咲-Saki-もし1年後に夢乃マホが飛び級して清澄高校に入学したら   作:神奈木直人

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第6話 脅威

清澄高校麻雀部部室では、咲、優希、マホ、ムロの4人で麻雀をしようとしていた。すると、突然思い出したかのようにまこが立ち上がった。

「インターハイ県予選の登録、まだしとらんかったわ!」

「えぇ、してなかったんですか?」

「早くしないといけませんよ。」

「うーん、ほうじゃのぉー、じゃあ和!」

「はい、何ですか?」

「次期部長として一緒に行くか。」

「えっ!?私が次期部長なんですか?」

「どう考えてもほうじゃろ。咲はどんくさいし、優希は何するか分からんし京太郎はまず無理じゃからのぉ。」

「俺の理由だけテキトーなんですがそれは・・・」

「まぁ、とりあえず時間無いけぇ。」

「わ、分かりました。」

まこと和が急いで支度をして部室を出ていった。

「じゃ、じゃあ、はじめよっか。」

「はい!マホ、今度こそ勝ちますよ!」

~場決め結局~

東:片岡優希

南:室橋裕子

西:夢乃マホ

北:宮永咲

 

~東一局~ 親:片岡優希

片岡優希 25000

室橋弘子 25000

夢乃マホ 25000

宮永咲 25000

「ダブルリーチ!幸先がいいじぇ!」

「うわっ、 優希先輩、流石。」

(・・・)

(優希ちゃん凄い。)

(来いっ!はぁ、一発ならずだじょ。)

(流石にダブリー一発は無いか・・・)

マホがツモった牌を確認すると、4つの牌を倒した。

「カン。」

「えっ?」

(マホ、まさか・・・)

「ツモ。嶺上開花ツモ、清一三暗刻ドラ1。6000・12000です。」

「はぁ?2巡目に清一の嶺上開花で三倍満!?そんなの咲ちゃんでも見たことないじぇ。」

「出来ました~。」

(マホちゃん・・・!いや、これくらいじゃ挫けないよ!)

~東二局~ 親:室橋裕子

夢乃マホ 50000

室橋裕子 19000

宮永咲 19000

片岡優希 12000

(このままだとまた私が負けちゃうじょ。お!来たじぇ!)

「リーチだじぇ!」

(またダブリー!?)

(片岡先輩、やっぱり東場だと速い。)

(来いっ!)

「ツモだじぇ!ダブリー一発ツモ平和純チャン三色一盃口で6000・12000だじぇ!!」

(ダブリーで純チャン三色!?すごっ・・・)

(ギリギリマホがリードしてますね。片岡先輩は本当にヒヤヒヤします。)

~東三局~ 親:夢乃マホ

夢乃マホ 44000

片岡優希 36000

宮永咲 13000

室橋裕子 7000

(この親、大事にしたいです!あっ・・・)

「つ、ツモ。天和。16000オールです。」

「はぃぃぃぃ?天和!?」

「嘘でしょ・・・」

「貴様ぁ!積み込みしたな!」

「してないですよ!って言うか出来ないですよ。自分でもびっくりしてます。」

「こ、これで終わりだね。」

「私の連続和了で終わらせる野望がおじゃんだじぇ・・・」

~試合結果~

夢乃マホ 92000

片岡優希20000

宮永咲 -3000

室橋裕子 -9000

 

「また勝てなかったじょ・・・」

「まさか天和されるとはね。」

「むぅ~、最近全然勝ててないから楽しく無いじょぉ!今日は結構乗ってたのにぃ。」

「マホちゃん、去年の合宿の時からの成長が凄いね。インターミドルはどんな感じだったの?」

「あぁ、インターミドルは、惨敗でした。」

落ち込むマホにムロがフォローを入れる。

「でもマホはあの人に勝ったから凄いじゃん。」

「そうですけど、それも偶然でしょうし。」

「あの人?って誰?」

「あの人というのは冬室氷華さん、去年のインターミドルの全国優勝者です。」

「その人は凄いの?」

マホは思い出したくない出来事を思い出すような顔をして氷華について話し始めた。

「とんでもないです。あの人は敵に回してはいけない人です。マホは去年、他家の方とほとんど3対1の協力対戦のような打ち方をしてやっとマホだけが冬室さんを上回ったのです。」

「でも、清澄にも全中覇者ののどちゃんがいるじぇ!」

「そうですね。でも、片岡先輩がもし冬室さんと戦う事になったら気を付けてください。」

「ん?どうしてだじょ?」

「冬室さんは東場を速攻で流して南場で高い手を和了るタイプなんです。だから東場に強い片岡先輩には不利なんじゃないかと思いまして。」

「成る程、そういうことか!それについては安心していいじぇ!東場でその人よりも速く和了ればいいんだじぇ。そうすれば流せないし南場で高い手を和了られてもそこまでマイナスにはならないじょ。」

「・・・そうですね。」

マホが不安げな顔をしていると部室のドアが開かれた。

「そんなに不安なら、合宿でもっと強ぉなりゃええじゃろ!」

「ただいま帰りました。」

まこと和が県予選の登録を終えて戻って来た。

「のどちゃんおかえり~。」

「和ちゃん、県予選の登録お疲れ様。」

「おい!わしの事無視すんな!」

「染谷先輩、竹井元部長の真似したつもりですか?」

「全然似合ってなかったじぇ。」

「似合ってないからって無視すんな!」

「はい、すいませんでした。」

「ほいじゃ、日程について説明するけぇ。」

「はい。」

合宿の日程についての説明をされた。今年も、清澄高校麻雀部の合宿が始まる。




次は合宿の予定です。清澄高校の成長をご期待下さい。

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