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「あとどれくらいかかるんだ?」
「あともう少しですよ」
あの村の一件のあと俺達は引き続き亡霊の集う場所を目指していた。
道中モンスターや山賊が襲って来たが、大体は俺の姿を見たら逃げて行った。それでも来る奴らは月光の魔法で蹴散らした。
ある程度歩いていると雰囲気が変わった
「‥‥もう近いのか?」
俺は月光に聞く
「はい、もうすぐそこですよ。ほら見えて来ました!」
そう言って月光は指をさす。その先にはいかにもな雰囲気を出している空間があった
「ここが亡霊の集う場所です。‥‥変ですね?亡霊達の気配が少ししか‥‥」
「こんなもんじゃないのか?」
月光に聞く
「前回来たときはもっといたんですが‥‥成仏したんでしょうか?」
「‥‥だとしたらどんだけすごい魔術師がやったんだろうな‥‥」
もし月光のいうとうり成仏したとしたら、一体どれだけの魔力を持ったものがやったのだろうか?
私、気になります‼‥‥自分でやると気持ち悪いな‥‥
「‥‥ッ⁉何者⁉」
突如月光が俺の背後に向かって構えた
「‥‥コッチ‥‥コイ‥‥」
そう言ったのは何か氷を周囲にまとっているゴーレムみたいな奴だった
「‥‥女王様ガ‥‥オマエラヨンデル‥‥」
「女王様?」
なーんかやな予感するんですけど‥‥
やだなー行きたくないなー
「‥‥どうします?ついていきますか?」
くだらないことを考えている俺の思考を遮って月光が俺に質問してくる
「どうするつったてお前‥‥女王が読んでいるらしいからな‥‥いくしかないだろ‥‥」
「‥‥わかりました‥‥」
俺達はゴーレムについていくことにした。
‥‥ゴーレムって以外と歩く速度早いんすね‥‥
□□□□
「何⁉勇者マサルがやられた⁉」
城に怒鳴り声が響いた
「はい。その場所にいたものによると《首なしの騎士》に何らかの魔法をかけられて今の状況になっていると‥‥」
‥‥勇者の敗北
別にどの勇者がやられたとかは多きな問題ではない。
❬勇者が見ず知らずの敵にやられた❭というのが問題なのだ。
「‥‥そいつの過去の目撃情報は?」
「資料等を見たところ一つだけありました。ですが‥‥」
「ですが‥‥何だ?」
「その目撃情報は❲数千年前❳‥‥この帝国はもちろん、魔王ですら誕生していない時代の目撃情報なんですよ」
「数千年前‥‥だと‥‥?」
それほどの古代アンデットは危険極まりないだろう。
「その当時の目撃条件とは少し違いがありますが、ほぼ同じアンデットと考えておかしくないでしょう」
‥‥頭痛くなってきた。
あいつらが召喚されてからろくなことが起きない‼
もうやだ‥‥
「放ってはおけんな‥‥」
「すぐに手配書を発行せよ!❮首なし騎士デュラハン❭懸賞金9200万ビダだ!言いな⁉早急にだぞ‼」
「了解しました。できしだい国民に配布を致します」
‥‥デュラハンか‥‥
▲▲▼▼▼
「ココダ‥‥ハイレ‥‥」
俺達はゴーレムについていき今寂れた洋館にいる
「女王とはどんな奴なんでしょうね‥‥」
月光は女王の姿を期待しているらしく先程からソワソワしている
俺はというと‥‥
(何でわざわざアンデットの女王に会わなきゃいけないんだよ!)
半ギレ状態でした。‥‥俺の平和はどこに行ったのでしょうか‥‥
「‥‥ハイルゾ‥‥」
ゴーレムが一つの扉をノックして中に入る
「‥‥オマエラモ‥‥ハイレ‥‥」
そうゴーレムに言われたので入る。するとそこには一人の女性が座っていた
「あなたが勇者を倒したアンデット?強そうには見えないけど‥‥」
初対面で失礼だなこいつ。あと強そうに見えないじゃなくて強くないから‥‥
「‥‥貴様は誰だ?」
自然と口から上からの言葉が出る
「私?そうねぇ‥‥冥界の女王と言われているわ。本名は[ヘル]よろしくね?デュラハンさん?」
‥‥ヘル‥‥だと‥‥
説明しよう‼
ヘルとは北欧神話に出てくる体の半分が腐っている女性だぞ‼まさか異世界にいるとは‥‥
「それで、何故俺たちを呼んだ?」
俺は気になることをヘルに聞く
「‥‥あなた達、馬を探しているんでしょ?だったらここにいる首なしの馬をあげようと思って呼んだのよ」
「‥‥何故俺たちが馬を探しているとわかった?」
「道中私の使い魔的な幽霊に監視させてたのよ。‥‥それともう一つ呼んだ理由があるんだけど‥‥」
「?何だ?」
ヘルは手をもじもじさせ始めた。‥‥ちくしょう可愛い
「わた‥‥私を‥‥仲間にしてくれるかしら‥‥?」
俺は冥界の女王の爆弾発言を聞いた瞬間急に目の前が真っ暗になった
今回短いですね。
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捕捉 1ビダ=1円