屋に駆け込んだ
「‥‥あんたは選ばないの?」
麒麟が俺に言う
「俺が女の服を選ぶより、仮にも女のあいつらが選ぶ方がいいだろ」
俺がそう返す
「まぁ、そうだけどね」
そうなんじゃん。わかってるじゃん。
「ちょっとこれ着てみて。あとこれも」
ヘルが着物を持ってきて麒麟に着ろと言う
「‥‥いってこい」
俺がそう言うと麒麟はヘル達の所に行った
あぁ、空がキレイだな‥‥
③▩②②
ある教室で‥‥
「おい、お前」
いかにも不良の見た目をした三人組が一人の青年に声をかける
「‥‥はい‥‥なんでしょうか‥‥」
青年は小さな声で答える
「ちょっと来てもらおうか?」
不良の一人が青年を連れ出す
教室の皆はそれを見てみぬふりをする
校舎の裏側、人通りが全く無いところに青年は連れてかれた
「お前さぁ‥‥ボッチの癖に調子乗ってない?」
不良の一人がそう言う
「‥‥え‥‥?」
青年は困惑しているのかよくわからないといった表情で答える
「そういう態度が、腹立つんだよ‼」
不良の一人がそう言い終えると同時に青年の腹をパンチした
「ガッ⁉‥‥何で‥‥?」
青年は苦しみながらそう聞いた
だがその質問には不良は答えず、青年を袋叩きにした。
「ふぅ~こんなもんかな?じゃっ、明日もよろしくな?」
不良のリーダーと思わしき人物が横たわる青年に向かってそう言った
それからは青年にとっては地獄のような日々だった。
始めは不良達だけにやられていたが、次第にクラスメイト達にもやられ始めた。
数日もすると青年はクラスのサンドバッグのような扱いを受けていた。
だが、青年は学校に通い続けた。それは何故か?
たった一人だけ、青年の見方であり、青年の親友とも言える少女がいたからだ。
その少女は見た目が不良に見えることから誰も話しかけずボッチになっていた。
そんな少女と青年は話をしていた。クラスの不満、教師の不満、通学時の不満など不満ばかりだが、二人にとっては大切な時間になっていた。
やがて二人は離ればなれになった。
そこに光は差さなかった
▶◁❭▼
「‥‥スター、マスター‼」
ハッとして目を開ける。
どうやら寝てしまっていたようだ。
「どうです⁉この変装‼」
そう月光が言い、指を指す
指を指した方向には和服を着た麒麟がいた
「‥‥すごいな‥‥」
いや、本当にすごい。
麒麟の髪型を従来のポニーテールから、ストレートにすることで、和風になってる。髪型で結構変わるもんだね。
その髪型に和服が合う。正直可愛い。抱きたい。
「ふぅん、このファッションのスペシャリストヘルにかかればこんなもの朝飯前よ」
ヘルが得意気にそう言う
「おい、このファッションの八割は私だから。お前何もしてねぇだろ」
月光がヘルに絡む
また始まった
「あらあら、なにもしなかった見てるだけの精霊が何かほざいてるわ。黙らせて」
俺に振らないでください。
「‥‥歩きずらい‥‥」
麒麟がそう言う
そっか、靴も下駄に変えたのか。そこまで拘るかファッションのスペシャリストヘル。
「‥‥お前ら‥‥イチャイチャしてないで行くぞ。早くしないと日が暮れる。それまでに今日泊まる宿を探すぞ」
俺がヘルと月光にそう言うと
「「イチャイチャしてないわ‼」」
と、突っ込みがきた
「うーん‥‥慣れないなぁ‥‥」
下駄に苦戦する麒麟
「慣れないと変装にならんぞ。‥‥まぁ、いざとなったらなんとかするが‥‥」
俺がそう言う。
「ん?後半何言った?」
麒麟がそう言う
「何もねぇよ。ほら、行くぞ」
そう言って俺達はその場を後にした。
このあとちゃんと宿を見つけたぞ。
昨日の話がとても短かったので今回は長めに‥‥って思ったけど対して長くねぇな。
この小説(笑)は、なるべく毎日投稿を目標にしています。
‥‥どうでもいい情報ですね。‥‥あぁ、面白い文章が書けるようになりたいなぁ‥‥
感想、批判等々受け付けております。